1月2007
CENTRAL PARK 85
Unexpected (2006)

80年代に独ミュンヘンで結成され、WEA,Virgin等の大手レーベルと接触しながらも解散した産業プログレッシヴA.O.R.ハード・バンド CENTRAL PARK が再結成し、念願のデビューアルバムをリリース。

煌びやかなポリシンセの飛翔がリードするダイナミック&キャッチーな楽曲は、当然のように変拍子を絡めまくるテクニカルな隠し味をシンガーの熱唱がポピュラリティに変えてゆく ASIA, KANSAS, STYX, KAYAK, TOTO らに通じるアノ路線。(嬉)

ヴィンテージな味わいとヴィヴィッドな叙情性の交錯が全編を覆う、極めて完成度の高い楽曲/プレイには身を乗り出しっぱなしで、中盤、5トラックを使って22分に亘って繰り広げられる一大ポンプ組曲 #5~#9 “Don’t Look Back” にて PINK FLOYD, EL&P あたりまで遡っちゃうシーンでの微妙なダレ具合(汗)も、慣れてくると充分に心地ヨス。

実は本作、どこまでが過去のマテリアルでどこからが新作/新録なのかは現時点ではわからないんだけど、ま、それはこの音が当時のバンドとしてはチョイ斬新でかつ今のバンドとしてはチョイレトロ・・・というイイ感じのバランスだっつーことで~。(無理矢理)

 (Jan, 25, 2007)

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GLYDER 85
Glyder (2006)

アイルランドの若きハード・ロック・バンド GLYDER のデビュー・アルバム。

Phil Lynott の追悼イベント「Vibe for Philo」がきっかけとなって結成されたバンド・・・とのことで、その出音からはかつての THIN LIZZY のフィーリングが漂いまくり!(驚)

20代前半の若いバンドならでは荒削りなテンションが産む N.W.O.B.H.M. っぽさ、そして Chris Tsangarides プロデュースのおかげか終始パッショネイトなエナジーを放出し続けるギター・パートの美味しさも魅力的。 うん、いいバンドだ。

「LIZZY 繋がり」って訳じゃなかろうが、DIZZY MIZZ LIZZY を想わせるクールなモダン・メロディック・ロック風味も感じられたデス。

 (Jan, 06, 2007)

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HIZAKI grace project 84
Dignity of Crest (2007)

それ系では著名なメンツが集まっているらしいジャパニーズVisual-Keiバンド HIZAKI grace project の1stフルレンス・アルバム。

超ピロピロなクラシカル・ギターと華麗なシンフォ・アレンジがベッタベタにお耽美なゴスロリ・バロック臭を撒き散らす疾走疾走また疾走なサウンドは、完ッ全に哀愁シンフォニック・スピードXaMetalと呼べるもの。 濃密なアンサンブルに埋もれ気味のリズムこそ少々弱めだけど、楽曲そのものの美麗なるクラシカル・メタルとしての悶絶度は相当な高さだ。

聴き始めこそ、Juka (vo/ex-Moi Dix Mois) のナルシスティックなヌメヌメ日本詞キモ歌唱に違和感を感じたりしてたけど、気が付いたらその声色を真似ながら曲に合わせてマヂ熱唱をカマす自分がそこにいた。(笑)

 (Jan, 10, 2007)

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JORN 82
Unlocking the Past (2007)

ノルウェー人超絶シンガー Jorn LandeMASTERPLAN 離脱後のファースト・アクションとなるカヴァー・アルバム。(同時にベスト盤もリリース)

+++ Track List +++
1. On and On (MICHAEL SCHENKER GROUP)
2. Fool for Your Loving (WHITESNAKE)
3. Cold Sweat (THIN LIZZY)
4. Lonely is the Word / Letters from Earth (BLACK SABBATH)
5. Burn (DEEP PURPLE)
6. Feel Like Making Love (BAD COMPANY)
7. Kill the King (RAINBOW)
8. Perfect Strangers (DEEP DURPLE)
9. Naked City (KISS)
10. The Day the Earth Caught Fire (CITY BOY)
11. Run to You (BRYAN ADAMS) – Bonus Track for Japan -

