Archives [Full Details] - 2008 / 257 Albums
Jacket ABIGAIL WILLIAMS 90
In the Shadow of a Thousand Suns (2008)

米ニューヨークのシンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド ABIGAIL WILLIAMS の1stアルバム。

元々はメタルコアをプレイするバンドとして2006年に1枚EPをリリース。 その直後に解散し、今回は再結成してのフル・アルバム・リリースらしいんだけど・・・果たして彼らにいったい何があったのか、本作では Trym Torson (EMPEROR, ZYKLON, ex-ENSLAVED) が5曲でドラムを叩くなど、過去のメタルコア臭皆無な北欧シンフォ・ブラックへのなりきりっぷりがマヂで凄い。

大仰な壮麗オーケストレーションを纏った煉獄ブラストが荒れ狂うドラマティックな楽曲は、完ッ全に DIMMU BORGIR そのもの。 てゆーか、テクニカルなギター・ソロの存在と巨乳美女キーボーディスト Ashley "Ellyllon" Jurgemeyer タン(マヂ超可愛い!/惚)によるメッチャ耽美な哀しみのピアノ・ワーク、そしてそれらを生かした新人離れした緩急の妙と欧州的な悲愴感が、本家を凌ぐとさえ思える魅力を生み出しているのに驚かされる。 ラストの #10 "The Departure" は究極の慟哭がマヂ泣きを誘う名曲。

今後の米産ブラック・メタルの道筋を占うひとつのマイルストーンに成り得る力作かと!  (Dec, 28, 2008)


Jacket ADORNED BROOD 70
Noor (2008)

ドイツのフォーク・メタル・バンド ADORNED BROOD の6thアルバム。

女性フルート奏者 Ingeborg Anna 嬢がフォーキーな味わいを振りまきつつも、全体的には正統派へヴィ・メタルの色合い強し。 何故かギター・パートだけが CHILDREN OF BODOM 的なのがミスマッチで笑える。  (Dec, 08, 2008)


Jacket AKIRA KAJIYAMA & TAKENORI SHIMOYAMA (梶山章/下山武徳) 55
Into the Deep (2008)

梶山 章 (g) と 下山 武徳 (vo) のコラボレーション作。

アグレッシヴに弾きまくる梶山、今回はガナリを控えめにした下山、その両者のパフォーマンスはまぁ及第点だとして、楽曲が絶望的に古臭いセンスで構築された典型的ジャパメタ・スタイルってのが、もうなんというか・・・「君たち今のメタルに全く興味ないんだね」って感じ。

ま、信者と共に楽しくやっててください。  (Aug, 22, 2008)


Jacket ALBERTO RIGONI 60
Something Different (2008)

イタリアのプログレッシヴ・メタル・バンド TWINSPIRITS のペーシスト Alberto Rigoni のソロ・アルバム。

プログレッシヴ・メタル〜ハード・フュージョンの系統にある作風。  (Dec, 10, 2008)


Jacket ALESTORM 89
Captain Morgan's Revenge (2008)

「出航だァーーーーーッ! 帆を上げろーーーーーーーーッ!!」
タイトル・トラック #2 "Captain Morgan's Revenge" のイントロを聴く度に、つい全力でそう叫んでしまう。(笑)

英国スコットランドから登場した“パイレーツ・メタル・バンド”ALESTORM は、TURISAS の劇的なシンフォ・ヴァイキング・テイストと KORPIKLAANI のダンサブル(?笑)な陽気さを上手く併せ持ちつつ、根底に広がる明快なパワー・メタル色と舵を取る船長 Christopher Bowes (vo, key, whistle) のダミ声歌唱が“元祖海賊メタラー”RUNNING WILD の雰囲気を呼び込むそのサウンドがとにかく痛快。

メンバー・ショットのバカっぽさ(褒めてますw)をはじめとするイメージ戦略も含めて、荒くれ海賊共のドキュメントというよりは、酒場でクダを巻く自称海賊の誇張満載のホラ話系の享楽的なノリを強く感じさせる中、端々にしっかりと滲むシリアスな勇壮味と何気に強いスコティッシュ/アイリッシュ/ブリティッシュな香りにはメッチャ心惹かれるデスよ。

この ALESTORM、早速今年の Wacken Open Air に参加が決定しているので、夏にはその最前列で「出航だァーーーーーッ!」と叫んできますわ。(もちろん日本語で) ・・・ライヴはたぶんショボそうな雰囲気が漂ってるけど;  (Apr, 11, 2008)


Jacket ALESTORM 85
Leviathan (2008)

スコティッシュ・パイレーツ・メタル・バンド ALESTORM の4曲入り EP。

1. Leviathan (新曲)
2. Wolves of the Sea (カヴァー)
3. Weiber und Wein (1st収録曲のドイツ語ヴァージョン)
4. Heavy Metal Pirates (既発)

・・・という4曲が収録されているのだが、中でも #2 "Wolves of the Sea" が異常に秀でててヤヴァい!

もともとは PIRATES OF THE SEA(なんつーベタな名前だw)なるラトビアのダンス/ポップ・バンドがかの Eurovision コンテストでも披露していた曲のカヴァーらしいんだけど、一度聴いたらクセになるコーラスでの陽気な合唱の風合いにはオリジナル曲以上に ALESTORM の魅力が全開。 ライヴでこれ演ったらアホみたいに盛り上がりそうだなぁ。  (Dec, 11, 2008)


Jacket ALEX BEYRODT'S VOODOO CIRCLE 83
Alex Beyrodt's Voodoo Circle (2008)

SILENT FORCE, ex-SINNER のドイツ人ギタリスト Alex Beyrodt のリーダー・バンド ALEX BEYRODT'S VOODOO CIRCLE のデビュー作。

David Readman (vo/PINK CREAM 69), Mat Sinner (b/SINNER, PRIMAL FEAR) らと共に作り上げた SILENT FORCEPINK CREAM 69 の流れにあるキャッチーなへヴィ・メタルに DEEP PURPLERAINBOW のエッセンスを加えたスタイルの楽曲群からは、Alex のルーツがしっかりと垣間見える。

所々にパクリッシュが過ぎる部分があるが(汗)、David の流石の熱唱のおかげもあって予想以上に(失礼)聴き応えに満ちている。  (Dec, 04, 2008)


Jacket ALKEMYST 78
Through Painful Lanes (2008)

フランス産メロディック・メタル・バンド ALKEMYST の約5年振りとなる2ndアルバム。

シンフォニックに疾走する楽曲は、クラシカルな装いとテクニカルな主張が生むいかにもおフランスらしい繊細でプログレッシヴなアート感がなかなかイイ感じ。

シンガーは SECRET SPHERE にも籍を置くイタリア人 Ramon Messina で、そのせいかイタリアのバンドに通じるクサさを端々でプンプンと香らせているのも面白い。  (Apr, 25, 2008)


Jacket ALL ENDS 81
All Ends (2008)

IN FLAMES のギター・チーム、Björn Gelotte & Jesper Strömblad が中心となってスタートさせた、女性ツイン・ヴォーカルをフィーチュアしたゴシック・メタル・バンド ALL ENDS の1stフルレンス・アルバム。

本作制作の前に既に彼らは共に IN FLAMES に専念するため脱退しているが、本作にも楽曲提供という形で関わっていることもあって、ここで聴ける音楽性は IN FLAMES 風味漂うスマートな女声メランコリック・ゴシック・・・とも言えるもの。

8分刻みでストロークするゴシカルなソリッド・リフのドライヴ感と程よくデジタルなモダン・アトモスフィアが重なり合うその風合いは最早決して目新しいものではないし、Björn の実妹という血統を持つ Emma Gelotte とミュージカル出演の経験もある本格派 Tinna Karlsdotter というバンドの看板である二人の美女シンガーの明快なパワフル歌唱も、それなりのクオリティを実感させながらも特にスペシャルな個性を発してはいない。

・・・が、ムーヴメントに便乗して受けを狙ったかのあざとさが逆に吉と出たキャッチー&コンパクトな楽曲は、細部に亘ってしっっっかりと作り込まれたグレード感の心地良さが、何気にリピートを誘うのも事実。 Björn & Jesper の後任である Fredrik Johansson (g/ex-DIMENSION ZERO) と Peter Mårdklint (g/ex-EMBRACED, TENEBRE) というなんとも贅沢な現ギター・チームによるギター・パートがロックなローリングを見せる場面も耳を惹く。  (Feb, 11, 2008)


