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ADAGIO | 97 |
| Underworld (2003) |
2001年、名盤 “Sanctus Ignis” で衝撃的なデビューを飾った、フレンチ・テクニカル・ギタリスト Stephan Forte 率いるネオ=クラシカル・プログレッシヴ・メタル・バンド ADAGIO の、超待望の 2nd アルバム。
前作で聴かれた「歌ものメロディック・メタル」なキャッチーさをやや後退させ、その代わりに壮麗極まりないシンフォニーと女声クワイアを大胆に増量した大仰に展開するクラシカル・プログレッシヴ・メタルは、SYMPHONY X 度が大幅にアップ。
とはいえ、Stephan の Marty Friedman にも通じるエスニックなフレージングを絡めた悶絶度激高のエモーショナルなテクニカル・ギター・ワークと、シンガー David Readman (PINK CREAM 69) のあまりにも超絶な歌唱のコンビネーションが載る独特の格調高さに満ちたこのサウンドは、紛れもなく「ADAGIO ならでは」なものだ。
とにかく、本作で聴ける構築美ったら・・・もう普通じゃないッスわ。もはや映画的ですらあるほどのスケールの大きさに包まれた全9曲70分超の本作を聴いて得ることができるのは、各プレーヤーの資質を生かしたスリリングなプレイに酔い痴れ、流れ出る美旋律が発散する抒情に顔を歪ませる・・・という至福極まりない贅沢な一時。
#1 “Next Profundis” からラストのボーナス・トラック #9 “Missa Aeterna” まですべての楽曲がハイライト・チューンたり得るクォリティに溢れているが、中でも #4 “From My Sleep … to Someone Else” で同じフランスの耽美派シンフォ・ブラッカー ANOREXIA NERVOSA のシンガー RMS Hreidmarr の邪悪な咆哮と共に激しくブラストする(一瞬だけだけど)パートの冒険心、そしてマジで泣けるバラード #6 “Promisses”の圧倒的な情感には、マジ背筋がビリビリと震えたッスわ。
鍵盤魔人 Richard Anderson の後釜という難易度の高いポジションを任された新たな鍵盤奏者 Kevin Codfert は、これまで無名ながらテクニック/フィーリング的には前任者と比べて全く遜色なし。まぁフレーズに関しては大部分は Stephan 自身のアイデアだと思うんだけど、その Kevin の優雅なクラシカル・ピアノ・タッチは非常に大きくフィーチュアされていて、それが本作の色彩を決める一つの要因として大きな役割を果たしているのが素晴らしい。
ベースの Franck Hermanny の、超ファスト・プレイからフレットレス・ベースでのムーディなプレイまでこなす相当なテクニシャン振りがそこかしこで楽しめるのも嬉しいな。
最後に・・・あまりにも贅沢なんだけど、David Readman の歌唱だけは・・・ちょっとだけ、ホントにちょっとだけ惜しいかなぁ。今回は、用意されたドラマを描画するのに自己の表現をやや犠牲にした感のある「指示どおりに歌ってます」的な部分をたまに感じてしまったのね。パートによっては John West っぽかったり D.C. Cooper っぽかったりって感じたり。ま、そんな思いも、#6 “Promisses” の極限の哀愁歌唱を聴くたびにキレイサパーリ帳消しになっちゃいマスが! あー、オレも自分で書いたバラードに ♪I love you~ って歌詞、絶対入れたるッ!(苦笑)
(Jul. 22, 2003)
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AKIN | 85 |
| Forecast (2003) |
昨年、名作 “Verse” を引っ提げてフランスから彗星の如く登場した女声ゴシック・メタルの超期待株 AKIN の、新曲3曲+ “Verse” 収録曲の別ヴァージョン2曲+ MOONSPELL のカヴァーという6曲で構成された MCD。全32分23秒。
新曲を一聴した感じ、アレンジの幅を広げたせいでちょっと焦点が拡散したかな?とも思ったけど、何度か聴いたら Adeline Gurtner 嬢のクリアな女声、Philippe Chauvire の失禁フルート、Matt Baker の悶絶ギターが織り成すモダンでポップでハード・ロックな前作の延長線上の AKIN 流ゴシック・ワールドだってことがバッチリ伝わってきて一安心。