これまでの作品に収録されてた既発曲に未発表テイクを加えた構成ながら、この往年のハード・ロックの王道中の王道たる名曲群を恥ずかしげもなく羅列する、まるでジャパニーズOver-40ヲサーンズのような圧巻の極上セレクト(笑)には、思わず目頭が熱くなる。 なかでも、#4 “Lonely is the Word / Letters from Earth” での “The Sign of The Southern Cross” まで飛び出したかと思えば締めに “Children of the Sea” を持ってきちゃう芸当には・・・降参ですハイ。

ここで彼がカヴァーしているシンガーは全て既に彼の血肉となりきってしまっているようで、器用に捉えた原曲の特徴を圧倒的な個性の強さで自分色に染め上げた歌唱に、意外にも物真似臭は希薄。 うーん、正直、もうちょいあざとく物真似してくれたほうが、聴いてて面白かったと思うんだけどな。(^-^;

一方、Jorn Lande 同様、オレにとってもこれらの楽曲は完全に血肉となりきっていて、それだけにバックのアレンジのちょっとした解釈の違いに大きな違和感を覚える場面が少なくないのもまた事実。

 (Jan, 25, 2007)

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LYRIEL 89
Autumntales (2006)

女性ヴォーカル&女性チェロ奏者(共に美女)を擁するドイツの7人組ケルティック・ロック・バンド LYRIEL の2ndアルバム。

本来は BLACKMORE’S NIGHT と同系列で語るのがしっくりくるのであろうトラッドなジプシー・フォーク・ロックの地盤に、取って付けた様なメタル・リフと現代的シンフォニカを振り掛けたサウンドの、ドリーミングな幽玄さとハードなエッジの不思議な融合っぷりは実に魅力的。

ギコギコと鳴る生弦の土着感とクリアに広がる壮麗シンフォニー、そしてメタル・エッセンスのややチープめな(苦笑)パワーが混然とする少々ドタバタ気味の散らかり方が、かえってフォークロアな味わいを強く発散させるナイスな雰囲気の中、シンガー Jessica Thierjung 嬢が歌う即効性の高いメロディが沁みる沁みる。

Sabine Duenser 嬢 (vo/ELIS) をゲストに迎えた秀逸なゴシック・メタル・チューン #4 “My Favourite Dream”、充分にフォーク/ヴァイキング・メタルとして楽しめる #5 “Promised Land” を始め、曲の出来が押し並べて非常にイイのも強いな。

 (Jan, 21, 2007)

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MOONSORROW 86
V: Havitetty (2007)

スオミ・ヴァイキング・メタルの雄 MOONSORROW の5thアルバム。

本作は、#1 “Jaasta Syntynyt / Varjojen Virta” (Born of Ice / Stream of Shadow), #2 “Tuleen Ajettu Maa” (A Land Driven into the Fire) の2曲のみの収録で全56分という、素ン晴らしい(笑)大作志向。

この世の終焉の地獄絵図をスローな音使いで淡々と綴る様子を「冗長」・・・と言ってしまえばそれまでだけど、緩やかな起伏と共にじわじわと盛り上がるある意味フューネラル・ドゥーム的ですらあるペイガン・ダークウェーヴに自身の波長を同調させて生まれる破滅的なトリップ感の心地好さを愉しめるのは、この長大な手法だからこそとも言える。

・・・と、この世界にどっぷりと心酔しつつも、もしこれをフルでライヴで演られたらチョイとばかりシンドそうだなぁ・・・なんて考えちゃうのも正直なトコロ。(^o^;

 (Jan, 11, 2007)

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NIGHTWISH 90
End of an Era (DVD) (2006)

