12月2008
ABIGAIL WILLIAMS 90
In the Shadow of a Thousand Suns (2008)

米ニューヨークのシンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド ABIGAIL WILLIAMS の1stアルバム。

元々はメタルコアをプレイするバンドとして2006年に1枚EPをリリース。 その直後に解散し、今回は再結成してのフル・アルバム・リリースらしいんだけど・・・果たして彼らにいったい何があったのか、本作では Trym Torson (EMPEROR, ZYKLON, ex-ENSLAVED) が5曲でドラムを叩くなど、過去のメタルコア臭皆無な北欧シンフォ・ブラックへのなりきりっぷりがマヂで凄い。

大仰な壮麗オーケストレーションを纏った煉獄ブラストが荒れ狂うドラマティックな楽曲は、完ッ全に DIMMU BORGIR そのもの。 てゆーか、テクニカルなギター・ソロの存在と巨乳美女キーボーディスト Ashley “Ellyllon” Jurgemeyer タン(マヂ超可愛い!/惚)によるメッチャ耽美な哀しみのピアノ・ワーク、そしてそれらを生かした新人離れした緩急の妙と欧州的な悲愴感が、本家を凌ぐとさえ思える魅力を生み出しているのに驚かされる。 ラストの #10 “The Departure” は究極の慟哭がマヂ泣きを誘う名曲。

今後の米産ブラック・メタルの道筋を占うひとつのマイルストーンに成り得る力作かと!
 (Dec, 28, 2008)

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ALESTORM 85
Leviathan (2008)

スコティッシュ・パイレーツ・メタル・バンド ALESTORM の4曲入り EP。

1. Leviathan (新曲)
2. Wolves of the Sea (カヴァー)
3. Weiber und Wein (1st収録曲のドイツ語ヴァージョン)
4. Heavy Metal Pirates (既発)

・・・という4曲が収録されているのだが、中でも #2 “Wolves of the Sea” が異常に秀でててヤヴァい!

もともとは PIRATES OF THE SEA(なんつーベタな名前だw)なるラトビアのダンス/ポップ・バンドがかの Eurovision コンテストでも披露していた曲のカヴァーらしいんだけど、一度聴いたらクセになるコーラスでの陽気な合唱の風合いにはオリジナル曲以上に ALESTORM の魅力が全開。 ライヴでこれ演ったらアホみたいに盛り上がりそうだなぁ。

 (Dec, 11, 2008)

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AUVERNIA 84
Towards Eternity (2008)

アルゼンチンのプログレッシヴ・パワー・メタル・バンド AUVERNIA の1stフルレンス・アルバム。

ハイブリッドな清濁ヴォーカルと高い技巧美に光る高テンションな楽器陣が混じり合いながら構築するアグレッシヴなプログレスは聴き応えたっぷり。 SYMPHONY X, DIVINEFIRE を濃密に煮詰めたとも BIOMECHANICAL を薄めにしたとも喩えられようスタイルの中に、しっかりと備わった南米メロスピ的な疾走感も心地好い。

X-JAPAN#10 “Blue Blood”QUEEN#11 “The Show Must Go On” という2曲のカヴァーを収録しているが、特に前者は白眉の出来。 先の DRAGONLANDLORD の好事例も含めて考えると、俺って曲自体は決して嫌いじゃないんだな、きっと。

 (Dec, 19, 2008)

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BLOOD CEREMONY 89
Blood Ceremony (2008)

カナダはトロント出身のヴィンテージ・ハード・ロック・バンド BLOOD CEREMONY のデビュー・アルバム。

マイク2本で録ってるかのように遠くでラウドに鳴るドラムと地を引き摺るリフが生む BLACK SABBATH 風のドゥーミーなグルーヴに JETHRO TULL を思わせるフルートとチープなオルガンが絡み、そこに乗るのは頼りなさげな女性シンガーのヘタウマ歌唱。 いや~コリャ凄いわ。

完全に70年代なサイケデリカに包まれたそのアングラ臭たっぷりのカルトなサウンドは、ノスタルジックでありながら非常に刺激的で、かの時代のプログレッシヴなユーロ・ロック勢に通じるレトロなヲシャレ感が超魅力的。

終始特徴的に響くヴォーカル/フルート/オルガンは、紅一点の Alia O’Brien’s 嬢が一人で全部担当しております。

 (Dec, 03, 2008)

