12月2005
91 SUITE 88
Times They Change (2005)

スペインのメロディック・ハード・ロック・バンド 91 SUITE の4年振りとなる 2nd アルバム。

甘くも情熱的なプチ・ハスキー・ヴォイスの Jesus Espin (vo) による旨みに満ちたエモーショナル歌唱と、これでもかって勢いでフィーチュアされた Ivan Gonzalez (g) が繰り出しまくるネオクラ素地のテクニカルな悶絶ギター・ワークの乱舞が美味しい、まさに「スペインの TERRA NOVA」と呼ぶにふさわしい高品質メロディック・ハードは今作でも健在。

前作よりも幾らかギター・パートを強く推し出した感のあるプロダクションによって、全体的な印象はタフでハードなものに。 それにより、スパニッシュということを微塵も感じさせないクリアで洗練されたスマートな音像は、聴く度にその増強されたメジャー感に驚かされることしきり。

快活な爽やかさの中に淡い哀愁をしっかりと滲ませた楽曲自体の魅力もさることながら、やはり特筆すべきは Ivan の構築/展開美に溢れる悶絶ギター・ワークで、どの曲でも導入部分からガッツリと飛翔する見事なソロ・パートの数々に超グッとキまくりなのが、ネオクラー的にはマヂたまらんッスわ。

なにげにセンスの良い手数王っぷりを見せつける Mario Mallo (dr) の存在もデカいね。
 (Dec. 28, 2005)

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ADAGIO 87
Dominate (2005)

フランスの天才ギター・ヴァチューソ Stephan Forte 率いるテクニカル・プログレッシヴ・メタル・バンド ADAGIO の 3rd アルバム。

看板シンガー David Readman (PINK CREAM 69) がまさかの離脱、後任としてブラジル人シンガー Gus Monsanto (ex-ANGEL HEART, OVERDOSE) を迎えて転機を図る本作は、これまでに比べて幾分ストレートなメタル・エナジーを封じ込めつつ、Stephan が現在心酔しているシンフォ・ブラック趣味を反映させたダーク側面も強調した欲張りな一枚となった。

注目のニュー・シンガー Gus は予想以上に上手く、David Readman っぽさを(たぶん意識的に)違和感なく継承した丁寧かつパッショネイトな歌いっぷりは、課せられた重責を見事に果たしていると感じさせる。 が、いざ楽曲に目を移してみると、前述の欲張りさが仇となって全体でも楽曲単位でも散漫な印象のやや小粒な一枚になってしまった・・・かなぁ?

イントロのギター・フレーズの悶絶感とサビのメロディックな超速疾走でツカミは OK の #1 “Fire Forever”Stephan 自身が発するデス・ヴォイスを大胆にフィーチュアして禍々しいアグレッションを描く #2 “Dominate”、いかにも ADAGIO らしいドラマティックに展開美を見せる #4 “Children of the Dead Lake”、これまた邪悪な側面を垣間見せる8分超の大作 #5 “R’lyeh the Dead”Gus がマイルド・サイドのメロハー歌唱をアピールするピアノ・バラード #7 “Kissing the Crow” ・・・と、どの曲も水準以上の出来栄えではあるものの、「芯」の部分がイマイチこちら側に伝わってき難いもどかしさを感じてしまう。。

加えて、レンジの狭いプロダクション、マジックが希薄なアンサンブル、微妙にツヴォを外しているハーモニーの形成・・・と、どうしても悪いところに注意を引かれてしまうけど、それらはこれまでのアルバムが完璧だっただけに理想/期待が高かったせいだろうな。 実際、こうして書きながら何度もリピートしてるうちに、だんだん・・・というよりカナーリ良くなってきてたりして。(^o^;

ま、今回は Gus のお披露目ってことで、引き続き次作以降にも期待デス。

 (Dec. 20, 2005)

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AES DANA 85
Formors (2005)

3人の女性メンバー(笛、ギター、ベース)を含むフランスの6人組ケルティック・フォーク・ペイガン/ブラック・メタル・バンド AES DANA の 2nd アルバム。

ギャアギャアと喚くデス・スクリームとブラストが炸裂する意外にもブラック・メタル色の強い作風ながら、小学校の教室の放課時間の如く笛が乱舞しまくるフォーキーな色合いは実に強烈で、まさに「笛メタル」の醍醐味を存分に味わえる好盤だ。

各パートが薄っぺらーく鳴ってしまっているシケシケなB級サウンドが、かえってペイガンな荒涼感や辺境チックな民族度の高さに繋がっているというラッキーな側面(苦笑)もアリ。

なお、本作でイヤラシイ汁を飛ばしながら笛を奏でまくっている美女 Amorgen 嬢はすでに脱退し、代わりに彼女が別で在籍するフォーク・メタル・バンド BRAN BARR の盟友で HEOL TELWEN のメンバーでもある Hades 氏にスイッチしているらしい。。 うーん、ムサい漢汁はイラネ。(苦笑)
 (Dec. 09, 2005)

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AGATHODAIMON 89
Serpent’s Embrace (2004)

ドイツのメロディック・ブラック/デス・メタル・バンド AGATHODAIMON の 4th アルバム。 昨年買い逃してたのを今更 Get。(激遅)

これまで良質のムードに包まれつつも楽曲的にはチョイとパッとし損ねていた感のある彼らだが、本作はそんなイメージを完全に払拭する素晴らしい出来!