#5 “Dreamland (Acoustic)”, #6 “To One in Paradise (Alternative)” の “Verse” 収録の2曲の別バージョンは、なかなかアダルトな仕上がりでカナリ聴き応えアリ。ミックス変えただけじゃなくて再録ってのがポイント高いな。
そして、エンハンスドで入ってるライヴ映像もオマケとしては美味し過ぎ。2002年11月21日の Lyon での DARK TRANQUILLITY / SINERGY のオープニング・アクトとしての公演から “The 92nd Flight” を収録。メンバー7人にコーラスのおねいさん(美女)とパーカッション(ヲサーン)を加えた総勢9人による「動く AKIN」は、素人臭いパフォーマンスながら(苦笑)意外と楽しめマシタ。
(Jul. 21, 2003)
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BLACKMORE'S NIGHT | 93 |
| Ghost of a Rose (2003) |
ライヴ盤を挟んでの 4th アルバム。
ルネッサンス宮廷音楽風味のジプシー・フォークは、これまで通り“唯一神”Ritchie Blackmore 様独特のメランコリックな息吹きがたっぷりと詰まった逸品揃い。
これまでの作品に比べて緻密なアレンジが施されている印象で、豊かなコーラスや壮麗なシンフォニーなどをたっぷりと配してグッと奥行きを増したそのサウンドは音像こそ素朴なフォークだが、内包したそのスピリッツは紛れも無くバロックに根差したハード・ロック。こりゃもう“アコースティック・ハード”って呼んでイイっすか?
いやね、やっぱね、Ritchie の爪弾く一音一音に揺れ動くフィーリングの妙を聴いただけで降参デス。I Surrender。(笑) 焔が燃え上がるようなスリリングなエレクトリック・プレイも意外な程にたっぷりと堪能できるし。
ってね、やっぱオレのメタル人生の「キッカケ」ってことで、Ritchie については冷静な判断は出来ないね。(苦笑)
そして愛人 Candice Night 嬢の朴訥な歌声も、以前から特にマイナスな印象を持ってはいなかったけど(むしろ激萌え/笑)、本作では艶と表現力が共に飛躍的に増した感じでホントいいッス♪
(Jul. 07, 2003)
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CALLENISH CIRCLE | 75 |
| My Passion//Your Pain (2003) |
オランダ産メロディック・デス・メタル・バンド CALLENISH CIRCLE が、4th アルバムにして遂に日本デビュー。
メロディを織り込んだザクザクしたリフがタイトな整合感もたっぷりに疾走する心地良さに、ネオ=クラシカル素地のテクニカル・ギターを時折絡ませながら、ナイスなタイミングでのスロー・ダウンが更なる高揚を生むドラマティックなサウンドは、非常に聴きやすい。
そんな、硬質なサウンドとメロウなメロディがなかなかイイ感じに融合を見せる楽曲の質がカナリのハイ・クオリティなだけに、デス・ヴォイスの説得力の希薄さ(迫力は意外とあるんだけど…)や、肝心のネオ・クラシカル・フレーズがせっかくいいポイントで顔を出しているのに、ちょっと奥まった所で鳴ってる音像が主張の足りなさを感じさせたり・・・ってのが、実に惜しいところ。
中堅ならではの頑張りが確実に見られる優等生的な音ではあるんだけど、数多くの同系統のバンドがいる中で、CALLENISH CIRCLE のこの CD を繰り返し CD プレーヤで再生するには、正直もう一つ・・・いや、二つ三つ何かが欲しいところだな~。
(Jul. 07, 2003)
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CRYSTAL BLUE | 85 |
| Detour (2003) |
スウェーデンのメロディック・ハード・ロック・バンド CRYSTAL BLUE の9年振りとなる 2nd フル=レンス・アルバム。
マイルドな爽やかさに包まれた落ち着きのある A.O.R. 系ハード・ロックは、涼しげな愁いたっぷりの #2 “Back on Track”、仄かな哀感漂うバラード #7 “You and I” などの佳曲もあるにはあるが、全体的には決め手に欠ける「中の中」的なソコソコっぽい印象的・・・
・・・なんだけど、鍵盤奏者 Thomas Lassar が兼任する恐ろしいほどに Joey Tempest 似な歌唱の「イカニモ北欧!」って雰囲気が、何にも替え難くイイ感じなんデスわ。その効用は、上記のように「ソコソコな楽曲」を一気に輝かせてるといっても過言じゃないほど。うーん、魅力的。ってゆーか、片手間にこんだけ素晴らしい歌唱を披露されたんじゃ、専任でシンガーやってる人は商売上がったりだわ!ってカンジ。(苦笑)
