9月2006
AGALLOCH 83
Ashes Against the Grain (2006)

米オレゴンのゴシック/ドゥーム・メタル・バンド AGALLOCH の3rdアルバム。

寂寥な白昼夢がスロー~ミドル・テンポで反復を重ねるメロディックなドゥーム・デスは、米産バンドならではの乾いた空気感といい意味でのシンプルな単調さが生んでいる独特の心地好さが◎。 歪(ゆが)んだダーク・リフ&圧迫グロウルと美しく響くアコースティック・ギター&クリア・ヴォイスが対を成しながら揺らすアンビエント/ダークウェイヴィーな浮遊グルーヴがなんとも素敵だ。

瞼の裏に浮かんでくるのは、古代の邪神の呪いが今なお解けぬ北欧の黒い森ではなく、自殺/他殺者の怨念が渦巻くアメリカの片田舎の雑木林の風景だが・・・それもまた良し。

 (Sep, 22, 2006)

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ANCIENT RITES 77
Rvbicon (2006)

ベルギーのエピック・ブラック・メタル・バンド ANCIENT RITES の5thアルバム。

エスニック&ドラマティックな楽曲は、これまで以上にたっぷりと溢れ出す正統メタル・フィーリングに聴き易さ倍増。 聴き込むごとにドンドン良くなってきてマス。
 (Sep, 10, 2006)

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AXAMENTA 88
Ever-Arch-I-Tech-Ture (2006)

ベルギーのシンフォニック・ブラック・メタル・バンド AXAMENTA の4年振りとなる2ndアルバム。

いつの間にか Peter Meynckens (vo) 以外のメンバーは全て入れ替わり、それと同時にサウンドもプログレッシヴな知的さとモダンな煌びやかさを打ち出したスタイルへと変化。 前作で見られたファンタジックな叙情味こそやや抑えめながら、新たに備わった超A級の質感を誇るクリアなダイナズムの妙は見事の一言!(悶絶)

Daniel Gildenlow (vo/PAIN OF SALVATION) がゲスト参加した #8 “Threnody for an Endling” は完全に PAIN OF SALVATION。(笑)
 (Sep, 10, 2006)

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BISHOP OF HEXEN 87
The Nightmarish Compositions (2006)

イスラエル産シンフォニック・ブラック・メタル・バンド BISHOP OF HEXEN の2ndアルバム。

DIMMU BORGIRCRADLE OF FILTH の系譜に華麗なるシアトリカル・シンフォ・ブラック・サウンドには、個性云々を超越したシネマティックな美味しさアリ。 メロウ・パートの叙情味も◎。
 (Sep, 10, 2006)

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BLIND GUARDIAN 47
A Twist in the Myth (2006)

メタル大国ドイツが誇るトップ・アクト BLIND GUARDIAN の約4年半振りの8thアルバムは、バンド史上もっとも魅力的な美麗アートワークに反比例するように、内容的はこれまでの作品中で最も魅力の薄いものに・・・。

細部までキッチリと創り込まれたビッグ・バンドらしい完成度の高さには唸らされるし、依然として Hansi Kursch (g) のあの声と Andre Olbrich (g) のあのギターが特徴的に鳴る BLIND GUARDIAN 独特のフォーマットに則ってはいるものの、違うステップ(それが上なのか下なのか横なのか奥なのか手前なのかは全く読めない)に歩を進めようともがいているかの妙なヴァラエティ感が、持ち味だったダークで壮麗なファンタジー色を大幅に殺いでしまっているのが辛過ぎ。 それでも楽曲さえ良ければいいんだけど・・・今回も前作同様に、特に耳を惹く曲は見つけらなかったし。 オレ的には MANTICORAPERSUADER の方が何倍も刺激的だわ。

これまで、アグレッションとのコントラストが輝かせていたメロウなフォーク・パートの神秘的な魔力が、疾走感の減衰によってその魅力を完全に失ってしまっているのも面白い。(ホントは全然面白くない)
 (Sep, 14, 2006)

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CATAMENIA 84
Location: Cold (2006)

フィンランド産メロディック“狼”ブラック・メタル・バンド CATAMENIA の7thアルバム。

前作は、中堅としてややマンネリの傾向にあったバンドが、シンガーの交代劇によって新たに齎らされた硬質なヴァラエティによって勢いを取り戻した充実の一枚だったが、本作もその流れをキッチリと汲んだ好盤となった。

常に哀しみの旋律美を纏って極北の大地に猛速で吹き荒むその悲愴なる極寒ブリザード・ブラックは、ノーマル濁声ヴォイスがプチ・ヴァイキングな勇壮風味を演出する腰の据わったメランコリーの同居も特徴的で、コンパクトにまとまった慟哭に更なる聴き易さが備わってきたのがトピックだ。