CRADLE OF FILTH を硬質にしたかのドラマティックなシンフォ・デス/ブラックという基本路線はこれまでどおりに、本作ではフューチャリスティックなキーボード・ワークが全編をリード。 邪悪な凄絶咆哮とノーマル・ヴォイスとともにフックある旋律感を形成しながらゴシッキーな暗黒美旋律を大胆に増量したクリアでモダンな楽曲の圧倒的な完成度は、これまで既に実践され尽くされてきたゴシックとデス・メタルの融合について、改めて新しい可能性を感じさせるほどにマジ驚愕に値するッスわ。

ゲストの♀シンガー Ophelia こと Ruth Knepel 嬢をフィーチュアした THE GATHERING チックなモダン・ゴシック・バラッド #6 “Solitude” も美味しいデスな。

 (Dec. 10, 2005)

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AIRLESS 88
2nd Round (2005)

スペイン産メロディック・ハード・ロック・バンド AIRLESS の 2nd アルバム。

ハードな重量感を持ち合わせたクリアなハード・ロックは前作以上に垢抜けた印象で、HAREM SCAREMTNT に通じる爽やかめの程よい哀愁がメッチャ心地良い。

なにより、ソロだけではなくリフ/オブリガードにも変幻自在に技巧を絡めまくりながら爽快に弾きまくる Robert R. Rodrigo (g) のギター・プレイがマヂで圧巻なのよね。 メロハーなのに。(苦笑)

 (Dec. 09, 2005)

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AKASHIC 84
A Brand New Day (2005)

ブラジルのプログレッシヴ・メタル・バンド AKASHIC の、デビュー作以来4年振りとなる「生きててヨカッタ」的(苦笑)2nd アルバム。

完全に「ブラジルの SYMPHONY X」だった前作から一転、本作では聴き易さに重点を置いてバンドを進化させたかの、まさに“成熟”の二文字を感じさせるなかなかの好アルバムに仕上がった。

中心人物であるギタリスト Marcos De Ros のスリリングな激テク・ギター・ワークがリードするプログレ・メタルな装丁はもちろんそのままに、シンガー Rafael GubertRussell Allen (SYMPHONY X), Oliver Hartmann (ex-AT VANCE) を思わせるエモーショナルな歌声を生かした楽曲群は、今回はモロに A.O.R. メロハーな楽曲が収録されていたりとその良質のバリエーションがバンドの独自性 UP に繋がっている感じ。

相変わらずキーボードもいい仕事してマス。 一応 Eder Bergozza って名を覚えておこっと。

 (Dec. 09, 2005)

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AKIRA KAJIYAMA + JOE LYNN TURNER 81
Fire without Flame (2005)

DEEP PURPLERAINBOW の人脈を中心に活躍するシンガー Joe Lynn Turner と日本が誇る Ritchie Blackmore クローン 梶山 章 (g) のコラボレート・ユニットのデビュー作。

ブルーズベースの王道ハード・ロックは基本的には Joe Lynn Turner のこれまでのソロ作に準じた作風だけど、そこに梶山が意識的に吹き込んだ DEEP PURPLERAINBOW 風味が本作のメイン・キャラクタとして大きく機能していると言えるだろうね。

まぁ DEEP PURPLERAINBOW 風味といっても、それらが持ってた要素の中でも日本人に受けが悪いだろうドライなブルーズ・ロック・サイドを主にフィーチュアしてる感じなので、様式美メタルを期待しちゃうと肩透かしを食らうんだけど、逆にコテコテの様式美ではないせいで日本人離れしたスケール感が生まれているのは◎。

それにしても、梶山のギター・プレイったらホンットにグッと来るわ。 なんの予備知識もなく音だけ聴いたら「だだだ誰だこの超 Ritchie Blackmore タイプはァッ!?」と戦慄が走るッスな、きっと。

あ、ドラムがちょいと打ち込みクサイのが、気にしだすとだんだん気になってくるなぁ。。

 (Dec. 16, 2005)

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ARKONA (АРКОНА) 85
Vo Slavu Velikim (Во Славу Великим) (2005)

ロシアの首都モスクワに生息するペイガン・メタル・バンド ARKONA の 3rd アルバム。

クサメタリック・パワー・メタルをペイガンな民族色で包み込んだ作風だった 1st は、その方向性こそ好みであれど楽曲的にイマイチのめり込めなかったが(2nd は未聴)、本作では土台となる楽曲自体をフォークロアな方向に大幅にシフトさせた結果、前作で希薄だった祭事色が大きく増加。 アコーディオンが大失笑・・・いや大疾走をかましちゃったりヴァイキング・メトゥよろしくライライ歌っちゃったりと、全体に強く打ち出された KORPIKLAANI 的とも喩えられようフォーキーな弾けっぷりのアピール度はメチャ高いね。

相変わらず♀シンガー Masha Scream 嬢の素朴なパワー歌唱は魅力に乏しいし、よーく聴いちゃうとプロダクションもさほど良いわけではないんだけれど、バンドの統一感が生まれてきたと思えるフォーク・メトゥ・パッケージとしての良質のまとまり方に、聴いててつい「クオリティギザタカス!!」と叫びたくなるような好印象な一枚。

 (Dec. 16, 2005)