Jacket ALMAH 86
Fragile Equality (2008)

ANGRA のシンガー Edu Falaschi のリーダー・バンド ALMAH の2ndアルバム。

ソロ・プロジェクト的色合いが濃厚だった前作から一転、本作では ANGRA での盟友 Felipe Andreoli (b) をはじめブラジル人メンバーで結束し、非常にバンド然としたサウンドを聴かせている。

楽曲的にも、初期 ANGRA に通じる疾走感溢れるメロディック・パワー・メタルにフォーカスを当てることで前作での悲惨さが嘘のように充実。 Marcelo Barbosa, Paul Schroeber のギター・チームが本家の Kiko & Rafael に勝るとも劣らぬテクニシャンっつーもの高ポイント。  (Dec, 04, 2008)


Jacket ALMÔRA 73
Kiyamet Senfonisi (2008)

トルコ産フォーク・メタル・バンド ALMÔRA の5thアルバム。

民謡的なクサさはさらに後退し、シンフォニック/ゴシック・メタル色が支配的。 随所に残る ALMÔRA らしいドタバタさには依然として惹かれるものの、全体のムードからは魅力的だった辺境色がほとんど感じられなくなってしまった。  (Dec, 16, 2008)


Jacket AMASEFFER 79
Slaves for Life (2008)

イスラエルのシンフォニック・プログレッシヴ・メタル・バンド AMASEFFER の1stフルレンス・アルバム。

Mats Levén (KRUX, ex-AT VANCE, THERION, YNGWIE MALMSTEEN, etc.) をシンガーに起用し(当初は VANDEN PLASAndy Kuntz の予定だったらしい)、旧約聖書の出エジプト記の様子を壮麗に描写するコンセプト・アルバムである本作は、プロフェッショナルなオーケストレーションを施した重厚かつドラマティックな一大歴史絵巻。 臨場感溢れるS.E.やエスニックなリズムも多用し、辺境国出身ながら“史実シンフォニック・メタル”としてほぼ完璧なクオリティに到達させているのには大きく驚かされる。

中東独特のエキゾティックなメロディを存分に配したミステリアスなムードは非常に良好だし Mats のパッション溢れる歌いっぷりも見事なんだけど、コンセプト/ストーリーに則ったサウンド・トラックのような情景描写が淡々と続いたりメタル・パートではドラムがやや単調だったりして、11分超の大曲3曲を含む77分51秒の長丁場を居眠りすることなく乗り切るには人並み外れた集中力が必要。。。 中にはイスラエルのフォーク系美女シンガー Maya Avraham 嬢が民族色豊かに歌い上げる #5 "Zipporah" のようなコンパクト(といっても6分以上w)な佳曲もあるんだけど。

地元の同朋 ORPHANED LANDKobi Farhi (vo), ARCH ENEMYAngela Gossow (vo) もゲスト参加。  (Dec, 22, 2008)


Jacket AMBERIAN DAWN 87
River of Tuoni (2008)

女性シンガー Heidi Parviainen 嬢をフィーチュアしたフィンランドのシンフォニック・メタル・バンド AMBERIAN DAWN のデビュー・アルバム。

Heidi 嬢のやや頼りなげなソプラノが神秘的な効果を生みながら舞うドラマティックな楽曲は、初期 NIGHTWISH, EPICA らの影響下にある、メロディック・メタルの中にゴシカルな繊細さを織り込んだ風合い。 しっかりした整合感の中、テーマに据えた祖国の叙事詩「Kalevala」のカラーに沿うべく、仄かな民族色がファンタジック&クラシカルに溶け合う様は実に劇的だ。

特筆すべきは、中心人物がかのネオ=クラシカル・メタル・バンド VIRTUOCITY の元メンバー Tuomas Seppälä (g, key) だということに由来するのであろうネオ=クラシカル度の強さで、ギター・パートはもちろん全体から漂う様式色は、フィンランドらしい淡白なものでありながらも、その絵筆に滲む透明感溢れる哀愁の北欧叙情味は非常に魅力的。

ちなみに、本作のレコーディング・ドラマーは、現 NOTHERHeikki Saari (ex-VIRTUOCITY)。  (Apr, 18, 2008)


Jacket AMON AMARTH 97
Twilight of the Thunder God (2008)

スウェーデンが誇るヴァイキング・デス・メタル・ロード AMON AMARTH の7thアルバム。

雷神 Thor が大蛇 Jörmungandr と死闘を繰り広げるあまりにも最強すぎるジャケットに呼応するように、前々作あたりから徐々に高まってきていた悲愴なる叙情味がバンドの持ち味を生かした硬派な形で結実した、これまでの作品を覆っていた「地味さ」を完ッッ全に払拭する最高傑作となった。

初期スウェディッシュ・デス・テイストとヴァイキング/ペイガンな荒涼感が融合した武骨なスタイルの本質は変わらずも、各曲に仕込まれたフックの強さはまるで別バンドのよう。Roope Latvala (g/CHILDREN OF BODOM) の華麗なるソロをフィーチュアした全ヴァイキング・メタラー悶絶必至の最強タイトル・トラック #1 "Twilight of the Thunder God"、ソリッドなドライヴ感の中で APOCALYPTICA によるストリングスがドラマティックな憂いを運んでくる #9 "Live for the Kill" をはじめ、どの曲も“真・男泣きガッツ・メタル”な高揚感で満たされまくりなのが本当に堪らない。

本編のCDはもちろん、ヴァイキング船が鎮座するステージ上で Jomsvikings の皆さんがバトルを繰り広げる SUMMER BREEZE OPEN AIR 2007 でのショウの模様が収録された付属のDVDも見応え満点!

早くも来年の Wacken への出演も決定して居ても立ってもいられなくなるほど興奮していることもあり、これはもうヴァイキング・メタル(≠フォーク・メタル)史に刻まれるべき金字塔と呼んでもいいのでは? と激ハイプしたくなるほど盛り上がっちゃってる恭子の頃デスw  (Oct, 07, 2008)


Jacket ANDROMEDA 81
The Immunity Zone (2008)

スウェーデン産プログ・メタル・バンド ANDROMEDA の4thアルバム。

前作ではそれまでと趣を変えたストレートさを打ち出すことにチャレンジしていたが、本作では思慮深さを漂わせていた2ndの頃の作風に再び揺り戻った印象。 1stの頃の取っ付き易さは無いが、自由な発想を重ねながら難解さを感じさせずに楽曲の本質を浮き立たせてゆくその手腕は流石の一言。  (Dec, 04, 2008)


Jacket ARCH ENEMY 89
Tyrants of the Rising Sun - Live in Japan (2008)

2008年3月8日の東京・新木場スタジオ・コーストで行われた来日公演の模様を完全収録した2枚組ライヴ・アルバム。

パフォーマーとして成長を続ける Angela Gossow (vo) の咆哮も復帰した Christopher Amott (g) の妙技も凄いが、やっぱ Michael Amott (g) のエモーショナルな泣きっぷりが最高。 バンドの魅力を上手く封じ込めることに成功した好ライヴ盤。  (Dec, 04, 2008)


Jacket ARGUMENT SOUL 80
Conflict of Crisis (2008)

名古屋出身のスラッシュ/パワー・メタル・バンド ARGUMENT SOUL の2ndアルバム。

強靭な高圧ハイトーン・ヴォーカル、パワフルなリズム隊、アグレッシヴ&メロディックに攻めるテクニカルなツイン・ギター・・・それらの日本人離れした骨太さに、「名古屋の BRAIN STORM」という栄誉ある称号を与えたい。  (Dec, 04, 2008)


Jacket ARI KOIVUNEN 88
Becoming (2008)

5月末の FINLAND FEST 08 での初来日公演も記憶に新しいフィンランドのメタル・シンガー Ari Koivunen 君の2ndアルバム。

往年の北欧メタル風味を現代フィンランドらしさでアップデートした傑作だったデビュー作の印象が生んだ期待が、冒頭から頭3曲の間続くダークで思慮深い地味テイストの前に崩れかけそうになるが、その後に続く待ってました!のスカンジナヴィアン・ドライヴァー #4 "Sign of Our Times"、薄暮の疾走に身悶える #5 "Sweet Madness"、叙情が躍動する北欧ハード・ポップ #7 "Keepers of the Night"、劇的に疾走するスピード・チューン #9 "Hero's Gold" に代表される前作の北欧カラーを引き継ぐ佳曲の連続に一安心。

