9月2004
ANGRA 97
Temple of Shadows (2004)

プラジルの至宝 ANGRA の奇跡の復活後2作目となる 5th アルバム。

困難極まりなかった再生に賭ける情念の噴出が魂を揺さぶった名作である前作 “Rebirth” を超えることはまず有り得ないだろうとタカを括っていたが・・・その読みは完ッ全ッに甘かった。

一人の十字軍騎士の生き様を通じて11世紀の宗教文化を描く・・・というそのテーマが持つ宗教的な美しさそして重厚さを見事に反映した楽曲群は、共にスゲー髪が伸びた(^-^) Felipe Andreoli (b) & Aquiles Prieste (dr) のスリリングな手数を織り込んだシャープなグルーヴ、Kiko Loureiro & Rafael Bittencourt のアメージング・ギター・チームがこれでもかと鬼のように弾きまくるふくよかに研ぎ澄まされた目くるめくギターワーク、Andre Matos の呪縛から開放された Edu Falaschi (vo) が放射する透き通った力強さ、そしてそれら全ての要素が結合したこれまでと桁違いに繊細さを増したプログレッシヴかつクラシカルなアンサンブルが生むヘヴィ・メタルのカタルシスが、この耳をギュッと捉えて離そうとしない。

とにかく、優美なクラシカル・イントロ #1 “Deus Le Volt!” に続く #2 “Spread Your Fire” のライドが乱れ叩かれる超絶なる疾走に希望に満ちたギター・メロディが載った瞬間、既に驚きで極限まで見開かれた両の目からこの澄んだ心の色彩を映したかのような穢れ無き涙がマジで滝のように零れ落ちたッス。。。 凄い!凄い!凄いぃぃッ!! 悶絶! モンゼツ! Mon-Zetsuuuuuuuッ!!!!(屍)

その後も、伸びやかなメロディが軽やかかつ小気味良くドライヴする #3 “Angels and Demons”DREAM THEATER 真っ青なプログレッシブな素養を惜しげもなく爆発させた #4 “waiting Silence”、壮大なメロディが生み出す涼しげな風を帆にはらませながら碧き大海原を航海する #5 “Wishing Well”、容赦ない弾きまくりが疾走するわ Kai Hansen 御大 (vo/GAMMA RAY) の唯一無二のゴッド・ヴォイスが♪Right Now!と炸裂するわバロッキーに鳴り響く弦楽に誇らしくエア・ヴァイオリンを誘発されるわの豪勢な造りの悶絶疾走チューン#6 “The Temple of Hate”、妖艶なフラメンコ・ギターに導かれたダークなラテン・パーカッシヴが本能を揺らすムーディな #7 “The Shadow Hunter”、中間部で静粛に響く弦楽と Sabine Edelsbacher 嬢 (vo/EDENBRIDGE) による癒しヴォイスの交錯が語る死の美しさが印象的な優しいヘヴィ・チューン #8 “No Pain for the Dead”Hansi Kursch (vo/BLIND GUARDIAN) の歌唱と共にアタックがヘヴィに砕けるこれまたプログレッシヴ志向の大曲 #9 “Winds of Destination“、夕空を染める ANGRA らしいエスニックなラテンの哀愁に思わず涙が零れるアダルトなボサノヴァ・メタル #10 “Sprouts of Time”、激情が夜明け間近の星の瞬きに呼応する劇的なミドル・チューン #11 “Morning Star”、祖国ブラジルの巨匠 Milton Nascimento (vo) をフィーチュアして十字軍の騎士の最期の葛藤をドラマティックに描く終曲 #12 “Late Redemption”、そしてこの壮大かつ深遠なストーリーの余韻と共にエンドロールが瞼の裏で縦スクロールするクラシカルなアウトロ #13 “GATE XIII”・・・と、「か、完璧・・・だ・・・ふぅ・・・」っちゅー溜息しか出てこない、想像しうる次元を遥かに超越した出来に完全に降参だわコリャ。

Denis Ward プロデュースってことで少々ばかり心配だったプロダクション(主にギター周り)が意外な程に良好なのも◎!