2005年10月21日にフィンランドはヘルシンキのHartwall Arenaで行われた“Once ツアー”最終公演の模様を収録したDVD作品。

広大なアリーナを埋め尽くす約12,000人の大観衆の熱狂を巻き込んで繰り広げられる一大シンフォニック・メタル・スペクタクルを支配するのは、瞬きするのも許されないほどの圧倒的な貫禄。 「ヘドバン皇子」っぷりが頼もしい Tuomas Holopainen (key)、小っちゃなテクニシャン Erno “Emppu” Vuorinen (g)、「一人ヴァイキング・メタル」(笑)な Marco Hietala (b,vo)、気持ちよいパワー・ヒットを連ねる Jukka Nevalainen (dr)、そしてカラフル&セクシーな衣装替えも鮮やかな Tarja Turunen (vo) がそれぞれのキャラクターを存分に発揮する壮麗なる極上エンタテインメント・メタル・ショウは、圧巻の一言だ。

この日を最後に TarjaNIGHTWISH を脱退したんだけど、こうして観てると彼女以外のシンガーが歌う姿はカナーリ想像し辛いなぁ・・・ま、Tuomas を信じて「その日」を待つとするか。
 (Jan, 06, 2007)

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SILENT FORCE 86
Walk the Earth (2007)

ドイツを本拠とするメロディック・メタル・バンド SILENT FORCE の4thアルバム。

D.C. Cooper (vo/ex-ROYAL HUNT) の実力歌唱と Alex Beyrodt (g/ex-SINNER, THE SYGNET etc.) の Yngwie ラヴ(笑)なテクニカルなギター・ワークを中心に高い技量で堅実に作り込まれた優等生的メロディック・メタルは、前作での成功を糧に大御所っぽい風格を漂わすまでに成長。

細部まで緻密にプロダクションされた洗練クオリティの中に混在する、不器用なほどにベッタベタなフレーズ/展開の存在がこの SILENT FORCE の魅力でもあり弱点でもあるんだけど、今回は Tosten Rohre (key) のキーボード・ワークの適度なフィーチュア加減がその旋律美のコテコテ感をイイ感じに中和している印象だ。

#3 “Point of No Return”, #12 “Picture of a Shadow” という強力な疾走チューンズと共に、HIM 的とも言えるメランコリック・ゴシック風味をなぜか唐突に漂わせてみたりしちゃってる #7 “Goodbye My Ghost” がお気に入り。

 (Jan, 20, 2007)

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STARLESS 83
IV – Story Never Ends (2007)

伝説のジャパニーズ・プログレ・ハード STARLESS の14年ぶりの復活作。

宮本’ジュラ’佳子 嬢(vo) に代わり 荒木 真為 タソ (vo/SIEGFRIED) を加えた他は当時のオリジナル・メンバーという布陣で制作された本作は、この14年の間のテクニカル・ロック界の進化に全く興味がないかのように、シンフォニックかつテクニカルな様式的楽曲にキャッチーなメロディが載るという往年の国産プログレ・ハード・スタンダードなスタイルを見事に踏襲。

歴史に名を遺す大傑作 “銀の翼” には当然及ぶべくもないけど、若干オフ気味のヌルさすらも辺境プログレ然とした味わいに染めるベテランらしい余裕が素敵な好盤に仕上がったですな。

真為 タソ の予想以上に歌えてる(失礼…)上質歌唱の違和感のなさに驚かされた反面、堀江’女子高生命’睦男 (dr) については、バシャり気味の微妙な音色も含めて凄みがイマイチ封じ込められてなくてチョイト残念だったり。。 本来「神レベル」の人だけにね。

 (Jan, 20, 2007)

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SYCRONOMICA 84
Gate (2006)

ドイツの長髪6人組シンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド SYCRONOMICA の2ndアルバム

シンフォニックなアレンジを施したダイナミック&ドラマティックな楽曲は、DIMMU BORGIR, CRADLE OF FILTH を上手ぁ~くお手本にしたスタイル。 デビュー作 “Paths” のあまりの良さにこの新作にも並々ならぬ期待が募っていたんだけど・・・うーん、今度はちょっと普通かなぁ。。

