11月2007
ANDRE MATOS 85
Time to be Free (2007)

VIPERANGRASHAAMAN と歩を進めてきたブラジリアン・シンガー Andre Matos の1stソロ・アルバム。

前述したそれぞれのバンド/アルバム毎に微妙に変化させてきたスタイルを上手く咀嚼して辿り着いたかのこれまでのキャリアの集大成的ともいえる作風は、思わず「Matos かくあるべし!」という唸り声が漏れる一本筋の通ったもので、Andre が醸し出す線の細げな童貞メロスピ・フィールを、プロデューサ Roy Z & Sascha Paeth がそれぞれ注入した普遍的ヘヴィ・メタルのガッツィーな魅力とふくよかなオーケストラル・アレンジの優美な輝きが支えるそのバランスは、なかなかに絶妙だ。

クラシカルなイントロダクション #1 “Menuett” から高揚感満点に雪崩れ込む #2 “Letting Go” のまさに「いかにも!」な美旋律疾走にグッと来ちゃうのはモチロンなんだけど、IRON MAIDEN, JUDAS PRIEST にも通じるタフな古典風味が迸る #5 “How Long (Unleashed Away)”#6 “Looking Back” の流れにこそ思わず拳を握り締めてしまう自分がいる。 例の曲の続編として話題の #10 “A New Moonlight” は・・・うーん、まぁボチボチかな。(汗)

全体的にややお行儀良さげなBaby Metalic調サウンドの中、テクニカルでありつつも荒々しい勢いを滲ませる ANGRA の結成当時のメンバーでもあるギタリスト Andre ‘ZAZA’ Hernandes のプレイも好みデス。

 (Nov, 02, 2007)

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AQUARIA 85
Shambala (2007)

ブラジルはリオデジャネイロのシンフォニック・メタル・バンド AQUARIA の2ndアルバム。 ジョバンネッティーッ!(挨拶)

前作のリリース後に脱退して同郷の ENDLESS で活動していた稀代のナルシスト・シンガー(笑) Vitor Veiga が無事に出戻り、いかにもブラジルらしいテクニカルな疾走と鳥さんが囀るネイチャー・ワールドが交錯する「Another 森メタル」(笑)とも言えるプログレッシヴな音像の中で、その旨味に満ちた堂々たるハイトーンを再び聴かせてくれているのは嬉しい限り。

・・・って、俺的には VitorENDLESS から超絶ギタリスト Gustavo Di Padua をこっちに連れてきたという事実こそが、本作における最大のトピックだったりするんだけど。(苦笑) ENDLESS でもそうだったけど、ここでも Gustavo のネオ=クラシカル・プレイに悶絶しまくりです。(嬉)

とまぁそんな特異な少数派系着目点をさて置いてもかなりの完成度を誇っていると確信できる本作ではあるんだけど、民族臭を漂わすトライバルなパートをせっかく特徴的に配置しているのに、それらが机上での作り物っぽさ満点でグルーヴ皆無なのにはチョイと萎えるなぁ。 そのあたりに「本物」の凄みが出てくると、もっともっとのめり込めるハズ。

そんな中、ゲストシンガー 影山ヒロノブ の日本語歌唱を大フィーチュアしたラストを飾る疾走ナンバー #12 “Neo” のインパクトはメッチャ強烈。 影山ヒロノブ、漢メタル・シンガーとしての激熱な達者っぷりが異常なんですけど!?