前作でキラーだった “Verikansa” レヴェルの傑出した楽曲が今のところ見つかっていないのが残念だけど、タイトル・トラック #7 “Location:COLD”#8 “The Day When the Sun Faded Away” という本作の中で最もメロディの強さを感じる流れはかなり強力。
 (Sep, 22, 2006)

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CELTIC FROST 70
Monotheist (2006)

伝説のスラッシュ/ダーク・メタル・バンドとして語られるスイスの CELTIC FROST の16年ぶりの復活作となる6thアルバム。

インモラルな禍々しさを発散する様はさすがだけど・・・曲自体は正直ちょっと飽きる気ガス。
 (Sep, 10, 2006)

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DEICIDE 89
The Stench of Redemption (2006)

米フロリダのデス・メタル・バンド DEICIDE の8thアルバム。

ツアーに参加していた Ralph Santolla (g/ex-ICED EARTH, MILLENNIUM, EYEWITNESS, DEATH, SEBASTIAN BACH) がまさかの正式加入。 暴虐の肉体派骨太デス・メタルの上で、敬虔なクリスチャンだという Ralph が彼のキャリア史上最高に華麗なギター・ソロを武器に極悪サタニスト Glen Benton 先生 (vo,B) が発する醜悪な邪気に果敢に戦いを挑む「神と悪魔の終末戦争」の高揚力は、とにもかくにも超強力。

歴史あるフロリダのデス・メタル・シーンが長年目指し続け、そして今ここにようやく辿り着いた究極の最終形態・・・それは、「史上最凶のネオ=クラシカル・メタル」の姿だった。 おめでとう!
 (Sep, 11, 2006)

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DIONYSUS 83
Fairytales and Reality (2006)

スウェーデンが誇るネオ=クラシカル北欧メタルの雄 DIONYSUS の待望の3rdアルバム。

Johnny Ohlin (g) のギター・プレイこそこれまで以上にネオ=クラシカル度を増したかの悶絶度で迫ってくるものの、Olaf Hayer (vo) による覇気が感じられない「安全パイ歌唱」とそれによって魅力が半減してしまったメロディ/楽曲には、失望を禁じえない。。 ま、期待が大き過ぎただけなので、じっくりと聴き込んだ今では、フツーに楽しめてはいるんだけどね。
 (Sep, 10, 2006)

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DIVINEFIRE 92
Into a New Dimension (2006)

スウェーデンの新世代シンフォニック・ネオ=クラシカル・メタル・バンド DIVINEFIRE の3rdアルバム。

北欧シンフォ・ブラック風味の邪(よこしま)なる荘厳な調べを纏った劇的なメロディック・メタルは今回、醜悪なデス・ヴォイス、爆裂する疾走感、そして Christian Rivel (vo) の無駄な暑苦しさ(笑)を激増させたアグレッシヴな高揚感を飛翔させまくり。

正直、最初一聴したときは「あれ?ちょっと練りこみ不足かな?」と感じた部分もあったんだけど、Christian が「ングハァ!」「ィヤフゥ!」と節尾で漏らす目が本気のメタル魂(笑)に半笑いで悶絶しながら聴き進めるうちに、アグレッションの爆発させ具合が堂に入ってきたせいか前2作と比較して遥かに焦点が絞れている統一感、そして相変わらず意外にもコンパクト(かつキャッチー)ながらもそれを感じさせない超濃密な聴き応えに満ちている楽曲の奇跡的なバランスの美味しさに姦られてしまったですよ。(予想通り)

部屋とか電車でもつい「We Rock!!」と叫んでしまう新たなアンセム #2 “Passion & Fire”、完全にデス・メタルな吼えまくりに血が騒ぐ #5 “Facing the Liar” といった名曲の中で、ここぞとばかりに泣きに泣く Patrik Gardberg (g/TORCHBEARER, AMMOTRACK) の鬼のネオ=クラシカル・プレイにも脱糞。
 (Sep, 26, 2006)

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DREAM THEATER 89
Score (DVD) (2006)

2006年4月1日の米ニューヨーク Radio City Music Hall 公演の模様を収録したDVD。

バンドの20周年記念ツアーのハイライトとして、2部構成の後半ではフル・オーケストラをも登場させてしまうスペシャルな装いのショウは、DREAM THEATER の映像商品の中ではかなり堅実な部類に入るだろう演奏が醸し出す強い安定感が全体にマターリした空気を漂わせつつも、なんだかんだ言ってやぱり見応え満点。 クラシカルな雰囲気漂う会場もメチャ素晴らしい。。(溜息)