パフォーマンス的にも、線の細さと強靭さが微妙なバランスを見せるハリのある Ari のハイトーン・ヴォイスのいい意味での青臭さ&透明感が募らす北欧らしさはやはり魅力的だし、リード・ギタリスト Erkka Korhonen (URBAN TALE) によるいかにも北欧プレイヤーらしいネオ=クラシカル素地をのテクニカル・プレイも実に美味しいし。

確かに、全体的にやや暗めでシリアスな色調にシフトしているではあるけど、100本を越えるライヴを共有し堅牢なチームとなったバンドによって書かれた楽曲はどれもタイトなケミストリーに満ちており、そういう意味では本作は、コンテストに優勝した「メタル・アイドル:Ari Koivunen」に著名なメタル・アーティストが楽曲を提供した御褒美的作品の次作というよりは「バンド:ARI KOIVUNEN」のデビュー作と捉えるべきかも。 あ、そういうポジティヴなマインドで繰り返し聴いてたら、前述の頭3曲からも北欧の味わいがジワジワと滲み出てきた。(笑)

シークレット・トラックの IRON MAIDEN のカヴァー #13 "The Evil that Men Do" のアコースティック・バージョンもしっとりと北欧っぽくてイイ感じ。

問題:さて、文中で何回「北欧」と連呼したでしょう?(笑)  (Jul, 04, 2008)


Jacket ARTHEMIS 78
Black Society (2008)

イタリアン・メロディック・メタル・バンド ARTHEMIS の5thアルバム。

初期の作品での典型的XaMetalスタイルをグッと抑え(完全に無くなったワケじゃあないんだけど…)、例えば EDGUY の近作に代表されるような普遍的なへヴィ・メタル/ハード・ロックの味わいを推し出して来てるのは前作と同様。

散漫な楽曲は面白みに欠けるし、本作からリード・ギタリストが一人になってしまって、これまで聴かせてくれていた CACOPHONY 風味のスリリングなツイン・ギターも激減・・・と、全体的にはイマイチな印象ながら、Andrea Martongelli (g) のテクニカル&エモーショナルなギター・プレイだけは相変わらず光っている。  (May, 27, 2008)


Jacket ASIA 87
Phoenix (2008)

John Wetton (vo,b), Steve Howe (g), Geoff Downes (key), Carl Palmer (dr) というオリジナル・ラインナップが25年振りに集結して制作された、奇跡の9thアルバム。

全然期待してなかったんだけど、これが予想外に“らしさ”満点の素ン晴らしい内容になっててクリビツ仰天。 キャッチーなポップ・フィールに産業ネオ=プログレな捻りを絡めた叙情的な楽曲の数々は、1983年リリースの2nd "Alpha" の後に録音されたお蔵入り音源だと言われても違和感ないほどに初期っぽいマジカルなヴァイブに包まれまくりなのがスゲーです。

John Wetton の非常に調子良さげなジェントルな歌声もジワーっと来るけど、俺的にはマターリとした和み空間の中でドラマティックに展開美を彩る Geoff Downes 操る古臭いシンセの音色にこそガッツポーズ。 #1 "Never Again"#2 "Nothing's Forever" はコテコテ過ぎてヤヴァイし。(笑)

関係ないけど、My Favorite Album of ASIA はダントツで "Astra" デス。  (Jun, 12, 2008)


Jacket AUVERNIA 84
Towards Eternity (2008)

アルゼンチンのプログレッシヴ・パワー・メタル・バンド AUVERNIA の1stフルレンス・アルバム。

ハイブリッドな清濁ヴォーカルと高い技巧美に光る高テンションな楽器陣が混じり合いながら構築するアグレッシヴなプログレスは聴き応えたっぷり。 SYMPHONY X, DIVINEFIRE を濃密に煮詰めたとも BIOMECHANICAL を薄めにしたとも喩えられようスタイルの中に、しっかりと備わった南米メロスピ的な疾走感も心地好い。

X-JAPAN#10 "Blue Blood"QUEEN#11 "The Show Must Go On" という2曲のカヴァーを収録しているが、特に前者は白眉の出来。 先の DRAGONLANDLORD の好事例も含めて考えると、俺って曲自体は決して嫌いじゃないんだな、きっと。  (Dec, 19, 2008)


Jacket AYREON 75
01011001 (2008)

和蘭人ギタリスト/マルチ・プレーヤ Arjen Anthony Lucassen (ex-BODINE, VENGEANCE) によるロック・オペラ・プロジェクト AYREON の第7弾。 ベーシック・トラックの大半を Arjen 自らがプレイする一方で毎作のお約束でもある多数の豪華ゲスト陣を迎え、今回も2枚組の長大なヴォリュームとなった。

<備忘録的な豪華ゲスト陣一覧>

Vocals:
Hansi Kursch (BLIND GUARDIAN)
Daniel Gildenlow (PAIN OF SALVATION)
Thomas Englund (EVERGREY)
Jonas Renkse (KATATONIA)
Jorn Lande (ex-MASTERPLAN, ARK, etc.)
Anneke van Giersbergen (AGUA DE ANNIQUE, ex-THE GATHERING)
Steve Lee (GOTTHARD)
Bob Catley (MAGNUM)
Floor Jansen (AFTER FOREVER)
Magali Luyten (VIRUS IV)
Simone Simons (EPICA)
Marjan Welman (ELISTER)
Liselotte Hegt (DIAL)
Ty Tabor (KING'S X, XENUPHOBE)
Phideaux Xavier
Wudstik

Guitars:
Lori Linstruth (STREAM OF PASSION)
Michael Romeo (SYMPHONY X)

Keyboards:
Derek Sherinian (PLANET X, ex-DREAM THEATER)
Thomas Bodin (THE FLOWER KINGS, etc.)
Joost van den Broek (AFTER FOREVER, ex-SUN CAGED)

Drums:
Ed Warby (GOREFEST)

Other Instruments:
Flutes - Jeroen Goossens (FLAIRCK)
Violin - Ben Mathot (DIS)
Cello - David Faber

暖かなケルト/トラッド色とスペーシーなデジタル風味とが温度を分け合いながら、近未来と中世が時空を超えて融合するプログレッシヴ・メタル大作のその作風は、ここ数作と大きくは変わらず。

印層的なメロディを軸に手に汗握るドラマティックな展開と穏やかなポンプ・フィールがバランス良く抑揚する様は相変わらず素晴らしく、じっくりと聴きながらその世界に浸っている時の AYREON ならではの心地良さは本作でも健在・・・なんだけど、濃密過ぎて逆に淡白(笑)というか、ゲストの多さが災いしてかどこか焦点定まらない散漫さが支配的。 女声陣のハーモニーの画一的な風合いをはじめ、そこかしこのパートが過去作で耳にしたような気がする焼き直し感を発散しているのも気になるし。

ま、そんな中でも、先日書いた AVANTASIA にも参加していた Jorn Lande の鬼神ヴォイスだけは、「ワシの歌声のためだけにでも¥3,800払えゴルァーー!!」と言わんばかりの異彩を放っているんだけど。(笑)  (Feb, 04, 2008)


Jacket BALFLARE 61
Sleeping Hollow (2008)

東京の5人組メロディック・スピード・メタル・バンド BALFLARE の3rdアルバム。

シンフォニックな柔らかさを纏った優美な疾走感、そしてシンガーのマイルドな声質とその歌メロと、全てがこの BALFLARESONATA ARCTICA フォロワーの一団の中に位置することを示唆している。

その国産バンドらしからぬ徹底した傾倒振りには頭が下がるが、大見出しとして踊る「北欧メタル・シーンのトップ・エンジニア Mika Jussila (FINNVOX) がマスタリング」という一文に、確かにそれが唯一のアピール・ポイントだよなぁ・・・としみじみと思えるような特徴の無さが残念。  (Apr, 25, 2008)


Jacket BATTLEROAR 72
To Death and Beyond... (2008)

ギリシャ出身の5人組トラディショナル・エピック・メタル・バンド BATTLEROAR の3rdアルバム。

IRON MAIDEN, MANOWAR らの80'sメタル・テイストをベースに、大味な劇的さとともに地味ぃな無骨さを強く主張しながら愚直にファンタジックな叙事詩を追求するその姿は、ICED EARTH の名を想わせる。

華やかさや面白みにはイマイチ欠けるが、勇壮な雰囲気と荒涼たる静謐を漂よわす情景描写力は意外と悪くない。  (Dec, 04, 2008)


