12月2010
AMBERIAN DAWN 80
End of Eden (2010)

フィンランド産シンフォニック・メタル・バンド AMBERIAN DAWN の3rdアルバム。これまでサポート扱いだった Heikki Saari (dr/NORTHER, NAILDOWN, ex-VIRTUOCITY) が正式に加入すると共に、ベースもその Heikki の盟友 Jukka Koskinen (b/NORTHER, WINTERSUN, CAIN’S OFFERING) にチェンジしている。

約一年に一枚というハイペースなリリース頻度ながら毎作変わらぬ高クオリティーでファンタジックなシンフォ・メタルを提供し続けてくれている彼ら、今回も Heidi Parviainen 嬢 (vo) の神秘的なソプラノと山盛りのネオ=クラシカル・ギターを中心に強力な要素満点で終始迫り来るものの、楽曲的にはややマンネリ感が出てきた気も・・・。

・・・と思いきや、本国の著名オペラ歌手 Markus Nieminen をフィーチュアした歌劇的な #9 “Virvatulen Laulu”、そして Peter James Goodman (♂vo/HOUSE OF MIRRORS, ex-VIRTUOCITY, CONQUEST) と Jens Johansson (key/STRATOVARIUS, ex-YNGWIE MALMSTEEN’S RISING FORCE) をゲストに迎えてバンド史上最長の7分半の尺で重厚に攻める本編ラストの #10 “War in Heaven” と、終盤でこれまでとは少々毛色の異なる個性を見せてきて、おお!やるな!という感じ。

それでも、全体的な印象としてはやはり「過渡期的作品」といった印象が強いなぁ。 次作に大きく期待デス。

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AMORPHIS 88
Magic & Mayhem – Tales from the Early Years (2010)

名盤との呼び声高い初期3作品からの名曲群を現メンバーでリレコーディングした企画盤。

・・・いやはや恐れいりました。原曲それぞれがキャラのしっかり立った逸品揃いで思い入れも強いので「今更それを変える必要なんてあんのッ!?」なーんて思ってたけど、それらと近年の AMORPHIS らしい「“微ヲシャレ”なサイケデリック・グルーヴ」との親和性は意外にも非常に良好! 新たに施されたアレンジの妙が聴き古された曲の連続を“準新作”として新鮮に楽しませてくれる快作ですわ。

再構築のキーはやはり、Tomi Joutsen (vo) と Santeri Kallio (key) という後に加入して今のバンドを強固に支える両名だろう。デス・メタル色と民族的要素が深部で対峙しながら濃く繋がり合っていた当時の楽曲を、逞しい表現力をフィルターとしてオリジナルに負けずとも劣らぬ魅力を放つ“今の AMORPHIS の曲”として生まれ変わらせたそのセンスと手腕には敬服するのみ。こうして「今の絵筆で描き直した昔の曲」を聴くと、今の曲もそれぞれを構成する要素のバランスにこそ変化はあれど、本質としては当時と全く変わっていないんだなぁ…と改めて気付かされることも興味深い。

しかし・・・ジャケがなぜ「ジャンピング巨大鮭」なのかは全く以て謎だ。(笑)

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DARK MOOR 91
Ancestral Romance (2010)

西班牙が誇るオーケストラル・メタル・バンド DARK MOOR の8thアルバム。

初代の Elisa C. Martín (vo/DREAMAKER, HAMKA, ex-FAIRYLAND) から現在の Alfred Romero にシンガーをスイッチした4th以降はクラシック音楽とヘヴィ・メタルの劇的な融合を狙う路線を進み、前々作〜前作でその優美な魅力を完全に開花させた感のある彼らだが、本作も引き続きその個性を見事に封じ込めることに成功、ここに堂々たる出来栄えの新作が届けられた。

Imperial Choir of RivendelArkham Filarmonic Orchestra による生オケ&生クワイアをこれまで以上に前面に推し出し、Berenice Musa 嬢 (♀vo/TEARS OF MARTYR) による気高いソプラノも適所でフィーチュアしながら、従前のクラシカルな気品はその上品さに更に磨きをかけたよう。