そして、Disc2に収録されているバンドが20年間を振り返るドキュメンタリーが、興味深いエピソード満載&感動的な作りで面白い。 最初、本編を見て「意外と淡々としてるなー」なんて思ったオーケストラとの共演シーンが、このドキュメンタリーを見終わった流れで続けて見ると、第一印象が嘘のようにドラマティックに迫ってきたり。(苦笑)

バンドを結成して20年が経過して今なお全盛期であり、しかも今後もどんどん進化していくのだろうとフツーに確信させられるその懐深きパワーの凄まじさには、改めて驚嘆させられる。 DREAM THEATER 地上最強!(←パクリ/汗)

 (Sep, 22, 2006)

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FAIR WARNING 85
Brother’s Keeper (2006)

祝復活! 哀愁ダダ漏れの叙情旋律に思わず腰が浮く、期待通りの出来栄えに大満足!!

・・・ではあるんけど、確実に存在する Andy Malecek (g/LAST AUTUMN’S DREAM) の抜けた穴を、別の手法で埋めようとする姿に違和感を感じるのも事実。 Helge Engelke (g) の「天空プレイ」(笑)だけでは、なんとなく地に足が着いていない軽薄感が漂ってしまうんだよなぁ。

でも、CC Behrens (dr) の復活はメチャクチャ嬉しいス。 「実は彼のリズムこそが FAIR WARNING 節の肝だと信じてる派」なので。
 (Sep, 10, 2006)

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FAIRYLAND 79
Fall of an Empire (2006)

フランスのシンフォニック・メタル・バンド FAIRYLAND の3年振りの2ndアルバム。

シンガーが Elisa 嬢 (DREAMAKER, ex-DARK MOOR) から Max Leclercq (ex-MAGIC KINGDOM) へと性別チェンジしているが、違和感は特になし。 前作よりも壮麗なエピック・テイストとメタル・エッジのバランスがいい感じで、意外と楽しめた。
 (Sep, 10, 2006)

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FALL OV SERAFIM 87
Nex Iehovae (2006)

スウェーデンのシンフォニック・ブラック・メタル・バンド MISTELTEINFALL OV SERAFIM と改名して再出発。

スラッシーなソリッド感に満ちた堅実ブラックを、荒涼たる暗黒シンフォニーとダークなゴシック風味で包みこんだ、超ハイ・クオリティな逸品。 激ウマギター・コンビ Aldrathan & K.(John Huldt) をはじめ、各メンバーがロック・アーティストとしての地力の高さを発散しているのが高ポイント。
 (Sep, 10, 2006)

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FIREWIND 84
Allegiance (2006)

Gus G. (g/NIGHTRAGE, ex-DREAM EVIL, MYSTIC PROPHECY) 率いるギリシャの正統派パワー・メタル・バンド FIREWIND の4thアルバム。

シンガーを Chity Somapala (CIVILIZATION ONE, RED CIRCUIT, ex-AVALON, COURT JESTER, FARO, MOONLIGHT AGONY) から Apollo Papathanasio (vo/EVIL MASQUERADE, GARDENIAN, SANDALINAS, ex-TIME REQUIEM, FAITH TABOO) に、ドラマーを Stian Kristoffersen (PAGAN’S MIND) から Mark Cross (WINTERS BANE, ex-METALIUM, HELLOWEEN, NIGHTFALL) にそれぞれチェンジして勝負を挑む本作は、これまでの弱点だったメロディ/楽曲の単調さが大幅に改善された面目躍如の一枚。

楽曲こそ安定の域を脱してはいなくも(もっとハジけられるハズ!と思う)、バック陣のパワフルなプレイに Apollo の円熟叙情熱唱が乗るバランスの良さはこれまでの FIREWIND には無かったもので、全体的にレンジが広がったかのダイナミックな音像の中では Gus G. 独特のアナログなエモーショナル・プレイも俄然生き生きと泣きまくる泣きまくる。(嬉)

スウェーデン人女性シンガー Tara 嬢をフィーチュアした #5 “Breaking the Silence” のような新機軸の存在も、今後へのさらなる期待を募らせるし。・・・てゆーか Tara タソ・・・カナーリカワユス!! (http://www.tara.cc/) 今秋の Loud Park 06 公演にはに帯同するらしいので、ジクーリと萌え倒させていただきマス。
 (Jul, 26, 2006)

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FROST 90
Milliontown (2006)

プロデューサ Jem Godfrey (key,vo) を中心に ARENA, KINOJohn Mitchell (g,vo)、IQ のリズム隊 John Jowitt (b/ARENA) & Andy Edwards らが集まった英国のシンフォニック・プログレッシヴ・ロック・バンド FROST のデビューアルバム。