ソフトなサウンドスケープの中にエッジとスリルを付与しながら切り込んでくる、創設メンバーであるギタリスト Ove Lundqvist の、ネオ=クラシカル素地がシッカリと練り込まれた北欧のプレーヤならではのややテクニカルなメロディック・プレイも◎。(^^)
いやー、このメロハーの好盤、危うく買い逃すところだった・・・。(恐)
(Jul. 13, 2003)
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DARK LUNACY | 87 |
| Forget Me Not (2003) |
あぁ、昔名古屋にいたときのバンドで “Forget Me Not” って曲演ってたナァ・・・HELLOISE の “Cosmogony” をついついパクっちゃったナァ・・・って思い出話はどーでもよくて(苦笑)、この “Forget Me Not” はイタリアン激泣き耽美デス・メタラー DARK LUNACY の 2nd アルバム。
中域での野獣系咆哮が載るアグレッシヴな疾走を孕みながらドラマティックに展開する楽曲は、極限までにメロウな愁いを描く耽美パートから突撃ユーロ・スラッシャーな強靭なる疾走までを緩急たっぷりに行き来する、あまりにも濃密な慟哭の悲哀空間。
ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロの弦楽四重奏、ピアノ、アコギ、そして女声が絡みまくるプログレッシヴ・サウンドスケープは、室内楽チックな有機的響きが運んでくる悶々とした荘厳な宗教色が素敵過ぎるんだよな。冒頭のイントロ #1 “The dirge” の弦楽の響きだけで、本編に入る前に既に瞬殺必至っしょ。(笑)
全然関係ないけど、これ聴いててふと同じイタリアの同系統バンド CROWN OF AUTUMN のこと思い出した。“The Treasures Arcane”、スッゲー良かったもんなぁ。後で聴いてみよっと。
(Jul. 21, 2003)
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DETONATION | 81 |
| An Epic Defiance (2003) |
オランダのメロディック・デス・メタル・バンド DETONATION が2002年に自主リリースした 1st フルレンス・アルバムを Osmose がリ・リリース。
初期の DARK TRANQUILLITY や IN FLAMES を想わせる叙情的なギター・プレイを配した典型的メロディック・デスに、攻撃的なデスラッシュ風味を増したと喩えられるそのスタイルは、非常に魅力的。
さすがにもともと自主制作だけあって、プロダクションから漂う小粒感は否めないものの、演奏も楽曲もソコソコ充実しててカナリ楽しめる。
何といっても印象的なのはシンガー Koen Romeijn(Dirk@EDGUYにチョイ似てる/汗)の強靭なデス・ヴォイス。こいつホント良い声してるわ。スピーカからオーラが漂ってくる類稀な存在だ。
ただねぇ・・・これを店頭で見たときに、煽り文句が「全員必聴の超S級メロデス登場!」とか「Michael Amottのようなギター!」みたいなことが書いてあって・・・いやね、商売だからさ、その文句に釣られて買っちゃった時点で「商売上手!」と褒められこそすれ、責める事は出来ないんだけど・・・やっぱね、さすがにS級じゃないしギターも Michael Amott っぽさはカケラもないわけですよ。(笑) なので、現状では「イイジャン!」と思いつつも「騙された感」が非常に強いってことで。(苦笑)
でも、マジでそのうちスゲー名盤作りそうな予感バリバリ。要注目かもデス。
(Jul. 09, 2003)
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EPICA | 84 |
| The Phantom Agony (2003) |
元 AFTER FOREVER のギタリスト Mark Jansen 率いるオランダ産6人組オペラティック・シンフォ・メタル・バンド EPICA のデビュー作。
8人の生ストリングス隊と6人のクワイア・チームを豪勢に配した壮麗なシンフォニック・メタルは、ジャケでの“チョイ房サービス”も嬉しい美貌の赤毛シンガー Simone Simons 嬢のメゾ・ソプラノが華麗に舞う NIGHT WISH を想わせる上質な佇まい。デス・ヴォイスが絡んで耽美な暗黒ゴシック臭を漂わせる場面も多く、全体的には THERION や BATTLELORE に通じる雰囲気も強いかな?
