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Jacket AES DANA 85
Formors (2005)

3人の女性メンバー(笛、ギター、ベース)を含むフランスの6人組ケルティック・フォーク・ペイガン/ブラック・メタル・バンド AES DANA の 2nd アルバム。

ギャアギャアと喚くデス・スクリームとブラストが炸裂する意外にもブラック・メタル色の強い作風ながら、小学校の教室の放課時間の如く笛が乱舞しまくるフォーキーな色合いは実に強烈で、まさに「笛メタル」の醍醐味を存分に味わえる好盤だ。

各パートが薄っぺらーく鳴ってしまっているシケシケなB級サウンドが、かえってペイガンな荒涼感や辺境チックな民族度の高さに繋がっているというラッキーな側面(苦笑)もアリ。

なお、本作でイヤラシイ汁を飛ばしながら笛を奏でまくっている美女 Amorgen 嬢はすでに脱退し、代わりに彼女が別で在籍するフォーク・メタル・バンド BRAN BARR の盟友で HEOL TELWEN のメンバーでもある Hades 氏にスイッチしているらしい。。 うーん、ムサい漢汁はイラネ。(苦笑)  (Dec. 09, 2005)


Jacket AFTER FOREVER 85
Remagine (2005)

オランダのゴシッキーなへヴィ・メタル・バンド AFTER FOREVER の 4th アルバム。

圧倒的な歌唱力を誇る♀新シンガー Floor Jansen タンの惚れ惚れせずにはいられない表情豊かな極上歌唱が響くハイ・クオリティな楽曲の数々は、既に完全に「女性ヴォーカルのへヴィ・メタル」とも呼べる明快な手触りながら、壮麗なクワイアとシンフォニー・アレンジ、そしてギタリスト Sander Gommans が吐き出すデス・ヴォイスが生む暗黒系たるゴシック・テイストも健在だ。

素ン晴らし過ぎる内容だった前作 "Invisible Circles" がコンセプト・アルバムとして成功した反動か、本作で聴けるのは新加入の鍵盤奏者 Joost van den Broek 君 (AYREON, STAR ONE, SUN CAGED) が付加する近未来チックなデジ風味も映える、個々の楽曲単位で充実を図ったかの比較的シンプルでキャッチーな作風。

・・・なんだけど、その濃密ながらコンパクトな造りの曲々は、盛り上がりを予感させるメロディ/構成/展開が描く放物線が、クライマックスを迎える前に下降線に転じているかの物足りなさを感じさせているような気がするんだよなぁ・・・。 うーむ、それって前作のあまりの出来の良さと、それをフォローする W:O:A 2004 でのギザヤヴァスな至福体験に嫌でも高められてしまった期待がデカ過ぎたせい?

そーんな煮え切らなさを感じつつも、「超渡る世間は鬼ばかりタイプ」(笑)のドラマティックなオープニング・チューン #2 "Come"EDGUY なイントロがカコイイ #3 "Boundaries are Open"、強力なメロディを持った快活ゴシッカーの佳曲 #5 "Being Everyone" あたりは大好きデス。  (Oct. 08, 2005)


Jacket AKIN 85
Forecast (2003)
昨年、名作 "Verse" を引っ提げてフランスから彗星の如く登場した女声ゴシック・メタルの超期待株 AKIN の、新曲3曲+ "Verse" 収録曲の別ヴァージョン2曲+ MOONSPELL のカヴァーという6曲で構成された MCD。全32分23秒。
新曲を一聴した感じ、アレンジの幅を広げたせいでちょっと焦点が拡散したかな?とも思ったけど、何度か聴いたら Adeline Gurtner 嬢のクリアな女声、Philippe Chauvire の失禁フルート、Matt Baker の悶絶ギターが織り成すモダンでポップでハード・ロックな前作の延長線上の AKIN 流ゴシック・ワールドだってことがバッチリ伝わってきて一安心。
#5 "Dreamland (Acoustic)", #6 "To One in Paradise (Alternative)" の "Verse" 収録の2曲の別バージョンは、なかなかアダルトな仕上がりでカナリ聴き応えアリ。ミックス変えただけじゃなくて再録ってのがポイント高いな。
そして、エンハンスドで入ってるライヴ映像もオマケとしては美味し過ぎ。2002年11月21日の Lyon での DARK TRANQUILLITY / SINERGY のオープニング・アクトとしての公演から "The 92nd Flight" を収録。メンバー7人にコーラスのおねいさん(美女)とパーカッション(ヲサーン)を加えた総勢9人による「動く AKIN」は、素人臭いパフォーマンスながら(苦笑)意外と楽しめマシタ。  (Jul. 21, 2003)

Jacket ALESTORM 85
Leviathan (2008)

スコティッシュ・パイレーツ・メタル・バンド ALESTORM の4曲入り EP。

1. Leviathan (新曲)
2. Wolves of the Sea (カヴァー)
3. Weiber und Wein (1st収録曲のドイツ語ヴァージョン)
4. Heavy Metal Pirates (既発)

・・・という4曲が収録されているのだが、中でも #2 "Wolves of the Sea" が異常に秀でててヤヴァい!

もともとは PIRATES OF THE SEA(なんつーベタな名前だw)なるラトビアのダンス/ポップ・バンドがかの Eurovision コンテストでも披露していた曲のカヴァーらしいんだけど、一度聴いたらクセになるコーラスでの陽気な合唱の風合いにはオリジナル曲以上に ALESTORM の魅力が全開。 ライヴでこれ演ったらアホみたいに盛り上がりそうだなぁ。  (Dec, 11, 2008)


Jacket ALIEN 85
Alien (1988)
Gはイングヴェイっぽいがフィーリングはいい。曲よし。

Jacket ALTARIA 85
Invitation (2003)
AOR HEAVEN が新に設立したヘヴィ・メタル系レーベル METAL HEAVEN の第一弾アーティストは、フィンランドの正統派ヘヴィ・メタル・バンド ALTARIA
この ALTARIA、シンガーは REQUIEMJouni Nikula、そして SONATA ARCTICAJani LiimatainenNIGHTWISHEmppu Vuorinen という贅沢なギター・チームを擁するスーパー(って言うほどじゃないか〜/苦笑)バンドなんだけど、全ての楽曲を書いているのは Marko Pukkila (b) と Tony Smedjebacka (dr) の2人なので、彼らリズム隊コンビが主導するバンドってのが実際のとこなんだろな。
そのスタイルは、今となってはややダサさ&地味さを感じさせる伝統的スカンジナヴィアン・ヘヴィ・メタルで、80年代後期〜90年代初頭の北欧メトゥに心酔しちゃうオッサン的には、ホンットに和むナイスな路線だわ。Jouni の朗々とした歌唱の持つ Marco Hietala っぽさのせいで、TAROT を思い起こさせることもしばしば。(実際にその Marco もバッキング・ヴォーカルとして参加)
ミドルテンポ主体のキャッチーな楽曲は、この一曲って強力な楽曲は残念ながら見当たらないもののどの曲もソコソコ及第点な感じで、まさに往年の北欧メタルの底辺を支えてながら陽の目を見ずに消えて行ったマニアックな実力派バンド群を思い起こさせる・・・って、めっちゃ褒めてるつもりなんだけど、全然そうは聞こえないな。(笑)
そして、そんな地味ながら魅力的な楽曲を引き立たせる役割に徹しながらも、ついつい超絶テクが顔を出ししゃう JaniEmppu による強力なギター・パートはやっぱり美味しい!
ちなみにプロデュースは THUNDERSTONENino Laurenne。  (May 19, 2003)

Jacket AMON AMARTH 85
With Oden on Our Side (2006)

スウェディッシュ・ヴァイキング・デス・メタル・バンド AMON AMARTH の6thアルバム。

アーリー・スウェディッシュな豪胆さに勇壮なる哀愁旋律を織り込んだ無骨で硬派な手触りは相変わらずなんだけど、本作ではブラック・メタリックですらある激哀慟哭をこれまでになく表層に浮き出させた印象で、その胸を掻き毟られる叙情感には彼らの特色でもあった独特の「地味さ」を払拭するほどの威力アリ。

今回は、ライヴ・ショウでの有り得ない程にカコヨスな姿の記憶が作用する「脳内補完」を抜きにしても(苦笑)マジでいい感じだわ。  (Oct, 20, 2006)


Jacket ANCIENT CEREMONY 85
The Third Testament (2002)
ジャーマン・ドラマティック・デス・メタル・バンド ANCIENT CEREMONY の 3rd アルバム。
前作から引き続き在籍する Vo, B, G の3人をメインに他のメンバーはゲスト扱いというやや変則的な構成になってしまったが、そのクオリティの高いサウンドはバンド的なまとまりに溢れているのでまずは一安心。
そのサウンドだが、2nd まではゴシック系ともいえるメランコリーをその主たる魅力としていたが、ここに来て一気にデスラッシュ/ブラック・メタル風味を強めているのに驚かされた。
といっても全然ネガティヴな意味合いではなくて、この暴虐さの導入がかえってこの ANCIENT CEREMONY が本来持ち合わせている荘厳たる宗教的格調高さを浮き上がらせている結果となっている。
そして最も大きな変化となっているのがシンガー Chris Anderle の歌唱で、前作聴かれた肺に空いた穴から空気が漏れているような迫力不足の囁き系デス・ヴォイスとは打って変わったストロングなデス・グロウルが、プログレッシヴとさえ評されようめくるめく展開を見せる楽曲をピシっと引き締めていて非常に好印象。
正統メタル万歳なメロディック・ギター・ワーク、そして2人のゲスト女声シンガーによる悶々とした耽美演出も美味しい、飛躍的な成長を遂げた好盤と言っていいだろうね。
うん、いいバンドだ!

Jacket ANDRE MATOS 85
Time to be Free (2007)

VIPERANGRASHAAMAN と歩を進めてきたブラジリアン・シンガー Andre Matos の1stソロ・アルバム。

前述したそれぞれのバンド/アルバム毎に微妙に変化させてきたスタイルを上手く咀嚼して辿り着いたかのこれまでのキャリアの集大成的ともいえる作風は、思わず「Matos かくあるべし!」という唸り声が漏れる一本筋の通ったもので、Andre が醸し出す線の細げな童貞メロスピ・フィールを、プロデューサ Roy Z & Sascha Paeth がそれぞれ注入した普遍的ヘヴィ・メタルのガッツィーな魅力とふくよかなオーケストラル・アレンジの優美な輝きが支えるそのバランスは、なかなかに絶妙だ。

クラシカルなイントロダクション #1 "Menuett" から高揚感満点に雪崩れ込む #2 "Letting Go" のまさに「いかにも!」な美旋律疾走にグッと来ちゃうのはモチロンなんだけど、IRON MAIDEN, JUDAS PRIEST にも通じるタフな古典風味が迸る #5 "How Long (Unleashed Away)"#6 "Looking Back" の流れにこそ思わず拳を握り締めてしまう自分がいる。 例の曲の続編として話題の #10 "A New Moonlight" は・・・うーん、まぁボチボチかな。(汗)

全体的にややお行儀良さげなBaby Metalic調サウンドの中、テクニカルでありつつも荒々しい勢いを滲ませる ANGRA の結成当時のメンバーでもあるギタリスト Andre 'ZAZA' Hernandes のプレイも好みデス。  (Nov, 02, 2007)


Jacket ANGEL WITCH 85
Frontal Assault (1986)
復活2作目。影のあるブリティッシュの音。

Jacket ANNIHILATOR 85
Alice in Hell (1989)
かっちりまとまった頭脳派。Gのワンマンながら、多彩な曲構成で飽きない。

Jacket AQUARIA 85
Shambala (2007)

ブラジルはリオデジャネイロのシンフォニック・メタル・バンド AQUARIA の2ndアルバム。 ジョバンネッティーッ!(挨拶)