GENESISIT BITESSPOCK’S BEARD らの名を思い起こすクリアなパワー・ポンプは、テクニカルなスリル、狂おしく展開するドラマ、そして心暖まるメロディの全てを革新的なモダン・アレンジで一部の隙も無く緻密に組み上げた超高品質な逸品。 全編に漲る圧倒的な「大物感」は、近年の同系バンドの中では他に類を見ない。

10分超の #5 “Black Light Machine” から26分半の #6 “Milliontown” へと雪崩れ込むラスト2曲の畳み掛けは失禁モノ。 いやいや、John Mitchell、メチャクチャいいギター弾くわ。(感心)
 (Sep, 11, 2006)

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HEAVENLY 84
Virus (2006)

前作リリース後に3人のメンバーが脱退するという危機を乗り越え蘇生した HEAVENLY の起死回生の4thアルバム。

そんな新生 HEAVENLY のサウンドは、仮死状態だった時に冥土でどんな天啓を受けたのか、Ben Sotto (vo) の何かに目覚めたかの究極の Kai Hansen 唱法を中心に GAMMA RAY 度をハンパなく増しているのが爆笑…いや驚き。(笑) 最初聴いて思わず 「全曲 “Tribute to the Past” だ!」てな戯言が口を突いて出たもんな。(^o^;

端々にこれまでの3作からのセルフ・カヴァー的使い回しが目立ったりもするけど、離脱した Frederic Leclercq (現 DRAGONFORCE) の後任ギタリスト Olivier LapauzeFred とは比較にならんほど安定した(スマン Fred /汗)超絶テクニシャンっぷりに代表される新メンバー陣の高いスキルによって、バンドがこれまで以上に強靭にビルドアップされた印象は◎。 なんだかんだ言って HEAVENLY 独特のナイーヴなクサメロはやっぱ好みだし。

前作に続いて日本語詩に果敢にチャレンジした #13 Spill Blood on Fire (Japanese Version)” は・・・ま、挑戦する姿勢が大事ってことで。。。
 (Sep, 26, 2006)

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ILLNATH 80
Second Skin of Harlequin (2006)

デンマークのメロディック・デス/ブラック・メタル・バンド ILLNATH の2ndアルバム。

レーベルとのトラブルで本作が長らくリリースされなかった時期を、待ち切れない思いでまんじりともせず過ごしていたが、こうして無事にリリースに漕ぎつけてまずは一安心。

・・・したのも束の間、実際に届いたCDを期待に胸を膨らませながらプレイしてみると・・・前作での CRADLE OF FILTH がホームシックに掛かったような悶絶哀愁シンフォ・デスの比類なき強烈さと比べて、本作のマターリした小粒な落ち着きっぷりったら・・・いったいどうなのよ!?

キラキラなシンフォニック・アレンジとそれを掻き分けて主張するエモーショナルなギター・ワークを軸に激情を噴射するシーンはこれまで同様にしっかりと配されていて、「お、キタキタ!」と腰を浮かすも、その後のどうにも煮え切らない中途半端なクライマックスに、浮いた腰を静かに下ろしてしまう。。 普通に考えたら一定のレベルは完全にクリアしてるんだが・・・。

・・・うーん・・・もうちょい聴き込んで慣れてみるか・・・(汗)
 (Sep, 12, 2006)

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IRON MAIDEN 51
A Matter of Life and Death (2006)

現代へヴィ・メタルの礎を築いた大ベテラン IRON MAIDEN の14thアルバム。

「戦争と宗教」というテーマを軸に72分間に亘ってメタル・ドラマを繰り広げる本作は、多くの作品でラストあたりに1曲配置されてきたプログレッシヴな大作チューンをこの1枚に集積したかの壮大な作風。 どこを切っても IRON MAIDEN そのものではあるんだけれども、これまでのどの作品とも意を異にする思慮深い(≒マターリした)感触が印象的だ。

それは、あたかもバンドの長きに亘る歴史の流れとそれを経て積み重ねてきたものを全て一旦断ち切り、ただただ Steve Harris の根本に流れ続ける「プログレッシヴ欲」を現メンバーで具現化したかのよう。 といっても、昨今のメタル事情には全く興味がないのであろうオールド・センス、そして今や完全に枯渇した創作能力からは魅力的なプログレッシヴ・フィーリングが導き出されるわけもなく、そこには狭く浅い引き出しから掻き集めた残りカスを Kevin Shirley が丁寧に(←ここがミソ)コラージュした音塊の羅列が冗長に横たわるのみ。