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CATAMENIA 82
VIII: The Time Unchained (2008)

フィンランド産メロディック・ブラックメタル・バンド CATAMENIA の8thアルバム。

本作ではギター・チーム以外のメンバーをすべて入れ替え、ヴォーカルはリズム・ギタリスト Ari Nissilä と 前作にも参加していたクリーン・ヴォイス・シンガー Kari Vähäkuopus(本作から正式加入)の2人が担当。 そしてなんとキーボードの補充は行わず、これまでの大きな特徴だった冷ややかなシンフォ・アレンジを封印してストイックにメロディック・エクストリームを志そうとする転機の一枚となった。

とはいっても、勇猛なメランコリーを寒々しい“氷雪ブラスト”に乗せた楽曲群の全体的な印象は意外にもこれまでとさほど変わらず、前作以上にフィーチュアされたクリーン・ヴォイスのコーラスが形成するフックが新たな魅力として浮上してきているなどキーボード不在が決してマイナス方向には作用していない感じ。 楽曲的にも、傑作 “Winternight Tragedies” で感じられたようなスペシャルな輝きこそ希薄ながら、CATAMENIA らしいメロディックなブルータリティが上手く封じ込められているし。

・・・が、大きなマイナス点もいくつか。 まず、新しいドラマー・・・あまりにも下手過ぎないか?(汗)  そして、味気なくなっちゃったアート・ワークもイマイチっしょコレ。。

 (Dec, 27, 2008)

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COR SCORPII 95
Monument (2008)

中心人物 Terje “Valfar” Bakken (vo, g, b, syn)/ の不慮の死によって惜しまれながらも消滅したノルウェー産フォークロリック・ブラック・メタル・バンド WINDIR に在籍していたキーボード、ギター、ドラムの3名を擁する COR SCORPII の1stアルバム。

・・・凄い。 ドラマーこそ既に交代してしまっているが、フォーク色漂う慟哭旋律とプリミティヴな暗黒ケイオスを渦巻かせながら疾走するその刹那なる音像は、まさにかの WINDIR の意思をガッツリと継承する素晴らしい路線。

ブラック・メタル本来の漆黒の不穏さを損なうことなく、バロック期の影響を濃く匂わすクラシカルなギター・アンサンブルとここぞの場面で程よいバランスで前面に出てくるピアノ/キーボード&オーケストラル・アレンジで劇的に彩られた楽曲群が容赦なく噴射するのは、友の死に流した涙を決意に変えて自らも死地に向かう漢の哀しくも勇ましい姿が目に浮かぶような悲壮なる激情。 その狂おしいまでの寒々しい哀感の前には、ただただ痙攣しながら身悶えする他はない。

序盤にもかかわらず涙が枯れ果てる程に泣ける #2 “Endesong”、パワフルな疾走の中で終始乱舞し続ける慟哭メロディがタマラン #4 “Our Fate, Our Curse”、10分半に及ぶ超ドラマティック大作 #6 “Oske og Innsikt”、そしてゲスト・シンガー Mats Lerberg (SILENT VANQUISH, ex-GLITTERTIND, etc) のクリーン・ヴォイスによる Viking/Pagan な詠唱に悶える終曲 #8 “Bragder I Stein”・・・という特に偶数位置に配置された各曲がマヂネ申。
 (Dec, 20, 2008)

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DREAMTONE & IRIS MAVRAKI'S NEVERLAND 80
Reversing Time (2008)

トルコのプログレッシヴ・メタル・バンド DREAMTONE とギリシャの女性ロック・シンガー Iris Mavraki がコラボレートしたシンフォニック・メタル・プロジェクト DREAMTONE & IRIS MAVRAKI’S NEVERLAND の1stアルバム。

判り易い範囲のプログレッシヴな味付けを施した奇を衒ったところのない正統派ハード・ロック/メタルに Philarmonia Istanbul Orchestra による“本物”の壮麗なオーケストレーションが彩りを添えるドラマティックなロック・オペラは、生オーケストラとヘヴィ・メタルがお互いに有効に機能しあう「両者の融合」という意味では大成功といえる高いクオリティで満たされている。