前作のリリース後に脱退して同郷の ENDLESS で活動していた稀代のナルシスト・シンガー(笑) Vitor Veiga が無事に出戻り、いかにもブラジルらしいテクニカルな疾走と鳥さんが囀るネイチャー・ワールドが交錯する「Another 森メタル」(笑)とも言えるプログレッシヴな音像の中で、その旨味に満ちた堂々たるハイトーンを再び聴かせてくれているのは嬉しい限り。

・・・って、俺的には VitorENDLESS から超絶ギタリスト Gustavo Di Padua をこっちに連れてきたという事実こそが、本作における最大のトピックだったりするんだけど。(苦笑) ENDLESS でもそうだったけど、ここでも Gustavo のネオ=クラシカル・プレイに悶絶しまくりです。(嬉)

とまぁそんな特異な少数派系着目点をさて置いてもかなりの完成度を誇っていると確信できる本作ではあるんだけど、民族臭を漂わすトライバルなパートをせっかく特徴的に配置しているのに、それらが机上での作り物っぽさ満点でグルーヴ皆無なのにはチョイと萎えるなぁ。 そのあたりに「本物」の凄みが出てくると、もっともっとのめり込めるハズ。

そんな中、ゲストシンガー 影山ヒロノブ の日本語歌唱を大フィーチュアしたラストを飾る疾走ナンバー #12 "Neo" のインパクトはメッチャ強烈。 影山ヒロノブ、漢メタル・シンガーとしての激熱な達者っぷりが異常なんですけど!?  (Nov, 12, 2007)


Jacket ARACHNES 85
Apocalypse (2002)
イタリアはミラノ発のプログレッシヴなネオ=クラシカル・メタル・バンド ARACHNES の本邦デビューとなる 3rd アルバム。
発声から大きな振幅のヴィブラートまで Tobias Sammet (EDGUY) への傾倒を隠そうとしないヴォーカルがイマイチヘナチョコだったり、ムーヴ・レンジの狭いリフ使いがどうにも煮え切らなかったり、唐突な展開の無理っぽさに体が置いてかれたりしながらも、イタリアン・メタルのシンフォ&エピックなドラマティック・メタルに SYMPHONY X, DREAM THEATER に通じるプログレッシヴな風合いをプラスしたスケールの大きな作風はやっぱ美味しいわ。
なにより、シッカリと「ネオ=クラシカルのメランコリーとは何か?」という命題をシッカリと把握していることを確信させる構築美を見せるギタリスト、Franco "Frank" Caruso が塗りたくる「悶々とした様式メタル」としての側面には、ネオ=クラシカル・メイニヤとしてはイヤでも心惹かれざるを得ないっすわ! Yngwie Malmsteen 風味のセンスで整然としたソロを組み立てるギタリストって、やっぱ好きだなぁ。
シンガーも兼任する鍵盤奏者 Enzo "Vincent" Caruso の音色センスもナカナカ!

Jacket ARCANE GRAIL 85
Mysteries of the Ancient Charnel (2006)

ロシアはモスクワのシンフォニック・ゴシック/ブラック・メタル・バンド ARCANE GRAIL のデビュー・アルバム。

CRADLE OF FILTH の狂気の慟哭をベースにメランコリックなアヴァンギャルド展開を加えつつも、正統メタル的なアプローチも忘れない・・・みたいな盛り沢山な作風の本作は、ピアノが響くメロウ・パートの叙情味に心を奪われる。

てゆーか、♀シンガー Natalie タンが超ツヴォのカワユサなんだけど!?(激萌).  (Dec, 26, 2006)


Jacket ARCARA 85
A Matter of Time (1998)
PROPHET (!)のシンガーだった Russell Arcara 率いるバンドの2nd。
Russell がプログレッシブなハードロックバンドだった PROPHET にAORの都会的整合感を持ち込んだ功績は大きく、このリーダーバンド ARCARA でも70~80年代のアメリカン・ニュープログレッシブ・ムーヴメントの流れを汲みつつも A.O.R.フィーリングをふんだんに湛えたそのサウンドでその手のファン(モチ私を含む!)の涙を絞り取ることに成功している。
特に頭3曲のインパクトは強く、最初に聞いたときには思わず一人で歓声をあげてしまったほど。長く楽しめそうな好盤だ。
本作での音楽面でのイニシアチブはギターの Stephen Deacuitis が握っているものの、ここで聴くことのできるスペシャルなクオリティは、Russell のインプットがかなり大きいに違いない(贔屓の引き倒し・・・)

Jacket ARCHAIC 85
Time has Come to Envy the Dead (2006)

ハンガリー産デス/スラッシュ・メタル・バンド ARCHAIC の1stアルバム。

生々しさと整合感のバランスも程よいヨーロピアン・スラッシュは、出身国を感じさせない驚きのクオリティ高さで、端々に漂うゴシック/ドゥーム風味のアクセントも美味しい。  (Sep, 21, 2006)


Jacket ARCTURUS 85
Sideshow Symphonies (2005)

以下のメンツによるノルウェーのブラック・メタル・オールスター・プロジェクト ARCTURUS の 4th アルバム。

ship captain: Steinar Sverd (key/THE KOVENANT,ex-MORTEM)
warcraft engineer: Hugh Mingay (b/VED BUENS ENDE,ex-ULVER)
turret gunner: Von Blomberg aka Hellhammer (dr/MAYHEM,WINDS etc.)
medical supplies: Tore Moren (g/CARNIVORA,ex-JORN)
space navigator: Knut Valle (g/ex-ULVER)
alien translator: Simen Hestnaes aka ICS Vortex (vo/DIMMU BORGIR,ex-BORKNAGAR)

もはやブラック・メタル色はほぼ皆無ながらしっかりと暗黒なエクストリーム感を備えたスペーシーなシンフォニック・メタル・オペラは、前作同様へヴィ・メタルに寄り添う全ての要素を呑み込んだ奇跡的にセンスフルなもので、その“音楽”としての崇高なる完成度の高さは圧巻の一言だ。

OCTAVIA SPERATISilje Wergeland 嬢 (♀vo) をゲストに迎えた大作 #2 "Shipwrecked Frontier Pioneer"、ギター・チームのネオ=クラシカル・センスが嬉しく炸裂する #6 "Moonshine Delirium" など、Hellhammer 先生の神懸った凄腕ドラミングをはじめとする“超絶技巧”と表現しても差し支えないだろう演奏力で緩急たっぷりに描かれるプログレッシヴな大宇宙の抽象画は、クセのあるごった煮な風合いが呼ぶいかにも ARCTURUS らしいアヴァンギャルドなアート感覚を浮遊させながら、それと全編に亘って配されたへヴィ・メタリックなダイミズムが融合する様がなんとも心地良い。

一方、Trickster G. Rex aka Garm (vo/ULVER) に代わってシンガーの座に就いた Vortex が漆黒の宇宙空間に響き渡らせる朗々たるクリーン・ヴォイスは・・・ちょっと平坦な感じだよなぁ。。 もともと表情豊かな声色ではないので、アクセントとしては効果的ながら全編通して歌いっぱなしだとやや一本調子に聴こえてしまうのは、うーん・・・まぁ仕方ないのかね。。  (Nov. 01, 2005)


Jacket ARKONA (АРКОНА) 85
Vo Slavu Velikim (Во Славу Великим) (2005)

ロシアの首都モスクワに生息するペイガン・メタル・バンド ARKONA の 3rd アルバム。

クサメタリック・パワー・メタルをペイガンな民族色で包み込んだ作風だった 1st は、その方向性こそ好みであれど楽曲的にイマイチのめり込めなかったが(2nd は未聴)、本作では土台となる楽曲自体をフォークロアな方向に大幅にシフトさせた結果、前作で希薄だった祭事色が大きく増加。 アコーディオンが大失笑・・・いや大疾走をかましちゃったりヴァイキング・メトゥよろしくライライ歌っちゃったりと、全体に強く打ち出された KORPIKLAANI 的とも喩えられようフォーキーな弾けっぷりのアピール度はメチャ高いね。

相変わらず♀シンガー Masha Scream 嬢の素朴なパワー歌唱は魅力に乏しいし、よーく聴いちゃうとプロダクションもさほど良いわけではないんだけれど、バンドの統一感が生まれてきたと思えるフォーク・メトゥ・パッケージとしての良質のまとまり方に、聴いててつい「クオリティギザタカス!!」と叫びたくなるような好印象な一枚。  (Dec. 16, 2005)


Jacket ARRAKEEN 85
Mosaique (1992)
フランスの美旋律プログレ。2nd。Cyril Achard が在籍。清々しくてキャッチーで微妙にテクニカル。イイっす。

Jacket ARSIS 85
A Diamond for Disease (2005)

バークリーで出会った James Malone (vo,g,b) と Michael Van Dyne (dr) の二人による、米ヴァージニア産ハイパー・テクニカル・デス・メタル・デュオ ARSIS の3曲入り EP。

怒涛に渦巻く知的アグレッションの中で James のテクニカル・ギターが絶え間なくピロピロと弾きまくられる様は圧巻の一言で、それが手を変え品を変え13分以上も目まぐるしく展開しまくる大作 #1 "A Diamond for Disease" のインパクトは絶大。

二人プロジェクトとは思えぬバンドっぽいグルーヴも高ポイント。 天性の何かを感じる逸材やね。  (Apr. 05, 2006)


Jacket ARTENSION 85
Into the Eyes of Storm (1996)
キーボード中心のハイテク様式美。Gが雑だが、癖になる曲がいっぱい。

Jacket ARTENSION 85
Sacred Pathways (2001)
John West が ROYAL HUNT で、そして Vitalij KuprijRING OF FIRE やソロで順調に活動しているという現状で、事実上解散状態にあった ARTENSION がまさかの復活を遂げるとは夢にも思わなかった。
それだけでも驚きなのに、そのメンツが前記2名+ Kevin Chown, Mike Terrana, Roger Staffelbach というオリジナル・ラインナップで(!)、そのうえ内容が近作の不充実が祟った希薄な期待感とは裏腹の高品質(!!)とあっては驚きも3倍だわさ。
方々で様々な経験を重ねた各メンバーそれぞれのプレイが、これまで以上に円熟味を増しつつも、反面ではまるで初期に立ち戻ったかのような破天荒なスリルを噴出しているのが非常に魅力的で、激ヤバだった Roger Staffelbach のギターさえも安定感を見せるに至っている。(失礼) そして Mike Terrana のテクニックと突進力がバランス良く融和したドラミングはマジスゲー!
また、John West の歌うメロディがワンパターン気味だったコレまでとは異質の冴えを所々で見せているのも嬉しい誤算で、リーダー・トラック "Nightmare" のキャッチーなフィーリングや、アコースティックな大陸系バラッド "Flower of the Orient" のピアノをバックに描かれる開放的な哀愁は見事で、特に後者はバンド ARTENSION の今後にある種の期待を抱かせるに十分な新境地への挑戦だ。

Jacket ASTRAL DOORS 85
Raiders of the Ark (2005)

スウェーデンの王道クラシック・メタラー ASTRAL DOORS の、来るべき 3rd アルバムに先駆けての5曲入り EP。

未発表なのは新曲であるタイトル・トラック #1 "Raiders of the Ark" と前作のアウトテイク #2 "Easy Rider" の2曲で、他の3曲は既に日本盤ボーナストラックでリリース済み。

肝心の未発表2曲、ホンっト相変わらずの作風ながら、やっぱ素晴らっスイわ。(^^)  (Nov. 04, 2005)


Jacket ASTRAL DOORS 85
Evil is Forever (2005)

スウェーデンの王道クラシック・メタル・バンド ASTRAL DOORS の 2nd アルバム。

Nils Patrik Johansson (vo) が存在感たっぷりに放射する暑苦しさ満点の強靭な Dio 型熱唱を主軸に展開される Tony Martin 期の BLACK SABBATH 的スタイルは前作と不変。 あえて言うならば、前作にて主にギター・ハーモニー等で感じられた気温低めのクリアな北欧風エッセンスをやや後退させて、よりストイックに英国的な様式派王道ハード・ロック路線を狙った作風と思えなくもないかな?