Jacket BELIEVE 80
Yesterday is a Friend (2008)

ポーランドはワルシャワのプログレッシヴ・ロック・バンド BELIEVE の2ndアルバム。

中心人物は元 COLLAGE のギタリスト Mirek Gil。 その COLLAGE に通じる柔らかな叙情美を携えながら、PRCUPINE TREERIVERSIDE のメロウ・サイドを抽出したような現代的なダークさも強調。 日本人ヴァイオリニスト Satomi 嬢とゲスト・フルート・プレーヤが彩る寂しげな東欧の暗さに心が揺れる。  (Dec, 22, 2008)


Jacket BENEDICTUM 80
Seasons of Tragedy (2008)

米テキサス州出身のパワー・メタル・バンド BENEDICTUM の2ndアルバム。

巨乳シンガー Veronica Freeman 姐さんのイカつい剛健歌唱をフィーチュアし、DIOHELLION の流れを汲む骨太USパワー・メタルを展開。 全体的にはやや地味ながら、適度なドラマティックさと適度な大味さのバランスが取れた決して悪くない作品になっている。 ギターが意外とテクニック派なのも◎。

Craig Goldy (DIO), Georges Lynch (ex-DOKKEN), Manni Schmidt (GRAVE DIGGER), Jeff Pilson (DOKKEN, FOREIGNER) らがゲスト参加。  (Aug, 22, 2008)


Jacket BIOMECHANICAL 83
Cannibalised (2008)

英国ベースのハイパー・プログレッシヴ/エクストリーム・メタル・バンド BIOMECHANICAL の3rdアルバム。

中心人物であるシンガー John K (ex-BALANCE OF POWER) のハイトーンとグロウルの間を目まぐるしく行き来するブチ切れハイテンション歌唱を軸に、映画的なオーケストレーションを纏った超テクニカルな音の洪水が過剰な混沌を描きながら押し寄せる怒涛のブルータリティのその濃密さの前には、前作同様に完全に圧倒させられる。

ただ、名手 Chris Tsangarides がミックスを担当した割には、イマイチ音がダンゴになっちゃってる気が。 前作のプロダクションがスゲー良かっただけに、そのあたりがちょっとだけ気になるなぁ。  (Jun, 18, 2008)


Jacket BLESSED BY A BROKEN HEART 81
Pedal to the Metal (2008)

カナダ産メタルコア BLESSED BY A BROKEN HEART のデビュー・アルバム。

現代メタルコアのリズム/リフ/スクリームと80年代パーティ系L.A.メタル・サウンドを融合させた非常にユニークなスタイル。

第2次 British Invasion 風味のキッチュなキーボードも新鮮だし、大きくフィーチュアされたフラッシーなギター・ソロも意外と弾けてて◎。 そこらのメタルコアより全然好きッス!  (Dec, 10, 2008)


Jacket BLOOD CEREMONY 89
Blood Ceremony (2008)

カナダはトロント出身のヴィンテージ・ハード・ロック・バンド BLOOD CEREMONY のデビュー・アルバム。

マイク2本で録ってるかのように遠くでラウドに鳴るドラムと地を引き摺るリフが生む BLACK SABBATH 風のドゥーミーなグルーヴに JETHRO TULL を思わせるフルートとチープなオルガンが絡み、そこに乗るのは頼りなさげな女性シンガーのヘタウマ歌唱。 いや〜コリャ凄いわ。

完全に70年代なサイケデリカに包まれたそのアングラ臭たっぷりのカルトなサウンドは、ノスタルジックでありながら非常に刺激的で、かの時代のプログレッシヴなユーロ・ロック勢に通じるレトロなヲシャレ感が超魅力的。

終始特徴的に響くヴォーカル/フルート/オルガンは、紅一点の Alia O'Brien's 嬢が一人で全部担当しております。  (Dec, 03, 2008)


Jacket BOB CATLEY 78
Immortal (2008)

英国の燻し銀シンガー Bob Catley (ex-MAGNUM) の6thソロ・アルバム。

今回彼がタッグを組んだのは、Magnus Karlsson (g,key/PRIMAL FEAR, ALLEN/LANDE, STARBREAKER, etc. )。 Bob の魅力を引き出すべくエピカルな雰囲気を保った叙情的な楽曲を並べているが、全体的な印象は「シンガーに Bob Catley を起用したMagnus Karlsson の新プロジェクト」。 いや、良く出来てはいるけどね、ホント。


Jacket BONDED BY BLOOD 72
Feed the Beast (2008)

米カリフォルニア出身の新生代スラッシュ・メタル・バンド BONDED BY BLOOD のデビュー・アルバム。

隆盛真っ盛りの N.W.O.A.T.M. (New Wave of American Thrash Metal) の流れの中で、そのバンド名のとおり大先輩 EXODUS の香りを非常に強く打ち出しているそのスタイルは個性的。 そしてなぜか MEGADETH 風味を感じさせる箇所が存在するのも、N.W.O.A.T.M.勢の中では特異な特色かも。

しかし、この手のヤング・スラッシャー、次から次へとよく出てくるよなぁ・・・。  (Jun, 19, 2008)


Jacket BRAINSTORM 81
Downburst (2008)

ドイツ産ベテラン・ヘヴィ・メタル・バンド BRAINSTORM の7thアルバム。

質実剛健な堅実パワー・メタルという基本路線に、本作では Sascha Paeth プロデュース効果とも思えるキャッチーかつシンフォニックな味わいが加わり、これまで少々弱めだったメロディ面の魅力をアピール。

ずいぶんと聴き易くなってきたけど、彼らの本来の持ち味である「硬派な漢らしさ」が決して損なわれていないのがいいね。  (Feb, 07, 2008)


Jacket BURN 84
Global Warning (2008)

90年代に活動していた英国のハード・ロック・バンド BURN の、復活作となる3rdアルバム。

重厚な力強さに包まれた TEN meets GOTTHARD な堂々たる哀愁ハードは実に凛々しい。 バンド名から想像される DEEP PURPLE 色は希薄だけど、復活の際に新たに加入した二人のギタリストの熱いプレイにそれっぽい部分は多少感じるかも。  (Feb, 27, 2008)


Jacket CAIN'S DINASTY 80
Legacy of Blood (2008)

スペインの自称「ヴァンパイア・ヘヴィ・メタル・バンド」CAIN'S DINASTY のデビュー・アルバム。

エロティックなジャケットだけでも買う価値アリだが、クオリティの高い正統派欧州型メロディック・パワー・メタルが詰まった中身もナカナカのもの。

特に、冒頭を飾る疾走タイトル・トラック #1 "Legacy of Blood" はキラー!!  (Dec, 04, 2008)


Jacket CATAMENIA 82
VIII: The Time Unchained (2008)

フィンランド産メロディック・ブラックメタル・バンド CATAMENIA の8thアルバム。

本作ではギター・チーム以外のメンバーをすべて入れ替え、ヴォーカルはリズム・ギタリスト Ari Nissilä と 前作にも参加していたクリーン・ヴォイス・シンガー Kari Vähäkuopus(本作から正式加入)の2人が担当。 そしてなんとキーボードの補充は行わず、これまでの大きな特徴だった冷ややかなシンフォ・アレンジを封印してストイックにメロディック・エクストリームを志そうとする転機の一枚となった。

とはいっても、勇猛なメランコリーを寒々しい“氷雪ブラスト”に乗せた楽曲群の全体的な印象は意外にもこれまでとさほど変わらず、前作以上にフィーチュアされたクリーン・ヴォイスのコーラスが形成するフックが新たな魅力として浮上してきているなどキーボード不在が決してマイナス方向には作用していない感じ。 楽曲的にも、傑作 "Winternight Tragedies" で感じられたようなスペシャルな輝きこそ希薄ながら、CATAMENIA らしいメロディックなブルータリティが上手く封じ込められているし。

・・・が、大きなマイナス点もいくつか。 まず、新しいドラマー・・・あまりにも下手過ぎないか?(汗)  そして、味気なくなっちゃったアート・ワークもイマイチっしょコレ。。  (Dec, 27, 2008)


Jacket CAVALERA CONSPIRACY 87
Inflikted (2008)

SEPULTURAMax & IgorCavalera 兄弟が12年振りに合流。(祝)

"Roots" 以降 SOULFLY まで引き継がれていた土着的なトライバル要素をスパイス程度に抑え、シンプル&ストレートに肉感的な衝動を表したアグレッシヴな爆走チューンズの数々は、"Arise" 期に立ち戻ったかの普遍的な激走スピード/スラッシュ・メタルの魅力でいっぱい。