 (Nov, 12, 2007)

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ARI KOIVUNEN 89
Fuel for the Fire (2007)

フィンランドのアイドル発掘TV番組“Idols”での優勝を勝ち取った若きメタル・シンガー Ari Koivunen のデビュー作は、「優勝の御褒美」というレベルを完全に超越した魅力的な北欧メタル・アルバム。 ちなみに本作は、フィンランド本国のチャートで国内アーティストとしての記録更新となる12週連続No.1という偉業を達成したとのこと。ヘェー。

プロデューサでもある Nino Laurenne (g/THUNDERSTONE) をはじめ、Timo Tolkki (g/STRATOVARIUS), Marco Hietala (b,vo/NIGHTWISH, TAROT), Tony Kakko (vo/SONATA ARCTICA), Jarkko Ahola (vo/TERÄSBETONI, ex-DREAMTALE), Pauli Rantasalmi (g/THE RASMUS), Tomi Putaansuu aka Mr.Lordi (vo/LORDI)・・・らの豪華有名アーティスト陣が提供した典型的な現代スオミ・メタルな楽曲群のメロディックな質の高さもさることながら、Ari 君 自身の Joey Tempest (vo/EUROPE) を思いっきり少年っぽくしたようなあどけなくも力強い歌唱が、哀愁と清涼感が入り交じる「次期Mr.北欧ヴォイス」とも言えよう逸材オーラを纏っているのに驚かされる。

いやー、こーゆー北欧メトゥ風味満載の音には、無条件にグッときちゃいますわ。。 #9 “Stay True” に激しくクラクラ中。

 (Nov, 09, 2007)

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BLACK STONE CHERRY 88
Black Stone Cherry (2006)

GODZで呑んでる時に流れてたのを聴いて、あまりのカコヨサに翌日池袋ウニオンで即買いした、米国はケンタッキー出身の4人組ハード・ロッカー BLACK STONE CHERRY のデビュー・アルバム。

いわゆる70年代テイストの原点回帰系レトロ・ハード・ロックなんだけど、LYNYRD SKYNYRD 風味の泥臭いサザン・ヘヴィ・ロックに現代的なメタル・エッジを加味したダイナミックな音像の、マヂな男惚れを誘いまくりのカッコよさは異常。(悶)

グルーヴィにうねる肉感ボトムとラウドなエモーショナル・ギター、そして漢クサいイケメンヴォーカルが相互に反応し合う骨太なエネルギー自体に心を揺さぶられるのはもちろんのこと、キャッチーにドライヴするテンコ盛りの哀愁メロディの存在も心憎いばかりで、#8 “Hell & High Water”, #11 “Tired of the Rain” らから放射される漢の哀感はあまりにも美味し過ぎでヤヴァイす。

こ、コリャ SPIRITUAL BEGGARS に対する米国からの回答だ!・・・ってゆーか、この手のサウンドは元来こっちが本家ですよねぇ。。サーセン!(苦笑)

 (Nov, 06, 2007)

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CATAFALQUE 87
Dialectique (2007)

トルコのゴシック・メタル・バンド CATAFALQUE の2ndアルバム。

デビュー作 “Unique” が、東欧産にしてフィメール耽美ゴシック・メタルの王道たる理想系を見事に体現することに成功した奇跡の一枚だっただけに、本作を一聴して耳に届いてくるエレクトリックでモダンな質感、そして突然Gay度急上昇(苦笑)な男性陣の怪しいゴスメイクには、正直些かの違和感が・・・。

要は、初期 SIRENIA, DRACONIAN に通じる仄かな耽美ドゥーム色をググっと後退させて、その代わりに LACUNA COIL 的とも言えるイマドキっぽいナニなアレ風味(^-^;)を強調しちゃってるってことなんだけど・・・あ、あれれ? これはこれでナカナカ・・・い、いや、かなーりイイかも!? (滝汗)

うん、スタイルは多少変わったにしても、メランコリックな楽曲作りの傑出した巧さはやっぱり前作譲りだし、微妙なドスコイ加減がこれまた萌える今日時点でのMyゴシック界No.1歌姫 Ozge Ozkan 嬢の張り艶のバランスに長けた適度なフワフワ歌唱もハートをズキューンと直撃するわで、デビュー作とは別の魅力が浮上した好盤ってことで。

 (Nov, 24, 2007)

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CIRCUS MAXIMUS 92
Isolate (2007)