タイトル・トラック #3 "Evil is Forever" をはじめ #7 "Fear in Their Eyes", #8 "Stalingrad", #11 "Path to Delirium" と腰の据わったヘヴィ・チューンが4曲も存在することがそんな印象をもたらす一方、#1 "Bride of Christ", #6 "Pull the Break", #10 "The Flame" というこれまでになくエキサイティングな疾走チューン群もカナーリ強力。イントロが流れただけで無意識にメロイック&ヘッドバング必至だわ。

この ASTRAL DOORS って楽曲のスタイルこそ後期 BLACK SABBATH 風なんだけど、楽器陣(特にギター)がアンサンブル重視の淡白なプレイだったりするせいか本家 BLACK SABBATH 的なダークに引き摺る寓話性は希薄で、ノリ自体には DEEP PURPLERAINBOW に通じる Blackmore ルーツの軽やかなロケンロー・エナジーを強く感じるんだよね。なので、そのノリが良く似合う快活なミドル・ドライヴァー #4 "Lionheart", #12 "Another Day in Hell"(日本盤ボーナス・トラック)あたりのタイプの楽曲がもうちょい増えてくれるとさらに嬉しいかも。

そんな贅沢を述べつつ、「あの頃」が DNA レベルで刷り込まれたヲサーン・メタラーとしては普通にツボで気持いい一枚ですわ。  (Jan. 26, 2005)


Jacket AT THE GATES 85
Slaughter of the Soul (1995)
確かな演奏力と、ここぞというときのツボを心得た泣きのキメがハマるデスラッシュ。

Jacket AT VANCE 85
No Escape (1999)
上質の様式美HR。美味しい~。
それもそのはず。この、超安定テクのネオクラギター& J.S.Soto 似の上手いヴォーカルのコンビは、かの CENTERS の方々じゃありませんか。

Jacket AT VANCE 85
Dragonchaser (2001)
クサメタル的なファンタジックな題材を得て、ますます意気高くネオ=クラシカルに疾走するジャーマン・ネオ=クラシカル・マスター AT VANCE の早々とリリースされた新作。
Olaf Lenk のこれ以上ないほどに安定したテクニカル・ギターは、クッサいネオクラメロを次々と繰り出し、このところ評価ウナギ昇りのシンガー Oliver Heartman も、それに応えるように当初比較された Jeff Scott Soto を今や完全に凌駕する素晴らしい喉を披露。"Too Late" での超絶ハイ・トーン歌唱なんぞは失禁モノよ。
楽曲は相変わらずのクサクサ疾走を中心に、泣きのバラードや ベートーベン"運命" を丁寧に最構築した "Beethoben, 5th, Sinfonie"(丁寧すぎてややテンションが落ちるかな)、そして恒例の ABBA のカヴァー "The Winner Takes It All" とヴァラエティ豊か。
でもさ、ちょっと多作すぎるかなぁ。まぁこのペースでも質は全く落ちてないんで別に気にするほどではないんだけど、もうちょっと勿体つけてくれてもイイかも。贅沢か?

Jacket AUSPEX 85
Resolutio (2007)

フランス産シンフォニック・メタル・バンド AUSPEX のデビュー・アルバム。

美女シンガー Elodie Buchonnet 嬢 (KALISIA) の歌声が女性的なものではあるものの(って変な表現だな/苦笑)、ドラマティックなメロディの質とそれが牽引する高揚感は DARK MOOR を強く想起させる。

全編を構築する MANIGANCE 的とも言えるテクニカル&プログレッシヴな手法が、メタリックなアタックの中にフレンチらしいエレガントなクールさを漂わせている独特の風合いは、非常に魅力的。  (Jun, 26, 2008)


Jacket AUTUMN 85
My New Time (2007)

巨乳美女シンガー Nienke de Jong 嬢をフィーチュアしたオランダ出身の6人組ゴシック・ロック/メタル・バンド AUTUMN の3rdアルバム。

各所の紹介で EVANESCENCE の名がよく引き合いに出されているけど、そのキャッチーなダーク・ポピュラリティは、ゴシック・メタル的には AFTER FOREVER からプログレッシヴな要素を排除して LULACRY のキャッチーさを混ぜ合わせたよう・・・と喩えたほうがしっくりくるかも。(苦笑)

とにもかくにも、看板娘 Nienke 嬢の存在感は格別で、骨太なロック・ヴァイヴとゴシカルなモダン欧州浪漫を戦わせる楽曲の中、円熟味溢れるメジャー感とともに艶やかな極上エモーションを中音域で歌い上げる様が、心地良い説得力に溢れまくりなのが凄い。

強豪が犇めき合うゴシック・メタルの本場オランダで、今後の台頭を予感・・・いや確信させる注目株ですな。  (Feb, 04, 2008)


Jacket BAL-SAGOTH 85
The Chthonic Chronicles (2006)

True Kings of Bombastic Baroque Britannic Battle-Metal バンド(長い!/笑)BAL-SAGOTH が5年振りに放つ待望の 6th アルバム。

Wacken 2004 で体験した「あ〜ぁ、観なけりゃよかったよ…」的な激ショボ・ショウの悪印象から、本来なら期待高まりまくりのハズだったこの久々の新譜にもイマイチ食指が伸び辛くなってたけど・・・こうしてスタジオ作では完成度高く仕上げてくるのはやっぱり流石だなぁ。

ド派手なオーケストレーションを伴ったシンフォニック・ブラックの上で、Byron 先生の朗読ヴォイスが古語を交えながら H.P. Lovecraft インフルエンスな文学的暗黒歌詞世界をミステリアスに綴る超ドラマティックな一大叙事詩は、これまでと全く不変の BAL-SAGOTH 以外の何者でもない出で立ち。 本作は初期に通じるアグレッシヴなブラック・メタル色を随分と取り戻しているようで、そのせいで前々作 "The Power Cosmic" 〜前作 "Atlantis Ascendant" で強く感じられたマンネリ感がいくらか軽減された感じがするのが好印象だ。

最初、オーケストレーション/メタル・パート双方から感じたやや軽めのチープさに前述のライヴ時の悪夢が脳裏をよぎったりしたけれども、中盤 #4 "The Obsidian Crown Unbound" あたりから爆発的に盛り上がり始め、完ッ全に映画音楽な #9 "To Storm the Cyclopean Gates of Byzantium" を頂点としてラストのデビュー作への回帰を暗示する終曲 #12 "Return to Hatheg-Kla" まで一気に雪崩れ込む怒涛のスペクタクルは、結果的にスゲー楽しめたデス。 今後リピートするにつれ色々見えてきそうな奥深さアリな所も◎。

DRAGONFORCE に移籍した Dave Mackintosh (dr) の穴は、後任に就いた Dan Mullins (dr/THE AXIS OF PERDITION) の凄腕っぷりのおかげで全く影響ナッシング。  (Apr. 10, 2006)


Jacket BEYOND TWILIGHT 85
The Devil's Hall of Fame (2001)
Tommy Hansen の Produce による Denmark / Sweden / Norway 混成の Dark Progressive Technical Metal Band BEYOND TWILIGHT の聴き応え満点の Debut Album。
この作品で Singer として歌っているのはなんと Jorn Lande!。第一声が流れ出た瞬間に、その圧倒的な存在感が周りの空気を支配し始めるのはさすが。
同じ多国籍 Progressive Technical Metal でも ARK とは全く異なる、Doomy とさえ言える Dark な質感に包まれたその Sound は、伝説の名 Band ABSTRAKT ALGEBRA を想起させる感触。
超テク Guitar Player Anders Kragh を筆頭とする難易度の高い Fast Play も安定した水準でこなす各 Member の Tecnical な演奏は、中心人物 Finn Zierler による過剰ではない Keyboard Ochestration が効果的に作用して近未来の不条理世界を見事に描いている。
Slow で Heavy な Title Track "The Devil's Hall of Fame" から Piano のインスト小曲 "Closing the Circle" を経て挟んで Operatic な終曲 "Perfect Dark" までのラスト3曲の、美しくも Psycho で Strange な流れは圧巻。酔う酔う。

Jacket BLACK SABBATH 85
Cross Purposes (1994)
再びHEADLESS CROSS路線に挑戦。ドラマティックな曲で成功している。

Jacket BLACK SABBATH 85
The Dio Years (2007)

この度 HEAVEN AND HELL として再結成することとなった Ronnie James Dio (vo) 在籍時の4作から名曲群をセレクトしたベスト盤。

こうして改めて聴くと、当時の自分の中でこの時期の BLACK SABBATH の存在が如何に大きかったかを思い知らされるわ。

新しく録られた3曲の新曲は・・・正直どれもまぁボチボチって感じ。。  (May, 28, 2007)


Jacket BLIZARD 85
Kamikaze Killers (1984)
ランのGに感動したものだ。様式っぽいつくり。

Jacket BLOODBOUND 85
Tabula Rasa (2009)

スウェーデンのメロディック・メタル・バンド BLOODBOUND の3rdアルバム。

1stで歌っていた Urban Breed (vo/PYRAMAZE, ex-TAD MOROSE) が復帰し、ピュア・メタリックなムードに回帰。 前作でフィーチュアされていた Michael Bormann 様 (vo/ex-JADED HEART etc.) によるマイルド&メロウな味わいも美味しかったけど、これはこれでバンドの本質が楽しめて◎。  (Apr, 01, 2009)


Jacket BOB KATSIONIS 85
Imaginary Force (2004)

IMAGINERY, CASUS BELLI, NIGHTFALL, SEPTIC FLESH, STAR QUEEN 等に参加し、最近では FIREWIND の来日公演での予想外のイケメンっぷりや MAGIC KINGDOM "Metallic Tragedy" へのゲスト参加の報が耳に新しい、ギリシャの売れっ子鍵盤奏者 Bob Katsionis の2枚目のソロ・アルバム。

メイン楽器であるキーボードの他ギターもプレイする Bob、そして Fotis Benardo (dr), Stavros Giannakopoulos (b) というグリーク・トリオが奏でるのは、超絶テクニックが炸裂するハイ=テンションなインストゥルメンタル・チューンズだ。

なにより、楽曲の傾向がガッツリと疾走する(時にはブラストをも厭わぬ!)シンフォニックな欧州メロディック・スピード・メタル的なものであるというのがまずは高ポイントっしょ。この手のハイ=テク・インスト物にありがちなアダルトなフュージョン・タッチが楽曲を支配する場面も無くはないが、それらが良い方に作用してスマートでプログレッシヴなクオリティを生むのに一役買っちゃってるという実に幸運(ってゆーかそんだけメタル・センスが優れてるってことよね)な一面もアリ。

いやー、インスト作である云々を超越して、「マイナー・キー主体のテクニカルなヘヴィ・メタル」としての悶絶ポイントが多数存在する、メタル・ヘッズとして自然にヘドバンを誘発されるなかなかの一枚に仕上がってると思うデスわ。そのメタル・エッセンスの原動力となってるドラマー Fotis Benardo のプレイが驚愕レベルの凄さに満ちていたっちゅーのも儲けもんだったし。(嬉)

しかしさ、鍵盤奏者としての達者っぷりはもちろん普通に「相当なテクニシャン」と呼べるほどに7弦ギターをも弾きこなすイケメンな Bob Katsionis 君、「超 Daniele Liverani タイプ(笑)」としてこれから更に引っ張りだこになっちゃうんぢゃないの〜?  (Jul. 18, 2004)