・・・てか、Marc Rizzo (g/SOULFLY)、ギターめッッッッちゃくちゃ巧いんデスケド!?!? (@o@; カッコいいリフと強力なリズムに本気ヘドバンを誘発されまくりのパワー漲るヴァイオレンスの中で、そのシュレッドにシュレッドを重ねる超テクニカル・プレイが形成するメロディアスなスリルこそが、本作の肝と言っても過言じゃないですよね? >ネオクラー諸氏

POSSESSED"The Exorcist" をカヴァーしちゃうマニアっぷりも◎。  (Jun, 17, 2008)


Jacket CELTIC LEGACY 84
Guardian of Eternity (2008)

アイルランド出身の5人組メロディック・メタル・バンド CELTIC LEGACY の3rdアルバム。 この出身国にしてこのバンド名、そしてこのジャケ・・・買うなっちゅー方が無理ですがなコレ。(笑)

肝心の音の方も、タメの利いた叙情ツイン・リードからケルティックな愁いが溢れ出る「THIN LIZZY meets IRON MAIDEN + メロハー少々」という実に素敵な路線で、N.W.O.B.H.M. スタイルのB級なイモ臭さが緊張感よりも安堵感の方も強く漂よわせている和み盤。 #1 "The Sentinel" の冒頭で早くも流れ出るウェットに濡れる泣きのギターからいきなりシビれるわ。

本来ならば渋めのヘタウマ声が合いそうに思うんだけど、何故かシンガーの歌唱法は Geoff Tate タイプのハイトーンで、それによって LETHAL, POWERSURGE らかつての QUEENSRŸCHE 症候群に陥った90年初頭の米産バンド群に通じる趣もアリ。  (Jun, 11, 2008)


Jacket CHARING CROSS 76
We are... (2008)

スイスのハード・ロック・バンド CHARING CROSS のデビュー・アルバム。

同郷の GOTTHARD, SHAKRA らに通じるメロディック・ハードに、FAIR WARNINGDREAMTIDE 的なジャーマン系の哀愁ハードの感触を付加したスタイル。 ヴォーカルはやや線が細めだが、充実したギター・パートがそれを救っている。  (Dec, 17, 2008)


Jacket CHILDREN OF BODOM 50
Blooddrunk (2008)

6th。 超ツマンネ。  (Mar, 25, 2008)


Jacket CIRCLE II CIRCLE 85
Delusions of Grandeur (2008)

Zak Stevens (vo/ex-SAVATAGE) 率いる米産正統派メタル・バンド CIRCLE II CIRCLE の4thアルバム。

USメタルならではの大味な地味さが支配的だったこれまでの作品に比べてドラマティックな叙情味が大幅に増加した印象で、ピアノやクワイアが響く劇的な展開の前には否応無く SAVATAGE の名が脳裏を過ぎる。 いや〜、悶えるわ。

Andrew Lee (g) の技巧的な弾きまくりも魅力的。  (May, 27, 2008)


Jacket CONCERTO MOON 69
Rise from Ashes (2008)

4th。 下山 武徳 直系の暑苦濁声ヴォーカルとスピード命な豪胆なネオ=クラシカル・プレイが鬩ぎ合う、超 IRON MASKVHALDEMAR タイプ。  (Jul, 23, 2008)


Jacket COR SCORPII 95
Monument (2008)

中心人物 Terje "Valfar" Bakken (vo, g, b, syn)/ の不慮の死によって惜しまれながらも消滅したノルウェー産フォークロリック・ブラック・メタル・バンド WINDIR に在籍していたキーボード、ギター、ドラムの3名を擁する COR SCORPII の1stアルバム。

・・・凄い。 ドラマーこそ既に交代してしまっているが、フォーク色漂う慟哭旋律とプリミティヴな暗黒ケイオスを渦巻かせながら疾走するその刹那なる音像は、まさにかの WINDIR の意思をガッツリと継承する素晴らしい路線。

ブラック・メタル本来の漆黒の不穏さを損なうことなく、バロック期の影響を濃く匂わすクラシカルなギター・アンサンブルとここぞの場面で程よいバランスで前面に出てくるピアノ/キーボード&オーケストラル・アレンジで劇的に彩られた楽曲群が容赦なく噴射するのは、友の死に流した涙を決意に変えて自らも死地に向かう漢の哀しくも勇ましい姿が目に浮かぶような悲壮なる激情。 その狂おしいまでの寒々しい哀感の前には、ただただ痙攣しながら身悶えする他はない。

序盤にもかかわらず涙が枯れ果てる程に泣ける #2 "Endesong"、パワフルな疾走の中で終始乱舞し続ける慟哭メロディがタマラン #4 "Our Fate, Our Curse"、10分半に及ぶ超ドラマティック大作 #6 "Oske og Innsikt"、そしてゲスト・シンガー Mats Lerberg (SILENT VANQUISH, ex-GLITTERTIND, etc) のクリーン・ヴォイスによる Viking/Pagan な詠唱に悶える終曲 #8 "Bragder I Stein"・・・という特に偶数位置に配置された各曲がマヂネ申。  (Dec, 20, 2008)


Jacket COSMICS 77
The Cosmic Year (2008)

Daniele Liverani (key/GENIUS, EMPTY TREMOR, TWINSPIRITS, KHYMERA) を中心とするインストゥルメンタル・プロジェクト COSMICS の1stアルバム。

テクニカルなハード・フュージョン系が中心なんだけど、伸びやかなメロディをドラマティックに聴かせる場面も多く、またそのメロディがこの手では珍しいほどに叙情的だったりするので予想以上に楽しめる。

Virgil Donati (dr/PLANET X, RING OF FIRE, etc.) の「全編ドラム・ソロ」(笑) 的な手数王っぷり、そして若き天才 Tommy Ermolli (g/TWINSPIRITS, KHYMERA) のエモーショナルなプレイにも惹かれる。 欲を言えば Tommy にはもっと弾きまくって欲しいではあるけど。  (Dec, 24, 2008)


Jacket CROWN OF GLORY 74
A Deep Breath of Life (2008)

スイスのメロディック・パワー・メタル・バンド CROWN OF GLORY のデビュー・アルバム。

ツインギター+キーボードを含む6人編成を生かした北欧風味のシンフォニック・メタル中心だけど、幅広めのヴァラエティも含有。 決め手はないが聴いてて心地よい音ではある。  (Dec, 10, 2008)


Jacket CROWN OF THORNS 81
Faith (2008)

米産メロディアス・ハード・ロック・バンド CROWN OF THORNS の約6年振りの8thアルバム。

適度な湿度を湛えた心地好いメロディとよく歌うギター・プレイをフィーチュアした日本人好みの洗練された楽曲群は、本作でも健在。 至高の名盤として輝く1stには当然及ばぬものの、カナリいい線いってマス。  (Dec, 04, 2008)


Jacket CRYONIC TEMPLE 73
Immortal (2008)

スウェーデン産のメロディック・パワー・メタル・バンド CRYONIC TEMPLE の4thアルバム。

シンガーを元 MINDSCAPEMagnus Thurin にチェンジしているが、大勢に変化なくピュアな正統メタルを真摯にプレイしている。 "The Midas Touch (Samurai) -The Quest Pt III-""Beast Slayer" 級の名曲が見つからないので後に感動や高揚感は残らないが、聴いてて心地好い音/スタイルではある。  (Dec, 24, 2008)


Jacket CRYSTALMOORS 65
Antiqvam Exqvirite Matrem (2008)

スパニッシュ・ペイガン・ブラック・メタル CRYSTALMOORS の1stフルレンス・アルバム。

元々はギタリストの1人プロジェクトだったようだが、本作ではツインギター+キーボードの6人組バンドとして機能しているみたい。

暗黒な哀愁をシンフォニックかつアグレッシヴに綴る方向性は非常に好みだけど、いかんせんそのアイデアに演奏力とプロダクションがついていってない。 もう数作のあいだ様子見の方向で。  (Dec, 08, 2008)


Jacket CYCLONE 70
Cyclone (2008)

五十嵐 'Angie' 久勝 (vo/NOVELA, NUOVO IMMIGRATO, ex-SCHEHERAZAD) をフィーチュアしたジャパニーズ・ハード・ロック・バンド CYCLONE のデビュー・アルバム。