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BAD HABIT 82
Hear-Say (2005)

スウェーデンのメロディック・ハード・ロック・バンド BAD HABIT の7年振りとなる 4th アルバム。

前作で感じた「A.O.R. 化した FAIR WARNING」なスタイルから大勢の変化はないものの、ところどころで目立つ今更ぁ?な90年代的ダーク&ヘヴィ風味のせいもあってか、随分と「ちゃんとハード・ロックしてる」印象だ。

力強く伸びながら侘び寂びを操る Bax Fehling (vo) の明快な歌唱と Sven Cirnski (g) のウェットなギター・ワークがリードするウォームかつ透明感に満ちた北欧ハード・ポップ/ロックは、一聴するに「あぁ~やっぱこーゆーのはいいよなぁ~」と蕩けそうになるもので、地に足の着いたアダルト風味と前述の復活したハードなフィーリングのバランスが品質高く交わる様がなんとも心地良いんだよなぁ。

ってか、Sven Cirnski ってば、その北欧のギタリストらしいテクニカルな見せ場を交えながらのコシと粘りのあるエモーショナルなプレイに聴き惚れてたら、Richard Andersson の近作 “The Ultimate Andersson Collection” でも弾いてた元 SNAKE CHARMER のその人だったんだ!?(無知 ^-^;)

 (Dec. 29, 2005)

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BESEECH 84
Sunless Days (2005)

スウェーデンの男女混声ゴシック・メタル・バンド BESEECH の 5th アルバム。

デビュー作 “…from a Bleeding Heart” のあまりの衝撃のデカさにその後ずっと惰性で買い続けているが(苦笑)、今回は(まったく期待してなかったせいもあるかもだけど)なかなかどうして意外と悪くないかも!?

相変わらずヘヴィネスの質がモダンだったりエレクトロなアレンジが幅を利かせていたりと「進化形ゴシック・メタル」であることを主張しつつも、本作ではこれまでの作品以上に歌姫 Lotta Hoglin タンの円熟の萌え歌唱を大胆にフィーチュアし、王道フィメール・ゴシック本来の美麗な魅力をきっちりと生み出しているのが非常に頼もしい。

個々の楽曲としても作品全体としても細部に亘ってベテランらしい重厚な完成度の高さを見せ付けている本作をもって、やっと「混声バンド BESEECH」としてのアイデンティティが結実したような感じを受ける力作だわ。 あ~、前作 “Drama” で見限らなくてよかった。(^o^;

 (Dec. 12, 2005)

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BLOODBOUND 86
Nosferatu (2005)

スウェーデンのメロディック・ハード・ロック・バンド STREET TALK のリーダー Fredrik Bergh (key, b) が新たに立ち上げた正統ヘヴィ・メタル・プロジェクト BLOODBOUND のデビュー・アルバムは、不死の悪魔ノスフェラトゥとの戦いを描いたストーリー・アルバム。

ジャケはご覧のとおり最悪レベルの酷さだわ、4人のメンバーは(メロハー野郎なハズの Fredrik も含めて/苦笑)何故かブラック・メタリックなコープス・メイクと共に邪悪なポージングを決めているわで妙に色物的な雰囲気を醸し出しつつも、演ってるのは至ってまともなクラシックなヘヴィ・メタルなのが笑える。(笑)

メロディックなギター・ワークが全体を引っ張る IRON MAIDEN ルーツの強固な地盤の上で近年の欧州メロディック・メタル的なキーパーな煌びやかさを走らせる楽曲は、さすがに一部でその名が引き合いに出されてる LOST HORIZON の域には全く達してない (^o^; ものの、シンガー Urban Breed (TAD MOROSE) によるちょい Jonny Lindqvist (NOCTURNAL RITES) 似の明快な勇壮歌唱(with 壮麗コーラス)が印象的なメロディを雄々しく歌い、ギタリスト Tomas Olsson のネオ=クラシカルな弾きまくりが冴え渡る、確かにピュア・メタラーの心をくすぐるツヴォを得た佳曲揃いだわコリャ。

パッケージングのニセモノくさい胡散臭さに一歩退きつつも、どう考えても名曲レベルのタイトル・トラック #3 “Nosferatu” に、メタル・パワー漲る握り拳を天に突き上げてる自分がいる。(苦笑)

 (Dec. 20, 2005)

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CATAFALQUE 90
Unique (2005)

中欧トルコはイスタンブールを本拠とする6人組ゴシック・メタル・バンド CATAFALQUE のデビュー・アルバム。

いやはやこれがビビッた。 ヴァイオリンとピアノが織り成す優美な耽美色とヘヴィ・メタリックなギター・ワークが溶け合う上で、美女シンガー Ozge Ozkan 嬢のエンジェリック萌えヴォイスがグッと来る印象的なメロディを綴る壮麗なサウンドは、中~東欧色皆無に完全に北欧の風合いを感じさせる王道フィメール・ゴシックの一級品。

女声ものとしてだけではなく、タイミングよく挿入される Metehan Mert Cakir (♂vo) の多彩なデス・ヴォイスと「微ドゥーミー」なパートの存在が感じさせる男声悲愴デス・メタルとしての逞しさも好バランスで備えており、喩えるならば SIRENIA, DRACONIAN それぞれの 1st に近い感触と言えるかも。