Jacket BONFIRE 85
Don't Touch the Light (1986)
スコーピオンズそっくり。曲も似ているが、いい曲多し。

Jacket BORKNAGAR 85
Quintessence (2000)
"Empiricism" リリースに伴ってサンプルの在処とか色々調べてたら、この2000年リリースの 4th アルバム "Quintessence" をうっかり買い忘れてることを思い出して、速攻リカヴァー。
圧迫感を感じさせるほどに音密度の濃くありながら、なぜか絶妙な隙間をも感じさせる、一聴して BORKNAGAR と判るその音像の上に舞う、デス・ヴォイスと普通声を器用に操るシンガー I.C.S. Vortex の朗々たる朴訥ハーモニーが運んでくる独特の哀感が魅力の、名盤 "The Archaic Course" の延長線上の好盤。
インパクトこそ前作に今一歩及ばないのは事実ながら、ブラック・メタル、オールド・ハード・ロック、プログレッシヴ・ロックそれぞれの方向に1ステップずつ歩を進めた感のある一癖ある美旋律エクストリーム・ミュジックには、ついつい酔い痴れちゃうね。
シンフォニックでありながらオールド・プログレのフィーリングたっぷりのキーボード/オルガンが隠し味っぽく鳴ってる空気が、ホンットにタマンねっすわ。

Jacket BORKNAGAR 85
Origin (2006)

ノルウェーのプログレッシヴ・メロディック・ブラック・メタル・バンド BORKNAGAR の7作目は、なんとアコースティック・アルバム。

これまでの BORKNAGAR はもちろん OTYG, VINTERSORG らの作品にも頻発していた静の部分から抽出したような荒涼たる哀愁をフルート、リコーダー、チェロ、ヴァイオリンが優雅に包むフォーキーな風合いに、Vintersorg (vo) の朴訥なノーマル・ヴォイスがナイーヴに響く様ったら、ほんとタマランね。

全部で35:54と短いのがちょいと物足りないねぇ。。 ま、早いトコ次のレギュラー・アルバム出してください。  (Dec, 26, 2006)


Jacket BRAVE 85
Searching for the Sun (2002)
米国ヴァージニアの女性プログレッシヴ・ゴシック・メタル・バンド ARISE FROM THORNS が心機一転 BRAVE に改名しての 1st フルレングス・アルバム。
ややポッチャリながら魅力的な Michelle Loose 嬢の素朴かつ繊細な女声をフィーチュアした、内省と開放が微妙に手を組んだその独特のサウンドは、あえて既存のバンドに類似点を求めるならば LACUNA COIL の名を挙げつつ、洗練されたアコースティック風味のキャッチーなプログレッシヴ・ロックって見地では、MARA の 名盤 "America" に通じるものもあるかも。
ヘヴィでありながらキャッチーな魅力に満ちた #2 "I Believe"、アコースティックな安堵が流れる #3 "Falling into Bliss"KINGSTONE WALL 真っ青にマジカルな #4 "Trapped Inside"、テンションの効いたカッティングが洒落たアダルトさを醸し出す #7 "Bleed into Me" をはじめとする楽曲の数々は、時にヘヴィにグルーヴしたりさり気なく変拍子をかましたりしつつ、全体の印象はアコースティックで「女性ヴォーカルもののロック」といっても充分に通用する癒さ具合。
シンフォ風味は必要最低限に押さえ、様々なキャリアを経た上でここに辿り着いたと思える懐の深すぎる熟練のプレイが人間味に溢れた自然体である・・・ってのが、この BRAVE の魅力だな〜。

Jacket BRAZEN ABBOT 85
Guilty as Sin (2003)
ブルガリア人ギタリスト Nikolo Kotzev のプロジェクト BRAZEN ABBOT の、6年振り4枚目のアルバム。
DEEP PURPLERAINBOW ルーツの古典的とも言える芯線を往年の北欧メタル独特の透明感で包んだ、程度にドラマティックかつキャッチーな落ち着いたサウンドは、まさに聴いてて心の底から「和み」を感じる程よい匙加減。
今回 Nikolo プラス元 EUROPE 3人組 John Leven (b), Mic Michaeli (key), Ian Haugland (dr) による演奏の上で歌声を披露するのは、Joe Lynn Turner, Jorn Lande, Goran Edman の3人。Nikolo との相性の良さを見せつける Joe Lynn Turner の “RAINBOW 風味メーカー”として圧倒的な存在感、ここでも鬼神の如きオーラで全てを自分色に染め上げる Jorn Lande のやっぱり超絶な唯一神的歌唱もマジ凄いが、オレはやっぱり Goran Edman の歌に心惹かれるわ。「彼が歌えば北欧メタル」という「Mr.北欧メタル」な歌唱が生むその空気感には、何物にも替え難い居心地のよさを感じてしまうわ。
Nikolo 自身の、やや線が細いながらもセンスの良さを感じさせるプレイも何気に好きだな。何気ないオブリガードに漂う本格的にクラシカルな素養にグッと来るデス。 (Aug. 10, 2003)

Jacket BRIAN MCDONALD 85
Wind It Up (2000)
Beau Hill 人脈の裏方職人の約13年ぶりのリーダーアルバム。
緻密に構築されたアレンジが畳み掛ける壮麗でゴージャスな音の壁、コーラスワークの手法は、NOUVEHUX を超えるほどに(苦笑/なんつー喩えや)DEF LEPPARD そのもの。
そこにプログレ A.O.R. に通じる甘さと翳りのある良いメロディ、完璧なプロダクション、そして Reb BeachAlex Masi の超絶ギター! この音さ、このオヤジのソロ名義ではなくルックスよさげな若者のバンド名義だったら、日本で大爆発するって、ホンマ。
「職人オヤジが苦節ウン年やっと表舞台に・・・」的な作品としてやり過ごしてしまうと、割を食うかもよ!

Jacket BRITTON 85
Rock Hard (1988)
アメリカンハードの王道。スムーズなGが魅力的。

Jacket BURIED DREAMS 85
Perceptions (2000)
メキシカン・シンフォニック・ネオ=クラシカル・デス。
IRON MAIDEN を想起させる伝統的な HM のフォーマットを基に、テクニカルなネオ=クラシカル・フレーズを絡ませて緩急豊かにドラマティックに展開する様は、若いパワー漲る勢いに満ち溢れたエネルギーの噴出が、あまりにも見目に眩しい。
Fredrik Nordstrom によって STUDIO FREDMAN にて録られたその纏まったサウンドは、「メキシカン」っつー辺境イメージから来るチープさは微塵もなく、BLIND GUARDIANRHAPSODY のTシャツに身を包んだ各メンバの技量にも、不安なところは一切ない。
いやー、カッコイイよ、コレ。泣きのパートの煽情力が非常に高いのも◎だし。あとはキラー・チューンがあれば文句なしだな。
バンド名の礎となった CARCASS の名曲 "Buried Dreams" のカヴァーも収録。

Jacket BURNING IN HELL 85
Burning in Hell (2004)

数年前にリリースされたデモが局地的な話題になってたブラジルのメロディック・スピード・メタル・バンド BURNING IN HELL の 1st フルレンス・アルバム。

メランコリックなメロディを携えて超速なる疾走を重ねまくる様は、否応にも“神速メロスパー”(←一発変換/汗)DRAGONFORCE を想起させる。

・・・が、同じ超速でも、いわゆる“メロスピ”の軽快さとは一線を画した“無骨な漢らしさ”が漂っているのがこの BURNING IN HELL ならではの味わい。ライヴでのシンガロング、コール&レスポンスを想定した勇壮な楽曲を支える、スピードを載せつつもパワー感のあるリズムの凛々しさは、OUF とすら呼べよう正統派ピュア・メタルがそのままスピード・アップしたかのような地に足の着いた興奮を運んでくるデスわ。

高音でヨレるヴォーカルをはじめ随所にヘナチョコ感もあるけど、それもまた愛嬌と許せる何かが存在するのも面白いな。  (Jul. 08, 2004)


Jacket BURNING RAIN 85
Plesure to Burn (2000)
衝撃の復活を遂げたデビュー盤の名を汚さぬ快心の 2nd。
火の粉を散らしてラウンドするハード・ドライヴィンな 80年代後半~90年代初頭スタイルのアメリカン・メタルは、Keith St. John のブルージーなヴァイヴ、そしてそこかしこで乱舞する Doug Aldrich のエナジーとエモーションの噴出が結果的に超テクとなって噴出する鳥肌ギターによって暖かな人肌の生命を与えられている。
全体の毛色とはちょっと異なるものの、哀愁 HR の超佳曲 "Cherie Don't Break My Heart" がハートを鷲掴み。いやぁ、イイ曲だわ。
Doug Aldrich よもう一度表舞台に!

Jacket CADACROSS 85
Corona Borealis (2002)
2001年リリースの 1st フル "So Pale is the Light" を先々月にゲットしたばかりのフィンランド産メロディック・デス・メタル・バンド CADACROSS の、日本デビューとなる 2nd アルバムは、1st を聴いて感じた煮え切らなさを払拭する大成長が眩しい一枚。
壮麗なシンフォニーを纏ったキラキラ&メロメロな甘口メロディック・デスという基盤は変わらずも、ヴァイキング・メタル的な勇壮さやフォークロアな民謡風味を強め、さらには XaMetalic なエピック・テイストまでもを増加させたその強力なサウンドからは、前作で感じられたショボショボな「オタクな宅録テイスト」は見る影もない。鎖帷子を身に纏った(嬉泣)ニュー・シンガー Sami Aarnio の咆哮も良ぉーく聴こえるし。
楽曲のスタイルも、女性シンガー Nina Laakso 嬢の味付け程度ながら重要なテイストとなっているメロディックな女声コーラスやフォークロアに絡むアコーディオンなどでヴァラエティを不可すると同時にしっかりとしたリズムがガッツィーな力強さを打ち出した、CHILDREN OF BODOM フォロワーから脱却せんとする意欲を発散したものだ。
NIGHTWISH に通じる勇ましいオーケストレーションが高揚を誘う民謡臭も強い #4 "Morning Star"CHILDREN OF BODOM の影響が色濃く残る #6 "Flaming Ember"、インパクトに満ちた勇壮なパワー・メタル #9 "Wreath of Seven Stars" あたりは特に印象的で、悶々とした哀切メランコリーの風合いは、すでに ETERNAL TEARS OF SORROW に匹敵する一級品の風格すら滲ませるほど。
まぁ、まだまだ個々の楽曲自体にやや淡白な印象があって、それぞれの楽曲そのものの魅力というよりは「全体のムードの良さ」が勝っていたりはするけれど、今後この CADACROSS にコレ系バンド群の先頭集団の一角を担っていって欲しいという期待を抱かせるには 充分なクオリティを持った作品だ。
ボーナスとして収録された #11 "Wreath of Seven Stars (in Normal Voice Version)" は・・・本編中のデス・ヴォイスで歌ってるヤツの方が、69万倍カッコイイと思いまシタ。

Jacket CAIRO 85
Cairo (1995)
圧巻の構成力で聴かせるマグナ・カルタ・レーベル第三弾のテクニカル・プログレッシヴ。

Jacket CANDLEMASS 85
Chapter VI (1992)
普通のHMになってしまったが、一曲目が死ぬほど良い。

Jacket CANOPY 85
Serene Catharsis (2006)

スウェディッシュ・デス・メタル・バンド CANOPY の1stフルレンス・アルバム。

圧力に満ちたアグレッションと低音や迫力に逃げない理知的なテクニカル叙情パートが相互に反応しあう妙な浮遊感がナイス。 クオリティタカス。  (Sep, 25, 2006)


Jacket CARNAL FORGE 85
Aren't You Dead Yet? (2004)

スウェディッシュ激烈デスラッシャー CARNAL FORGE の 5th アルバム。

Stefan Westerberg (dr) の怒涛の豪快ドラミングをエンジンにすべての物をなぎ倒しながら邁進する整合感に満ちたブルータル・メタルの破壊力が生む心地良さはサスガの一言。