大仰なクワイアと悶絶な生オケが緻密かつ重厚なアンサンブルを奏でるシンフォニーの妙は、さすがは Sacha Paeth プロデュースなのが納得の素晴らしさ。それらを自然に組み込んだリフ作りと、それが齎す楽曲内のフックの充実にも実に巧みさを感じマス。
しかし、肝心の Simone Simons 嬢のメゾ・ソプラノ・ヴォイスがやや弱い印象・・・。 そのファルセットの表情の欠しさには、所々でアレレ?って感じさせられることもしばしば。 が、聴き重ねるうちにその独特の柔和さ&浮遊感が心地良くなってきたではあるんで、その弱々しさは決してマイナスではないのかも知れない。
ただ、このシンガーの座が当初は元 TRAIL OF TEARS の Helena Michaelsen 姐さんだった・・・と聞いてしまうと、少々残念な気がしてしまうのが正直なところではあるな。
それよりもオレ的に気になるのは、ギターの存在意義の無さ! バッキングの厚みを出す役割のみに徹し、もちろんソロなんて殆ど皆無ってのはやっぱ寂しいデス。(泣)
あ、ちょいとマニアックな情報としては、ベース・プレーヤ Yves Huts は AXAMENTA のメンバーっす。って、ホントどーでもイイっすね。(苦笑)
(Jul. 04, 2003)
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EXTOL | 83 |
| Synergy (2003) |
ノルウェーのプログレッシヴ・テクニカル・デス・メタル・バンド EXTOL の 3rd アルバム。
あらゆるジャンルに造詣の深そうな大人のプレイが、ジャズ/フージョンの手法をも導入して一切の破綻を見せずに超テクニカルにロックする・・・まさに「技巧派」。
デス・ヴォイスは聞き取りやすい濁声って程度だし、淡白ながらなかなかの上手さを感じるクリーン・ヴォーカルもたっぷりだしで、デスな印象は極めて薄く、全体的には SPIRAL ARCHITECT に通じる自己満足型系変態テクニカル・メタルな印象だ。
魅力的なパートは沢山あるんだけど、楽曲としてのまとまりに乏しくてやや掴み所に欠けるのが難点なのは正直なトコだけど、主にクリーン・ヴォーカルで歌われる美味しい叙情メロディの浮遊感とギタリスト Ole Borud のメッチャ巧い弾きこなしは、リピートを誘うに充分なプラス・ポイント。
不条理に複雑な展開を重ねる楽曲の中で、PINK FLOYD のそれを想わせるアコースティック・バラード #9 “Aperture” の美しさに、タマラなく痺れるね。
そうそう、オフシャルのトラック・リストには、ラストに “Dilemma Inconceivable (Japan Bonus)” って曲が書いてあるけど・・・日本盤出るのかな~?(謎)
(Jul. 09, 2003)
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GAISEN MARCH (凱旋MARCH) | 80 |
| Daikoushin (大行進) (2003) |