とにかく、ツヴォを得たセンスフルなアンサンブル、キャッチーな旋律感、しっかりと巧いギター・・・などを含む全体的な音像のムードの良さはピカイチで、年の瀬に登場しつつ本年度ゴシック・メトゥ上位入賞ケテーイな一枚ッス。

 (Dec. 09, 2005)

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DIMMU BORGIR 87
Stormblast (2005)

ノルウェーが誇るシンフォニック・ブラック・メタルの帝王 DIMMU BORGIR が、1996年リリースの 2nd アルバムを新たにリ=レコーディング。

当時メンバーだった Shagrath (vo,g,b) と Silenoz (g,b,vo) の2名が中心となり、現キーボーダー Mustis と来る新作でも叩くらしい生ける伝説ドラマー Hellhammer (ARCTURUS, THE KOVENANT, MAYHEM, WINDS etc.) の2名のスペシャル・ゲストとともに、約10年の時を経て手に入れた予算と時間を費やして具現化した「“Stormblast” の本来あるべき姿」が本作だ。 (Galder (g), Vortex (b,vo) は不参加・・・)

超ペナペナだったドラムを Hellhammer によるシーン最高峰の超絶ドラミングに、そしてやや平坦気味だったデス・ヴォイスを現在の表現力豊かな Shagrath のそれにそれぞれ置き換え、大胆なアレンジ/歌詞の変更と新たな曲追加を行って現在の DIMMU BORGIR らしい壮麗&重厚なゴージャス・サウンドで仕上げた音像は、オリジナル・バージョンと全っ然印象が異なるもの。

アンダーグラウンドなノルウェイジャン・ブラック・メタルらしい悲愴感/寒々しさの一歩奥に潜んでいたブルータルな息吹を音圧高く強調した結果、楽曲の芯に染み込んでいた禍々しき背徳の香りがグッと強く漂ってきた感のあるこの “真・Stormblast“、オリジナルで支配的だったゴシック的とも言えた耽美さが減退しちゃった気はするのはやっぱ少々残念ではあるけど、コレはコレで「現在の DIMMU BORGIR の準新作」としてメチャクチャ楽しめるですわ。

ボーナス DVD に収録の OzzFest 2004 の映像は、邪悪な笑みの Galder 先生と血塗れ Vortex 様は昇天モノのカッコ良さなんだけど、全体的には客のリアクションがあまりに悪くてちょい萎えるねぇ・・・。

 (Dec. 26, 2005)

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DRAGONFORCE 93
Inhuman Rampage (2005)

英国ベースの多国籍(香港/ニュージーランド/南アフリカ共和国/ウクライナ/英国)メロディック・スピード違反・メタル・バンド DRAGONFORCE の 3rd アルバム。

“Inhuman Rampage” と冠されたタイトルの通り、超人的に猛り狂うそのハイパー・スピードな爆裂メタル・サウンドは、3作目にしてもはや無敵の様相。 「速さは正義だっちゅーの!」「速けりゃいいんだよクソッタレ!」的な刹那なる速度偏重主義に傾倒しているようで実は思いのほか思慮深いコントロールを以ってエキサイトメントを構築する楽曲群が、本作ではこれまでで最高レベルの強力なメロディとともに格段の冴えを見せているのが何とも素ン晴らしいデス。

親しみやすい明快歌唱をヒロイックに放つ ZP Theart (vo)、超 Nintendo タイプなギミック奏法がウザさを通り越して魅力に感じてき始めた(苦笑)Herman Li (g) & Sam Totman (g) のジャンピング・チーム、バンドに独特のスケール感/色彩感を与える影の実力者 Vadim “漏れも鍵盤噛むっちゅーねん!!” Pruzhanov (key)、神速ビートで高揚感をリードする Dave Mackintosh (dr/ex-BAL-SAGOTH) という個性的なメンバーそれぞれのキャラクタもいい具合に立ってきた感じで、それによって正直ワン・パターンではある楽曲から、ある種の“説得力”が感じ取れるようになってきているんだよね。

なにはともあれ、至高の名曲 “Blackfire” を超える勢いの充実っぷりを見せる「DRAGONFORCE 全部入り」なオープニング・チューン #1 “Through the Fire and Flames” は、何度聴いても聴くたびに禿しく悶絶。 そして前2作同様に、今回の日本盤ボーナス・トラック(#9 “Lost Souls in Endless Time”)が、本編収録曲に比べて全く遜色のない佳曲だってのも嬉しいッスな。

 (Dec. 29, 2005)

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HIM 83
Dark Light (2005)

フィンランドが誇る Love メタル・バンド HIM の 5th アルバム。

メランコリックなハード・ロックにたっぷりと湛えられたゴシカルな切なさは今回も存分に堪能可能ながら、メジャーレーベルによるワールドワイド展開が影響したいきなりのメインストリームな質感 UP にはいささか違和感が。。

より緻密になったアレンジ/アンサンブルが運ぶ北欧らしい煌びやかな冷気を帯びた、プロダクションのクオリティギザ高スなサウンドからは確実なステップアップを感じ取れはするし、個々の楽曲自体のレベルも決して下がってはいないと確信できるではあるんだけど、やっぱグラミー&スリージーな毒々しさ~ロック的な深みの減少には、なーんとなくサミシスな感じなんだよね。