オレ的にはこの CARNAL FORGE 最大の魅力である Jari & Petri Kuusisto 兄弟の扇情的なツイン・ギターが、本作ではこれまで以上にたっぷりとフィーチュアされている印象なのが嬉しいッス♪  (Jul. 08, 2004)


Jacket CASUS BELLI 85
In the Name of Rose (2005)

ギリシャのパワー・メタル・バンド CASUS BELLI の 2nd アルバム。

悪くない出来だったもののやや焦点がボケ気味だったデビュー作から一転、ジャーマン・ティピカル・パワー・メタルと 80's U.S. パワー・メタルの中間あたりの質感を持つ剛健なパワー・メタルは、暑苦し系の熱唱ヴォーカルを生かした剛球勝負に焦点を定めたかの統一感が格段の成長を感じさせる。

バンドの看板ネオ=クラシカル・ギタリスト Panos Arvanitis がエモーショナルに弾きまくる様が同郷の Gus G. を連想させることもあって、その音像は MYSTIC PROPHECY, FIREWIND に近いものとも言えるが、楽曲の出来としては文句なしでこの CASUS BELLI に軍配が上がるね。 随所で聴けるメロウな味わいもナイス。

RAGEPeavy Wagner がゲスト参加してます。  (Aug. 14, 2005)


Jacket CATHEDRAL 85
The Ethereal Mirror (1993)
デスメタルから、本格的サバスHRに大変身。

Jacket CAUGHT IN THE ACT 85
Relapse of Reason (1995)
超強力哀愁美旋律HR! わかりやすいGフレーズが泣きを増長する。

Jacket CENTRAL PARK 85
Unexpected (2006)

80年代に独ミュンヘンで結成され、WEA,Virgin等の大手レーベルと接触しながらも解散した産業プログレッシヴA.O.R.ハード・バンド CENTRAL PARK が再結成し、念願のデビューアルバムをリリース。

煌びやかなポリシンセの飛翔がリードするダイナミック&キャッチーな楽曲は、当然のように変拍子を絡めまくるテクニカルな隠し味をシンガーの熱唱がポピュラリティに変えてゆく ASIA, KANSAS, STYX, KAYAK, TOTO らに通じるアノ路線。(嬉)

ヴィンテージな味わいとヴィヴィッドな叙情性の交錯が全編を覆う、極めて完成度の高い楽曲/プレイには身を乗り出しっぱなしで、中盤、5トラックを使って22分に亘って繰り広げられる一大ポンプ組曲 #5~#9 "Don't Look Back" にて PINK FLOYD, EL&P あたりまで遡っちゃうシーンでの微妙なダレ具合(汗)も、慣れてくると充分に心地ヨス。

実は本作、どこまでが過去のマテリアルでどこからが新作/新録なのかは現時点ではわからないんだけど、ま、それはこの音が当時のバンドとしてはチョイ斬新でかつ今のバンドとしてはチョイレトロ・・・というイイ感じのバランスだっつーことで〜。(無理矢理)  (Jan, 25, 2007)


Jacket CENTURY 85
Melancholia (2001)
同郷の CREMATORY に縁の深いドイツ産メランコリック・ゴシック・ポップ・メタルの 2nd。
ハード・ロックのエナジーを残しながらもニュー・ウェーヴ方向に傾倒したゴシック的サウンドは、TO/DIE/FOR を筆頭としてこのところ北欧で盛り上がってるノリノリ・ゴシック一派に数えられよう音楽性なのは間違い無いながら、男性シンガー Michael Rohr の粘度の感じられないクリアで明快なヴォーカル・スタイルの功績で、極限まで聴き易いまさに「哀愁ゴシック」という言葉がバッチコンな美味しいスタイル。
デジ・ユーロ・ポップ風味満点の "I Regret", "Nothing No More"、まさにノリノリな "High and Low", "Shine"、郷愁のサビメロがたまんない "Melancholic Light" をはじめとする、全体を包み込むように広がるデジタルな装飾にザクザクとヘヴィにドライヴするメタル・リフがしっかりと絡みつくコンパクトにまとまった楽曲は、どの曲にもキャッチーで女々しい哀愁メロディがキッチリと配されているのが嬉しい。
きっと狙ったに違いないと好意的に解釈したいチープな鍵盤系の音色が醸し出す、テクノに片足突っ込んだこの感触を理解した上で、ここまで聴き易い暗黒系音楽(音自体は全然暗黒ぢゃないけどね)を提示してきた功績はデカイかも。そしてクセになるのかも!

Jacket CHEVY 85
The Taker (1980)

哀愁系N.W.O.B.H.M.バンド CHEVY の遺した唯一のフル・アルバム。 #3 "Skybird" は、かの BOSTON を想起させる泣きの超名曲。


Jacket CIRCLE II CIRCLE 85
Delusions of Grandeur (2008)

Zak Stevens (vo/ex-SAVATAGE) 率いる米産正統派メタル・バンド CIRCLE II CIRCLE の4thアルバム。

USメタルならではの大味な地味さが支配的だったこれまでの作品に比べてドラマティックな叙情味が大幅に増加した印象で、ピアノやクワイアが響く劇的な展開の前には否応無く SAVATAGE の名が脳裏を過ぎる。 いや〜、悶えるわ。

Andrew Lee (g) の技巧的な弾きまくりも魅力的。  (May, 27, 2008)


Jacket CODE RED 85
Wolves of Warfield (2007)

横浜のスラッシュ・トリオ CODE RED の1stフル。

超初期 DESTRUCTION / SODOM タイプ。 リズムのテキトーなドタバタ感やギターソロのスケールの外し方は常人では達し得ない天才の域。(笑) マヂでめっちゃ燃えマス!!  (Nov, 13, 2007)


Jacket COLLAGE 85
Moonshine (1994)
ポーランドの極上プログレッシヴ。欧州ロマンがたっぷり。

Jacket COLOSSEUM II 85
War Dance (1977)
G・ムーアの絶品Gが聞ける。

Jacket CORRS (THE) 85
In Blue (2000)
教えてもらって突然リリースを知った THE CORRS の新作。
1stシングルでもある可愛らしい "Breathless" をはじめ、今回は軽快なリズムのポップソングが大勢を占めている。うーん、泣き度は確実に現象の一途だが、やっぱ安らぐわ、CORRS は、うん。
ちなみに私は Caroline 派。(笑)

Jacket CRYSTAL BLUE 85
Detour (2003)
スウェーデンのメロディック・ハード・ロック・バンド CRYSTAL BLUE の9年振りとなる 2nd フル=レンス・アルバム。
マイルドな爽やかさに包まれた落ち着きのある A.O.R. 系ハード・ロックは、涼しげな愁いたっぷりの #2 "Back on Track"、仄かな哀感漂うバラード #7 "You and I" などの佳曲もあるにはあるが、全体的には決め手に欠ける「中の中」的なソコソコっぽい印象的・・・
・・・なんだけど、鍵盤奏者 Thomas Lassar が兼任する恐ろしいほどに Joey Tempest 似な歌唱の「イカニモ北欧!」って雰囲気が、何にも替え難くイイ感じなんデスわ。その効用は、上記のように「ソコソコな楽曲」を一気に輝かせてるといっても過言じゃないほど。うーん、魅力的。ってゆーか、片手間にこんだけ素晴らしい歌唱を披露されたんじゃ、専任でシンガーやってる人は商売上がったりだわ!ってカンジ。(苦笑)
ソフトなサウンドスケープの中にエッジとスリルを付与しながら切り込んでくる、創設メンバーであるギタリスト Ove Lundqvist の、ネオ=クラシカル素地がシッカリと練り込まれた北欧のプレーヤならではのややテクニカルなメロディック・プレイも◎。(^^)
いやー、このメロハーの好盤、危うく買い逃すところだった・・・。(恐)  (Jul. 13, 2003)

Jacket DALRIADA 85
Szelek (2008)

ハンガリー産フォーク・メタル・バンド DALRIADA の4thアルバム。(改名前の ECHO OF DALRIADA 期から通算)

看板女性シンガー Binder Laura 嬢のやる気なさげ(だがそれがいい)な朴訥歌唱を中心に据えた楽曲群は、その質感をさらに向上させると同時に ECHO OF DALRIADA 時代の辺境色豊かなジプシー系メロディを強く揺り戻した感のある、なかなかの充実度。

有象無象が次々と新規参入する現在のフォーク・メタル・シーンの中で、特徴的な声&メロディという独特の個性を持っているってのは強いなやっぱ。  (Dec, 29, 2008)


Jacket DAMNED NATION 85
Road of Disire (1999)
Burrn!誌の魅力の一つである「ご乱心の高得点(爆笑)」だろうとタカを括って敬遠していた。が、TOWER RECORD の試聴コーナーにあったので聴いてみると・・・おぉ、イイジャン。(苦笑)
基本的には元気&骨太系のHRでありながら、なかなかツボを得た哀愁センスがナイス。とにかく、ソウルフルなシンガーの声質に惚れるね。
曲もなかなか良いし、テクニカルなギターも美味しい。
ただ正直、本来のこのバンドの持ち味である「元気&骨太」が顔を出すと、哀愁野郎であるオレには、ちと辛い部分もあるね。

Jacket DANGER DANGER 85
The Return of the Great Gilder Sleeves (2000)
おぉ、こりゃいい。確かにダルいヘヴィ系のエッセンスを漂わせた曲もあるが、初期っぽいイイ曲多いよ。何曲かは本年度の当サイトのベストチューン候補になり得るんじゃないかなぁ。
もちろん Andy TimmonsTony Bruno の美味しい超テクギタープレイも満載。つーか、Paul Lane ってホント良いシンガーだなぁ。(今更)メモメモ。

Jacket DARK PRINCESS - OLGA ROMANOVA 85
Without You (2005)

ロシア連邦トゥーラに住まう美しき赤毛歌姫 Olga Romanova 嬢をフィーチュアしたメロディック・ゴシック・メタル・バンド DARK PRINCESS のデビュー・アルバム。

同郷のゴシック・メタル・バンド FORGIVE-ME-NOT のメンバー Mikhail Guz (g), Victor Kukoverov (♂vo) 両名の全面的なサポートを得て製作された本作、パッケージのイメージから来るクラシカルなメディヴァル耽美色は意外にも希薄で、デジ風味が仄かに漂うモダンな哀愁ハード・ロック調の楽曲は、EVANESCENCEEDENBRIDGELULLACRY÷3と喩えられよう佇まい。

Olga 嬢の歌声は、Sabine Edelsbacher 嬢 (EDENBRIDGE) の癒しヴォイスを少々太くしたようなしっかりとした存在感を持ったもの。 そんな彼女のお姫様コスなヴィジュアルの先入観が感じさせるのかもしれない歌声に漂うどこか格調高い気品と、全曲の作曲も手掛けた Mikhail Guz の実によく弾く様式派ギターが、楽曲にゴシックな重みを与えているのがイイ感じだね。

名曲レベルのサビメロを持った #2 "Living in Me"、王道フィメール・ゴシック・テイストに満ちた #5 "Reach the Sky"、欧風叙情をしっとりと湛えた #10 "My Fragile Winter Dream" をはじめ、ロシア産とは思えぬような高いクオリティのプロダクションで支えられた佳曲が詰まった好盤ッス。

ちなみに、オレ的には Olga 嬢 よりもバック・ヴォーカル担当(本作のレコーディングには不参加)の Titania こと Khayrullina Irina タン(参照:http://darkprincess.ru/Pic/f1132166915.jpg)の方が好みデス・・・と誰にともなく一応報告。  (Apr. 26, 2006)


