3月2007
BATTLELORE 84
Evernight (2007)

フィンランドのファンタジック・ゴシック=デス・メタル・バンド BATTLELORE の4thアルバム。

本作は、その見栄えがすっかり普通のカッコイイ人間7人組になってしまったと同時に、音の方にも「本格派」の香り漂うダークなシリアスさを滲ませ出した意欲作。

一聴するにやや地味になったような印象も受けるけど、中途半端なフワロリ歌唱が逆に魅力な Kaisa Jouhki タン (♀vo) と意外な漢気を放つデス・ヴォイスを武器とする Tomi Mykkanen (♂vo) のデュエットをはじめ、これまで堅実に楽曲の体を形成するに留まっていた各メンバーのプレイがアーティスティックな表現力を発し始めたのはカナーリ高ポイント。 それらが全編で描くタメの効いた荒涼感は、なかなかの美味しさだ。

てかね、聴く度に去年の Wackenで 見た Kaisa タンの微乳っぷりが瞼の裏に浮かんできて、トテーモ切なくなるんデスケド。。(苦笑)

 (Mar, 07, 2007)

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DD 70
The Good & the Bad (2006)

タイ・メタル界の重鎮 DONPHEEBIN を率いる Somsak Kaewthit (dr) のソロ・プロジェクトDOOMED DAY を母体とするメロディック・スラッシュ・メタル・バンド DD のデビュー・アルバム。

WRATHCHILD AMERICA を想起させる小気味良いスラッシュ/パワー・メタルから Kim Kyungho 風味のベッタベタな泣きのバラードまで取り揃えた節操のないヴァラエティ感、そして時に激ショボな似非デス声をも捻り出しちゃう現地語ヘナチョコ・ヴォーカルは、いかにもB級アジアーン・メタルな雰囲気出しまくり。

・・・ではあるんだけど、全編で華麗に舞いまくる Marty Friedman っぽさバリバリのテクニカルかつエモーショナルなギター・ワークがメチャクチャ素晴らしく、そこだけ聴けば完全にワールド・クラスなのが凄い。

本作は、あるメタルDJイベントでプレイされた時に「おぉ!」と思わされ、その後速攻で注文したものなんだけど・・・やっぱ、あーゆー場の“魔力”って凄いんだね。(汗)

 (Mar, 12, 2007)

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DOMINICI 90
O3 A Trilogy – Part 2 (2007)

DREAM THEATER の衝撃のデビュー作 “When Dream and Day Unite” にてシンガーを務め、今ではその存在自体が神格化されつつある(笑)Charlie Dominici の2ndソロ・アルバム。

冒頭の #1 “The Monster” がいきなり8分超のスリリング&ダイナミックなインストだという予想外の造りにまずド肝を抜かれる本作は、“When Dream and Day Unite” にその後の2作のエッセンスを小匙一杯ずつ加えたマジカルな作風で Charlie の本格的な帰還を祝福。 DREAM THEATER のライヴDVD “When Dream and Day Reunite” で久々に現世に降臨した御姿を拝見して「全然歌えてるぢゃん!?」と驚かされたけど、本作での堂々とした歌唱もブランクを全く感じさせない見事なもの。 とりあえず「ドミニシ祭りだワショーイ!」と叫んどくか。(笑)

バックを務めるイタリアのプログレッシヴ・メタル・バンド SOLIDVISION のメンバの貢献も多大で、フレッシュなエナジーを放射しつつ円熟味にも深いテクニカルなパフォーマンスで「DREAM THEATER 役」を見事に演じている。 特にギタリスト Brian Maillard の叙情味溢れる開放的なメロディ使いは秀逸。 機会があれば彼らのオリジナル・アルバムもチェックしたいスな。

 (Mar, 17, 2007)

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ECHOES OF ETERNITY 77
The Forgotten Goddess (2007)

米カリフォルニアはロスから登場したメロディック・プログレッシヴ・メタル・バンド ECHOES OF ETERNITY のデビュー・アルバム。

バンド名、幻想的な美麗ジャケ、魅惑の爆乳美女シンガー Francine Boucher 嬢の存在・・・といったテクスチャ群がゴシカルな雰囲気を強烈に漂わせつつも、その実それらの要素は希薄に、テクニカルな手数がヒットするメカニカルなメタリズムが支配的。

そのスタイルの類似点から、昨年デビューの大型新人 TO-MERA に対する米国から回答・・・と勝手に立ち位置を決めるも(笑)、現時点ではやや色彩感に乏しいこちらはチョイと分が悪いかも。。

初期 FATES WARNING にも通じる欧風なダークさを持ち合わせたソリッドめのサウンドの中で響く Francine 嬢のエンジェリックなイノセント・ヴォイスの、今のところの「ミス・マッチな魅力」としての機能も決して悪くはないけど、もし今後、彼女の歌声をもっと生かす形で本作でも少なからず配されているメロウなゴシック調パートにフォーカスしていくとしたら、さらに面白いことになるだろうなぁ・・・と、勝手にそっち方面に期待デス。

 (Mar, 12, 2007)

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LABYRINTH 66
6 Days to Nowhere (2007)

イタリア産メロディック・メタル・バンド LABYRINTH の6thアルバム。

近作のトレンドを引き継ぐオーセンティックなハード・ロック・テイストの増加自体は、過去の作品中にもあったソレ系の味わいに大きな魅力を感じていたオレ的には大歓迎なんだけど、唐突に付焼刃な低質ブラック・メタル風味を飛び出させたり中途半端に初期の疾走感を真似てみたりする本作での迷走っぷりは、「1st meets 3rd」ってな嬉しくない喩えを持ち出したくなる程に少々いただけない感じ。。