ノルウェーのプログレッシヴ・メタル・バンド CIRCUS MAXIMUS の2ndアルバム。

初期 DREAM THEATER に存在していた全ての要素をベースに、SYMPHONY X のドラマティックなスケール感と KAMELOT のダークに湿る叙情性を見事に融合させることに成功していたデビュー作の大きな衝撃がまだまだ記憶に新しいが、この新作でも更に驚くべき進化を見せている。

その“進化”の肝は、緊張感溢れるプログレッシヴな密度の高まりと平行して大きく増強された、シンガー Michael Eriksen (vo) が快活に歌い上げる明快な旋律美の充実だろう。

激テク・アクスマン Mats Haugen (g) らの手による技巧的圧力がダークな風景的色彩を照射する中、「メロディック」というよりは「メロディアス」と形容したくなるような軽やかなメロハー・テイストが哀感を噴出しながら見事に起承転結を描いていく様の凛々しさは目を瞠るばかりで、気も狂わんばかりの切なさを封じ込めたキラー・チューン #2 “Abyss”、溢れ出す北欧ハード・ポップの息吹に悶絶の #5 “Arrival of Love”、泣き泣きの悲愴感が辺りを包むピアノ・バラッド #6 “Zero”、そして12分超の大作ながら全く長さを感じさせないまさに「CIRCUS MAXIMUS 全部入り」なハイライト #7 “Mouth of Madness”・・・と、各楽曲で見られる CIRCUS MAXIMUS ならではの個性の萌芽が、前作で漂わせていたフォロワーっぽさを完全に消し去っているのが凄い。

彼らのショウを実体験した人によると、ライヴでのパフォーマンスはまだまだとのことだけど、その状態ですらコレなので、今後そのあたりの経験&精進が血肉となってさらにアルバム作りに循環されていったら・・・と想像しただけで、期待でパンツが汚れますwww

 (Nov, 05, 2007)

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CRYSTAL VIPER 87
The Curse of Crystal Viper (2007)

ポーランドの80’s Styleなピュア・メタル・バンド CRYSTAL VIPER の1stフルレンス・アルバム。

ふらっと寄った新宿UINONにてこの悶絶なWarriorジャケ(w)&魅惑の出身国表示(ww)に惹かれてついつい買ってしまったんだけど、これが意外や意外に大穴的な掘り出し物でビックリするやら嬉しいやら。

メタルに人生捧げちゃった系姐御シンガー Leather Wych 嬢Doro Pesch (DORO, ex-WARLOCK), Jutta Weinhold (ZED YAGO, ex-VELVET VIPER) を彷彿させるパワフルな熱唱をフィーチュアした初期 WARLOCK meets CHASTAIN と喩えられる80’sなOUFメタルは、激熱ピュア・メトゥ・エナジーに包まれた“完全に超 Spiritual Beast タイプ”(苦笑) な逸品。

シンコペーションを心地良く決める IRON MAIDEN 風味のアンサンブル・アプローチを用いてエピックな雄々しさを溢れさす楽曲群は、緩急/柔硬自在な適度なヴァラエティが醸し出す意外な安定感(失礼)に包まれたもので、真剣な眼差しのメンバーが一丸となってメタル道を突き進まんとする目的意識の高さが体感させる実速度以上の疾走感には、超ワクワクさせられること必至。 特に、雄々しきシンガロングがメタル魂を鼓舞する #2 “Night Prowler”、印象的なクサメロの疾走に狂喜する #5 “Last Axeman” あたりはマヂでタマランねー。

うん、ワケのわかんない輸入盤を勢いで買っちゃう楽しさってば、ホンット格別だ。(病)

 (Nov, 07, 2007)

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DEVIAN 88
Ninewinged Serpent (2007)

Legion (vo/ex-MARDUK, OPHTHALAMIA), Emil Dragutinovic (dr/ex-MARDUK, THE LEGION) の元 MARDUK 組を中心に結成されたスウェディッシュ・ブラック・メタル・バンド DEVIAN のデビュー・アルバム。