これまでになく安定感と音圧に満ちた Nicko McBrain のドラミング、そして我が師 Bruce Dickinson の恐るべき溌剌歌唱・・・という実にナイスなパフォーマンスを封入しながらも、何故かバンドのケミストリーめいたモノが一ッ切伝わってこないのも面白い。(ホントは全然面白くない)
 (Sep, 14, 2006)

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KEEP OF KALESSIN 89
Armada (2006)

ノルウェーのブラック・メタル・バンド KEEP OF KALESSIN の3rdアルバム。

怒涛の激烈ブラストと激泣きの哀愁旋律を仕込んだトレモロ・リフが渦巻く、極上のドラマティック・ブラック。 SATYRICON~MAYHEM の系譜が漂わすホンモノっぽい邪悪なオーラを、モダンな整合感と大胆なメロディック展開の妙で整理したプロフェッショナルな音像は、マヂでドカコヨス! カナーリ気に入ったデスよ。
 (Sep, 10, 2006)

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LEVERAGE 82
Tides (2006)

フィンランドの6人組メロディック・メタル・バンド LEVERAGE のデビュー作。

NIGHTWISH のギタリスト Emppu Vuorinen 率いる BROTHER FIRETRIBE でもシンガーを努める Pekka Heino (vo) の歌唱をフィーチュアして展開するのは、キャッチーな楽曲の上でハードなギターとキラキラ・キーボードが絡む TWILIGHTNING にも通じる往年の北欧メタル風味満点のスタイル。

恐れ入るのはメロディック・ハードな側面から眺めた時の“本気度”の高さで、個性に欠けつつも老獪な安定感を備えた Pekka の歌声も手伝って、まるで88~91年当時の質の高いB級バンド(TALK OF THE TOWN とか)に通じる手触りを感じる楽曲の端々に漂うクリアかつ柔らかなハード・ポップ・センスには目を瞠るばかり。

正直、曲/歌/プレイの全てが決め手に欠けるんだけど(汗)、部屋でコレ流してると何故か気持ちよく過ごせるんだよねー。
 (Sep, 22, 2006)

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LUNATICA 82
The Edge of Infinity (2006)

スイス産シンフォニック・メタル・バンド LUNATICA の2ndアルバム。

新たに生まれたポップなAORフィーリングがベリー・ナイス。 この気負いが抜けたいい意味で薄味なサウンドの上では、Andrea Datwyler 嬢 (vo) のヘタウマ歌唱(汗)もその脱力感がプラスに作用している。

ゲスト♂シンガー、Oliver Hartmann, John Payne (ex-ASIA) を起用した場面が非常に効果的なのも好印象。
 (Sep, 10, 2006)

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MADDER MORTEM 94
Desiderata (2006)

ノルウェー産変態ゴシック・メタル・バンド MADDER MORTEM の4thアルバム。

このバンドの作品に触れたのは1st以来なんだけど、プログレッシヴに不協する混沌と♀シンガー Agnete M. Kirkevaag 嬢のシアトリカルな激ウマ歌唱の交錯が異形の哀しさを放つアバンギャルドな暗黒世界観はそのまま、アンダーグラウンドを極めた結果生まれたかのメジャーなダイナミクスが全編を覆ってる・・そんな大成長っぷりにメッチャ驚いた。

腐臭漂う薄暗い地下室から放たれる怪奇なる耽美呪詛は、各メンバーの老獪極まりないアダルトなプレイアビリティによる超オーガニックなパワー・グルーヴが「本物」の手触りを形成。 さらには新たに楽曲に備わったキャッチーさと哀愁旋律の威力もあって、強力なオープニング・チューン #1 “My Name is Silence” からイキナリ、その狂気の悲哀にグイグイと惹き込まれてしまう。 いや~マヂ凄い。 極上の酒の友だわコレ。

それにしても Agnete 嬢・・・ずいぶんと綺麗になったね。(コレデモ…滝汗)
 (Sep, 11, 2006)

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MANTICORA 86
Black Circus: Pt.1: Letters (2006)

デンマーク産パワー・メタル・バンド MANTICORA の5thアルバム。

濃密なコンセプトを爆裂するアグレッションと壮大な知的プログレスを持って描く様はもはや熟達の領域。 これまで以上に解像度を増したプロフェッショナルな音像の説得力の高さには驚かされるばかり。 Martin Arendal (g) のネオ=クラシカル魂の炸裂も美味ナリ♪
 (Sep, 10, 2006)

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MARTY FRIEDMAN 85
Loudspeaker (2006)

HAWAIICACOPHONYMEGADETH のギタリスト Marty Friedman の6thソロ・アルバムは、ハイ=エナジーなインストゥルメンタルが主軸。