Jacket DARK SKY 85
Edge of Time (2002)
ドイツ産メロディック・ハード DARK SKY の 2nd アルバム。
ハード・エッジなギター&華麗なキーボード・ワークがキャッチーで快活な哀愁ハード・ロックを次々と聴かせていく様は、イヤでも TREAT, DA VINCI などの北欧勢の姿を思い起こさせるもので、思わずニンマリ。ポップさとハードさのバランス、そして滲み出る透明感溢れるメランコリーからは「ヴォーカルが普通の声な SHY」という形容も脳裏に浮かんでみたり。
収録曲された楽曲は、どれも北欧哀愁ハード愛好家の胸にグッと来るだろうフックとハード・ロックのドラマティックな側面を持ち合わせたもので、中でも Mikael Erlandsson を想わせる切ないセンチメンタリズムが爆発する #10 "By Your Side" は特に出色の出来。前作でもイントロ3秒で失禁&脱糞必至のオープニング・チューン "Rock Me" という名曲があったように、「必殺の一曲」を作れるバンドはホント強いわ。
しっかしこのスタイル、もしも・・・もしも今は亡きゼロ・コーポレーションが現存していたならば、間違いなくトップ・プライオリティで扱われていただろうなー。#8 "Hard Life" のようなツーバスドコドコの疾走曲がひょっこりと入ってたりするのもなんだかそれっぽいし。(笑) (Feb. 02, 2003)

Jacket DARK TRANQUILLITY 85
Character (2005)

スウェーデンのベテラン・メロディック・デス・メタル・バンド DARK TRANQUILLITY の7thアルバム。

初期の熱き激情と中期のモダンな冷ややかさの融合に成功し、「再生」を強く印象付けた前作 "Damage Done" の流れを汲む強力作。

この2作で自らの進むべき道を完全に把握したバンドは、次にリリースされる名盤 "Fiction" で、その新たな魅力を完全に開花させることになる。  (Jan, 28, 2008)


Jacket DARK TRANQUILLITY 85
Haven (2000)
前作 "Projector" において、突如ゴシックへの大胆な接近を謀った DARK TRANQUILLITY だけど、この新作ではそのモダン・アレンジのエッセンスを巧みに導入した耽美ゴシック風味と、それ以前の本来の彼らが持ち合わせていたアグレッシヴなメロディック・デス・メタルの資質が絶妙にマージされた、激烈なる耽美メランコリック・ゴシック=デスを創り出すことに成功している。
鍵盤奏者を正式メンバに加えたせいか、シンセの大幅な導入によるドラマティックな起伏がとにかくツボを突いてくる。かといってメタル衝動も決して御座なりにしていないところも凄くて、"Ego Drama" をはじめとする胸を締め付ける激情の旋律が配された名曲群は聴き応えバッチリ。
今回、デス・ヴォイスを大胆に復活させた Mikael Stanne。彼、普通声の歌もなかなか上手くて魅力的なんで、もっと普通声のパートがあっても良かったかな。

Jacket DARKANE 85
Insanity (2001)
SOILWORK と共に ARCH ENEMY 的ギター・オリエンテッド・デスラッシュ・メタルを標榜する DARKANE の期待の 2nd は、その醜悪過ぎるジャケットからは想像もつかない冒頭の荘厳な宗教的シンフォ・イントロにまず驚き。
そこからスムースに導入していく先は、超人 Peter Wildoer の爆裂しつつも繊細なドラミングと Christofer Malmstrom のテクニカルでエモーショナルな泣きのマジカル・ギターに引っ張られ最後まで息もつかせず一気に集中させる、アグレッションとメランコリーの交錯するブルータルな世界。
所々で分厚いメロディック・ハーモニーを絡ませながら頻繁に明確なメロディをなぞる Andreas Sydow のヴォーカルは、もはやデス・ヴォイスとは呼びがたく「ダミ声」というレベルの聴きやすさ。
複雑なメロディック・ヘヴィ・リフが疾走する、度を過ぎないドラマティックさが醸し出す雰囲気は、DESPAIR あたりに代表される80年代末期 ~ 90年代初頭の激走ユーロ・スラッシュに通じるいい意味での古臭さを感じるな。(嬉)
ただ、ラップ星人(苦笑)なメンバーショットは、演者の「顔」が見えんがための感情移入のしにくさを助長しているようで、なんだか損してる感じ。特に日本でブレイクしようと思ったら「キャラクター」って大事だからなぁ。。。

Jacket DARKSEED 85
Spellcraft (1997)
Pロストが更に正統派HMの歩み寄った感じ。整合感,哀愁,共にあり。ジャケも○。

Jacket DAVID LEE ROTH 85
Eat 'Em and Smile (1986)
G&Bのハイテンションプレイはいつ聞いてもぞくぞくする。

Jacket DEEP PURPLE 85
Fireball (1971)
ギランの中では一番では?攻撃的だし。

Jacket DESPAIR 85
Decay of Humanity (1990)
ユーロ・スラッシュの雄!クラシカル&コア。破壊的だが整合感有り。

Jacket DEW-SCENTED 85
Incinerate (2007)

ジャーマン中堅デスラッシャー DEW-SCENTED の7thアルバム。

バンドを離れていた Flo Mueller (g) が復帰した本作でも、切れ味と重みを両有した怒涛のデスラッシュ・サウンドは健在。 勢いよく切り込むギター・ソロの感触も含めて益々 SLAYER 度をアップさせた印象な楽曲群の突進力はメッチャ強力で、Andy Sneap の手によるクリアな音圧の後押しもあって終始心地良く「本気のヘッドバンギング」に興じることができる。

#7 "Perdition For All"Jeff Waters (g/ANNIHILATOR), Gus G. (g/FIREWIND) が、#12 "Retain the Scars"Mille Petrozza (vo/KREATOR) がそれぞれゲスト参加。  (Dec, 11, 2007)


Jacket DEW-SCENTED 85
Impact (2003)
ジャーマン・デスラッシャー DEW-SCENTED の 5th アルバム。
W:O:A 2003 でカミーンに「ネオクラですよ」と言われて(笑)アサイチでそのステージを観た時には、全然ノーマークだっただけに予想以上にインパクトあったんだけど・・・それ止まりだったんだよね。(^-^;
で、この新作聴いてビックリ。まさに猪突猛進する切れ味抜群のスラッシーなリズムがメッチャ気持ちイイんですわ。ヘドバン心を理解し尽くしたリズム転換の妙に乗せられるようにヘッドバンギングすると…もう最高!って感じ。
何度も通して聴てると、曲調がやや一本調子だったり、その意外にもウェットなタッチの魅力に惹かれた2人のギタリストのプレイの粗さが目立ってきたりはするけれども、それらはさて置き「ヘドバン用アイテム」として当分のあいだ君臨しそうな気配が漂いまくりデス。  (Oct. 05, 2003)

Jacket DGM 85
Hidden Place (2003)
イタリアン様式派プログレッシヴ・メタル・バンド DGM の美麗ジャケな 4th アルバム。
前作 "Dreamland" が超強力だっただけに否応にも期待が募るが・・・うーん、更なる飛躍を目指そうと色々手を広げた結果、チョイと焦点がボケ気味になっちゃった?(汗)
ヘヴィ but キャッチーなテクニカルな佇まいと堂々たる歌唱を雄々しく響かせる Titta Tani (vo) の Russell Allen 似の声質がもたらす「イタリアの SYMPHONY X」な印象は旧来通りに、本作は更に DREAM THEATER が表現している程度のコンテンポラリなロック〜ジャズ/フュージョンな側面を大幅に強調した作風。
・・・なのはイイんだけど、そーゆーのって深い造詣があってこそ様になる部分だけに、やや懐の浅さが知れちゃってるのが残念。特にキーボード周りにそれが顕著で、その音像にしても線の細さが聴いてて非常にもどかしい。
それでもこの DGM に心酔してしまう理由は、イタリア No.1 ネオ=クラシカル・ギタリスト Diego Reali の存在! 本作でも、シングル・コイルのセクシーなトーンで奏でられるクラシカル+αな悶絶プレイのスリリングなエモーションには、顔が歪まされっぱなしだ。
そして Diego の影に隠れがちだけど、ベーシスト Andrea Arcangeli もカナリのセンスの良さを感じさせる(これが大事)相当なテクニシャン。ついつい耳がベース・ラインを追っちゃう感じね。
まぁアレコレ言いながらも、全体的にはより成熟した充実感が漂っているし、なによりフォロワー以上の魅力が感じられる好きなバンドには変わりないので、これからも楽しみにし続けるんだろうな。
ってゆーかぶっちゃけ、このイマジネーションの沸かないバンド名が、このバンドがイマイチ弾けない最大な要因のような気がしてるんだけど。(苦笑)  (Apr. 24, 2003)

Jacket DGM 85
Frame (2009)

イタリアの中堅プログレッシヴ・メタル・バンド DGM の7thアルバム。

前作は、離脱した Diego Reali (g) & Fabio Sanges (key) の悶絶コンビの穴に Simone Mularoni (g) & Emanuele Casali (key) の EMPYRIOS 組を当て込んだものの、彼らバカテク新メンバー2名の健闘空しくこれまでの DGM 本来の良さを伝えきれていないもどかしさに包まれた一作だった。

その後、追い討ちをかけるようにこれまでバンドを支えてきた看板シンガー Titta Tani (vo) までもが脱退・・・と、状況的には「DGM オワタ!感」満点だったんだけど、本作を聴いて驚いた。 Titta の後任に迎えた新シンガー Mark Basile (vo/MIND KEY) の時に Michele Luppi (vo/ex-VISION DIVINE) を彷彿させる仄かにブルージーな歌いまわしといい、それに鼓舞されるようにいきなりセンスの良さを発揮しだした Simone & Emanuele のテクニカルなパッションといい、各人から魅力的なエッセンスがたっぷりと溢れ出ているジャマイカ!?

楽曲的にも、キャッチーな旋律美と技巧的スリルが絡み合うこれまでのスタイルを保持しつつクールな都会的なモダンさをイイ感じに導入したりして、何かに吹っ切れたようにズンズンと響いてくる。 正直全ッ然期待していなかっただけに、このリカバリっぷりは素直に嬉しいね。  (Jan, 27, 2009)


Jacket DIMMU BORGIR 85
Stormblast (1996)

ノルウェーのシンフォニック・ブラック・メタル・バンド DIMMU BORGIR の 2nd アルバム

その後開花する壮麗さはまだ萌芽の状態で時期を待っているかの非常にチープな音像ではあるけど、プリミティブな暗黒臭と耽美な悲壮感が鬩ぎ合う冷気の高さは圧倒的な魅力を放ちまくり。  (Dec. 26, 2005)


Jacket DIMMU BORGIR 85
In Sorte Diaboli (2007)

ノルウェイが誇るシンフォニック・ブラック・メタル・キング DIMMU BORGIR の7thアルバム。

アートワーク/コンセプト共にアンチクライストな色彩で固めまくった不敬なパッケージングに、My期待はヤヴァい程に募らされていたが・・・うーん、やっぱ前作 "Death Cult Armageddon" が凄過ぎたのか、「らしさ」満点の作風ではありながら少々物足りなさを感じてしまったな。

閉じた瞼の裏に美しき流星群の豪雨が降り注ぐ ICS Vortex 先生 (b, clean vo) の伸びやかなハイトーンが映える #1 "The Serpentine Offering", #5 "The Sacrilegious Scorn", #8 "The Invaluable Darkness" あたりには身を乗り出させられるものの、他の多くの曲はまぁまぁ順当にフムフムって感じ?(←意味不明/苦笑) 本格参加の魔王 Hellhammer (dr) によるドラム・パートも、アレレ?こんなもん?・・・って印象だし・・・。

とはいえ、浮動票層にもアピールしうるプロフェッショナルなメタル・エンターテインメントとして完成され尽くした聴き易さの中で、決してセルアウトに終わらない壮麗なエピカリズムの中でしっかりと息衝く神を冒涜する邪悪なブラック・メタル・フィーリングには、やっぱり大きく心惹かれてしまう。