不穏なメランコリック・メロディを紡ぐブラッケンドなトレモロ・リフに存在感たっぷりの邪悪な絶叫が響き、適度な叙情ギター・パートが情感を煽るそのスタイルは、わかり易いところで喩えるならば NAGLFER + SATYRICON な風情に THE CROWN にも通じるデスラッシュな突進感を小匙一杯加えた・・・といったところかな。

・・・と冷静に(かつテキトーに/汗)喩えてるけど、イヤコレマヂでカッコイイわ! ドス黒く呪われた異形な禍々しさと理性的な整合感が奇跡の好バランスで対峙する、Aクラスの質感に包まれた逸品。

今のところ、今年のMyベストに食い込んでくるんじゃね?って勢いで気に入ってマス。

 (Nov, 26, 2007)

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EILERA 81
Fusion (2007)

フランスの女性シンガー Eilera 嬢をフィーチュアしたメロディック・ゴシック・フォーク・メタル・バンド(ユニット?)EILERA の1stフルレンス・アルバム from Spinefarm。

主役である Eilera 嬢の時にエキセントリックな表情も見せるアンニュイ歌唱、そして弦楽隊によるクラシカルなケルティック/フォークロア・テイストがストラクチャーの骨格を成すその音像は、メタリックなギターが聞こえてきたりするハードなアレンジこそ施されつつも、かの Lorena Mckennitt が創出している世界観にも通ずるワールド・ミュージック的なポピュラリティを備えたもの。

この音楽性だったら同じ女声でももうちょいエンジェリックな歌声の方がMy好みに素直にフィットするなぁ・・・と思えちゃう惜しさはアリつつも、メタルに留まらない奥深さに満ちた緻密なアレンジの聴き応えや、全編を覆う上品なアヴァンギャルドさが生むSpinefarm産らしからぬおフランスなヲサレ感(←完全に先入観/苦笑)の心地良さは、十分にイケメン。
 (Nov, 26, 2007)

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EPICA 86
The Divine Conspiracy (2007)

オランダ産シンフォニック・ゴシック・メタル・バンド EPICA の3rdアルバム。

これまでの EPICA の作品は、その尋常ならざるクオリティの高さをまざまざと認識させられながらも、美貌の看板♀シンガー Simone Simons 嬢 の歌唱の未熟な危うさと装飾に気を遣いすぎた骨格の脆弱さが“まぁまぁボチボチ”な印象を生んでいたけれど、嬉しいことに本作はそんなモヤモヤを一気に払拭する快作となった。

ジャケでのおヌード頂戴サービスにペタ悶えス!!な Simone タン の歌唱の見事な成長っぷりにニンマリさせられるのもモチロンなんだけど、ここにきて各楽曲にメタリックかつキャッチーな「芯」が急激に芽生えてきたのがとにかくデカい。 柔らかな叙情がゴシカルにドライヴするリーダー・トラック #5 “Never Enough” に代表される各曲は、交流の深い KAMELOT に通じるダークな叙情ドラマティカを注入されて、ファウンダー Mark Jansen (g,vo) の元バンド AFTER FOREVER に一層近づいたようなバランスの良さを見せているのが凄いわ。

適所で大きくフィーチュアされた Mark のグロウルと、ゲスト・ドラマー Arien Van Weesenbeek (dr/GOD DETHRONED) によるドラマー不在の穴を埋めるだけに留まらない強力なドラミングが齎す「メタルならでは」のアグレッションも心地良く、プロデューサー Sasha Paeth の手による雄大なる壮麗オーケストラル・アレンジも、これでこそ生きてくるってものだ。

ただ・・・75分はちょっと長過ぎるな・・・。(汗)

 (Nov, 13, 2007)

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GALAR 83
Skogskvad (2006)

ノルウェーのブラック/ヴァイキング・メタル・バンド GALAR の1stフルレンス・アルバム。 当然ジャケ買いですが何か?w

メロディックな哀愁リフがチープにブラスト疾走をかますB級北欧メロディック・ブラック・メタルな装いが強くも、朴訥なノーマル声シンガロングそしてピアノ&アコギがゆったりと情景美を描く様の初期 VINTERSORG, WINDIR にも通じる民族臭が無骨な硬派ヴァイキング・テイストをしっかりと醸し出しているのが My Pleasure。