クラシック度満点に重厚にスタートする #1 “Gadir” に始まり、初期っぽさ満点の悶絶クサ疾走に変な汁が出てくる #3 “Alaric De Marnac”、意外にもバンド初のスペイン語歌詞が激ハマりの劇的な #7 “Canción Del Pirata” らの名曲レベル群を含む楽曲はアーティスティックなヴァラエティにも富んだもので、その感触はロックオペラ風でもあり。そう考えると、ちょっと浮き気味の QUEEN 風 パーティ・ロック #5 “Just Rock” も全編を構成する必要なパーツとして馴染んでくるね。

特筆すべきは、いきなり EXILE 風のルックス(笑)に変貌した Alfred による、漢の色気を振り撒く熱唱の素晴らしさ。これまでもナイーヴな繊細さに徐々に力強さを蓄えて独特の魅力を発して来てはいたけど、本作で聴かせるガッツィーな吹っ切れ方は惚れ惚れするほどにカッコイイですわ。日本盤ボーナストラック #11 “E Lucevan Le Stelle” での Luciano Pavarotti ばりのテノール歌唱もお見事。

加えて、昨年加入した新ベーシスト Mario García (ex-PANZER) が相当な使い手ってものナニゲにポイント高いし!

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DIMMU BORGIR 86
Abrahadabra (2010)

ICS Vortex (b,clean vo), Mustis (key) の2人が脱退…。残った Shagrath (vo/OV HELL), Silenoz (g), Galder (g/OLD MAN’S CHILD) の3人を正式メンバーに、大勢のゲスト陣を迎えて制作された8thアルバム。

総勢53名からなる The Norwegian Radio Orchestra & The Schola Cantorum Choir によるふくよかな生オケ&生クワイアを全編に配して壮麗なダイナミクスを放射する本作は、聴き込みを要した慎重さに包まれた前作 “In Sorte Diaboli” から一転、神盤 “Death Cult Armageddon” には及ばずもそれに準ずる手触りの、かつての BORGIR らしい即効性の高さの復活に頬が緩む力作となった。

4〜5分台メインの尺ながらコンパクトさ感じさせない濃厚なアレンジで迫る楽曲群は、オーケストラル・メタルならではのボンバスティックな爆風が高揚感を煽る活きのいい造り。その音塊からブラック・メタル本来の邪悪な思想性はさらに伝わって来難くなったけど、今回はリーダートラック #3 “Gateways” をはじめそれぞれの楽曲の出来が押し並べて良いので、そのあたりはまぁ無問題♪ Galder 先生 & Silenoz のギター・チーム、そして2曲で客演した Andy Sneap (g/SABBAT, Producer) によって意外にも弾き込まれてるギター・パートが “Enthrone Darkness Triumphant” に近い雰囲気を創出してるのも超グッと来るポイントだしね。

ただ、そういったように非常に良い作品になったと思えるだけに、ここぞ!という場面で Vortex 様 の「流星ノーマルヴォイス」が聴こえてこないことが余計に惜しく感じられてしまう・・・。奇才 Snowy Shaw (vo/THERION, KING DIAMOND, MERCYFUL FATE, NOTRE DAME, MEMENTO MORI, DREAM EVIL, XXX, etc. 本作ではベースも担当) と Kristoffer Rygg (vo/ULVER) がノーマルヴォイスを分け合い、Agnete Kjølsrud 嬢 (DJERV) による女声パートをもフィーチュアしてその穴を埋めようと努力しつつも、やはりここ数作での魅力の大きなウェイトを占めていた Vortex 様 の「特別な声」の代替という重責は果たせず・・・。なんとか復帰してくれたらホントに嬉しいんだけどねぇ。

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FIREWIND 89
Days of Defiance (2010)

現在 Ozzy Osbourne バンドの大ステージでも活躍を見せる Gus G. (g/ex-DREAM EVIL etc.) 率いるギリシャ産へヴィ・メタル・バンド FIREWIND の6thアルバム。

作を重ねる毎に高まるメロディの求心力は本作でも冴え渡り、先頃 SPIRITUAL BEGGARS にも加入した Apollo Papathanasio さん (vo/ex-TIME REQUIEM etc.) が迸らせるウェットな叙情熱唱と Ozzy のアルバムでの抑圧を晴らさんと情感豊かに弾きまくる Gus G. の劇的プレイを主軸に潔く正攻法で攻める正統的欧州メタルは、ダイナミックな高揚感に溢れている。