ゲストで Hansi Kürsch (vo/BLIND GUARDIAN), Tom Englund (vo/EVERGREY) とともに 故 Mike Baker (vo) & Gary Wehrkam (key,g) の SHADOW GALLERY 組がゲスト参加しているが、どこか郷愁を帯びたコーラスの運び方が印象的な楽曲の雰囲気に、その SHADOW GALLERY の初期のカラーが強く感じられる。

Iris のフォーキーな歌声が愁うイントロ #7 “Mountain of Judgement” からドラマティックな佳曲 #8 “Mountain of Joy” になだれ込むハイライトのカッコよさはナカナカのものだ。

 (Dec, 23, 2008)

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ECLIPSE 91
Are You Ready to Rock (2008)

スウェーデン産メロディック・ハード・ロック・バンド ECLIPSE の約4年半振りとなる3rdアルバム。

メタル・エッジの北欧メロディック・ハードを高クオリティに封じ込めた過去2作も好盤だったが、本作ではハードな勢いを大幅に増量すると同時に「奇跡的な曲の良さ」が加わってそれらを軽く凌駕する大傑作に。

Joey Tempest meets Göran Edman ともいえる天賦の声質がスカンジナヴィアの香りを強く漂わすシンガー Erik Martensson、そしてスウェーデン人らしい叙情をテクニカルに紡ぐギタリスト Magnus Henriksson (g) 両名の強烈な個性を封じ込めながら、北欧の哀感に溢れた珠玉の極上メロディが Early ’90s な U.S.メインストリーム・メタル的な快活を持って小気味良く疾走する様は“絶品”の一言。 

オープニングに相応しい即効性に満ちた #1 “Breaking My Heart Again” からダイナミックな疾走チューン #2 “Hometown Calling” を経て全編いい曲の連続なんだけど、最も琴線を刺激したのは #3 “To Mend a Broken Heart” のエンディングのアコギ・・・。 マジでキタですコレ。(悶)

 (Dec, 09, 2008)

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EQUILIBRIUM 85
Sagas (2008)

ジャーマン・ヴァイキング・メタル・バンド EQUILIBRIUM の2ndアルバム。

前作でデビューした時点で既に若さに似合わぬ衝撃的な品質を備えていた彼らだが、この約3年の間になんと Nuclear Blast とのサインに成功、そのステップアップに比例するように、自慢のキラキラ疾走ヴァイキング・メタルは更なる濃密な充実を果たしている。

シンフォニックなシンセに生笛&生弦も加わって、更に壮麗さを増しながらフォーキーに突っ走る楽曲のインパクトはやはり絶大で、若々しい煌きの中で所々に普遍的なロックのヴァイブを滲ませる成長が感じ取れるのも嬉しい限り。

ただ、個々の楽曲としては、1stアルバム “Turis Fratyr” の粒の揃い方に今一歩及んでないかなぁ?という印象も。。。 80分近い超大作を飽きずに聴かせるには、まだちょいと懐が浅いかも。

ま、Sandra V?lkl タン (b) がカワユスなので全然問題ないけど!
 (Dec, 03, 2008)

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EUROPE 93
Almost Unplugged (2008)

EUROPE が2008年1月26日にストックホルムで行ったセミ・アコースティック・コンサートの模様を収録したライヴ・アルバム。

「ほとんどアンプラグド」といっても、エレクトリック・ギター/ベース、キーボード、そしてほぼフルセットのドラムを使ってロックのヴァイヴはしっかりと残存。 そのうえでハードな要素をやや控えめに(でもないかもw)すると同時に4人の美女によるストリングス・カルテットを加えたリ・アレンジによって、名曲の数々は初期から変わらぬ彼らの根本的な魅力が剥き出しに。

中でも、シンプルなパフォーマンスの中から強烈に浮き上がってくる John Norum (g) のナチュラルなトーンでの「炎のエモーショナル・タッチ」は、もはや神の領域。 #3 “Devil Sings the Blues” のソロなどは、悶えて絶命必至な絶品の味わいだ。

要所のアクセントとして上手く機能している #4 “Wish You Were Here” (PINK FLOYD), #6 “Love to Love” (UFO), #9 “Since I’ve Been Lovin’ You” (LED ZEPPELIN), #11 “Suicide” (THIN LIZZY) という4曲のカヴァーを含む選曲の妙も素晴らしく、特に1st収録の至高の名曲、#12 “Memories” ではあっけなく悶死!