ま、続編となる次作にさらに期待しながら、今宵もイイ感じにリピートするとしますか〜。  (Jun, 04, 2007)


Jacket DIVERCIA 85
Cycle of Zero (2004)

フィンランドのシンフォニック・ゴシック=デス・メタル・バンド DIVERCIA の 2nd アルバム。

SENTENCED の寒々しいダークな哀愁を IN FLAMES のキャッチーなモダン・エクストリームと NIGHTWISH のシネマティックな壮麗メタル・アレンジで調理した美味しすぎる路線ながら、弱々しいニュー・ウェーヴ系ヴォーカルのあまりのダメさ加減が聴く気を失せさせていた前作から一転、そのヴォーカル・パートの弱さを完全に克服して素晴らしいバンドへの生まれ変わりに見事に成功したことをアピールする改心の一枚だ。

弱点だった♂シンガー Jyri Aarniva (vo) の雰囲気モノの囁きヴォイスは、今回邪悪な力強さの注入とエクストリームなデス=ヴォイスのパートを大幅に増加させた事によるバランスの好転が、儚げなナイーヴさはそのままに耽美な暗黒慟哭をググっと呼び込むというプラスに方向に作用した奇跡的な改善を見せているのが、なんとも頼もしいぢゃあーりませんか。

楽曲的にも、隙の無い確かな演奏力の弦楽隊+鍵盤によるテクニカルなリックと共にドラマティックに急転直下するゴージャスな煌びやかさが、これまた好バランスなデジタル・エッセンスと TO/DIE/FORH.I.M. に通じる中性的なしなやかさを伴って、前作以上の独特な耽美なノリノリ暗黒叙情メタルっぷりを弾けさせているのが嬉しいね。

ちなみに、強力なビートが耳を惹きつけるドラマー Teemu LaitinenTOC, BRIDE ADORNED の彼。  (Nov. 14, 2004)


Jacket DOKKEN 85
One Live Night (1995)
ドンの歌唱が本当に素晴らしい。どれを聞いてもいい曲だなあって思うんだなこれが。

Jacket DOKKEN 85
Live from the Sun (2000)
買うだろ! 聴くだろ!  Reb Beach の久々のこの勇姿に触れたいだろ!いや~、どーしちゃったのこの人・・・ってほど弾きまくっちゃってます。 George Lynch の遺した美味な印象フレーズを生かしつつ、自らのテクニカル&エモーショナルなアイデンティティをぶち込んだ、良いプレイだ。うむ。
で、バンドとしては、ライヴならではの粗さがエネルギーとなって熱く噴出する様がなんとも心地よい。Don Dokken の声に10年前の艶がなかろうと、"Wild" Mick Brown のビートが今の時代となっては強烈に野暮ったかろうと、低音が足りなく迫力に欠ける音質のために名手 Jeff Pilson のベースが引っ込んでようと、関係ないね。肌に合うものは理屈じゃなく心地良いんだから。そのうえやっぱ改めて聴くと良い曲の多さに感服するし。
彼らならではの生き生きとしたコーラスワークも相変わらず魅力的。DOKKEN って、ライブだと曲のエンディング間近にスタジオ盤にはないコーラスパートを演ったりするんだよね。それが本作でもバッチリ入っててスンゲー嬉しかった~。

Jacket DREAM THEATER 85
Six Degrees of Inner Turbulence (2002)
前作 "Metropolis pt 2: Scenes from a Memory" から2年を超える期間を経てのリリースでありながら、その間のライヴ盤リリースやメンバー個々の充実した創作活動のせいかもっと短いスパンで発表されたような感覚を受けるこの DREAM THEATER の 6th アルバムは、なんと2枚組で106分に及ぶ長大なヴォリューム!なのに曲数は全6曲。(笑)
YES "Tales from Topographic Oceans", GENESIS "The Lamb Lies Down on Broadway" そして PINK FLOYD "The Wall"・・・と、プログレッシヴ・ロック・バンドにとっての「2枚組スタジオアルバム」というものはシュールな冒険大作の実験に最適なフォーマットである傾向が非常に高いが、本作もまさにそのパターンにズバリマッチングしている。
DISC ONE で聴けるあらゆる枠組を取っ払ったアグレッシヴかつアバンギャルドな音像は、前2作で顔を出していたカレッジ・チャート・ロック的な穏やかなリラクゼーションやモダンなキャッチーさを大胆に廃して剥き出しの狂気を一切包み隠さない5人の鬩ぎ合いは、言うなれば「究極のオナニー」。今までの作品が「日々のオナニー」だとしたら、本作は「利き手じゃないほうにマニキュアを塗ってさらに血行を止めて感覚を麻痺させての本気のオナニー」だ。
が、そのやりたい放題の火花散るプレイから身を震わす凄みはビシバシと伝わってくるが、フレーズ/アンサンブルの面白みという見地からはうーん、どうでしょう((c)長嶋)グッと来る場面がこれまでになく少ないような。
特に Jordan Rudess については、天上人級のプレーヤである事実は間違いなくその音から迸ってくるものの、全体のムードを左右するような彩色感覚という意味では前任の2人に一歩譲ってるかなぁという感じで、それこそが本作の捉えどころのなさの一因であるような気が猛烈にしている。
とはいえ、"The Glass Prison", "The Great Debate" の13分コンビ(苦笑)には徐々に心を奪われつつあるんだけど。
そして DISC TWO。なんと42分間に亘る(呆)8章仕立てのタイトルトラック "Six Degrees of Inner Turbulence" は、DREAM THEATER がこれまでに見せたことのない一面を垣間見ることのできる壮大なるシンフォ超大作!
持ち味でもある都会的なクールさを控えめに、ある意味辺境ユーロ・ロックに通じる牧歌的で重厚な味わいを醸し出しつつ変幻自在に展開するこの一曲はかなり衝撃的。確かに前記したような「捉えどころのなさ」はこの大曲にも共通して感じる部分があるにはあるけど、端々に凄まじきメランコリーを感じるこの曲に聴く度に新たな悶絶ポイントを発見しながら耽溺できる悦びの一時の心地よさは捨て難いんだよな。
まぁ正直期待していたものとはチョイと異なりつつも、当分は信頼する彼らが提示してきたこの沢山の課題をしゃぶり尽くして楽しく過ごすとするか。

Jacket DREAM THEATER 85
Octavarium (2005)

トップ・プログ・メタル・バンド DREAM THEATER の 8th アルバム "Octavarium" は、そのタイトルどおりの“8”そして“5”という数字に関連する謎を色々な要素に散りばめるというアートな仕掛けを伴っての登場。

そのプログレッシヴな装丁に反比例するように、その内容は持ち前の先進性をそこそこに留めてこれまでを振り返ることに重点を置いたかの集大成的なもので、前作収録曲 "This Dying Soul" を引用しながら乾いたヘヴィネスを回転させる地味目のオープニング・チューン #1 "The Root of All Evil"、浮動票層が好んで聴くようなコテコテのメロウ・バラード #2 "Answer Lies Within"、ポンプな浮遊感がプログレスする #3 "These Walls"、今の DREAM THEATER には演ってほしくないポジティブな希望的メロディが聴こえた瞬間マジでストップ・ボタンを押しそうになった(苦笑)#4 "I Walk Beside You"・・・と、前作で表層に浮き出てきた「変態テクニカル暗黒プログレッシヴ・ドゥーム・メタル・バンド」(笑)としての誇り高き自覚の欠片も感じさせないヌルい印象の前半に、不安は募りまくるばかり・・・。

が、後半で雰囲気は一変。 眩暈を覚えるほどに攻撃的なまさにタイトルどおりのプログレッシヴ・メタル・チューン #5 "Panic Attack"、元ネタと言われる MUSE の存在すらこの曲の中間部のウルトラ悶絶ネオ=クラシカル・ソロ・パートを生むためのモノだと考えれば愛おしく思える #6 "Never Enough"BLACK SABBATH のモダンな翻案っぷりが運んでくるトリッピーな幻惑がタマラン #7 "Sacrificed Sons" の3連発はあまりに強力で、前述のやや薄味の前半と最後に鎮座する24分にも及ばん TRANSATLANTIC 風味のマターリ超大作タイトル・トラック #8 "Octavarium" のボチボチ具合を帳消しにするその威力の前にすっかり大盛り上がりだ。

だけど・・・うーん、“8”と“5”の謎って「収録されてる音符の数が従来比 5/8」ってこと?(苦笑)みたいな、全体的にスリルよりはエモーションの方を強調したような作風からは、楽曲に対する根本的な思考方法が今までとはちょっと変わったような雰囲気なんだよね。 James LaBrie (vo) の THE DARKNESS 調のキモめなエモ歌唱もそうなんだけど、なーんかメンバー全員の目指す先が一致していないような危うさを感じるってのは・・・チョイ気にし過ぎかな?

まぁ今のところは一部の曲を除いてやや散漫な印象だけど、今後聴き込んだり "Falling into Infinity" ん時みたいにライヴ・ヴァージョンで聴いたりするに連れ、ジワジワと良さがにじり寄ってきてくれることを期待デス。  (Jun. 07, 2005)


Jacket DREAMTIDE 85
Here Comes the Flood (2001)
残念ながら現在解散状態にある FAIR WARNING のガチャピン・スカイ・ギタリスト Helge "Gatcha-Ping" Engelke のニュー・バンド DREAMTIDE のデビュー作。
問答無用の FAIR WARNING ハイ=ライト・チューンの趣を備えたオープニングの "What You Believe in" のサビでついつい「Cooome Doooooownnn!♪」と叫んでしまった瞬間に、このバンドがシンガーを交代&改名した FAIR WARNING だということをしっかりと認識した。まぁ初期のドラマー C.C. Behrens にツアーで弾いてた鍵盤奏者 Torsten Luderwaldut、そして Gatcha-Ping(汗)と元 FAIR WARNING が3人も居るんだからそりゃしょ〜がないよなぁ。
が、その楽曲は冒頭の必殺チューン "What You Believe in" をはじめ "Come With Me", "Promised Land" といったモロ FAIR WARNING な曲ばかりではなく、ドリーム・キャッチャーを配したそのアート・ワークとリンクするネイティヴ・アメリカンにまつわる雰囲気や ZENO 的なオリエンタリズム、そしてあげくの果てには VENTURES 風サーフ・サウンドのテイストまでもを絡ませてみたりと、Helge Engelke 個人が興味あるものをまとめあげてみたという色合いで、なかなかヴァラエティに富んだ良い出来のものが揃っている。
その魅惑の楽曲群を歌うのが注目のニューシンガー Olaf Senkbeil だが、甘い声質をよく伸ばすハイ・トーンとともに中音域でも情感をしっかりと歌いこなす実力派でなかなか健闘しているし彼ならではの魅力も充分に感じるんだけど、たまぁ〜に顔を出す鼻にかかったクセのある唱法が惜しいところで微妙なダサさを演出してしまっているのが、気になりだすとカナリ気になるんだな。。。 やっぱ楽曲が楽曲だけにどうしても「あぁ、この曲を Tommy Heart が歌っていたら・・・」と思ってしまうしね。過剰にヴォーカル・ハーモニーを重ねるそのアレンジもちょいと鬱陶しさを感じるし。。。
とはいっても、もはや Helge Engelke のトレードマークでもある鳴き声を上げながら飛翔するスカイ・ギターが噴出する開放感と哀感の心地よさはやはり悶絶級だし、専任キーボーディストの存在による FAIR WARNING 以上のキラキラ感も美味しい美味しい。久々に聴いた C.C. Behrens の My ツボなタイミングでハードにヒット&ドライヴするドラミングも◎だしね。