これまで以上に耳を捉える #1 “The Ark Of Lies”, #6 “Heading for the Dawn” らの疾走チューンズ、中庸なドライヴ感にバンドの魅力を封じ込めた #2 “World On Fire”, #3 “Chariot”、そしてメランコリックかつキャッチーなリーダー・トラック #6 “Embrace The Sun”・・・と、特に前半のハンパない充実度は相当にヤヴァいデス。新年早々の来日公演もどえらい楽しみや☆

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GOLDEN RESURRECTION 79
Glory to My King (2010)

REINXEED を率いる若きメロスピ貴公子 Tommy Johansson (g,key) と 元 NARNIADIVINEFIRE の熱血シンガー Christian Liljegren (vo) がタッグを組んだニュー・バンド GOLDEN RESURRECTION のデビュー・アルバム。

端正なバロック系旋律を配した様式色と叙情美に溢れる楽曲を包むいかにもスウェーデンのバンドらしいクリアな哀愁はなかなかのモノだし、久々のシーンへの復帰が喜ばしい Christian のメタル魂が迸りまくる暑苦しい熱唱にも思わず拳に力が入る・・・が、Tommy が弾く杓子定規なピロピロが生む小ぢんまりした行儀の良さが、どうにもこうにも物足りないんだよなぁ。。。

そんな風に惜しさが漂いまくる中、一曲だけなんだけれど、タイトル・トラック #3 “Glory to My King”DIVINEFIRE 譲りの燃え盛る熱さを放ちながら名曲レベルの貫禄に包まれているのが救いというか儲けもんというか。。。 いやマジでこの曲がなかったら、きっとこのレビューの右上のアレが今の数字から-20ですよってくらいw

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IN LINGUA MORTUA 93
Salon des Refusés (2010)

ノルウェーのプログレッシヴ・ブラック・メタル・バンド IN LINGUA MORTUA の2ndアルバム。

暮れも押し迫ったチョー年の瀬にスッゴイのキタ! 熟達のプログレッシヴ・グルーヴが炸裂するアート系ブラック・メタルが大胆にフィーチュアするのは、サックス、フルート・・・そしてメロトロン!? ノルウェイジャン・ブラックらしい冷徹なエクストリーム性と70年代風ヘヴィシンフォ的な温かみが渾然一体となって描くアヴァンギャルドな迷宮は、さながら KING CRIMSON・・・いや、ANEKDOTEN がブラック・メタル化したかの様相だ。

漆黒の暴虐世界の周囲にメロトロンの城壁を構築しつつも、決してメロウになり過ぎずそれを攻撃的なスリルを生む要素として配置するそのセンスの高さは驚愕の一言。先の「熟達」というキーワードにも関連するが、本作を構成する全ての音素に、いかにも「玄人集団」な説得力を封じ込めてくる各人の高いプレイアビリティが、これを聴きながら傾ける深夜の酒を一際旨くするですよ。

ちなみにギター・チームの2人は ÁSMEGIN の現メンバーみたい。ググッてみたら2007年リリースの1stもかなり評判いいみたいなので近々GETせんとねー。

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ISSA 85
Sign Of Angels (2010)

ノルウェー出身の女性シンガー、Issa こと Isabell Øversveen 嬢のデビュー・アルバム。

美貌のフィメール・ハード・ポップ・・・ということで女性シンガーのソロ作らしいキャッチーなサウンドが詰まっているんだけど、楽曲提供が Joacim Cans (vo/HAMMERFALL), Thomas Vikström (vo/THERION, ex-CANDLEMASS, etc.), Daniel Flores (dr/MINDS EYE, etc.), Sören Kronkvist (key/CRASH THE SYSTEM) ら、バックで演奏を固めるのが Uli Kusch (dr/ex-MASTERPLAN, HELLOWEEN), Nobby Noberg (b/ex-DIONYSUS, NATION), Peter Huss (g/SHINING, APOSTASY) ら、そしてプロデュースが Ronny Milianowicz (dr/SAINT DEAMON, ex-DIONYSUS, SINERGY) ってことで、北欧メタル/ハード・ロック色が非常に強めなのがデラええ感じなのですよ。

いやしかし、とにかくもかくにも曲が強力。瞬殺必至のキラーな #1 “Angels Crying” をはじめ、ERIKAAGNES, VANILLA NINJA あたりに通じまくる瑞々しい北欧の哀愁を快活なポップ・フィールに載せた楽曲の数々は、B級北欧メロハー族へのアピール度抜群。あえて贅沢を言うならば、曲のパターンがちょいと少なめってことと、北欧色(というかスウェーデン色)豊かな割にはギター・ソロが淡白めってことかな?