後付けだけど、俺、今年の自分へのクリスマス・プレゼントはこの1枚ってことにしとくわ~。(悦)

 (Dec, 28, 2008)

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EXPEDITION DELTA 85
Expedition Delta (2008)

PSYCHOPARADOX, ALOGIA なるバンドで活動するセルビア人ギタリスト Srdjan Brankovic のソロ・プロジェクト EXPEDITION DELTA の1stアルバム。

自身が在籍するプログレッシヴ・メタル・バンド ALOGIA のメンバーに加え、Santiago Dobles (g/AGHORA, ex-CYNIC), Sabine Edelsbacher (♀vo/EDENBRIDGE), Gary Wehrkamp (key,g/SHADOW GALLERY), Richard Andersson (key/SPACE ODYSSEY, TIME REQUIEM, MAJESTIC), Erik Norlander (key/LANA LANE, ROCKET SCIENTISTS), Joost van den Broek (key/AFTER FOREVER, SUN CAGED, AYREON, STAR ONE), Rene Merkelbach (key/GOREFEST), Andrea De Paoli (key/VISION DIVINE, LABYRINTH, SHADOWS OF STEEL), Torsten Röhre (key/SILENT FORCE), Vivien Lalu (key/LALU, HUBI MEISEL, SHADRANE) ほか多数のゲストのサポートを得て作り上げたのは、80’s 産業プログレ・ハードの煌びやかさと大陸的なドライヴ感を併せ持ったメロディック・ハード・ロック・チューンの数々。

Srdjan 自身のエモーションをテクニックで包み込んだ「東欧の隠れた名手」らしい味のあるプレイも聴きものだが、なによりギタリストのソロ作ってことを感じさせないノスタルジックな雰囲気溢れる曲のよさが◎。 豪華キーボード陣が主張し合う往年っぽいプログレッシヴ・マインドもスゲーです。 最近のバンドだと A.C.T. に近い雰囲気もあるかな。
 (Dec, 23, 2008)

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GALNERYUS 84
Voices from the Past (2008)

2007年の “ALL FOR ONE !” ツアー会場で限定販売されていたマニアックなカヴァー集。

1. Pictured Life (SCORPIONS)
2. Thunder Rising (GARY MOORE)
3. Go (ASIA)
4. Waiting for the Night (VANDENBERG)
5. Whole Lotta Rosie (AC/DC)

俺が ASIA の曲の中で最も Favorite とする “Go” を演ってるあたり、「わかってらっしゃる!」って感じ。(笑) そして VANDENBERG をセレクトするあたりも渋いス。

どのカヴァーもけっこう真摯なヴァージョンで、特に YAMA-B (vo) の思い入れの深さが滲み出てるあたりが非常に微笑ましい&共感受けまくり。

 (Dec, 08, 2008)

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GALNERYUS 87
Voices from the Past II (2008)

2008年の “BACK TO THE FLAG” ツアー会場で限定販売されていたカヴァー集第二弾。

いや~この選曲は反則だろ!(悶) 誰のツボ向けだよコレwww

1. 1789 (SILVER MOUNTAIN)
2. Secret Loser (OZZY OSBOURNE)
3. Rise or Fall (LEATHERWOLF)
4. Sole Survivor (ASIA)
5. Fire Wind (ELECTRIC SUN)

今回特にビビッたのはコーラス・パートの本気度の高さで、特に “1789″“Rise or Fall” でのモノホン的マインドの注入は、少年期からその曲を愛して続けてないと再現できないレベル。 いやー参りました。

 (Dec, 08, 2008)

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IT BITES 93
The Tall Ships (2008)

英国のネオ=プログレッシヴ・ロック・バンド IT BITES の、前作から約19年振りとなる復活4thアルバム。

ダイナミックなポップ・センスを繊細なプログレッシヴ・マインドで攪拌したハートウォーミングなスタイルは不変で、嬉しくなるほどに当時 ――“Once Around the World” あたりの―― の空気感を纏っている。

その一因が、かつてのフロント・マン Francis Dunnery (vo,g) 不在の大きな穴を埋める John Mitchell (vo,g,b/KINO, JOHN WETTON) の予想を遥かに超えるハマリ具合。 朴訥な声色からファルセット、そして技巧的なギター・プレイまでも、Francis のイメージを損なうことなく自分の魅力を露わにする健闘っぷりに、思わずMY頬は緩みまくりデス。