タフ&ラウドに叩きつけるメタル・チューンに乗って独特の粘度を誇る泣きのエモーションをメロディック&テクニカルに発散する様に、このところ根付いている「怪しい日本語を操る変なガイジンタレント」の影はない。 楽曲のスタイルこそ多様だけど、冒頭に挙げたバンド群の中で響き渡っていた「魅惑の Marty 節」が、全編に亘ってガッツリと封じ込められているのがなんとも嬉しいス。

Steve Vai, John Petrucci (DREAM THEATER), Billy Sheehan, Mick Karn (ex-JAPAN) 他がゲスト参加。
 (Sep, 11, 2006)

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MERCENARY 86
The Hours That Remain (2006)

デンマークのメロディック・デス/パワーメタル・バンド MERCENARY の4thアルバム。

司令塔 Kral (b,vo)がまさかの離脱。 が、その崖っ淵の危機感が本作を渾身の傑作たらしめた。 その独特のハイブリッド様式パワー・メタルは、これまで以上に際立ったメリハリはメッチャ好印象。 もちろん Martin Buus (g) は、前作同様に扇情的なクラシカル・フレーズを連発。(嬉)
 (Sep, 10, 2006)

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ORLOG 83
Reinigende Feuer (2006)

ドイツ産ペイガン・ブラック・メタル・バンド ORLOG の1stアルバム。

DusseldorfのCD屋でジャケ買い(正確にはケースに貼られたThor’s Hammerのシール買い/笑)したんだけど、NAGLFARDISSECTION に通じる禍々しい疾走感満載のその内容もナカナカのもので一安心。 全体を包む寒々しい悲愴感、そして時折顔を出すネオクラ風味のギターがイイ感じデス。
 (Sep, 10, 2006)

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Otsuki Kenji & Kittaka Fumihiko (大槻ケンヂと橘高文彦) 88
Odoru Akachan Ningen (踊る赤ちゃん人間) (2006)

橘高大槻ってやっぱ相性いいんだよなぁ。 XYZ→A では感じることが出来なかった悶絶感がここに在る。 曲もいいしね。 橘高よ、その調子でヨロシク!(重ね重ね)
 (Sep, 10, 2006)

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PERSEFONE 93
Core (2006)

アンドラ公国のプログレッシブ・デス・メタル・バンド PERSEFONE の2ndアルバム。

本編3曲で70分という素敵な構成だけで「即買い」なのに、美旋律を爆発させながらスリリングに展開しまくるというその内容まで素晴らしいのだからたまらない。 特に Carlos Lozano & Jordi Gorgues のギター・チームによるネオ=クラシカル・プレイは、今年聴いた中では抜きん出ての悶絶度高し!

てことで、本作は泣きのエクストリーム・プロッグ・メタルの金字塔に認定。 完全に降参デス。
 (Sep, 10, 2006)

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POISONBLACK 85
Lust Stained Despair (2006)

フィンランド産メランコリック・ゴシック・ロック/メタル・バンド POISONBLACK の2ndアルバム。

メランコリックにドライヴするメタリックなゴシカル・ハードは、デビュー作ですでに確立されていたその基本線を踏襲しつつも、シンガー JP Leppaluoto (vo/CHARON) の離脱に伴って Ville Laihiala (vo,g/ex-SENTENCED) 自身がマイクを握ったことで、そのサウンドにはおのずと SENTENCED の影が色濃く滲む結果に。

ギター・パートを中心にトラディショナルなメタル・エッジを強化した印象の楽曲群は、ノリノリ&ロマンティックに跳ねるだけでなく、骨太の男気を発散するヘヴィ&タフな場面が増加。 KALMAH の新作でも大きく貢献していた Marco Sneck (key) の踏ん張りもあって、ドラマティックな重厚さが際立つ力作に仕上がった。

これまでプロジェクト的な捉え方をしていたこの POISONBLACK、今回 Ville が歌うことによって「末期 SENTENCED の遺志を継ぐ重要バンド」として認識を改めさせられたような気がするデス。

 (Sep, 22, 2006)

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SEVENTH WONDER 91
Waiting in the Wings (2006)

スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンド SEVENTH WONDER の2ndアルバムは、昨年リリースのデビュー作 “Become” で見られた大器の片鱗を見事に開花させた会心の一撃。

多くの同輩と同様に DREAM THEATER をベースとしながらも、Tommy Karevik (vo) の「ソコソコ」な(汗)マイルド歌唱をはじめとする様々な要素が北欧ならではの澄んだ哀感を召還した楽曲群は、歌メロの主張とインスト・パートのスリルが好バランスで拮抗するもので、ANDROMERA × WITHOUT WARNING ÷ A.C.Tなスペシャルな質感(謎)がタマらなく素敵だ。