ってことで、うーん・・・今のところ前作の方が好きかも。。 と言いつつそれなりにハマり中。(^o^;

 (Dec. 09, 2005)

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IN HEAVEN 64
Darchangel (2005)

ギリシャの6人組ゴシック・メタル・バンド IN HEAVEN の 1st フルレンクス・アルバム。

攻撃性を含んだメタリックなドライヴ感と王道ゴシックのダラダラとした退廃の耽美を、ちょいとモダンなアレンジで調理して聴かせるそのスタイルは、狙いとしては意外と鋭いところを突いている感じ。

・・・が、決め手に欠ける楽曲、そして看板歌姫 Elvira Mitraka 嬢が「気の抜けた Kimbery Goss」的な声色で歌う抑揚の少ない単調なメロディが、全てを台無しにするほどに退屈極まりない・・・。

インナーも含めアートワークが非常にそそられるものだけに(実際、ジャケ買いだし/汗)、この内容との落差は残念無念。。

 (Dec. 09, 2005)

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LAST AUTUMN'S DREAM 86
Winter in Paradise (2005)

スウェーデンをベースとするメロディック・ハード・ロック・バンド LAST AUTUMN’S DREAM の 3rd アルバム。

Mikael Erlandsson (vo) の甘酸っぱい反則的胸キュン・ハスキー・ヴォイスと Andy Malecek (g) のエモーショナルな泣き系ギター・ワークをフィーチュアしたキャッチーな田舎系ハートウォーム・ハード・ロックには、やっぱもう条件反射的に泣かされてしまいますわ。(弱)

前作 “II” で感じさせた音質/アンサンブルなど諸々のアンバランスさが改善/解消されたこともあって、Marcel “サンプラザ中野ぢゃありません” Jacob (b) & Jamie “俺様がセンター” Borger (dr) の強力なリズム隊によるハード・ロックらしい力強いボトムがより効果的にドライヴしてる印象で、これまでどおりたっぷりと封入されたライトな哀感がそれに乗ってジワジワと迫ってくる様は実にイイ~感じ。

哀愁だだ漏れ(笑)のオープニング・チューン #1 “Love to Go”Mikael Erlandsson の人気曲のリメイク #4 “It’s Alright”QUEEN かはたまた JELLYFISH かという #6 “Echoes from the Past”BEAGLE HAT なる日本のバンドのカヴァーだってのが驚き!)、爽やかなセンチメンタリズムに悶える #10 “If You’re the One”・・・と非常に印象的な出来の良い楽曲を揃えつつもどこか「底の浅さ」を感じさせているのも確かながら、全体的なバランスの良さにのほほ~んと心地よく楽しめる、ドライヴに連れて行きたくなる好盤だ。

 (Dec. 27, 2005)

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MAEL MORDHA 73
Cluain Tarb (2005)

アイルランドのゲーリック・ドゥーム・メタル・バンド MAEL MORDHA のデビュー・アルバム

ある意味呪術的な朴訥ヴォーカルに緩急を司られながら、笛やピアノのケルティックなフォーク風味と隙間の多いヘヴィ・グルーヴがドーミィに浮き沈みする古めいたメタル・サウンドは、バトルなジャケやメンバー4人が施すペイントがウォー・メトゥな雰囲気を醸し出しつつも、実際には「ヘヴィ・メタリックな辺境フォーク/ロック・バンド」とも言えそうな意外にも素朴な味わい。

全体的には、良い意味で田舎クサイ粗野な旧式ヴァイキング・メタル(80’s U.S.アンダーグラウンド・メタル的な空気感もアリ)としてのムードは非常に良好ながら、そこから一歩踏み出すには至っていない感じ。。 惜しいねー。

 (Dec. 19, 2005)

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NAIO SSAION 84
Out Loud (2005)

微視線系美女シンガー(萌)Barbara Jedovnicky タン と我が強そうな(笑)ヴァイオリニスト Rok Kolar というジャケにも登場する2人の活躍をフィーチュアしたスロヴェニアのゴシック・メタル・バンド NAIO SSAION の 2nd アルバム from Napalm Records。

ヘヴィ・リフのエッジが先鋭グルーヴの上でモダンに跳ねる音像は、EVANESCENCE をさらに近未来化したかのようなヘヴィ・ロック路線。 ぶっちゃけゴシック臭は非常に希薄なんだけど、女声と弦楽が一緒に聴こえてこればそれはやっぱり紛れも無くゴシックってことで。

完全にメジャーな洗練を見せるシャレヲなヘヴィ・グルーヴと、Barbara タンのクリアな歌唱が艶やかに響き Rok の流麗なヴァイオリン・プレイがそれに華を添えるクラシカルな叙情的の融合は、ありそうでなかった意外な心地よさに満ちてるッスわ。、

P.V.にもなってるリーダー・トラック #8 “Blah-Blah” のメランコリック・エレクトロ・ヘヴィな超ノリノリっぷりがカッケー!