身体の奥底から何かがこみあがってくるような淡い郷愁の色合いは、過去作と比べてもなんの遜色もないほどに美しい。 あ~これで Dick Nolan (b) もいてくれたら完璧なんだがな・・・。

 (Dec, 05, 2008)

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KALEVALA (КАЛЕВАЛА) 86
Kudel’ Belosnezhnogo L’na (Кудель белоснежного льна) (2008)

露国モスクワのフォーク・メタル・バンド KALEVALA の1stアルバム。

紅一点の女性シンガー Kseniya タン (ex-NEVID’, BUTTERFLY TEMPLE) のエネルギッシュな現地語歌唱と専任♂プレーヤによるアコーディオンの愁いを大きく前面に打ち出したサウンドは、NEVID’ARKONA のフォーキーな部分をそのまま抽出したかのような素朴で朗らかな民族色が素敵。

KORPIKLAANI が引き合いに出されていることが目に付くがそこまでメタリックではなく、ベーシックな3ピースのハード・ロックにアコーディオンの音色を加えたようなシンプルなドライヴ感が身上で、強くフォーカスされている Kseniya タン の歌メロ・・・特に思わず一緒に歌いたくなるスキャット部分の印象強さは特筆モノだ。

ギタリスト Nikita Andriyan (LETHAL GUEST, ex-NEVID’) が、アコースティック・ギターを手にすると急に Ritchie Blackmore 度が高くなっちゃったりするトコロに、独り密かにニンマリw

 (Dec, 11, 2008)

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KAYAK 87
Coming Up for Air (2008)

今年(2008年)で結成35周年を迎えるオランダの老舗プログレッシヴ/メロディック・ロック・バンド KAYAK の15th(?)アルバム。

2000年に19年振りの復活を果たして以来、再び素晴らしい作品を作り続けてくれている彼らだが、本作も例に違わずグレートな出来。 叙情味に溢れた温かな美旋律を、展開美に溢れるクラシカルなアンサンブルと特級のポップ・センスで描くドラマティックな KAYAK ワールドのエレガントな優美さは、もはや神レベル。

男女ツイン・ヴォーカル体制は変わらずも、Bert Heerink (vo/ex-VANDENBERG) は前作を最後に脱退し、本作では前作で客演していたオリジナル・シンガー Edward Reekers (vo) が完全復活。(祝) そのジェントルな渋みに満ちた歌声に、改めて惚れ直させられたデス。

死ぬまでに一度はライヴ観てみたいぞ・・・って、もし生で “Merlin” 観たらその場で即身成仏しそうだけど。(笑)

 (Dec, 11, 2008)

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MANEGARM 70
Live in Moscow (DVD) (2008)

2008年4月19日にモスクワCLUB GORODで行われたショウの模様を収録したライヴDVD。

やっぱさ、このクラスのバンドの実態を知ってしまうのは危険ですね…。(苦笑) MANEGARM、曲自体はやっぱ最強レベルだし演奏も比較的まともなんだけど、パフォーマンスの垢抜けなさは「観なきゃよかった」レベル。。。 絵的に、オーディエンスが約100名弱程度?だったり素人丸出しな安っぽいカメラ・ワーク&編集だったりっつーショボさも多少は影響してるのかも。。

それでも、やっぱり(繰り返しになるが)曲と出音自体は悪くないので、画面見ながら一緒に歌ってしまったりしてそれなりに燃えるではあるんだけど!!

ちなみに本作には、当日対バンだった ALKONOSTKALEVALA (КАЛЕВАЛА) のショウも5曲ずつ収録。 前者はリーダーと思しきベース君のウザい舞い上がり方に楽しく失笑し、後者は女性シンガー Kseniya タン (ex-NEVID’, BUTTERFLY TEMPLE) の意外なキュートさ&プチ巨乳っぷりにやや萌え~。

 (Dec, 11, 2008)

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MYLAND 82
No Man’s Land (2008)

ex-EVA, BRUNOROCKPaolo Morbini (dr) を中心に結成されたイタリアのメロディアス・ハード・ロック・バンド MYLAND の2ndアルバム。