 (Sep. 08, 2004)

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LORDI 88
Monsterican Dream (2004)

フィンランドのゾンビ・メタル・バンド LORDI の 2nd アルバム

デビュー作に封じ込められていた衝撃の 80’s MTV メタル風味はここでもやはり健在で(嬉)、ACCEPT の漢の重厚さと SHARK ISLAND の漢の切なさを手に入れた Alice Cooper・・・ってな、「究極の超々 Desmond Child タイプ」と言える胸キュン・メタルがたっぷりと楽しめる。

5人のゾンビ・メタラーの帰還を告げる #1 “Threatical Trailer” のナレーションに先導されて #2 “Bring It On (The Raging Hounds Return)” のキャッチーの哀愁シャッフルが響き渡った瞬間、思わず「やっぱコレだァッ!」と叫んだね。(^o^)

その後は、涙ながらに一緒に歌わずにはいられない強力な80’sサビ・メロを持ったリーダー・トラック #3 “Blood Red Sandman” とその流れを汲む名曲クラス認定の #4 “My Heaven is Your Hell”、シンガー Lordi のダミ声こそ違えどその本質は超 WARRANT なコテコテ・バラード #6 “The Children of the Night”、グルーヴィな哀愁がスピーディーにドライヴィングする様が超 TANGIER#7 “Wake the Snake” など、地元フィンランドの哀愁ゴシックメタル勢を思わせるデジな装飾を控えめかつ効果的に絡めながらとにかくキャッチーに展開するコンパクトな楽曲群にニンマリしっぱなし。

正直、「おぉ!スッゲー良い!・・・けど・・・アレ?・・・こんなもん?」って、イマイチ突き抜けきれないホドホドな感触を受ける部分が少なくないのも事実なんだけど、まぁそれは前作のインパクトがあまりに強すぎた弊害ってことで。

 (Sep. 03, 2004)

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UNEARTH 86
The Oncoming Storm (2004)

米マサチューセッツ産ネオ=クラシカル MA メタル・バンド UNEARTH の 2nd フル=レンス・アルバムは Metal Blade からのリリース。

MA メタルって、KILLSWITCH ENGAGE にしても SHADOWS FALL にしても、どうしても「まぁ最近のアメリカにしては・・・」って、叙情メタル後進国に対してチョイトばかしハンデをあげちゃうような大人の目で甘めに見ちゃうんだけど、この UNEARTH は本気でイイねぇ。

なんつっても、米産バンドらしいドライ&スラッシーなモッシュを誘う体力勝負のザクザク感を包み込む、IN FLAMES に代表されるイエテボリ系メロディック・デス・メタル・インフルエンスな端正たる叙情フィーリングこそ前出の MA メタル・バンド群との共通項なれど、この UNEARTH からは、それらを単なる影響に留めていない「メタル魂」の噴出を感じてしまうんだよね。

特に、全編にたっぷりと配された、ポリリズムで進行するテクニカルなヘヴィ・リフの上で楽曲の根幹となるテーマを形成し続ける叙情ギター・ハーモニーのアンサンブルが発色する色合いが、イエテボリ・メタルのそれというよりそのルーツである IRON MAIDEN 直系では?と思える微妙な色彩を帯びているのが、非常にうれしいポイントだ。

粒の揃ったネオ=クラシカル・アルペジオの炸裂にド肝を抜かれる #2 “Failure”、アコースティックな叙情イントロ #4 “Black Hearts Now Reign” で高めた期待を一切裏切らないツイン・リードの慟哭テーマ・メロディの爆発が頼もしい #5 “Zombie Autopilot”、そして、ドゥーミーなのたうちと哀愁疾走のナイスな緩急の交錯が悶絶を生む #7 “Lie to Purify” など、印象的な楽曲が多いのも◎。

いや~、やっぱネオ=クラシカルっていいね。最高だ。(結局毎回コレだよ/狂笑)

 (Sep. 03, 2004)

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