ジャパニーズ・メタル史に「伝説の軍歌メタラー」としてその名を遺す BRAVE BOMBER を母体とする、ヲォーライク漢メトゥ 凱旋 MARCH の 1st フル=レンス・アルバム。
ダイナミックなリフ・ワークで大仰に邁進するミドル・テンポ主体ながら時折惜しげも無く疾走を見せる勇壮な楽曲こそ、堅実ではあれ決して独特のモノとまでは言えないが、そこに強面のシンガー Masatoshi Saitoh (斎藤 正寿) が堂々たる漢声で歌いあげる超個性的な日本語歌唱が載った瞬間に、この 凱旋 MARCH は孤高の輝きを放ち出す。
日常を闘いに擬(なぞら)えた勇ましさ満点の歌詞に込められているのは、漢の自尊心にダイレクトに訴えかけて戦意昂揚を誘う、まさに軍歌スピリットそのもの。歌詞を追っているうちに、自分が屈強かつ勇敢かつ戦士になったような錯覚に陥る・・・って凄いコトだぞコリャ。(笑) 共に歌いやすいパートも多く、ライヴ・ショウでのフロアの一体感たるや、きっと凄まじいんだろうなぁ。
端々で演奏がたどたどしさを露わにする場面もあるが、このバンドの場合はそれが不器用な無骨さを醸し出すという良い方向に作用してるので、まぁ気にはならないレベル。
この 凱旋 MARCH の魅力である「漢クサさ」ってば、あまりに極端なモノであるだけに、色物扱いされたり踏絵的な存在にされたりとかしなければイイなぁ・・・なーんて、ちょびっとだけ心配してみたり。
(Jul. 21, 2003)
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GRAVEWORM | 88 |
| Engraved in Black (2003) |
イタリアン産耽美派シンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド GRAVEWORM の 4th アルバム。
ヘヴィなダイナミック・リフが荘厳なシンフォニーと共に打ち鳴り、そこに重なる野太い咆哮・・・そしてそれに続いて狂気を孕んだ絶叫が突き刺さる #1 “Dreaming Into Reality” の冒頭の流れを耳にしただけで、目の幅の悶涙が滝のように頬を伝いマス。
哀しみを存分に湛えた重厚なるシンフォ・ブラックは「どっしりと地に足をつけた CRADLE OF FILTH」という趣きで、その圧倒的な完成度には舌を巻くばかり。
相変わらず、それぞれの楽曲単体としてはそれほど印象的なものではない・・・という物足りなさを感じるのは正直なところなんだけど、全編を覆い尽くす「悲愴美アレンジ」のツボを心得まくった絶妙さと、シンガー Stefan Fiori の絶叫とグロウルを見事に使い分ける King Diamond に迫る慟哭歌唱(褒め過ぎ/笑)が生むフックが、それを補って余りある極上のカタルシスを運んでくるんだよな。
ケルト/ヴァイキング風味のフォークロアなインスト #4 “Thorns Of Desolation” が、中盤のすっげーイイ感じのアクセントになってるわ。(^^)
来週末の W:O:A 2003 での生 GRAVEWORM、しかと悶絶してきマッスルYO!
