8月2005
ARCH ENEMY 80
Doomsday Machine (2005)

スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンド ARCH ENEMY の 6th アルバム。

平坦で退屈だった前作に対する意見を反映したのか、ソリッドなブルータリティはそのままに以前のようなメロウでテクニカルな超絶ギター・ワークを前面に推し出したそのサウンドスタイルは、一聴では「原点回帰」と思えるもの。

が、年々衰退の一路を辿っている「骨格自体の魅力」の乏しさは本作でも顕著で、いくらメロディックに攻めてみたところで、楽曲の流れ的に展開の必然が感じられないいかにも「こうした方が受けると言われてやっつけ今回はそうしてみました」的な釈然としないバランスの悪さには、信頼感はますます薄まるばかりだ。

そうなってくると、これまで気にならなかった Angela Gossow 姐御 (vo) のアニマル・グロウルも、その単調さが気になりだしてみたり・・・。

それでも、細かい単位での Michael & Christopher Amott のギター・プレイにはやはりグッと来させられてしまったり、Daniel Erlandsson (dr) の鋭いビートが心地良く響く場面も多かったりで、なんだかんだ言いながら今後リピートするんだろうなぁと思うと、結局こんな満足度になっちゃうんだけどね。(苦笑)

正直、もう旬な時期を終えたバンドかな・・・とも思うけど、脱退した Christopher の後任として現在ツアーをサポートする Gus G.(本作では #2 “Taking Back My Soul” で客演)がそのまま次作のレコーディングにも参加することになるのなら、今後もちょっと期待しちゃうかも。

 (Aug. 14, 2005)

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BIOMECHANICAL 93
The Empires of the Worlds (2005)

英国ベースのハイパー・テクニカル・エクストリーム・メタル・バンド BIOMECHANICAL の 2nd アルバム。

中心人物である元 BALANCE OF POWER のギリシャ人シンガー John K のハイ・トーンとデス・ヴォイスを交錯させたハイ・テンションなブチ切れ歌唱をフィーチュアした、変態的なテクニカルさが攻撃的に驀進するスピーディーなモダン・メタルの威力はメッチャ強力!

80~90年代の欧米の伝統的へヴィ・メタル・ルーツへの敬意を露わにしながら、全体を極端かつ整然とした狂気のアグレッションで覆い尽くした驚異的シアトリカル・サウンドは、まるで初期 FLOTSAM & JETSAMPANTERAWATCHTOWER の生霊が憑依したかの独特な味わい。

要所で見事なアクセントとなっているシンフォニックなオーケストレーション、そして Jamie Hunt & Chris Webb のギター・チームによる超テクニカルなファスト・プレイの応酬も美味しすぎ。

圧倒的なメタル・エネルギーに充ちた極上の混沌を堪能できる名盤の登場だ。 Awasome!!

 (Aug. 14, 2005)

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CASUS BELLI 85
In the Name of Rose (2005)

ギリシャのパワー・メタル・バンド CASUS BELLI の 2nd アルバム。

悪くない出来だったもののやや焦点がボケ気味だったデビュー作から一転、ジャーマン・ティピカル・パワー・メタルと 80’s U.S. パワー・メタルの中間あたりの質感を持つ剛健なパワー・メタルは、暑苦し系の熱唱ヴォーカルを生かした剛球勝負に焦点を定めたかの統一感が格段の成長を感じさせる。

バンドの看板ネオ=クラシカル・ギタリスト Panos Arvanitis がエモーショナルに弾きまくる様が同郷の Gus G. を連想させることもあって、その音像は MYSTIC PROPHECY, FIREWIND に近いものとも言えるが、楽曲の出来としては文句なしでこの CASUS BELLI に軍配が上がるね。 随所で聴けるメロウな味わいもナイス。

RAGEPeavy Wagner がゲスト参加してます。

 (Aug. 14, 2005)

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MACHINE MEN 82
Elegies (2005)

フィンランドの正統派メロディック・ヘヴィ・メタル・バンド MACHINE MEN の 2nd アルバム。

シンガー AntonyBruce Dickinson への最大級のリスペクトを込めた見事なクローン
歌唱をフィーチュアした「超“Bruce Dickinson のソロ・ワーク”タイプ」なスタイルはデビュー作同様。

2作目にして、音像を包む空気感に早くも風格めいた安定感が出てきたと思える反面、その「落ち着き」がなんとも地味ぃな感触を呼び込んでしまっているせいか、はたまたダーク&ヘヴィなマインドを持ちつつあくまでメロディックにドライヴする楽曲群が平均点な出来ながらも前作ほどのインパクトを持ち合わせていないせいか、なんだか“薄味”になっちゃったなー・・・って感じ。

つい先日 Wacken Open Air 2005 で体験したライヴ・パフォーマンスが意外にも小粒なものだったのも、この瞬間の印象としてマイナス方向に作用してしまっているのかも。。。

今でも「MACHINE MEN、好きだよ!」と胸を張って言えるいいバンドだと思えるのは確かなんだけど・・・期待がデカかっただけにちょっと惜しい出来かも。

 (Aug. 14, 2005)