 (Dec. 19, 2005)

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NEVID' (НЕВИДЬ) 78
Zov Novoi Hyperborei (Зов Новой Гипербореи) (2005)

BUTTERFLY TEMPLE に関連するメンバー3名を擁するロシアはモスクワのシンフォニック・ペイガン/ブラック・メタル・バンド NEVID’ のデビュー・アルバム。

Les’yar (♂vo), Kseniya (♀vo) の男女ツイン・ヴォーカルがアグレッシヴに激情の旋律を綴るサウンドは、メロディックなフォークロア風味を含みつつもシケシケとしたペイガン系独特の荒涼感は希薄で、どちらかといえば「シンフォニックなブラック・メタル」と言ってしまえるような質感。 楽曲を壮大に彩るシンフォニックなオーケストレーションが、ロシアの雪山の雄大な情景が目に浮かぶようなふくよかなスケール感を備えているのが特徴的だ。

ロシア産らしいクッサい民謡メロディがそこかしこに配され、聴いている時の満足感はそれなりに高いんだけど、全編聴き終わっての印象は・・・やや薄め・・・かなぁ。。

 (Dec. 12, 2005)

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NOKTURNAL MORTUM 75
Weltanschauung (2005)

ウクライナの NS シンフォニック・ブラック・メタル・バンド NOKTURNAL MORTUMKnjaz Varggoth (vo) と Saturious (key) 以外のメンバーを全て入れ替えて臨む 5th アルバム。

既に彼ら独特の魅力ともいえる RAW なショボショボ・メタル・ストーム(汗)が奥まった定位で禍々しく吹き荒れるカルトな音像はこれまで同様ながら、本作ではこれまでも採り入れられていた民族音楽的な魅力要素のフィーチュア度が大幅にアップした実にペイガンな佇まい。(嬉)

戦乱の真っ只中に紛れ込んだかの S.E. を各曲間に配置し、フルート、ヴァイオリン、ピアノを駆使したアンビエント&アトモスフェリックな寒々しい風景描写が楽曲をドラマティックに彩る楽曲の完成度も高く、曲中にて効果的な盛り立て方で抑揚を司るオーケストレーションのツヴォを見事に突き貫くナイス・センスに目を瞠る場面もしばしば。

・・・と、そんな風に本質を好意的に捉えることが可能な場面が多いだけに、この集中力を欠く程のプロダクションの低さはやっぱり残念。 もしこれが DIMMU BORGIR 級の音質だったとしたらスゲーことになるのになぁ…と無いものねだりしつつも、それではこの NOKTURNAL MORTUM ならでは楽しさがなくなってしまいそうだし・・・。 うーん、難しいところッスな。。

 (Dec. 16, 2005)

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NOMANS LAND 78
Hammerfrost (2005)

ロシア連邦、サンクトペテルブルクのヴァイキング・メタル・バンド NOMANS LAND の 2nd アルバム。

ヴァイキング装束を身に纏って雪の湖畔に佇む6人の極北の戦士たちが発する調べは、クッサいギター・メロを中心に控えめにシンフォニックな装飾を施した正統ヘヴィ・メタリックな色合いの強い勇壮なヴァイキング・メタル。

爽やかな風をたっぷりと帆に受けて航海を開始する #1 “Lord of the Sea” をはじめ、中心となっているミドル・テンポのパワフルな楽曲群は RUNNING WILD に通じるシンプルな乗り心地のものだが、そこに喚くブラック・ヴォイスと朗々たる漢シンガロングの堂々たる響き、そして霧深き川を漕ぎ進みながらつい「Odin!」と叫んじゃう北方の住人らしいセンスが加味されたサウンドは、なかなかにMYメタル魂を鼓舞させる悪くない出来だ。

楽曲はやや類型的だしプロダクション(主にリズムトラック)もショボいけど、ついリピートしちゃうコテコテな魅力アリ。

 (Dec. 19, 2005)

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NONEXIST 84
Deus Deceptor (2002)

スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンド NONEXIST の 1st アルバムを今更ながら Get。(遅)

Johan Liiva (vo/ex-ARCH ENEMY), Matte Modin (dr/ DEFLESHED, DARK FUNERAL) が担うブルータル&アグレッシヴな噴射に、Johan Reinholdz (g,b/ANDROMEDA) のテクニカル&メロディックな息吹が注入される様は、想像してた以上に悶絶度高し。

まぁ、メンツの割には小粒かつやや薄めな印象も否めないではあるけど、Johan Reinholdz のアウトスケールの妙に懐の深さを垣間見せる プログレッシヴなセンスがたっぷりと楽しめるってのは、それだけで充分嬉しいな。

超メロディックな #6 “A Halo Askew”・・・確かに文句なしの名曲やね。(今更 ^-^;)

 (Dec. 09, 2005)

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PAGAN REIGN 85
Vo Vremena Bilin (Во Времена Былин) (2005)

ロシアはトヴェーリ出身のペイガン・メタル・バンド PAGAN REIGN の4曲入り MCD。

このところ数多く輩出されつつあるロシア系ペイガン・メタラーの中でも演奏力/構成力共にピカイチと思え、前作(3rd)の悶絶っぷりもあって特に好みなこの PAGAN REIGN だが、この来るべき新作(4th)の前哨としてリリースされた MCD を聴く限り、新作も凄いことになってそうだ。(^^)

ホイッスル、マンドリンを駆使したフォークロアな悲愴旋律に中心人物 Orey (g, vo) がクサメロギターを悶死タイミングで切り込ませながらヘヴィ・メタルな激疾走をかます勇猛果敢なペイガン・メタルは、WINTERSUN が辺境フォークロア修行を積んだかの、やっぱ殺傷力抜群な逸品。 っとにさぁ、こんな風に勿体ぶったように4曲だけ出されても、全然物足りないっつーの。。