オルガンとギターがバトる典型的な様式美ジャパメタ・スタイルなその音像から漏れ出す程よい懐かしさはベリーナイス。 ただ、五十嵐の超々個性的なアクの強いハイ・トーンは好き嫌い分かれるトコロ・・・てゆーか、NOVELA とか聴いたことない若いメタル・ファンの9割9分方は拒否反応を示しても不思議じゃない。(笑) 

俺的には 清水 保光 (g/HELLEN, ex-PLANET EARTH, BABYLON) の参加が非常に嬉しいんだけれど、意外と遠慮してる感じ? もっと弾きまくってくれてもよかったな。  (Jun, 17, 2008)


Jacket DALRIADA 85
Szelek (2008)

ハンガリー産フォーク・メタル・バンド DALRIADA の4thアルバム。(改名前の ECHO OF DALRIADA 期から通算)

看板女性シンガー Binder Laura 嬢のやる気なさげ(だがそれがいい)な朴訥歌唱を中心に据えた楽曲群は、その質感をさらに向上させると同時に ECHO OF DALRIADA 時代の辺境色豊かなジプシー系メロディを強く揺り戻した感のある、なかなかの充実度。

有象無象が次々と新規参入する現在のフォーク・メタル・シーンの中で、特徴的な声&メロディという独特の個性を持っているってのは強いなやっぱ。  (Dec, 29, 2008)


Jacket DARK AGE 80
Minus Exitus (2008)

独ハンブルクのイケメン・メロディック・デス・メタル・バンド DARK AGE の6thアルバム。

ベーシストがイケメンにチェンジして、さらにイケメン度UP。 あ、曲も良かったですwww  (Mar, 25, 2008)


Jacket DARK EMPIRE 75
Humanity Dethroned (2008)

米国ベースの多国籍パワー・メタルバンド DARK EMPIRE の2ndアルバム。

ネオ=クラシカル系ギタリスト Matt MolitiPERSUADER, SAVAGE CIRCUS で活躍するシンガー Jens Carlsson の個性が鬩ぎ合う、アグレッシヴなテクニカル系メロディック・メタル。

前作と比較して SYMPHONY X っぽさを増しているが、音の密度が濃い割には曲としてはやや薄味なのがチト惜しいかな。  (Dec, 04, 2008)


Jacket DARK MOOR 88
Autumnal (2008)

スペイン産メロディック・メタル・バンド DARK MOOR の7thアルバム。

大胆にオープニングに配されたチャイコフスキー"白鳥の湖" をモチーフにした超ドラマティックな大曲 #1 "Swan Lake" をはじめ、天才 Enrik Garcia (g) のクラシカル・センスは本作でも炸裂。 ソプラノ女性シンガーやアーカム・フィルハーモニー管弦楽団による生オケと共に、壮麗に盛り上がる様は圧巻。

イケメン・フロントマン Alfred Romero (vo) のナイーヴな歌唱も、この繊細なサウンドによくマッチしている。  (Dec, 04, 2008)


Jacket DARK SKY 79
Empty Faces (2008)

ジャーマン・メロディック・ハード DARK SKY の4thアルバム。

初期の独産らしからぬ北欧色は後退しているが、全体的な整合性はUP。 1st の "Rock Me" や 2nd の "By Your Side" のような「一撃必殺」の名曲は存在しないが、いい感じの安定感の中で躍動するハード・エッジと叙情的なメロディの妙が映える好盤ではある。  (Jul, 10, 2008)


Jacket DARK SUNS 68
Grave Human Genuine (2008)

ドイツ産プログレッシヴ・ダーク・メタル・バンド DARK SUNS の 3nd アルバム。

OPETH meets PAIN OF SALVATION な路線は健在で、ドゥーミーなダークネスを孕みながらメロウにうねる変拍子に身を委ねるのは心地よいではあるんだけど、前作では強く感じられた楽曲が発する求心力が、なんだか知らんけどスッゲー弱くなってる気が・・・。 もうちょっと聴き込んでみるか・・・。

DISILLUSION のシンガー Andy Schmidt がゲストで参加。(そういえば DISILLUSION っぽい部分もあるね)  (Dec, 23, 2008)


Jacket DAWN OF DESTINY 81
Rebellion in Heaven (2008)

ドイツ産5人組メロディック・パワー・メタル・バンド DAWN OF DESTINY の2ndアルバム。

紅一点のぽちゃーり女性シンガー Tanja Maul 嬢の、可憐な甘さとよく伸びる力強さを併有した溌剌歌唱が魅力的。 直線的な疾走感の中でクサいメロディが炸裂する様からは、FAIRYLANDHEAVENLY らと共通点が見出せる。  (Dec, 04, 2008)


Jacket DEICIDE 86
Till Death Do Us Part (2008)

U.S.デス・メタル・バンド DEICIDE の9thアルバム。

ブルータルな中で舞い狂う Ralph Santolla (g) の流麗なネオ=クラシカル・ギターが前作同様にマヂでタマラン!!  (Dec, 08, 2008)


Jacket DIE APOKALYPTISCHEN REITER 84
Licht (2008)

ドイツ産ミクスチャー・メタル/騎士ロック・バンド DIE APOKALYPTISCHEN REITER の7thアルバム。

メロディックなデス/エクストリーム・メタルをベースに、シンフォニック、フォーク、ポップ、パンクなど様々な要素を制約なしにブチ込んだ彼らならではのごった煮スタイルは健在だが、今回は曲自体の変態度は意外なほどに抑えめ。

その分、カリスマ・シンガー Daniel "Fuchs" Täumel が要所で雄大に歌い上げる勇壮なメロディ、そして根底に流れる叙情的な愁いがこれまで以上に強調されているのは、前作までの作品でも変態性の中に流れる旋律美にこそ魅力を感じていた俺的には大々歓迎。

彼らのライヴ、マヂでヤヴァイ程盛り上がって超楽しいんで、また観てみたいスな。 祈・Wacken 2009 出演!  (Oct, 08, 2008)


Jacket DIGNITY 82
Project Destiny (2008)

EDENBRIDGE のメンバーによって結成されたオーストリア出身のメロディック・メタル・バンド DIGNITY のデビュー作。

シンガーは一時期 DREAM EVIL の新ヴォーカリスト候補にもなった現 DREAMLANDJake E. で、ドラマティックな欧州型メロディック・メタルの中に存在する、彼の柔らかめの歌唱が映えるメロウな北欧メロディック・ハード風味が魅力的。

Olof Mörck (g/DRAGONLAND, NIGHTRAGE) がゲスト参加。  (Dec, 04, 2008)


Jacket DIMOLASYUS 70
The Room Forgotten by Time (2008)

ブラジル産パワー・メタル・バンド DIMOLASYUS のデビュー・アルバム。

ブラジルのバンドらしい技巧プレイを織り交ぜながら、ありがちなシンフォニック/プログレッシヴな方向ではなく、ピュアなエネルギーをシンプルに封じ込めた往年のジャーマン・メタルに通じるキーパー度の高いスタイルに向かう姿は新鮮。  (Dec, 04, 2008)


Jacket DISMEMBER 86
Dismember (2008)

スウェディッシュ・デス・メタル・バンド DISMEMBER の8thアルバム。

ここのところ激しいメンバー・チェンジに見舞われつつも、老舗の重鎮たるオールド・スクールな DISMEMBER 道は揺ぎ無し。 無骨なブルータリティと「メロデスではない叙情味」のバランスが超ナイス。 電車の中で聴くと、ヘドバンを我慢するのに必死デス。  (Dec, 16, 2008)


Jacket DISTORTED 78
Voices from Within (2008)

イスラエルのゴシック・メタル・バンド DISTORTED の2ndアルバム。

エロいオーラを発散するフェロモン美女シンガー Michal Akrabi 嬢とギター兼任のデス声シンガー Raffy Mor のデュエットが映える楽曲は、正統派な王道ゴシックの哀愁を漂わせつつも、尖り気味なとリズムとメロディの流れの雰囲気にモダンなメタルコアの感触も感じられる、ちょっと珍しいタイプ。

テクニカルにも弾こうと試みるエモーション重視のギター・プレイと、そこはかとなく漂う出身国ならではのエスニックな味わいはなかなか悪くない。

Thomas Vikstrom (vo/THERION), Lisa Johannson (♀vo/DRACONIAN) Sven de Caluwe (♂vo/ABORTED), Henrik Jacobsen (g/ex-HATESPHERE) らがゲスト参加。  (Dec, 23, 2008)


Jacket DIVINEFIRE 87
Farewell (2008)