緩急の抑揚に満ちた非常にドラマティックなストラクチャでありながら各曲2~5分台(トータルで35分強…)に超コンパクトにまとめられているのが物足りなかったり、個々の楽曲としてはこれ!とピックアップできるものが見つけられなかったりするけれど、アルバム単位に俯瞰した時の全体像の絵画的なムードは実に良好。

決してマスト・アイテムではないけれど、コレを聴いたand持ってることで我がヴァイキング・メタル・ライフは微妙に・・いや、確実に充実度がUPすると思える、まさにB級ならではの満足度を得られたナイスな一枚。

 (Nov, 06, 2007)

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GALNERYUS 83
One for All – All for One (2007)

国産メロディック・パワー・メタル・バンド GALNERYUS の4thアルバムである本作の最大のトピックは・・・疑うことなく、日本語詩の大胆な導入を決断したことによるバンドの方向性の大きなシフトだろう。

日本語詞の曲はアルバム中3曲とまだまだ大多数は英詞の曲ではあるんだけど、思わず頬を赤く染めながら「アァッ!! ヤマビィッ!!」と喘いでしまう程の殺傷力を持つ #5 “Everlasting” をはじめその見事にハマり過ぎなインパクトの強さは絶大で、逆に従前の英詞曲群に妙にイロモノっぽい違和感が生まれてしまうほど。(苦笑)

そして、その「違和感」は決して小さくはない。 ワールドワイドなマインドを持つメタルヘッズにとって、これまでの作品で見せていたグローバルな姿勢は間違いなく自国の誇りとして胸を張れるものだっただけに、一転してそのメイン・ターゲットを Syu (g) の不定期クライングに毎日一喜一憂してみたりライヴで憧れの YUHKI 姫 (key) とのアイコンタクトに嬉々としちゃうようなニッチな“信者層”に絞ったかと妄信させられるようなローカルなジャパメタ臭が支配的な本作の雰囲気は、ちょいと気恥ずかしさを感じてしまう。。

が、一旦それに慣れてしまえば全ッ然無問題。 YAMA-B (vo) の礼儀正しい人柄が滲む誠実歌唱(笑)がますます作り物っぽさを増していたり、ギターがソロ/リフ共にピッキング時の位相がタッチワウでもかかってるかのようにビャウビャウとメッチャ変な事になってたり、ヒロイックな勇壮さを減少させて広義の美旋律を目指すメロディの質が変化していたり・・・という気になるポイントはありつつも、佐藤 潤一 (dr) の生み出す心地良い手数に乗ってロマンティックなメランコリアが疾走する様には、やっぱりグッと来ちゃうのです。

 (Nov, 29, 2007)

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HELLOWEEN 81
Gambling with the Devil (2007)

ジャーマン・メタル・リーダー HELLOWEEN の12th。

往年のファンが求める“キーパー”な彼等らしさを、現代的なアグレッションと Andi Deris (vo) がインプットするポップ/メロディックな風合いで上手く調理した近作の流れに準じた作風で、強調されたパワー・エッジと王道なる風格を感じさせるヴァラエティの妙には、かの “Better Than Raw” に近い印象も。

相変わらずの Andi Deris のモッタリしたキモヌメ後ノリ歌唱に辟易したり、せっかくの Sascha Gerstner (g/ex-FREEDOM CALL), Dani Loble (dr/ex-GLENMORE, RAWHEAD REXX, BLAZE) の高い技量がスリルではなく安定感の方に作用するに留まっているのが残念だったりしつつも、近年にない充実を見せる優れた疾走曲群の威力はなかなかどうして悪くない感じで、不覚にも何度もキューンとさせられてみちゃってみたり。(汗)

なにより、毎回毎回文句を垂れつつも、こうして新作がリリースする度に欠かさずチェックさせられてしまうってのは、やっぱ何かの神通力なんだろうなぁ。。

 (Nov, 01, 2007)