デビューから今日までの著しい成長によって思慮深い整合感を得たことで、前作を包んでいた馬鹿馬鹿しいまでの勢いの良さが緩和され、結果、それがカヴァーしていたプロダクションのチープさが表面に浮かび上がってきちゃった感じ。

それでも、ヴァイオリン/ストリングスやピアノをフィーチュアして DARK LUNACY バリに悶々とした叙情フレーズを垂れ流す様や、難解な謎を紐解く快感が嬉しいプログレッシヴな混沌の存在など、ナイスな聴きドコロが決して少なくない力作であるのもまた事実。

おぉ、そう書きながら聴き進めてるうちに、だんだん良くなってきたぞコレ。(自己暗示)

 (Jan, 20, 2007)

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THERION 92
Gothic Kabbalah (2007)

スウェーデンを代表するシンフォニック・メタル・バンド THERION の11thアルバムは、17世紀のスウェーデンに実在した預言者/学者/司祭 Johannes Bureus の人生を、彼が遺した神秘の教義 “Gothic Kabbalah” の呼称を冠して描く一大コンセプト作。

クワイアやオーケストラル・アレンジが THERION ならではの壮麗な魅力を放っているのはもちろん、本作では核となるメタリックなバンド・パートのグルーヴをこれまで以上に充実させた印象で、URIAH HEEP, JETHRO TULL を想起させるヴィンテージな質感と AYREON にも通じる雄大な叙情的語り口を採り入れた奇跡の濃密アンサンブルの妙は言葉を失うほどに感動的。

Mats Leven (♂vo/KRUX, ex-YNGWIE MALMSTEEN, AT VANCE, ABSTRACT ALGEBRA, TREAT, SWEDISH EROTICA etc.), Snowy Shaw (♂vo/ex-DREAM EVIL, KING DIAMOND, MERCYFUL FATE, ILLWILL, NOTRE DAME, MEMENTO MORI), Katarina Lilja (♀vo), Hannah Holgersson (♀vo,soprano) という4人のリード・シンガーそれぞれの特色を生かしてミスティカルなエスニック・メロディをプログレッシヴに綴る楽曲群が、THERION 史上最もキャッチーなフックに満たされているのも◎。

毎作悶絶させられる Kristian Niemann (g) による泣きの超ハイテック・プレイと並んで、作曲面での多大なインプットをはじめマルチな才能を発揮する新ドラマー Petter Karlsson (dr/per,g,key,vo) の存在感の大きさにも目を瞠る。

2枚組15曲85分の超大作ながら、全ての音素に必然性が存在するかのような無駄の無さが凄いわ。。

 (Jan, 12, 2007)

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TRISTANIA 87
Illumination (2007)

美貌の激萌えヲパーイ美女シンガー Vibeke Stene タンを6人のイケメン軍団が支えるノルウェー産7人組ゴシック・メタル・バンド TRISTANIA の5thアルバム。

スタイルとしては前作 “Ashes” で見せたゴス=ロック風味の大胆な導入を継承したものでありつつも、デス声担当♂シンガー Kjetil Ingebrethsen が離脱して Vibeke タン & Osten Bergoy (♂clean-vo) のデュエット構成となったことで、Vibeke タンの耽美なエンジェリック萌え歌唱のフィーチュア度UPによる初期に通じる壮麗な味わいが前作以上に感じられる仕上がりに。

・・・つっても、もはや初期っぽさの有り無し関係なしに、時に清廉なオペラ歌唱を荘厳に響き渡らせながら美醜渦巻く慟哭グルーヴをモダンに揺らす「今」の TRISTANIA ならではのサウンドは魅力充分。 モダン・テイストと崇高な気高さとが手に手を取り合ってキャッチーにドライヴする名曲 #2 “Sanguine Sky” とかは、“World of Glass” 以前では決して生み出せないものだしね。

終盤の盛り上がりを、清らかなクワイアに包まれた耽美なメロウ・チューン #11 “Deadlands” で締める暗黒ミサっぷりも素敵。

 (Jan, 21, 2007)

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