7月2010
KALEVALA (КАЛЕВАЛА) 89
The Cuckoo’s Children (Кукушкины дети) (2009)

ロシアはモスクワを本拠とする5人組フォーク・メタル・バンド KALEVALA の1stアルバム。

朗らかな民族色を孕みながら素朴かつ軽快に跳躍する曲々は、紅一点の女性シンガー Kseniya 嬢 (vo/ex-NEVID’, BUTTERFLY TEMPLE) のエキセントリックに弾ける溌剌現地語歌唱と専任♂アコーディオン奏者が奏でる哀愁の調べを主軸に展開。アコーディオンの世俗的な音色が響く“飲み会系”な風合いには KORPIKLAANI との共通点が見いだせるが、こちらの KALEVALA の方がよりシンプルに民族音楽の旋律美とロックのヴァイブ/エナジーを融合させてる感じ。

そのシンプルさこそがキモで、4ピース+αという意外と単純な構成のプレーヤ陣によるハード・ロック的アプローチの旨みが生み出す他のパワー・メタル系フォーク・メタル・バンドとは一線を画すアダルトな手練に、終始MYロック本能は刺激されまくりなのです。Nikita Andriyan (g/LETHAL GUEST, ex-NEVID’) の若さに似合わぬ(22才だっけな?) Ritchie Blackmore 系プレイも美味しいし♪ もちろん、多くの疾走パートを含むメタリックな要素もしっかりと存在。本作から加入した新ドラマーの高い安定感がタフなヘヴィさを生み出していることも、前作からの大きな向上を感じさせる部分だ。

前作もそうだったけど、やっぱこのバンドはスキャット・パートの民謡メロディの殺傷力がハンパない! Kseniya 嬢 がエネルギッシュに発する解る訳もないロシア語に合わせてハナモゲラで歌い、サビではフォーキーなスキャットに煽られて♪ら〜ら〜♪ななな〜な〜 と郷愁のメロディを追いまくるうちに、我が意識はロシアのはずれの荒くれ酒場にトリップですわ。(笑)

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LEVERAGE 91
Circus Colossus (2009)

フィンランドの6人組メロディック・ハード・ロック/メタル・バンド LEVERAGE の3rdアルバム。

Ari Koivunen, Agnes Pihlava を始め多くのアーティストに楽曲を提供する中心人物 Tuomas Heikkinen (g) の「裏方」的な印象とシンガーを務める Pekka Heino (vo) のオッサン声&「BROTHER FIRE TRIBE のシンガー」というマイナー感、そしてメタル大国フィンランド産らしからぬ落ち着いた佇まいがこのバンドをかなり地味な存在たらしめていた(いる?)が、本作ではそんな地味さを「玄人受けを誘う老獪さ」というベクトルへと見事に昇華。優れた楽曲と熟達の技を大きなスケールで楽しめる逸品と相成った。

冒頭のイントロダクション #1 “Rise” からしてその気合の入りまくった本気オーケストレーションに戦かされるが、続く #2 “Wolf and the Moon” からの本編で大きく驚かされたのが、前作でも匂わせていた大英帝国的風合い ―簡単に言っちゃうと“MAGNUM 風味”(笑)― の極端な増量! その一因ともなっている Bob Catley 度大幅UPの Pekka の渋い熱唱、そしてさすがの職人的巧さを見せる TuomasMarko Niskala (Key) の妙技によるプログレ・メタル的展開美が、繊細に燦くダイナミックな楽曲から溢れさせている円熟ドラマティカの説得力の高さには、本当に痺れるばかりだ。

#6 “Legions of Invisible” に代表される重厚な王道美旋律メタル群がボディーブローのように魂を揺さぶらり、終盤に配された疾走哀愁チューン(といっても実速度はソコソコw)2連発 #9 “Prisoners”#10 “Broken Wings” で涙ながらのヘッドバンギングで昇天。 タマランです。(幸)

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