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KING DIAMOND 64
Give Me Your Soul…Please (2007)

我が“神”、KING DIAMOND の12thアルバム。

“Abigail II: The Revenge”“The Puppet Master” と、近作が一時期のダメダメっぷりを突破せん充実を見せていたことと、昨年ハンガリーで念願のライヴを初体験したことで対 King 様への期待値がこれまで以上に高まっていただけに・・・この内容はちょっと厳しいな。。

叙情的なツイン・ギターがドラマを構築するチープなホラー・テイストを伴った正統ダーク・メタル・・・という基本スタイルに一切の変わりはなくも、本作で改めて気付かされる King 様の独特歌唱の凋落っぷりは、信者であることが機能させるスペシャルな脳内補完能力をもってしてもフォローしきれない程に、かなり絶望的。。 衰えなのか意図的なスタイルの変化なのかはわからんけど、その歌声に過去作で聴けたような日常を切り裂いて異世界へと誘う特異な緊張感は、ここには皆無・・・。

収録された各曲それ自体は、前2作譲りの決して悪くないと思える出来だし、すっかりバンドに馴染んだ感のある Mike Wead (MERCYFUL FATE, ex-HEXENHAUS, MEMENTO MORI, ABSTRAKT ALGEBRA) と Andy LaRocque によるギター・チームによるコンビネーションの効いたバトルも非常に聴き応えある仕上がりになってるだけに・・・非常に残念デス。。

 (Nov, 07, 2007)

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LOS ANGELES 70
Los Angeles (2007)

イタリアン・メロディック・メタル・バンド VISION DIVINE の激ウマ・シンガー Michele Luppi によるAORカヴァー・アルバム。

VISION DIVINE の一部の楽曲でも聴けるAOR/メロハー・テイストの美味しさに、MICHELE LUPPI’S HEAVEN のようなライトな味わいにフォーカスした作品がまた聴きたいなぁと思ってたけど、本作は正直「あれれ?・・・こ、こんなもん?」って感じ・・・(汗)

カヴァーしている原曲のうち名前を知ってるのが RICHARD MARXNIGHT RANGER だけ(汗)って感じに地味めの曲の連続だったり、Tommy Denander (g/RADIOACTIVE etc.), Fabrizio Grossi (b/STARBREAKER, VERTIGO etc.), Frankie De Grasso (dr), Gregg Giuffria (key/HOUSE OF LORDS) とバック陣にそれらしい巧者を揃えながらも、演奏パートにAORならではのアダルティ&センスフルな懐深さが感じられなかったり・・・

・・・と、Luppi タソ 自身による透明感溢れるハイトーンのエモーショナルな飛翔っぷりが相変わらずの魅力に輝いているだけに、主に他責によるネガティヴ・ポインツの存在が悔やまれる。。

 (Nov, 07, 2007)

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MASSACRATION 75
Gates of Metal Fried Chicken of Death (2005)

南米ブラジルはペトロポリスに生息するコミック・メタル・バンド MASSACRATION の1stアルバム。(笑)

ロン毛のヅラを装着した妙な出で立ちや人を喰ったような超おバカな曲名/歌詞など、かの SPINAL TAP に通じるヘヴィ・メタルをパロったコミカルでファニーなスタンスを追求しているんだけど、肝心の(?)音の方が思いのほかイケてて、それがまた笑えるやら驚くやら。(笑)

MANOWAR に代表される漢度の高い80’s U.S.ピュア・エピック・メタルのスタイルを模しちゃった楽曲群は、♪アーイ!ヤーイ!ヤーイ!ヤヤヤヤーイ!のシャウトが耳から離れない #2 “Metal is the Law” をはじめ、面白い歌詞との相乗効果のせいか意外な印象強さを備えた迷曲(笑)揃いで、フロントマン Detonator (aka Bruno Sutter) による実はなかなか真似できなかったりする超絶ハイトーン歌唱といい、それなりに出来てるのか崩壊寸前なのか良くわからなかったりするバックの演奏といい、その微妙なダメダメっぽさが逆に当時の雰囲気を上手く醸し出しちゃってるのが非常にイイ感じなんだよね。(笑)