スウェーデン産メロディック・メタル・バンド DIVINEFIRE の4thアルバム。

本作を最後にその活動に幕を閉じることになった彼らだが、エクストリームな北欧シンフォ・ブラック風味とネオクラシカルなギター・プレイを封じ込めた激熱シンフォニック・メタルに些かの迷いもなし。

素晴らしい作品群と燃え盛るメタル魂提供してくれた Christian Rivel (新姓:Liljegren) に Hail。  (Dec, 04, 2008)


Jacket DIVINITY 75
Allegory (2008)

カナダはカルガリー出身のハイブリッド・メタル・バンド DIVINITY のデビュー・アルバム。

デス度の高いブルータルな素地にクールなモダニズムが絡む新世代メタル。 SOILWORK 型・・・といってしまえばそれまでだけど、粗暴な獣性の高さとテクニカルな知性を両有する様は SLAYER meets INTO ETERNITY とも喩えられるかも。

決して目新しいスタイルではないけど、各人それぞれの技量も非常に高くて結構楽しめる。  (Apr, 25, 2008)


Jacket DOKKEN 77
Lightning Strikes Again (2008)

10th。 新ギタリスト Jon Levin (ex-WARLOCK) の「超 George Lynch タイプ」な焦熱ギター・プレイを大きくフィーチュアして、意図的に初期のスタイルへの回帰を狙った一枚。

確かにその雰囲気は1st〜4thのアノ感覚に通じるもので、そこそこ楽しめることは楽しめるんだけど、Don Dokken (vo) の衰えバリバリ(&あからさまにやる気なさげ)な声の調子には大きな違和感が・・・。  (Jun, 12, 2008)


Jacket DOMINICI 88
O3 A Trilogy Part 3 (2008)

初期 DREAM THEATER のシンガー Charlie Dominici のリーダー・バンド DOMINICI の3rdアルバム。

デビュー作から続く三部作の完結編とのことだけど、特に大仰に大団円を形成することもなく、ただただ前作譲りの「超A級 DREAM THEATER タイプ(ご本人登場)」(笑) な佳曲群を連発する様には、やはりこの頬は緩みまくり。

Charlie の「アノ声」に思わずワショーイ!!とテンションがうなぎ上りしちゃうのはもちろん、前作に引き続きバックを務めるイタリアのプログレッシヴ・メタル・バンド SOLIDVISION のメンバー達のプレイアビリティの高さは、今回も感動モノ。 特に、超絶技巧のスリルに流麗な開放感を絡める Brian Maillard (g) と、Kevin Moore (key/CHROMA KEY, OSI, ex-DREAM THEATER) を彷彿させる絶妙なトーンを生み出している Americo Rigoldi (key) の上ものコンビが彩色する亜空間の美しさは絶品だ。

う〜ん、今年の LOUDPARK とか来ないかね? 「ドミ西ワショーイ!!」コールが玉アリに響き渡る・・・って想像しただけでチョー震えるんだけど!www  (Apr, 24, 2008)


Jacket DRACONIAN 84
Turning Season Within (2008)

スウェディッシュ耽美派ゴシック/ドゥーム・メタル・バンド DRACONIAN の3rdアルバム。

Anders Jacobsson (♂vo) の煉獄グロウルと Lisa Johansson 嬢 (♀vo) のエンジェリック・ソプラノがドラマティックに絡み合う美麗なる暗鬱世界は本作でも健在・・・なんだけど、ちょっと、いや、随分とわかりやすい展開美を増加させて来ている感じ。

悲しみに彩られた極限の絶望を引き摺るスロー・パートのドゥーミィな味わいがもちろんメインではあるんだけど、それと同じくらい、キッチリと追われる旋律感をフィーチュアしたメロディックなアピールが迫ってくる感触は、これまでにないものだ。

それらは、この DRACONIAN の本質的な魅力を損なうものでは決してないんだけど、これまでは地獄の業火のさらに底に位置する最暗部で絶望を叫ぶ当事者の目線だったのに対して、本作はその地獄絵図を上空から俯瞰する第三者の目で描写したような「本気度の足りなさ」が少々物足りないというのが正直なところ。

いや、決して悪くはないんだよ。 ただ単に前2作が凄過ぎたってことで。  (Jun, 10, 2008)


Jacket DRAGONFORCE 80
Ultra Beatdown (2008)

ハイパー・スピード・メタラー DRAGONFORCE の4thアルバム。

これまで以上に緩急様々にテンポを変化させるヴァラエティに満ちつつも、曲々を構成する個々のパーツもそれらが形成する楽曲の印象も、やっぱりこれまで同様。 疾走感の心地良さは文句なしだが、新たな喜びに繋がる楽曲の充実度は・・・ボチボチかな。

あ、LOUD PARK 08 で演奏がバッチリ合うようになってて驚いた。(笑)  (Dec, 04, 2008)


Jacket DREAMTALE 63
Phoenix (2008)

フィンランド産メロディック・メタル・バンド DREAMTALE の4thアルバム。

キラキラ疾走メタルは健在で、“今のフィンランドのバンド”らしい良質のヴァラエティ感も悪くはないが、J. Ahola (TERÄSBETONI) がシンガーを務めた前作が強烈だっただけにカナーリ薄味な印象。

いかにも日本向けなボーナス・トラックをオープニングに配置しちゃう作戦も、イマイチ共感しかねるな。 (バンド自身の責任ではないんだろうけど)  (May, 27, 2008)


Jacket DREAMTONE & IRIS MAVRAKI'S NEVERLAND 80
Reversing Time (2008)

トルコのプログレッシヴ・メタル・バンド DREAMTONE とギリシャの女性ロック・シンガー Iris Mavraki がコラボレートしたシンフォニック・メタル・プロジェクト DREAMTONE & IRIS MAVRAKI'S NEVERLAND の1stアルバム。

判り易い範囲のプログレッシヴな味付けを施した奇を衒ったところのない正統派ハード・ロック/メタルに Philarmonia Istanbul Orchestra による“本物”の壮麗なオーケストレーションが彩りを添えるドラマティックなロック・オペラは、生オーケストラとヘヴィ・メタルがお互いに有効に機能しあう「両者の融合」という意味では大成功といえる高いクオリティで満たされている。

ゲストで Hansi Kürsch (vo/BLIND GUARDIAN), Tom Englund (vo/EVERGREY) とともに 故 Mike Baker (vo) & Gary Wehrkam (key,g) の SHADOW GALLERY 組がゲスト参加しているが、どこか郷愁を帯びたコーラスの運び方が印象的な楽曲の雰囲気に、その SHADOW GALLERY の初期のカラーが強く感じられる。

Iris のフォーキーな歌声が愁うイントロ #7 "Mountain of Judgement" からドラマティックな佳曲 #8 "Mountain of Joy" になだれ込むハイライトのカッコよさはナカナカのものだ。  (Dec, 23, 2008)


Jacket DRIVER 76
Sons of Thunder (2008)

実力派メタル・シンガー Rob Rock (vo/IMPELLITTERI, DRIVER, WARRIOR, AXEL RUDI PELL, JOSHUA, ANGELICA, RICK RENSTROM, M.A.R.S., FIRES OF BABYLON, etc.) と Roy Z が80年代後半に組んでいたバンド DRIVER が再結成してデビュー作をリリース。

Rob の根幹はこのバンドで形成されたものらしく、ここには彼がソロ作や関わったバンドで歌ってきた楽曲を数多く収録。 そのせいもあって、これまでの彼の関連作品と似たような雰囲気に包まれてはいるが、Roy Z の灼熱のギター・プレイがガッツリと楽しめるのは嬉しい。

1986年にリリースされた M.A.R.S."Project: Driver" とは特に関連性はないみたい。  (Dec, 04, 2008)


Jacket EBONY ARK 82
When the City is Quiet (2008)

スペインのシンフォニック/パワー・メタル・バンド EBONY ARK の2nd。 1stリリース後にキーボードとドラムをチェンジして(現ドラマーは RED WINE (!) の Iván Ramirez)その1stアルバムをリ・レコーディングし "Decoder 2.0" として再リリースしているので、2nd or 3rdのどちらとして扱うかは謎だが・・・。

デス&ゴス色もあるパワフルなシンフォ・メタル・カラーの中で舞う爆乳美女シンガー Beatriz Albert タンの強靭な歌唱は前作以上の多彩さで、力む部分に若干無理を感じさせるものの、メロウでフェミニンな歌唱法ではゴシカルな魅力がググっと迫ってくる。