肝心の Isabell 嬢の歌唱も、19才でコンテストで優勝を果たして本格的に活動を開始してから26才の現在に至るまで400回以上のギグをこなしたということで、深みにはやや欠けるも決して単なるアイドルには留まらない「実力派」らしいオーラを発する上手さで安心感あり。

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KEEP OF KALESSIN 84
Reptilian (2010)

ノルウェーのイケメン・メロディック・ブラック・メタル・バンド KEEP OF KALESSIN の5thアルバム。

前作 “Kolossus” で見事に爆発させた大衆性は、外界と冥界を繋ぐ回廊にて、ブラック・メタラーとしてのギリギリの淵で立ち留まりながら絶妙なバランスで生み出されていた感があった。が、本作はどうだろう? 一聴して得たのは、その大衆性の強化を避けようと意図的にアーティスティックな方向へと矛先を向けてはみたものの、その結果前作で吉と出ていた聴き易さもブラック・メタルとしての邪悪さも、共に弱まってしまった・・・みたいな中途半端な第一印象。

しかし、着目点はそこではなく、通作して一貫して流れる彩度の低い退廃感こそが KEEP OF KALESSIN の肝なのでは?と自分自身を納得させる方向で(苦笑)本作に触れだすと状況は一変。畏怖すべき何者かの存在を常に感じさせる荘厳な佇まいに前作由来の正統メタル的魅力が交わり、「薄さ」とは一味も二味も違う「淡さ」の中で真摯にドラマを紡ぐこの姿こそが、孤高の“ゲド戦記メタル”としての本領発揮なのではないかと!

というゲド戦記肯定派(マジ)の戯言はさて置き(笑)、聴けば聴くほどにドラマティックな構築美とそれを実現させた個々のメンバーのセンス溢れるプレイにジワジワと盛り上がってくるのは確かデス。特に Obsidian C. (g,synths) はプレイヤーとしてもメチャ懐深くていいね〜。PVでのカメラ目線には、思わず「こっち見んな!」って突っ込みたくなるけどw

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KIVIMETSÄN DRUIDI 85
Betrayal Justice Revenge (2010)

フィンランド産フォーク・メタル・バンド KIVIMETSÄN DRUIDI の2ndアルバム。

1stで目立っていたドタバタした土臭さと楽曲/フレーズの他者からの露骨な拝借がかなり払拭され、同時に勢いに頼らぬ思慮深さが生まれている楽曲面、そして紅一点の Leeni-Maria Hovila 嬢 (vo/EXSECRATUS) のヘタウマ(だがそれがいい!)・フワフワ・ソプラノとギタリスト Joni Koskinen が兼任する男声デス・ヴォイスが共に説得力を増したプレイ面の双方が、大きくグレードアップを果たした印象だ。

フォーキーといっても、民族色の強さをアピールするというよりはソレ系のフレーズを北欧ブラック・メタル由来の壮麗なアグレッションを以ってを勇壮かつ緩急豊かに描く「ノーザン・シンフォニック・バトル・メタル」 (カテゴライズ厨でスソマソソw) な雰囲気を持つ彼らだが、前述のような成長によってバンドの目指す焦点がより定まってきたとも思えるね。

個々の楽曲を見るとまだまだバラつきはあるものの、TURISAS meets MIDNATTSOL と言いたくなるボンバスティックな大仰さに高揚する #3 “Seawitch and the Sorcerer”Leeni-Maria タンの萌え歌唱が王道美醜系ゴシック・メタルの味わいをリードする #4 “The Visitor” など、思わず身を乗り出す佳曲もしっかりと存在。確かにまだまだ「余地がある」造りではあるけど、なんだかそこがイイ!と思えてしまう不思議な魅力を持つバンドっすな。

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NORTHLAND 87
Northland (2010)

スペインから飛び出たフォーク/デス・メタルの新星 NORTHLAND のデビュー・アルバム。BELLFAST の営業でユニオンを訪問した時にジャケ買いしたスよ。(このジャケでかw)