FAIR WARNINGSHY に通じる快活な哀愁メロディと、完ッ全に普通のオッサンな見かけに反して Steve Perry (ex-JOURNEY) ばりの甘いハイトーンを操るシンガー Guido Priori の声質が呼び込む JOURNEY 風味が融合した楽曲群から溢れる旋律美は、哀愁ハード・ロック・メイニアのハートをズキューンを打ち抜くこと必至の即効性の高さを誇る。

ただ、#1 “Anytime”, #4 “Heat of Emotion” などキラーな曲が本当に素晴らしいだけに、端々に漂う洗練されきっていない雑さや湿度低めな楽曲の存在というマイナス面(後者はただの好みの問題だけど)もちょっと目に付いてしまうかな。

#2 “Wind of Late September” のギター・ソロに差し掛かった時にその巧さに驚いてたら、ゲストの Kee Marcello (g/ex-EUROPE) が弾いてた。(苦笑) 他に Tommy Denander (g) も1曲でソロを客演。

 (Dec, 20, 2008)

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RAMOS-HUGO 87
The Dream (2008)

HARDLINE, THE STORM, TWO FIRES などで超 Neal Schon タイプのギターを弾いてきた Josh Ramos と先頃 VALENTINE を18年振りに復活させた超 Steve Perry タイプのシンガー Hugo のコラボレート作・・・ということで、否応にも JOURNEY クローンなサウンドへの期待が高まるが、本作はその期待に169%応える快作となった。

両者の持ち味が当然のように発揮された JOURNEY っぽさ云々は置いときたくなるほどに、とにかく曲そのものがメッチャいいのですわ。 マイナー・キーの哀愁をふんだんに盛り込み、ハードなエッジなからマイルドなAOR風味まで理想的なヴァラエティで攻める様はMyツボを絶妙に突きまくり。

主役の2名の天性の旨みもさることながら、手数王 John Macaluso (dr) のプログレッシヴな叩きっぷり、そして Eric Ragno の美麗なキーボード・ワークも、バンドの核となる魅力の一端をしっかりと担っている。 即興プロジェクトにも関わらずきちんと「産業プログレを経た米産ハード」な風合いを漂わせることに成功しているのは、彼らのカラーがしっかりと反映されているからこそだと思う。

 (Dec, 29, 2008)

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RATA BLANCA 85
El Reino Olvidado (2008)

「アルゼンチンの RAINBOW」、RATA BLANCA の10thアルバム。

本作もこれまでの作品と同様に、収録曲の大半から強く聴こえてくる “Straight Between the Eyes” 以降の RAINBOW そして Joe Lynn Turner 在籍期の DEEP PURPLE の風味が、無条件にこの胸を高鳴らせる。 Walter Giardino (g) のソロはもちろん何気ないオブリガードの一瞬々々に漲らせる「Ritchie Blackmore 愛」の本気度の高さはマジ尊敬に値するほどで、その“王道”の本質を最も正確な形で受け継いでいる者が北欧/欧州ではなく南米に存在するという事実に、改めて驚かされる。

そんな南米のバンドだからこそ、Adrián Barilari (vo) の元ネタ群とは全く異なる質感のスパニッシュな熱唱が、ともすれば「上等なコピー・バンド」の一言で片付けられそうな音楽性に RATA BLANCA 以外の何者でもない個性を付加しているとも言えるんだろうね。

ホント、死ぬまでに一度はライヴを体験したいバンドのひとつッスわ。。
 (Dec, 30, 2008)

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STORMLORD 88
Mare Nostrum (2008)

イタリアのベテラン・シンフォニック・ブラック・メタル・バンド STORMLORD の4thアルバム。

前作 “The Gorgon Cult” での飛躍的な質感の向上は、4年の月日を経た本作でもさらに目覚しい形でしっかり継続。 そのドラマティックなシンフォニック・ブラック・メタルは、持ち前の正統派メタル風味と壮麗な上質オーケストラル・アレンジをキーに良質のヴァラエティを大幅に注入し、タイトさを増したサウンドはバンドを一段上のステージに押し上げている。

本作では、悶えるクサさを発する印象的なリフが爆走するエクストリーム性もさることながら、アーティスティックに構築された思慮深いドラマ性の強さが印象的で、女声ヴォーカルやエスニックなリズムを採り入れながらエピックに描かれる大仰な音世界の説得力の高さは、これまでで最高だ。

ジャケどおり、最近流行の“出航メタル”(ナニソレw)に通じる「帆を上げろ~!」的高揚感を孕んだ #6 “Scorn”、初期に通じる哀しみのクサメロ疾走が映える #8 “Dimension: Hate”、そしてバンド名を冠した壮大な泣きの勝負曲 #9 “Stormlord” らが並ぶ後半の充実度がタマラン!