(Jul. 22, 2003)
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HIM | 87 |
| Love Metal (2003) |
フィンランドのハードでスリージーな哀愁系ノリノリ・ロケンロー・バンド HIM の 4th アルバム。リリース以来ずっと買おうと思いつつ、ネオ=クラシカル系ぢゃないってことで(笑)ついつい後回しにしちゃってたんだけど、
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500 :名無しさんのみボーナストラック収録 :03/07/15 19:57 ID:8k2bWAeb
とっととHIM買えよ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
・・・と、わざわざご丁寧なご指摘を頂戴したんで(笑)、それに背中を押されるようにサクッと購入。
自らの音楽性にこれまでも冠していた「Love Metal」という形容をアルバム・タイトルに据えた本作は、前作 “Deep Shadows and Brilliant Highlights” と比較してダイナミクスを大幅に増加させた力作。ってか、その “Love Metal” ってタイトルがイイやね。やっぱ愛だろ、愛。(説得力無し/汗)
全11曲を Side-A 5曲、Side-B 5曲、Side-C 1曲 と分けてクレジットした意図こそ音からはイマイチ伝わってこないが、意外にも多彩なロック・アレンジが施された楽曲群が含有するメランコリック息吹きは、“泣き派”としてはホント美味しいデスわ。
特に、#2 “The Funeral of Hearts”, #4 “Sweet Pandemonium” を始めとする偶数曲番のメロウな楽曲が、よりメロウさ UP でしっぽりと濡れちゃってるのがメッチャ嬉しいな。
カリスマ性を感じるシンガー Ville Valo のセクシー歌唱が、この手のバンドとしては相当にナチュラル感が高いのも高ポイント。
エンハンスド・トラックとして、リーダートラック #1 “Buried Alive by Love” の PV 入り。これがまたカッケーです。
(Jul. 22, 2003)
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IMMORTAL SOULS | 62 |
| Ice Upon the Night (2003) |
フィンランド産のメロディック・デス・メタル・バンド IMMORTAL SOULS の 1st フル=レンス・アルバム。
DISK UNION による煽りテキスト曰く、「CHILDREN OF BODOM を彷彿とさせる、テクニカルなメロディック・デスで、胸を打つ雄々しいメロディが乱舞します。とにかく桁違いのクオリティ。当店イチオシのメロ・デス!」。
・・・うーん・・・確かにテクニカルな美旋律ギターをアクセントとした CHILDREN OF BODOM のスタイルをベースに、ノーマル・ヴォイスをフィーチュアしたパートをふんだんに採り入れたメロディクな作風であることは間違いないんだけど、「桁違いのクオリティ」ってのは・・・どうなんだろ、ちょっと JARO 系・・・かも?(笑)
ってことで、今回は DISK UNION 煽りテキスト担当氏の勝利ってことで。(涙) 次は負けないぞ!(要精神的鍛錬)
(Jul. 21, 2003)
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JOHN ARCH | 87 |
| Twist of Fate (2003) |
FATES WARNING の 2nd “Spectre Within”, 3rd “Awaken the Guardian” という2枚の神盤にて、まさに“神演”と呼ぶに相応しい超絶歌唱を聴かせてくれていたその FATES WARNING の元シンガー John Arch が生きていた! 本作は、長い沈黙を守っていた彼の復活の狼煙となる(…かもしれない)記念すべき2曲入り EP だ。
本作で John Arch をサポートするのは、FATES WARNING の旧友 Jim Matheos (g), Joey Vera (b)、そして彼らの大ファンだと公言する DREAM THEATER の Mike Portnoy (dr)。
とにかく、往年の香りをプンプンと漂わす楽曲に乗って、老獪な表現力を増しこそすれ衰えを感じさせない John Arch の歌声を聴いた瞬間、マジで「おぉぉぉーーーーーーっ!」って叫んだね。もろちん with ガッツポーズで。ロング・トーンにコブシを絡めながらエスニックな音程を震わせる独特の歌いまわしの頻発には、泣き顔でニヤけるざるを得んっちゅーねん!