専任ヴァイオリニストとキーボード奏者が奏でる土着的かつ明快な民俗テイストと素朴な田舎系デス・ヴォイスが交わるフォーク/ペイガン・メタルは、南欧スペイン産ながら何も言わなければ99.9%北欧産と信じるだろう本格風味が満点。その楽曲は、初期 EINHERJER に通じる地味な(=本格的な)精神性と ENSIFERUM 的にモダンな勇壮フィーリングの中道あたりを行く微妙な(笑)路線に EQUILIBRIUM 系の似非フォーク臭さをあざとく加味した感じの、ナカナカに質高いもの。

即効性の高いクサメロを随所に配しつつもイマイチ突き抜けられないマイナー臭に包まれているという最近では珍しいB級な雰囲気が、「もしかしてフォーク・メタルって本来こうあるべき?」と初心に返ったかの思いを昂らせるようなある種の懐かしさを感じさせるそのサウンドは、珠玉混交に乱発されまくり気味の最近のフォーク/ヴァイキング/ペイガン・メタルの一群の中ですっごく新鮮に聴こえてくる。

現時点ではこの NORTHLAND 独自と言える特色はやや薄めだが、全体の雰囲気作りの巧さと個々の楽曲の構成力の高さからして、次作ではカナーリ凄めなものを作ってくる予感あり。注目株でっせー。

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SABATON 87
Coat of Arms (2010)

スウェーデン産“ミリタリー・メタル・バンド” SABATON の、待望の本邦デビュー作となる5thアルバム。

正面から立ち向かってくるストロングな剛健メタルをシンフォニックなアタックと荘厳なクワイアで包みこみ、その上でモヒカン&タレサンの愛すべきアニキ・キャラが魅力のシンガー Joakim Broden が独特の“メロディック・ダミ声”で血気盛んなメタル兵士たちを統制するというその硬派なサウンドは、やはり“漢版 NIGHTWISH”という喩えが適当か。(笑)

頑固なまでに勇ましさを爆発させ続ける楽曲群は、実は派手なのか地味なのかよくわからなかったりするけど(苦笑)、その不器用なトコロも含めてとにかく全編から溢れ出る漢気溢れる凛々しさにMyメタル魂は炎上必至ですわ。ライヴもまた観たい!(祈・来日…)

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SARAH JEZEBEL DEVA 55
A Sign of Sublime (2010)

CRADLE FILTHTHERION のライヴでコーラス参加していた際の超マツコ・デラックス・タイプの圧倒的な存在感で観るものを魅了した英国の女性シンガー Sarah Jezebel Deva (ANGTORIA) の初ソロアルバム。

ANGTORIA の時にも感じた Sarah の歌唱の「キャラの濃さが嘘のような普通っぷり」はここでも顕著で、Dave Pybus (b/CRADLE OF FILTH, ANGTORIA, ex-MASSACRE, ANATHEMA), Martin Powell (key/ex-CRADLE OF FILTH, MY DYING BRIDE, ANATHEMA) らがサポートする陰りのあるシンフォニックなゴシック・メタル・チューンの平坦なイマイチさも手伝って、どこを切っても印象の薄いボチボチな一枚に・・・。 うーむ残念。

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THAUROROD 86
Upon Haunted Battlefields (2010)

巨匠 Ken Kelly が描いたエピックなアートワークが目を惹く、フィンランドのメロディック・メタル・バンド THAUROROD の1stフルレンス・アルバム。

共に先頃 AMBERIAN DAWN を脱退した Emil Pohjalainen (g), Joonas Pykälä-aho (dr) を擁するツインギター+キーボード構成の6人組が奏でるのは、ENSIFERUMWINTERSUN らからキラキラ疾走の部分を抽出したかのような激烈なメロディック・メタル。STATUS MINORGRÖNHOLM にも籍を置くシンガー Markku Kuikka の歌唱スタイルがこの手のバンドには珍しいアダルトな歌い上げ系ってところが非常に特徴的で、「ノーマルヴォイスのキラキラ・シンフォ・ヴァイキング」とも言える新鮮な感触に心が踊る。

激情渦巻くキラー・トラック #1 “Warrior’s Heart” に代表されるメロディック&スリリングな楽曲群の出来も、後半ややダレる気配もありつつまぁ押し並べて良好で、その中核を成す Emil Pohjalainen の怒涛のネオ=クラシカル・プレイもフィンランド産バンドらしからぬほどにしっかりとエモーショナルで超強力。こりゃライヴも是非観てみたいッスな☆

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