ん~、でも、ホンマえぇバンドや。 いつの日かライヴも体験してみたいものッスな。

 (Dec. 11, 2005)

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PLATITUDE 81
Silence Speaks (2005)

スウェーデンのメロディック・メタル・バンド PLATITUDE の 3rd アルバム。

贅沢にも2人ずつ擁していたギターとキーボードをそれぞれ1人ずつにシェイプアップして5人編成となった新たな布陣で制作された本作は、前作 “Nine” で見せたプログレッシヴ・メタル化をさらに進行させると同時に、なんとAOR/メロディック・ハード的なモダン・アプローチを「方向転換」と思えるほどに大幅に導入。(驚)

ダイナミックかつスリリングに展開する洗練された美しい欧州メタルは間違いなく高品質だし、この大胆な変化が決して優柔不断なものではなく脱皮を繰り返した正当な進化だと思わせる説得力に満ちている楽曲とプレイは、コレはコレとして十分以上に楽しめる・・・が、やっぱ彼らの最大の魅力として認識していた「往年の80’s北欧メタル風味」をここに来て完全に失ってしまったのはチョイと痛いよなぁ・・・。

あわせて、本作からドラマーが RICHIRD ANDERSON’S SPACE ODYSSEY にも籍を置く若干17才の超 Virgil Donati タイプなテクニシャン Andreas Brobjer にチェンジしているけど、それもまた超パワー・ヒッターな前任者 Marcus Hoher の方がよかった・・・と思えてしまうのでありました。

 (Dec. 28, 2005)

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RAINBOW 100
Live in Munich 1977 (DVD) (2005)

もともとはドイツの TV 番組「ROCKPALAST」用に収録され、当時日本でも NHK の音楽番組「YOUNG MUSIC SHOW」で TV 放映された 1977年10月20日にミュンヘン・オリンピア・ホールで開催された公演の模様を収めた RAINBOW の伝説の映像のコンプリート版が、28年の年月を経てまさかまさかのオフィシャル・リリース!(祝!)

当時としては最先端の技術だったコンピュータ制御の美麗な虹セットを天に仰ぎ、Ritchie Blackmore (g), Ronnie James Dio (vo) そして故・Cozy Powell (dr) を擁する「三頭政治 RAINBOW」が繰り広げる鬼気迫るパフォーマンスは、RAINBOW ファンならば今までどこかで一度は目にしたことがあるだろう(ってか100%ブートで持ってるよね?/笑)超定番の概発映像ながら、こうして改めて我が家で観賞していると、今更ながらに自分の中でいかに RAINBOW が特別な存在だったかをまざまざと思い知らされるわ。

圧倒的存在感を放射する魔王 Ritchie の神懸ったクラシカル・プレイ、まさにこれから絶頂期を迎えんとする歌鬼 Ronnie の超弩級ファンタジック歌唱、シンバルの叩き方が世界一カコヨスな闘神 Cozy の豪胆極まりないドラミング(“1812″ ソロにも脱糞!)・・・彼ら“永遠の師匠”3名の一挙手一投足に憧れながら生きていた「RAINBOW 命!」だったあの頃の空気が、TV 画面の前で涙で瞳を潤わせながら狂ったようにエア・ドラムに熱中するヲサーン(41歳・会社員)をすっぽりと包み込むですよ。 (*´-`*)

願わくば、オレの葬式ん時には会場にモニタ置いてコレを流しっぱにして欲しいもんデスな。

 (Dec. 21, 2005)

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SALEM 86
Strings Attached (2005)

イスラエルのドゥーム/デス・メタル・バンド SALEM が過去のレパートリーをストリングス・カルテット(4人ともヲンナノコ!)と共に新録した企画盤。

実はこれまでにリリースされた4枚のアルバムはどれも未聴なんだけど(汗)、ここで聴ける古典的なスラッシュ・メタルのベースにゴシック/ドゥーム/デスの各要素をぶち込んで、それをストリングスとクワイアがドラマティックに盛り立てる美しくもエクストリームなサウンドは非常に魅力的。 雰囲気的には KREATOR のゴシック・サイドに近いものを感じてみたり。

本作の大御所っぽい風格バリバリのA級サウンドの質の高さは驚きの一言で、イスラエルっつーとどうしても真っ先に ORPHANED LAND の名が浮かぶけど、今後この SALEM もしっかりヲチせネヴァならんなぁと肝に命じた次第でゴザイマス。

あ、テクニカルかつウェットなプレイを聴かせる Lior Mizrahi & Nir Gutraiman の強力なギター・チームの存在も嬉しいッスな。

 (Dec. 09, 2005)

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SEBNEM FERAH 85
Can Kiriklari (2005)

トルコの女性ポップ/ロック歌手 Sebnem Ferah の 5th (?) アルバム。

現地語をエスニックに響かせる実力に満ちた張りのある上質ハイトーン歌唱が飛翔する楽曲が、ダークに揺れる退廃的な荒涼感が全体を支配する完全にゴシック・メタルな質感に覆われているのに驚くと同時に、悦びがこみ上げてくる。