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MORGUL 79
All Dead Here… (2005)

ノルウェーのシンフォニック・ブラック/ゴシック・メタル・バンド MORGUL の、Century Media から Season of Mist へ居を移しての 5th アルバム。

ほとんどの楽器をこなすマルチ・ミュージシャン J を中心として、ブラック・メタルの醜悪な破壊力とゴシカルな暗黒の格調高さを武器に描くホラー・テイストのダークな世界観のドラマティック&シアトリカルな雰囲気が、そこはかとなく KING DIAMOND 風味なのが嬉しいね。

正直、個々の楽曲的にはソコソコで全体的なクオリティもソコソコな感じなんだけど、随所で鳴り響く名手 Pete Johansen (THE SCARR, THE SINS OF THY BELOVED, SIRENIA) の悶絶ヴァイオリンが呼び込む暗黒耽美なムードの美味しさがタマランくて、満足度の数字はついつい甘めになってしまいますな。(汗)

メタル・パートのメリハリがもっと出てこれば今後最強な一枚を作りそうな気はするんで、この MORGUL、引き続きヲチって行きますデス。

 (Aug. 14, 2005)

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ROBIN BECK 89
Do You Miss Me (2005)

英国の女性シンガー Robin Beck の11年振りのリリースとなる 4th アルバム。

力強さと切なさを併せ持った魅惑のセミ・ハスキー・ヴォイスで歌われる「哀愁ハード A.O.R.」ど真ん中の素晴らしい楽曲の数々は、HEARTPat Benatar, Bonnie Tyler などかつての MTV 全盛期のハード・アプローチのメイン・ストリーム・ロックそのまんまのスタイルが、なんとも言えない甘酸っぱい懐かしさを運んでくる。

聴いてて、故 Chrissy Steele の名盤 “Magnet to Steele” を思い出したよ。(涙) 雰囲気、スゲー似てるわ。

 (Aug. 14, 2005)

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SUBTERRANEAN MASQUERADE 87
Suspended Animation Dreams (2005)

NOVEMBER’S DOOMPaul Kuhr (vo) 率いる米産鬱系プログレ・ゴシック・メタル・バンド SUBTERRANEAN MASQUERADE の1stフルレンス・アルバム。

アヴァンギャルドなゴッタ煮系ミクスチャー・サウンドながら、確かに存在する死臭漂う暗黒悲愴メロディ、そしてアダルトでオサーレなモテ系アレンジメントがもたらす落ち着きがめっさいい感じ。

ORPHANED LANDKobi Farhi (vo) がゲスト参加。

 (Aug. 14, 2005)

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TALISMAN 90
World’s Best Kept Secret (DVD) (2005)

スウェーデンが誇る北欧メタル・レジェンド TALISMAN の2枚組み DVD 作品。

2003年7月の Sweden Rock Festival でのショウの様子と、同年8月の Club Mondo@ストックホルムのショウをそれぞれフル収録。 プラス、その他各所での単発ライヴ・ショットとプロモーション・ヴォデオをも収録したまさにこれまでのバンドの歴史の集大成と言える映像集。

こうして改めて映像を見ると、如何に TALISMAN が素晴らしい要素に包まれた稀有なバンドだったかを痛感するね。 Jeff Scott Soto (vo) のエモーショナルな極上歌唱、Marcel Jacob (b) のテクニカルなグルーヴ、Jamie Borger (dr) の骨太なロック・ヴァイヴ、そして Fredrik Akesson & Howie Simon (g) の華麗なるテクニカル・ギター・ワーク・・・。 もし機会があればホント生で見てみたいよ、今の TALISMAN

一番の見所は、やっぱ EUROPE の初期の名曲 “Scream of Anger” を演ってる場面っしょ。 最強ッスわ、っとに。(泣)

 (Aug. 14, 2005)

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ZENO 86
Zenology II (2005)

ドイツの伝説的メロディック・ハード・ロック・バンド ZENO が、1983~89年の期間に録音した未発表曲を集めた集めた一枚。

#2 “Tonight”, #3 “Hard Beat” をはじめ、未発表曲にも関わらず完ッ全に名曲レベルなのに空恐ろしさを禁じえない収録曲の数々は、「未発表曲集」という寄せ集め的なイメージを覆す素晴らしい出来だ。

が、こうして聴くと、あの奇跡極まりない神盤である 1st アルバムをリリースしながらその後に自身らの器を超えた大きな期待をかけられたバンドが、端々に自分達の持ち味を封じ込めながらも当時の米国シーンに迎合しようともがき苦しむ様が感じ取れるのが、やや痛々しかったり。。。

さて、この後に控えていると言われる純粋な新作はどんななんだろうね。 あの兄弟のことだからまだ時間はかかるだろうけど(笑)、リリースされる日を楽しみに待ちたいッスわ。

それにしても Zeno Roth、ただ単にギター・プレーヤとして見てもスゲー魅力的なんだよな。 新作出るまでの間、ゲストでいいから色々なバンドでちょびっとでもその悶絶フレーズを披露してくれたら嬉しいのに。

 (Aug. 14, 2005)

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