しかしこうして改めて聴くと、丹羽英彰 (VIGILANTE) がこの John Arch から如何に多大な影響を受けてるかが、ほんとヨ~ク判るわ。
収録曲数は2曲とはいえ、FATES WARNING 譲りのスリリングなプログレッシヴ・メタル #1 “Relentless” は12分23秒、アコースティックな感触ながら深みのあるプログレ風味の #2 “Cheyenne” は15分37秒・・・と合計約28分に達し、聴き応え充分。
この長さ、曲を「大作」として上手くまとめるのではなく、John Arch 自身から湧き出るフレーズをどんどん繋ぎ合わせていったらこうなっちゃった・・・ってな、ある意味取りとめの無さを感じさせるものではあるが、完全に地下に潜伏していた状態から復活するに際しての名刺代わりだと思えば、充分すぎるほどに刺激的な内容だわ。まぁちょっと贔屓入ってるけどね。(苦笑)
(Jul. 04, 2003)
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MOURN IN SILENCE | 86 |
| Redemption (2003) |
イタリアン・メロディック・デス・メタル・バンド MOURN IN SILENCE の 7曲入り MCD。そのうち3曲は S.E. なので、実質は4曲でランニング・タイムは25分25秒。
デビュー作で聴かれた荘厳にブラストするブラック・メトゥな側面は、落ち着いたリズム運びの正統ヘヴィ・メタル・テイストに主役の座を譲り渡そうとしていて、さらに解りやすくなったそのサウンドの風味は、前作以上に CHILDLEN OF BODOM に急接近。
とは言っても、暗黒風味たっぷりなシンフォニック・アレンジの耽美な空気感や、シンガー/ギタリスト/オーケストレーションを一手に受け持つ天才肌の中心人物 Andrea Mosconi によるテクニカルなネオ=クラシカル・フレージングのセンスの絶妙さは、既に「MOURN IN SILENCE ならでは」って域に達していて、来るべき 2nd アルバムへの期待をこれ以上ないほどに募らせてくれる。
それにしても、コレだけのクオリティを備えながら、相変わらず自主制作なんだよね。早いトコどっかとサインして、激しく悶絶なアルバムを作ってくれ~。(懇願) この調子だと、どんだけ凄くなるか空恐ろしいけどね。
(Jul. 21, 2003)
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NIGHTRAGE | 80 |
| Sweet Vengeance (2003) |
元 EXHUMATION の Marios Iliopoulos (G) 率いるギリシャ&スウェーデン混成のオールスター・メロディック・デス・メタル・バンド NIGHTRAGE のデビュー盤。
その「オールスター」なメンツはこんな↓感じ。
Marios Iliopoulos – Guitars (ex-EXHUMATION)
Gus G. – Lead Guitars (DREAM EVIL, FIREWIND, MYSTIC PROPHECY)
Tomas Lindberg – Vocals (LOCK UP, ex-AT THE GATES, THE CROWN)
Tom S. Englund – Melodic Vocals (EVERGREY)
Brice Leclercq – Bass (?)
Per M. Jensen – Drums (THE HAUNTED)
Gus G. のエモーショナル&スリリングな美旋律と Tom S. Englund による情念歌唱が担うメロディックなパートをサポート的に配した、激烈に疾走したりヘヴィに攻めたりと緩急に気を配りながら爆発する整合感溢れるエクストリーム・メタルは、まさに各メンバーの出自を真っ当にミックスしたという表現方法が適当か。
ただ、音像こそメッチャカッコイくて第一印象は◎なんだけど、よーく聴くと実は楽曲自体がスゲーってよりはソコソコに出来が悪くない楽曲でそれぞれのプレイの味わい(Per M. Jensen の獣性満点のエモーショナル・ブラストをはじめ、これはカナリ豊富)を堪能するって感じになっちゃって・・・もしかしたら飽きが来るのは早いかも。皆が遠慮しあってるような変な地味さが感じられるのも気になるな。
つーかこの NIGHTRAGE ってバンド、ぶっちゃけ Gus 君がいるから気になっただけだわ、オレ。(苦笑) 冷静に考えてみたら EXHUMATION もパスだったし、Tomas Lindberg の歌も特に好きじゃないしなぁ~。あはははは・・・はぁ。
まぁ、それなりに楽しめるカッコいいデス・メタルであるのは事実ではあるんで、しばらく聴き続けると思いマス。