そんなヘヴィなゴシックの憂い、辺境っぽいプログレ・フィール、そしてドメスティックなアーティストならではのポピュラリティなヴァラエティが化学反応を起こした美味しい本作は、いきなりのメランコリックなゴシック・ドライヴが衝撃的なオープニング・チューン #1 “Okyanus”、そして続くタイトル・トラック #2 “Can Kiriklari” でオーケストレーションと共にドラマティックに染み渡る耽美な息吹が噴出した時点で早くも降参って感じ。(^-^;

随所で聴ける PENTAGRAM, MEZARKABUL (!!) のギタリスト Metin Turkcan によるウェットな泣きのギター・ワーク (#6 “Ben Bir Multeciyim (GUC)” のソロがスゲ~) も実にイイネェー。

 (Dec. 19, 2005)

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SEVERNIE VRATA (СЕВЕРНЫЕ ВРАТА) 77
Ravnovesie (Равновесие) (2005)

ロシア連邦ペテルブルクのスラヴォニック・ペイガン・メタル・バンド SEVERNIE VRATA の 4th アルバム。

ペイガン・・・と冠されつつも、そのサウンドはほとんど“メロディック・デス・メタル”と呼んでも差し支えの無い非常にまとまりの良いスタイルで、モダンな切れ味が小気味良くドライヴするコンパクトな楽曲から思い出すのは CHILDREN OF BODOM の名前だ。

まぁ本家ほどにはテクニカルでもないし(特にギターは全ッ然巧くない ^-^;;)クオリティも高くないんだけど、デス・ヴォイスとほぼ同量に聴こえてくるノーマル・ヴォイスのエェ声ぇ~なマイルド・タッチ、そしてロシア系ならではの民謡チックなフレージング/アンサンブルが生み出すヴァイキング/バトル・メタル系の勇ましさから伝わってくる独特な味わいは、なかなかどうして魅力的かも。

ここんとこで聴いたロシアン・ペイガン系の中では最も聴き易い部類やね。

 (Dec. 16, 2005)

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SOULRELIC 83
Love is a Lie We Both Believed (2005)

ETERNAL TEARS OF SORROW、現 TO/DIE/FORAntza Talala (g) を擁するフィンランドのメランコリック・ロマンティック・ゴシック・メタル・バンド SOULRELIC のデビュー・アルバム。

センチメンタルなメロディがノリノリにドライヴする TO/DIE/FOR, ENTWINE, CHARON, HIM らの先人が提示してきたソレ系ド真ん中の作風を踏襲する“フォロワー”ではあるのは確かながら、全編に亘って非常な充実を見せる印象的なメロディの数々は、一聴して思わず身を乗り出さずにはいられないほどにメッチャ魅力的。

キャッチーなダイナミクスを力強く伝えるナル系シンガー Tommy Suomala のクリアな耳触りも大きな武器だが、それ以上にグッと来るのが WHITESNAKE, DEEP PURPLE, EUROPE, TOTO らをフェヴァリットに挙げる鍵盤奏者 Jay Holli のキーボード・ワーク。 様々な音色を駆使して楽曲を見事にリードするその空間彩色能力は実に見事だわ。

惜しむらくは、どの曲も良質のヴァラエティを見せる水準以上の完成度でありながら、決定的な代表曲が見当たらないことかな。 まぁそのあたりは今後に期待ってことで。

 (Dec. 19, 2005)

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STRIDE 87
Imagine (2005)

HELSTAR のギタリスト Joel Gregoire を中心とする、米テキサス州ヒューストンのプログレッシヴ・メタル・バンド STRIDE の 2nd アルバム。

今年の ProgPower USA VI におけるショウの好評っぷりにその存在を気に留めてはいたけど、やっとこリリースされた本作を改めて聴いてみて納得。 成熟した卓越技巧を持つメンバーによって奏でられる、欧風ヘヴィ・メタルのクラシックな様式とアメリカン・ネオ=プログレ・ハード風味をミックスさせたスタイルの楽曲はメチャクチャ魅力的ぢゃんね。 うん、噂に違わぬいいバンドだコリャ。

テクニカルな演奏が映えるふくよかな地盤の上で、パワフルからメロウまで豊かな表現力を発揮するナイス・シンガー Gary Belin による耳触りの良い明快歌唱とそれをフォローするコーラス・ワークの煌びやかな輝きがある種メロハー的とも言える“歌物”としてのキャッチーな色合いを形成する様は、海外での評を見てみると「DREAM THEATER meets JOURNEY」と表現されているのが目に付くが、オレ的には「SHADOW GALLERY meets WITHOUT WARNING」ってな印象を受けたな。

そしてネオクラ者的になによりビビッと来まくっちゃったのが、Joel Gregoire の嬉しくなるほどにネオ=クラシカル度の非常に高いフレージング/プレイスタイル。 これまたセンスの良さを感じさせる達人キーボーダー Rick Flores とともに(時に Marcus Johnson (b) も巻き込みながら)スリリングなユニゾンを決めるシーンのカコヨサは特筆ものだ。

ややモタり気味なドラムをはじめとしてリズムのバラけ具合が時折気になったり、サウンド・プロダクションがイマイチ安っぽかったり・・・ってな「まだまだこれからのバンド」ながら、本作から得ることのできる今後への期待感はカナリのもの。 CIRCUS MAXIMUS とともにプログレッシヴ・メタルの明日を担って欲しいもんッスわ。

 (Dec. 29, 2005)

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