Glenn Hughes (vo/ex-DEEP PURPLE etc.) を意識し始めた(?) Roberto Tiranti (vo,b) も、孤高たるさすがの存在感を発しつつもイマイチ響いて来ないような線の細さが気になるし・・・。 ちょっと盛りを過ぎたのかなぁ?
 (Mar, 12, 2007)

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MACHINE MEN 86
Circus of Fools (2007)

フィンランドの正統派メロディック・ヘヴィ・メタル・バンド MACHINE MEN の3rdアルバム。

前作で薄味な小粒感を露呈してしまった彼らだが、この新作は心機一転、「超 Bruce Dickinson のソロ作タイプ(笑)」の呪縛から解き放たれたかの勢いでキャッチーなエネルギーの爆発を連続させる会心の一枚となった。

フロトマン Antony (vo) の歌唱法の根底にはこれまで通り Bruce Dickinson からの影響が強く滲んでいるし、前2作の路線を完全に消化して生まれたダーク&メランコリックなへヴィ・フックも美味しく機能しているけど、本作で最も耳を惹かれる「何か」を見据えたような垢抜け方をみせる魅力的な歌メロの充実は、これまでの彼らにはなかったものだ。

ライヴでシンガロングを誘うだろうパートも多く、2005年にWackenで観た時の「まだまだこれからのバンド」って印象を覆してもらうべく、彼らのショウをもう一度観てみたくなったよ。

 (Mar, 12, 2007)

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MASTERPLAN 88
MkII (2007)

HELLOWEEN のギタリスト Roland Grapow (g) 率いるメロディック・メタル・バンド MASTERPLAN の3rdアルバムは、Jorn Lande (vo), Uli Kasch (dr) の脱退というバンドの危機を、後任に Mike DiMeo (vo/ex-RIOT), Mike Terrana (dr/ex-RAGE etc.) という「二人の Mike(≒Mk II)」を迎えて乗り越えた起死回生の一枚。

バンドの魅力の中核を担っていた両名が離脱しちゃってどうなることやら・・・と思いきや、それによるデメリットは嘘のように皆無! それどころか、キーパいメロパワとオーセンティックなハードロックが融合したスタイルの中で Mike DiMeo が持ち前の微ブルージーなエモーション・ヴォイスでいい感じに付加するアダルトな風味は、これまで以上にバランスよく響いてくる勢い。 まぁ、そう感じるのもオレが RIOT でも強硬な「DiMeo 派」だったり、ここんとこ Jorn Lande の「単色な濃厚さ」に少々飽き気味だったせいでもあるんだろうけどね。

Roland は、そのギター・プレイこそ相も変わらず突っ込みどころ満載だけど(笑)、今回 #4 “Keeps Me Burning”, #6 “I’m Gonna Win”, #10 “Masterplan” をはじめとする印象的なメランコリック・メロディが炸裂する出来の良い楽曲を揃えたセンスの良さには、舌を巻くばかりだ。

欲を言えば、Mike Terrana が「For the Band」に徹したやや控えめなプレイに終始しているのがちょっと拍子抜けだったりするけど、まぁ彼の笑いを誘われる程の怪物っぷりはライヴでのお楽しみってことで。

 (Mar, 17, 2007)

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NOVEMBERS DOOM 82
The Novella Reservoir (2007)

米国シカゴのゴシック/ドゥーム=デス・メタル・バンド NOVEMBERS DOOM の6thアルバム。

前作同様の上質でクリアなデス・メタルを繰り広げてはいるが、本作では驚くほどにへヴィ・メタル然とした直感的にアグレッシヴなノリと、ここに来てようやくそのバンド・ネームに追い付いてきたかの耽美な絶望感を殊更に強調。

それによって、前作で乏しかったムーディな質感をカヴァーアップすると同時に過去最高の聴き易さを備えることに成功した楽曲が、乾燥した圧迫へヴィネスの中で漆黒の雨に塗れたのメランコリーを浮遊させる様は、さながら OPETH meets NEVERNORE な素敵な様相を呈している。

質は高くも「NOVEMBERS DOOM ならでは」と思えるような突出した部分が見つけ難いのがちょいと惜しい感じではあったりするけど、まぁ随所で悶絶ポイントは散見できるし、コレ系としてはそれなりに楽しめるかと。

 (Mar, 12, 2007)

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SIRENIA 85
Nine Destinies and a Downfall (2007)

ノルウェーのシンフォニック・ゴシック・メタル・バンド SIRENIA のNapalmからNuclear Blastへと居を移しての3rdアルバム。

ニュー・シンガーとして迎えたダニッシュ美女 Monika Pedersen 嬢のアンニュイな甘さに満ちつつもエモーショナルな歌唱を主軸に精密にシェイプアップされた楽曲群は、一気にコンパクトかつスマートなメジャー度をアップさせてきた。

持ち前の華麗なシンフォニーと荘厳な混声合唱が乱舞するエグさこそ減少すれど、強くアピールする良質な歌メロと並列に、それらが要所々々で確かにフックとして炸裂する「楽曲としてのクオリティ」は過去最高と言えるかも。 失ったものは多いが、その代わりに得たものも決して少なくはない・・・って感じだな。

王道な哀メロがモダンにドライヴする名曲 #2 “My Minds Eye” がタマランです。
 (Mar, 07, 2007)

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