EVANESCENCE 風味の強力なメランコリック・チューン #2 "Ecstasy" がお気に入りデス。  (Dec, 23, 2008)


Jacket ECLIPSE 91
Are You Ready to Rock (2008)

スウェーデン産メロディック・ハード・ロック・バンド ECLIPSE の約4年半振りとなる3rdアルバム。

メタル・エッジの北欧メロディック・ハードを高クオリティに封じ込めた過去2作も好盤だったが、本作ではハードな勢いを大幅に増量すると同時に「奇跡的な曲の良さ」が加わってそれらを軽く凌駕する大傑作に。

Joey Tempest meets Göran Edman ともいえる天賦の声質がスカンジナヴィアの香りを強く漂わすシンガー Erik Martensson、そしてスウェーデン人らしい叙情をテクニカルに紡ぐギタリスト Magnus Henriksson (g) 両名の強烈な個性を封じ込めながら、北欧の哀感に溢れた珠玉の極上メロディが Early '90s な U.S.メインストリーム・メタル的な快活を持って小気味良く疾走する様は“絶品”の一言。 

オープニングに相応しい即効性に満ちた #1 "Breaking My Heart Again" からダイナミックな疾走チューン #2 "Hometown Calling" を経て全編いい曲の連続なんだけど、最も琴線を刺激したのは #3 "To Mend a Broken Heart" のエンディングのアコギ・・・。 マジでキタですコレ。(悶)  (Dec, 09, 2008)


Jacket EDENBRIDGE 82
Myearthdream (2008)

オーストリア産シンフォニック・メタル・バンド EDENBRIDGE の6thアルバム。

相変わらず演奏に面白みは皆無なんだけど(毎回書くけどそれが最も大きな印象だから仕方ないのデス)、THE CZECH FILM ORCHESTRA による重厚かつ壮麗な生オケのダイナミクス効果か、個々の楽曲にこれまでになく魅力の高まってきた感じ。

看板女性シンガー Sabine Edelsbacher 嬢の癒しヴォイスも、そんな良質なアレンジと相互に作用するように説得力を増した印象。 全体的な印象はこれまでになく良い。  (May, 27, 2008)


Jacket EDEN'S CURSE 83
The Second Coming (2008)

英米独合弁(?)の多国籍メロディック・ハード・ロック・バンド EDEN'S CURSE の2ndアルバム。

前作の目玉だった Thorsten Koehne (g/CODE OF PERFECTION, ex-ATTACK) のスリリングなネオ=クラシカル・プレイは、前作での「場違いさ」を反省するようにややトーン・ダウン。 確かに楽曲には良く馴染んではいるが・・・正直物足りない!

Tony Harnell (vo/STARBREAKER, ex-TNT), Pamela Moore (♀vo) らがゲスト参加。  (Dec, 04, 2008)


Jacket ELUVEITIE 89
Slania (2008)

スイスの“ニュー・ウェーヴ・オブ・フォーク・メタル”バンド ELUVEITIE の2ndアルバム。

フィドル、ハーディー・ガーディ、マンドラ、その他パイプ類の民族楽器が織り成す超本格的なケルティック・ミュージックとアグレッシヴなメタル・パートが未曾有の融合を果たしていた1stフル "Spirit" の強力さには驚かされたが、本作を一聴してまずこの耳が追うのは、そのメタル・パートの更なる深化だ。

切れ味と重量感を哀愁で包み込んだ硬質なメタル・リフの風合いは、何故かまんまイエテボリ・メロディック・デス・・・というかメッチャ DARK TRANQUILLITY。(笑) さすがは Nuclear Blast クオリティ!なクリアなプロダクションも相俟って、そこだけ取り出しても相当な完成度だと唸らされる強力なメタル・パートに、さらに前述の魅惑の超A級トラッド/ フォーク・アレンジが絡みまくるのだから悶絶しないわけがない。

そんな風に、これまでのフォーク・メタル史を振り返っても類を見ない程の圧倒的な品質感を封じ込めた本作だけど、民族的なクセの強さとか風景的なヴァイブという意味では、やっぱ前作に一歩譲るかなぁ。 いや、あれがあまりにも凄すぎただけで、これはこれで素晴らしく気に入ってるんだけどさ。  (Mar, 12, 2008)


Jacket EMINENCE 77
The God of All Mistakes (2008)

ブラジルのスラッシュ/デス・メタル・バンド EMINENCE の約5年振りの3rdアルバム。

ソリッドでモダンな切れ味とオールドスクールなパワーが拮抗するエクストリームなヘヴィ・サウンドは、元 OVERDOSEAndré Márcio による怒涛のドラミングが圧巻。  (May, 27, 2008)


Jacket EMIR HOT 94
Sevdah Metal (2008)

東欧ボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身、現在は英国ロンドンに拠点を構えるギタリスト Emir Hot の1stソロ・アルバム・・・って、バイオを読んで椅子から転げ落ちた。 なんとこの Emir Hot、1998年に名盤 "Deserted Land" を一枚リリースして消えたあの様式派メタル・バンド NEON NIGHTS のギタリストぢゃん!? (驚)

そんな経歴的な驚きも然ることながら、実際の内容の素晴らしさにはそれ以上に驚かされた。 安心を誘う古臭さを含有したネオ=クラシカルな欧風メタルをベースに、中央・東バルカン地方のトラッド・ミュージック "Sevdah" のエスニックな色彩を大胆に融合させた個性的な音像は、実にユニークかつ刺激的。 喩えるならば、かの Steven Anderson の名作 "Gypsy Power" をヴァージョン・アップさせた様・・・とでもいうべきか。

NEON NIGHTS で俺を悶絶させていた絶妙なクラシカル=センスをこの10年の間に自らの血統と向き合いながら研ぎ澄ました Emir の非凡な才能に震えるのはもちろん、彼をサポートする John West (vo/ex-ROYAL HUNT, ARTENSION, etc.), Mike Terrana (Dr/MASTERPLAN, AXEL RUDI PELL, ex-RAGE, ARTENSION, YNGWIE MALMSTEEN, etc.) の両名が、それぞれ自身の近作の中ではベストに近いパフォーマンスを提供しているのが本作の強みだ。

特にシンガー John West においては、全盛期の神懸った張りこそ期待できないものの、ついついスピーカーのこちら側で「イ゛ヤ゛〜〜〜〜〜!」と反復させられるような威力のあるハイトーンを久々に連発しているのがメッチャ嬉しいんですけど!

エキゾチックなギター・イントロに導かれて炸裂するスリリングなドライヴィング・チューン #2 "Devils in Disguise"、極上の疾走チューン #4 "Skies and Oceans"Mike Terrana のドラム・ソロをフィーチュアした(笑)トラッド・ベースの11分超の大作 #5 "Sevdah Metal Rhapsody"EmirJohn の泣き泣きな相乗効果がヤヴァい秀作バラード #6 "Stand and Fight"、前述の Steven Anderson"Gipsy Fly" と同じ元ネタな #8 "Hora Martisorului"、そしてクラシカルな疾走っぷりに悶えて絶命寸前の #9 "Land of the Dark"・・・と、聴きどころ満載な本作、ここまでの文章の長さ(&ウザさw)から簡単にお察しいただけるように(汗)今のところ2008年度 No.1 な勢いでチョー気に入ってます。 (May, 20, 2008)


Jacket EMPYRIOS 71
The Glorious Sickness (2008)

DGM の Simone Mularoni (g), Emanuele Casali (key) を擁するイタリアのプログレッシヴ・メタル・バンド EMPYRIOS の2ndアルバム。

テクニカルな技巧がスラッシーなアグレッシッンに融合した密度の高いサウンド。 曲が並みなのが惜しい。  (Dec, 17, 2008)


Jacket EPICUREAN 80
A Consequence of Design (2008)

米ミネソタ州ミネアポリスの若き6人組エクストリーム・メタル・バンド EPICUREAN の2ndアルバム。 本作は、2006年の作品にリミックス/リマスター&新曲を追加して新たに契約したMETAL BLADEから再発したもの。

米産若手バンドらしいハイブリッド・メタルな一面を持ちつつ、バンドカラーとして強力に打ち出した北欧メロディック・デス/シンフォ・ブラック系の欧州風味が耳を惹く。

面白いのは、専任キーボード・プレーヤによるキラキラな音色のせいで、その風合いが米産同系バンドによくある IN FLAMESSOILWORK 系のもの