とりあえず、我が国が誇る「それ系のヒーローwww」、HELLHOUND の最大のライバルかと。(笑)

 (Nov, 12, 2007)

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NIGHTWISH 85
Dark Passion Play (2007)

稀代の歌姫 Tarja Turunen を解雇し、元 ALYSON AVENUEAnette Olzon を新たなシンガーの座に据えて放つ NIGHTWISH の6thアルバム。

14分に迫る超大作オープニング・チューン #1 “The Poet and the Pendulum” でいきなり大爆発するオーケストレーションの有無を言わさぬ圧倒的な濃密さがバンドの無事の帰還を宣言する中、流れ出す Anette タンの歌唱は・・・ALYSON AVENUE での印象どおり、「普通」だ。(笑)

いや、そうは言いつつ、しっとりとした透明感と張りのある力強さ、そして素直な人懐っこさが程よくブレンドされたそのハードポップ・ライクな歌声は、これまで以上にダークな壮麗さを渦巻かせるドラマティックな楽曲に普遍的な女性ヴォーカル物としての魅力を付加する、新生 NIGHTWISH の新たな動力として機能しているから侮れない。

本作はそんな Anette タンの朴訥歌唱と共に Marco Hietala (b,vo/TAROT) の存在感をも強力に打ち出し、再生への確信と更なる大きな成功への意欲を溢れさす力作であることは確かで、全編に恥ずかしいほどに漲るトップ・バンドたる意地が発する得も言えぬ凄みとヴァラエティには嫌でもリピートを誘われてしまう。

確かに Tarja 在籍時のあのどこか神々しさを漂わせた神秘的な気高さが失せてしまったのは残念だけど・・・ま、そのスペシャルな雰囲気は Tarja のソロ作に継承されてたりするので、そっちで味わえばいいか~。
 (Nov, 27, 2007)

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ROB ROCK 84
Garden of Chaos (2007)

実力派ヘヴィ・メタル・シンガー Rob Rock の4thソロ。

ソリッドなエッジの剛健ヘヴィ・メタル・ベースに、適度にテクニカルな抜群の演奏力と Rob のストロングなハイ・トーンがキャッチーでエモーショナルな旋律美を与えた強靭なサウンドは、メロディック・ヘヴィ・メタルに必要な各要素を絶妙な配合バランスで封じ込めた理想的な・・・ってまんま前作のレビューのコピペで本ッ当にサーセン。(汗)

・・・という方法を取りたくなるほどに、基本路線に忠実に特に目新しいことなく良い曲を書き連ねている感じなんだけど、この人の場合はそれで全然OKデス。

レギュラー・メンバーである Carl Johan Grimmark (NARNIA etc.)を筆頭に、ソングライター/プロデューサ Roy Z (TRIBE OF GYPSIES)、そしてゲストの Gus G (FIREWIND), Bob Rossi, Peter Hallgren らが火花を散らす情熱的なギター・パートの充実度も相変わらず素敵だし!

 (Nov, 22, 2007)

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S.I.N. 84
The 13th Apostle (2007)

独シュトゥットガルトをベースとするメロディック・ハード・ロック・バンド S.I.N. の3rdアルバム。

メロハー然としたデビュー作から作を重ねるごとにタフなパワーを増強させ続けている彼らだが、本作で到達したドイツ産らしからぬ洗練クオリティに満ちたドラマティックな音像たるや、最早“シンフォニック・プログレッシヴ・パワー・メタル”とカテゴライズしても全く違和感ないほど。