前述のシンガー Tommy をはじめ、Syu (g/GALNERYUS) に通じる泣きセンスを秘めたネオ=クラシカルな弾き倒しに悶絶を禁じえない Johan Liefvendahl (g)、それにセンス良く絡む Andreas Soderin (key)、そしてそれらを支えるテクニカルなリズム隊 Andreas Blomqvist (b) & Johnny Sandin (dr) というメンバー全員の視線が見事に噛み合った奇跡のケミストリーが楽曲の端々から伝わる瞬間、なんとも言えない高揚感がこの身を包み込む。 傑作っしょ!
 (Sep, 13, 2006)

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SikTh 82
Death of a Dead Day (2006)

英国の変態ケイオティック・メタル・バンド SikTh の2ndアルバム。

テクニカル欲を満たしてくれるダイナミックな曲展開の妙が素敵。 メロディックなパートからしっかりと感じ取れる哀感も結構ツヴォだったり。
 (Sep, 10, 2006)

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SLAYER 78
Christ Illusion (2006)

米産スラッシュ・キング SLAYER の10thアルバム。

Dave Lombardo (dr) のオーガニックな突進ビートとTom Araya (vo,b) の「知的馬鹿」な吐き捨て歌唱、そして Kerry King (g), Jeff Hanneman (g) の狂気のギター・ワークに誘われてアホのようにヘドバンするのが超楽しい、どこを切っても SLAYER な一枚。 初期と比べてしまうと全然大人しめだったりするけど、ろくすっぽアルバム聴いて行かなくてもライヴでしっかり盛り上がれそうなジェネラルな掴みの強さはさすが。
 (Sep, 10, 2006)

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STORMWARRIOR 81
At foreign Shores (2006)

Kai HansenHELLOWEEN の志を受け継ぐジャーマン・メタラー STORMWARRIOR の、2005年11月の初来日公演の模様を収録した初ライヴ・アルバム。

あの夜展開された愚直なまでのへヴィ・メタル・ショウの感動を、ほぼ完全な形で封入した本作は、今部屋で聴いても本気ヘドバン&メロイック掲揚を誘われる、ウザいほどの暑苦しさ満点。 アリーナ級の大歓声もナイス。(笑)
 (Sep, 10, 2006)

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TERÄSBETONI 80
Vaadimme Metallia (2006)

フィンランドの「小型 MANOWAR」、TERÄSBETONI の2ndアルバム。

勇壮なるメタル・エッセンスをコンパクトに再解釈した楽曲群は、ハード・ポップ寸前のキャッチーな息吹が魅力的。 てか、Jarkko Ahola (vo/ex-DREAMTALE) の堂々たる明快な歌いっぷりが大好きなんですわ、ワシ。
 (Sep, 10, 2006)

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TO-MERA 86
Transcendental (2006)

ハンガリーのゴシック・メタル・バンド WITHOUT FACE の元シンガー Julie Kiss タン (aka. Juliette) をフィーチュアした英国のプログレッシヴ・メタル・バンド TO-MERA のデビュー・アルバム。

高い演奏/表現力を持ち合わせた各メンバーが、DREAM THEATER をベースに東欧~中東系のエスニシティやジャジーな隙間、果てはブラック・メタリックなトレモロリフ&ブラスト・ビートまで持ち出して組み上げたダークな一大プログレッシヴ絵巻は、超々アーティスティックなグルーヴが渦巻く完成度メチャ高の逸品。

・・・なんだけど、所々でアヴァンギャルド過ぎてちょっと掴みドコロに欠けたり、看板美女歌姫 Julie タンの純朴な東欧歌唱がやや一本調子だったり・・・ってなネガティヴ・ポイントもピックアップ可能ではあるんだよな。 ま、そのあたりはちょっと期待がデカ過ぎたってことで。 5月くらいにDemoを聴いた時、その女声+プログレッシヴ+シンフォニック+テクニカル+ケイオティック+アダルトな風合いに「秋リリースのデビュー作ってばもしかしたら本年度最大の目玉なのかも!?」と思ったもんなぁ。(^-^;

と、こうしてワイン飲みながら駄文を綴ってるうちにも確実にイイ感じに響いて来てるので、このまま聴き込んでったら結構イイとこまで行くと思うよん。
 (Sep, 23, 2006)

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TRIBE OF GYPSIES 84
Dweller on the Threshold (2006)