 (Dec, 27, 2008)

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TORTURE SQUAD 86
Hellbound (2008)

2007年の Wacken Metal Battle で見事に優勝の座を勝ち取った、ブラジルはサンパウロの4人組デスラッシャー TORTURE SQUAD の5thアルバム。

その優勝の御褒美として Armageddon Records (現 Wacken Records) とサインしリリースされた本作は、DEATH ANGEL, SODOM を彷彿とさせるオールドスクールな突撃スラッシュのスピード感と現代デス・メタルのブルータルな破壊力を高い演奏力を武器に攪拌させてゆく強力な一枚となった。

いやとにかく、野人シンガー(笑) Vitor Rodrigues の圧倒的な存在感が凄い。 絶叫からヴォエヴォエまで幅広いレンジを狂気を孕みながら歌いこなす様は、バック陣のせっかくのテクニカルなプレイの旨みに耳が行かないほどに魅力的。 もちろん、シンフォニックなイントロやアコースティックな仕掛けを配するなど緩急に配慮した楽曲の出来もなかなかのもの。 #5 “Chaos Corporation” は、そんな屋号の会社があったら入社したくなるほど(笑)名曲だし。

本作を2008年春にリリース後、夏のWacken2008の出演も含め休まずツアーを続けており、年明け後も OVERKILL, EXODUS と共に地獄のワールド・ツアーが続くとのことで、そのタフな経験を経た後の次作にも超期待。 てか、そん時は日本盤出してね。>To:三鷹方面

 (Dec, 19, 2008)

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TURISAS 90
Finnish Summer with Turisas (DVD) (2008)

笑えるプライベート・シーン満載の70分のドキュメンタリーと2008年のツアー中の複数会場でのテイクで構成された80分のライヴ+αを収録したフニッシュ・バトル・メタル・バンド TURISAS 初のDVD作品。

ドキュメンタリーでは全く躊躇する様子も無く全裸を晒すヴァイキング魂(笑・新アコーディオン奏者 Netta Skog タン は一瞬だけ水着の後姿を…)に身震いし、ライヴではド田舎での超マイナーなフェスの実態に唖然としたりしながら、たっぷりと TURISAS ワールドが堪能できること必至のバトル・メタラー必携盤。

ちなみに本作、先頃フィンランドのDVDチャートでNo.1になったらしい。 やっぱハンパなく変な国だなフィンランドwww
 (Dec, 03, 2008)

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ULI JON ROTH 88
Under a Dark Sky (2008)

序章 “Prelude to the Symphonic Legends” から12年、”The Legend of Avalon” 三部作の第一部となる孤高のギター仙人 Uli Jon Roth 師匠の新作がようやっと届いた。(祝)

近年の活動での、スカイ・ギターを生かしたクラシカルなアンサンブルの構築に傾倒っぷりがちょっとした不安を生んでたけど、オーケストラルでオペラティックな壮大さに満ちつつもかの “Beyond the Astral Skies” にも通じるクラシック・ロックのヴァイヴが詰まった本作は、見事にアートなロック・オペラとしての役割を果たしていて一安心。

Uli 様の唯我独尊プレイが発する悶絶エモーションとそれに見事に追随するバック陣、そして貫禄の上手さに唸らされる Mark Boals (ROYAL HUNT, ex-YNGWIE J. MALMSTEEN, RING OF FIRE) と男前な歌いっぷりには萌える Liz Vandall (ex-SAHARA) という男女デュオの壮麗な歌唱が相互に作用しながら有機的にドラマを重ねていくスリリングな息衝きには、マジでただただ聴き惚れるばかり。

まだまだ記憶に新しい先日の再来日公演での名演も素晴らしかった・・・。(シミジミ) さて、第二部が聴けるのは果たして何年後かねぇ?

 (Dec, 05, 2008)

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