(Jul. 04, 2003)
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PRIDE | 86 |
| Signs of Purity (2003) |
イギリス産のメロディックなハード・ロック・バンド PRIDE の 2nd アルバム。
Mike Tramp meets Pete Sandberg !?・・・ってなハスキー・ヴォイスの反則的な甘い響きが魅力の看板シンガー Matt Mitchell の味わい深い叙情歌唱を中心とした楽曲は、確実に歌モノなんだけどハード・エッジをシッカリと備え、時折「ヘヴィ・メタル・バンド」と呼んでも差し支えないような険しい表情を見せるのがイイんだよな。
快活な中にどこか影を含ませながら思慮深く作り込まれた曲々から、夕方の遊園地みたいな「ハッピーな気分だけどちょっと寂しい・・・」ってな感覚が滲んでるのが、この PRIDE の美味しいトコロ。
そしてやっぱりこの耳がググっと惹かれるのが、楽曲のバランス的には不釣合いな程に(苦笑)惜しげもなく弾きまくるギタリスト Chris Green の美しく構築されたソロ・パート。飛翔する伸びやかさとファスト・プレイを織り交ぜたテクニカルなそのプレイこそが、このバンドを只のメロハーにしてないんだよね。
デビュー作である前作のインパクトがあまりに絶大だったんで、期待が大き過ぎたせいもあって最初は全体の印象がやや平坦に感じてしまっていたんだけど、聴き進めるほどに良くなってキタですわ。
で、やっぱ、何故か WITHOUT WARNING っぽさを感じる~。(^o^;
(Jul. 13, 2003)
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THE BLACK DAHLIA MURDER | 79 |
| Unhallowed (2003) |
米デトロイト産のデス・メタル・バンド THE BLACK DAHLIA MURDER のデビュー作。
メタTを着用してること以外は見た目にメタルっぽさは希薄な19~21才の米国の若者5人が奏でるのは、ツイン・ギターの愁いがちょい前の IN FLAMES を想わせるスウェディッシュ・ルーツのメロディック・デス・メタルなのだが、その骨格は MORBID ANGEL らに代表される U.S.ブルータル・デスのものである・・・ってのが面白いな。
シンガー Trevor Strnad のゴボゴボしたディープ・グロウルと喚き声のスイッチの巧みさや、ドラマー Cory Grady の魂を高揚させる突進ドラミングには目を見張るし、なによりバンド全体から漲る「凡百のフォロワーバンドではないスペシャルな何か」を感じることはできるけど、この生々しい(いい意味ではあるんだけど)アンダーグラウンド感覚に溢れた音像が、オレ的にはちょっと聴き続ける気を削がれる感じ・・・。
ま、やってること自体は決してキライではないんで、今後どうなってくかをちょいと気にしてみようかな。
おまけのライヴ映像・・・コレ、メンバーの誰かの家の中とかじゃないの?(苦笑)
(Jul. 07, 2003)
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WINDIR | 80 |
| Likferd (2003) |
ノルウェー産「フォークロリック・ブラック・メタル・バンド」(←自称)WINDIR の 4th アルバム。
ブラストがアグレッシブに炸裂したりするブラック・メタル然としたサウンドに織り込まれた、民謡メトゥ度満点のシケシケな哀愁アンサンブルや朗々としたヴァイキング・クワイアなどの要素が齎すクッサクサ・テイストがなかなかイイかも。
最初の印象よりも意外と荒々しいサウンドだったけど、その骨格の中に根付く素朴な風合いが感じさせるヴァイキング度が相当に高いのは嬉しいな。
アート・ワークを思い浮かばせる壮大なオーケストレーションやメロディック・スピード・メタル的な程よい疾走パートをも配して、悲愴感に満ちた寒々しい雰囲気を上手く具体化してる感じ。
所々でキーボードの音色やサウンド処理がミスマッチなほど妙に近未来風味になるなど、B級ならではの雑多さ(いい方向に作用してると思ってマス)を露わにしながら、よーく聴くと意外な程に細かいところまで丁寧に作り込まれてるのにビクーリですわ。
・・・と、要素的には悶絶なハズなのに、ソコソコ良いネーって程度に収まってしまってるのは何でだろ? 謎だ。
あ、メンバーショットではノーメイクなのに、ライヴでは白塗りなのはメッチャ Hail!
(笑) (Jul. 09, 2003)


