Roy Z (g) 率いるラテン・ハード・ロック・バンド TRIBE OF GYPSIES の6年振りの4thアルバム。

これまで以上にラテン・ロックの「大人なグルーヴ」が支配的ながら、それらがハード・ロックのエネルギーと融合して生み出す独特の官能的エモーションやっぱり凄いス。 新シンガー Chas West (ex-JASON BONHAM BAND) もハマってる。

ただ、Roy Z のギター・ソロの悶絶度はやや低めな印象で、その点ではちょっと残念。。
 (Sep, 10, 2006)

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TRIGLAV 74
When the Sun is Rising Above the Earth (2006)

ウクライナのフォーク・ブラック・メタル・バンド TRIGLAV の1stアルバム。

DusseldorfのCD屋にてジャケ買い。 シンフォニック/フォーク・テイストをふんだんに染み込ませたドラマティックなメロディック・ブラックは、メタル・パートの弱々しさが「雰囲気モノ」的な圧力の低さを生んではいるものの、壮大なスケール感に包まれた明快な叙情旋律の連続には、だからと言って切り捨てられない魅力アリ。 次作に期待。
 (Sep, 10, 2006)

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UNEARTH 76
III: In the Eyes of Fire (2006)

米国マサチューセッツ州のへヴィ・メタル・バンド UNEARTH の3rdアルバム。

イエテボリ・デスとベイエリア・スラッシュを折衷したスタイルのエクストリーム・メタルは、Terry Date のプロデュースによってRAWでソリッドな質感がUP。 結果、特徴的だったクラシカル・ギター・ワークが、未だメロディックではありつつも「叙情味」を減らしているのがやや惜しい感じ。

オレにとっては前作の衝撃が大き過ぎたせいもあるんだろが、本作から聴こえてくる音って、なんちゅーか「想定の範囲内」なんだよね。 決して出来が悪いわけではないので、ロック・バーで大音量で流れてると「うわ!カッケー!誰だコレッ!?」ってなるんだけど。(笑)

あ、完全に IN FLAMES なツイン・ギターが美味しい #8 “So It Goes” だけは、何度聴いてもグッと来るスわ。 LOUDPARK で演ってくれたら嬉しいのぅ。

 (Sep, 12, 2006)

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WHITE WILLOW 82
Signal to Noise (2006)

ノルウェー産プログレッシヴ・アート・ロック・バンド WHITE WILLOW の5thアルバム。

看板女性シンガーを Trude Eidtang 嬢にチェンジしてのこの新作、うーん、、、名盤だった前作 “Storm Season” で魅力的に揺れまくっていたヘヴィな暗黒色を大幅に後退させ、モダンな北欧ポップの風合いが妙に支配的だったり。。。

もちろん、ドラムのシェルの鳴りがアンビエントに響くルーム・リフレクションが醸し出す淡いスタイリッシュな北欧慕情、そしてメロトロン、フルート、弦のアンサンブルが生むゴシカルな陰鬱ムード・・・というこれまでどおりの味わいもしっかりと残ってて、その心地よさも存分に味わえるんではあるんだけど・・・ちょっと勿体無い感じ。。
 (Sep, 12, 2006)

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ZENO 90
Runway to the Gods (2006)

天空仙人の弟 Zeno Roth の8年ぶりとなる“All songs published by BURRN! Music”な3rdアルバム。

まさに “Firewind 2006″ と言えるオープニング・チューン #1 “Fanfares of Love” のイントロで早くも即身成仏と化したこの身は、その後全編で啼きまくる Zeno Roth の神掛かったギター・ワークに悶え続けるのみ。 楽曲とのバランス的には完ッ全に弾き過ぎなんだけど(苦笑)、五十路にして急激に増加させてきた“Uli度”の嬉し過ぎる高さの前には、終始何かに取り憑かれた様に「Uli顔でエア・チョーキング」を繰り返してしまうス。

本作では Michael Flexig に代えて Michael Bormann (JADED HEART, ex-LETTER X, CHARADE, THE SYGNET) をリード・シンガーの座に据えているが、この人選は大正解。 微ハスキー&微ソウルフルなエモーショナル・ヴォイスが与えるスマートでアダルトな風格が、ZENO の持つポップな叙情の味わいにさらに深みを与えている様が超ナイス。

前作 “Listen to the Light” 同様、神盤 “Zeno” を覆っていた何人たりとも到達し得なさそうな神々しさは当然皆無だが、「極上の哀愁メロディック・ハード」として純粋に楽しめるわコレ。 録音期間が長きに亘ったことによる寄せ集め感を微塵も感じさせないし。

6&11曲目にインストを配してアナログ盤的にA面/B面を意識させる構成も、ヲサーン的には非常に高ポイント。
 (Sep, 22, 2006)

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