新シンガー Patrick Simonsen (ex-HUSH) の味わい深い歌唱とハイレベルな技巧的プレイをフィーチュアしながら、男女複数のゲスト・シンガーをキャスティングして神に仕えし12人の使徒を取り巻くストーリーを描くというコンセプチュアルな造りの中、バンドに遺伝子レベルで備わった「本物のメロハー・テイスト」が生むクリアな旋律美がメタリックな音圧の端々から漏れ出す様は美味しい美味しい。

この手のバンド(例えば BALANCE OF POWER とか…)って、メロハー・ファンからすると「ウルせぃ!」、メタル・ファンからすると「ヌルぽ!」・・・と中途半端な立ち位置になってしまうことが間々あるけど、この S.I.N. は上手くその両者を惹き付けることが可能な絶妙なバランス感覚を持った稀有な存在かもね。

 (Nov, 27, 2007)

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TERHEN 82
Eyes Unfolded (2007)

フィンランド産ゴシック/ドゥーム・メタル・バンド TERHEN の1stフルレンス・アルバム from Firebox。

初期 KATATONIA, MY DYING BRIDE らが敷いた暗黒道をさらに地下深くへと掘り進む SATURNUS, SWALLOW THE SUN らと同列に語られようそのフューネラルな絶望感は、既に一級品の沈痛な味わい。

死の淵に渦巻く陰鬱な狂気を慈悲の光で耽美に彩る Elisa Pellinen タン (♀vo), Marianne Mieskolainen タン (synth, violin) という2人の美女メンバーの活躍にも関わらず、良好なムードの割には楽曲自体はやや地味めな単調さに支配されていたりするけど、まぁそのあたりは、謝っても謝っても決して許して貰えない至上の悦びに打ち震えるマゾヒスティックな「反復の美学」と捉えれば無問題ですよね?w

5曲で54分という適度な大作っぷりが、手軽に鬱気に浸るにはちょうど手頃だったり。

 (Nov, 22, 2007)

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VISION DIVINE 70
The 25th Hour (2007)

イタリアン・メロディック・メタル・バンド VISION DIVINE の5thアルバム。

うーん、前2作に比べて妙に散漫になってしまった印象の楽曲群は、そのとっ散らかり方が何故だか現在の LABYRINTH に近づいちゃったような?? そうなってくると、Michele Luppi (vo) の極上歌唱の凄みと曲の良さにカヴァーされていて目立たなかった(≒我慢できていた)リーダー Olaf Thorsen (g) のド下手な稚拙ギター・プレイの気持ち悪さが、一気に癇に障りだしてくるから始末が悪い・・・。

Luppi タン が一部の疾走チューンで聴かせるこれまでになくアグレッシヴな逞しさを漲らす歌唱は、ハァハァもののカコヨサなんだけどなぁ。。。 日本盤ボーナスの DREAM THEATER のカヴァー #12 “Another Day” とか、マヂスゲーし。

なーんかさ、イタリアのバンド群、ここに来て揃いも揃って頭打ちな感じなんだよなぁ・・・なんでだろ??
 (Nov, 07, 2007)

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WHITE WOLF 84
Victim of the Spotlight (2007)

カナダ産叙情派ハード・ロック・バンド WHITE WOLF が復活して21年振り(!?)に放つ奇跡の3rdアルバム。

Don Wolf (vo) のウォームな熱唱と Cam MacLeod (g) の泣きに泣くギターをフィーチュアした重厚な哀愁ハード・ロックの、どこを一瞬を切り取っても WHITE WOLF だとわかる黄昏アンサンブルは、完ッ全に 1st “Standing Alone”, 2nd “Endangered Species” らの名作と同質の風合い。 20年オーバーの時を経て再結成した数多くのバンドの中でも、復活作がここまで当時の音像に忠実なケースはメッチャ稀有だろう。

かの MAGNUM を思わせるブリティッシュな湿り気を強烈に発散しながら、北米大陸のバンドならではのキャッチーなメロディ運びも忘れない WHITE WOLF 独特のメランコリーに懐かしく浸るうち、あの頃の甘酸っぱい思い出アレコレが、走馬灯のように蘇るYO。。。(遠い目)

 (Nov, 09, 2007)

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