Jacket DREAMTIDE 85
Dreams for the Daring (2003)
Uli Jon Roth 直系ギター・プレイヤー Helge Engelke 率いるジャーマン・メロディック・ハード・ロック・バンド DREAMTIDE の 2nd アルバム。
前作で気になったシンガー Olaf Senkbeil の歌声に感じられた「クセ」が減退し、彼の伸びやかな旨味に満ちた歌声に素直に身を委ねることができるようになったおかげで、1st アルバム以上にこの DREAMTIDE のマイナー・コードのカッコイイ哀愁チューン群が心置きなく楽しめるようになったのが嬉しいな。
必殺レベルの #2 "Live and Let Live" をはじめ、収録された楽曲はどれも Olaf の色気あるハイ・トーンと Helge のエモーショナルな弾きまくりが炸裂する悶絶度の高いもの揃い。今回も C.C. Behrens のラウドなハード・ヒットが映えてるし。(^^)
ただ、サビを取っ替えても成立しそうなほど似たようなタイプの曲が多いのと、Helge のソロ・パートが長くて嬉しいって度を越えて長尺過ぎる場面があったりという、幾つかの気になる点も目立つかな?
それでも、ドライヴしながら聴き流してる時には本当に心地良いんで、まぁそのあたりはヨシとするッスわ。  (Oct. 05, 2003)

Jacket DUNGEON 85
The Final Chapter (2007)

オーストラリアを代表する実力派パワー・メタル・バンド DUNGEON の5thアルバム。

本作をもって解散することを表明した彼らだが、ラスト・アルバムとなった本作こそがドラマティックなメロディック・メタルの理想形とも言える彼らの最高傑作となったのは皮肉というべきか。。 彼らの持ち味であるガッツィーな漢臭さとテクニカルかつ流麗な旋律美がダイナミックに研ぎ澄まされた楽曲の数々は、まさに「有終の美」という言葉が相応しい逸品揃い。 悶えマス。  (Oct, 10, 2007)


Jacket ECLIPSE 85
Second to None (2004)

スウェーデンのメロディック・ハード・ロック・バンド ECLIPSE の 2nd アルバム。

快活でダイナミックなハード・ロックは決してベタベタな叙情系ではないが、そうは言ってもやはり透明感を感じずにはいられない仄かに哀愁の漂うキャッチーなメロディと、卓越した技量での隙の無い演奏がもたらすクリアなエッジはいかにも北欧的で、そっち方面に対する満足感をとりあえず充分に満たしてくれるとは言える物。

そんな風に、オレ内での「北欧メロディック・ハードの理想」からすると、楽曲的には決してストライクなスタイルではないんだけど、Joey Tempest meets Goran Edman ってな感じの魅力的な声質のシンガー Erik Martensson の更にタフさを増した逞しい歌唱と、ネオ=クラシカル素地のテクニカルなパッセージを惜しげも無く弾きまくる Magnus Henriksson (g) のいかにもスウェーデンのギタリストらしいエモーショナルなプレイの輝きが、この ECLIPSE を楽曲の好み云々を超越した魅力で包んでいるんだよな。前作でも虜になったこの2人のプレイが、本作ではその前作以上に思い切りよく展開されているのが、聴いててなんとも心地良い感じ。

#3 "Second to None", #4 "Streets of Gold" らの情感溢れるメロディック・ハード・ロック・チューンの中に、様式派北欧メタルの味わいを色濃く反映した #6 "Nothing Between Us" やワイルドでアグレッシヴな疾走チューン #8 "Body and Soul" などのアクセントを配しつつ、全体的にクールな洗練を漂わせる気負わないセンスの良さがたまらないんですわ。

あ、Mats Olausson がゲストでキーボード弾いてマス。  (Apr. 04, 2004)


Jacket EDGUY 85
Theater of Salvation (1999)
前作 "Vain Glory Opera" は若きニューカマーとしては充分なクオリティを誇ってはいたものの、随所で目立っていたアレンジの稚拙さが気になって、ど~してものめり込むことが出来なかった。
が、イントロに続いて「ジャンルとしてのジャーマン・メタル」の理想形を絵に描いたような疾走チューン "Babylon" で幕を開けるこの新作では、そのあたりの不安が一掃されていて、その一皮向けた垢抜けたクオリティにまずはビックリ。
確かに前作での彼らの魅力の一つだった「クサいアクは」減退し、その為に骨格が露わになった楽曲は「~みたい」と指摘されるのが完全に納得できるほど類型的ではある。歌は嫌でも Michael Kiske を連想させるし、疾走ナンバーも多いしね。
だがそれを差し引いたとしても、明らかに前作よりずっと好印象だ。
数々の疾走ナンバーは当然ながら、ミディアム・テンポの哀愁メタル "Holy Shadows" でのキャッチーなセンス、"The Unbeliever" のリフ攻撃のカッコ良さ、12分にも及ぶオペラティックで大仰なタイトルトラック "Theater of Salvation" の構築美、そしてボーナス・トラックのアコースティック・バラード "Trace of Life" で聴かせるしっとりした哀感・・・その随所でこの EDGUY の特色とも言えるドラマティックなクワイヤや演劇的な場面転換は以前と比較にならぬほど洗練された形で提供されているし、ライヴでのオーディエンスの大合唱が容易に想像できるキャッチーで高揚感に溢れた「メロディの魅力」は、前作のそれを遥かに凌駕しているのだから!
そしてバンドを牽引するシンガー Tobias Sammet の、Michael Kiske を意識した歌いまわしながら、自身の勢いを見事に封入した大器を予感させる堂々とした歌唱には、心トキメかざるをえんでしょう。
目下のライバルは SEVENTH AVENUE かな。(笑) (99/01/27)

Jacket EDGUY 85
The Savage Poetry (2000)
青ッちぃかった頃に出した自主制作のデビュー盤を今の技術とセンスでリメイクした企画盤・・・ではあるのだが、こりゃもう、収録されたマテリアルがたまたま昔のネタであるというだけの「正式なニューアルバム」として捉えたいほどの「前作からの前進具合」。
Tobias Sammet の堂々とした唄いっぷりは、振幅の大きな(しかも妙に規則正しい)ビィヴラートが相変わらず気になるものの、やっぱ聴いていて気持ちいい。

Jacket EL & P 85
Pictures at An Exhibition (1972)
クラシックをモチーフにした緊張感溢れる一枚。

Jacket ELDRITCH 85
El Nino (1998)
おぉ、化けた感じビンビン。(^_^)
腰の入った硬質なヘヴィ・メタルと、細部まで精密に造り込まれたプログレッシヴ・アレンジ・・・敢えて喩えるならば DREAM THEATER"Awake" で実践してみせた暗黒面と ANGRA 的な優雅な明快さが見事に融合している。
シンガー Terence Holler の、Mike Verscera を思わせる真っ直ぐでトレブリーな声質と Andre Mathos (ANGRA) 的なへなちょこさを兼ね備えたややB級な歌唱は好き嫌い別れるところだが、ヘッドバング必至のアグレッシブなリフ攻撃の上を Eugene Simine の奏でるテクニカル叙情ギターと Oleg Smirnoff 操る激テクシンセが火花を散らしながら交錯する様は堪らなくスリリング。
特に Oleg Smirnoff はセンスフルなシンセソロはもちろん、有機的なオルガンプレイや緻密なサウンドエフェクトも確実に「ツボ」にハメてくる、久々に「天才かも!?」と感じさせる鍵盤界の逸材。
全曲文句無しというわけではないが、音質といいプレイ・楽曲といい、現在のイタリア物の中では最高の部類に入る一枚だと思う。

# 最後の一枚を譲ってくれた DDS さんに感謝!

Jacket eleanor 85
A Circle of Lament (2008)

女性シンガーを擁する大阪のメランコリック・ゴシック・ロック/メタル・バンド eleanor の1stフルレンス・アルバム。

淡いメランコリーをほの暗くドライヴさせる後期 SENTENCED にも通じる風合いの楽曲が噴出する哀感はただならぬもので、中音域で愁いを綴る Shiori Vitus 嬢の独特の浮遊感、そして情念のレスポール使い Kazushi Nomura (g/ex-MANIPULATED SLAVES, SLEAZY WIZARD) のエモーショナルに泣くギターが琴線を直撃する。

自分達の好むアーティストをよく研究した・・・というよりは、それらをHailした上で自らの内から自然に生まれ出たものを上手く纏め上げたと感じさせる曲作りのセンスの良さは国産バンドの中では明らかに群を抜いており、#3 "Name", #4 "Sorrow" の「超 AKIN タイプ」(苦笑)な2曲をはじめ“名曲”と呼べるクラスの楽曲が並んでいるのがメチャ頼もしい。 それだけに、悪くはないが決して良くもないサウンド・プロダクションがチョイと気になるのも事実だが、まぁそのあたりは次作以降に期待ってことで。

先日、しばらくバンドを離脱していた初代ドラマー Fast as a Shark 氏がラインナップに復帰したというめでたいニュースも入り、今後のライヴ活動も益々楽しみッス。  (May, 11, 2009)


Jacket ELEGY 85
Lost (1995)
相変わらずのテクニカルな泣きのHM。Vのうまさが堪能できる。Gは弾きすぎ。

Jacket ELIS 85
God's Silence, Devil's Temptation (2003)
「世界で6番目に小さな国」リヒテンシュタイン公国のフィメール・ゴシック・メタル・バンド ELIS のデビュー作。どうやら、以前 ERBEN DER SCHOPFUNG という名義で作品を一枚リリースしていたバンドが改名してこの ELIS となった…ってことらしいので、実質的には 2nd の扱い?(謎)
ヘヴィ・リフと切ないピアノが絡むラウドな骨格に適度にシンフォニックな味わいを振りかけ、それをエレクトロなデジ風味で丁寧にコーティングした完成度の非常に高いフィメール・ゴシック・メタルは、WITHIN TEMPTATION の空気感を感じさせつつも、時に疾走をも厭わぬヘヴィ・メタルな色彩がポーランドの DELIGHT の名を思い起こさせる逸品。
一聴してすぐにこの耳が捉えたのは、やっぱり東欧系歌姫 Sabine Dunser 嬢のフワフワとシッカリの中間くらいの可憐かつ妖艶な歌声と、その心地良い声質で綴られるメロディの優れたキャッチーさだ。各楽曲でシツコイくらいにリピートされる英語&ドイツ語で歌われるそのキャッチーなサビメロの数々は、驚くほどの即効性の高さを持って迫ってくる。
Sabine 嬢の声質が Amy タン (EVANESCENCE) に似てるせいってだけではなく、そのメロディの端々に EVANESCENCE っぽい節回しがしっかりと散見できる「逆輸入」な風合いも興味深いな。
ゴシックの耽美さ、ヘヴィ・メタルの昂揚(ソロ・ギターから漂う80年代的風味がこれまたイイ感じ)、ニュー・ウェーヴィーなモダンさ、そしてポピュラリティに満ちた美しいメロディの全てを程良いバランスで融合させることに成功したこの ELIS、My 脳内のフィメール・ゴシック・メタル勢力図の中心付近にいきなり参入デス。  (Nov. 12, 2003)

Jacket ELIS 85
Dark Clouds in a Perfect Sky (2004)

リヒテンシュタイン公国が誇る上質ゴシック・メタル・バンド ELIS の 2nd アルバム。

Sabine Duenser 嬢のフワフワでありつつしっかりと芯もある萌え萌え可憐ヴォイスが冴え渡る王道フィメール・ゴシック・メタルはデビュー作譲りの高品質で、前作で感じられた EVANESCENCE 風味とも言えるモダンさを控えて更にヘヴィ・メタリックな硬質の色合いを表面に浮き上がらせると同時にキャッチーさも増加させる・・・という離れ業が生んだ、言い様のない「メジャー感」はサスガの一言。

80年代的なメタル・メランコリーを運んでくるたっぷりのギター・ソロ・パートの存在も強いね。  (Nov. 02, 2004)


Jacket ELVENKING 85
Wyrd (2004)

イタリア産エピック・フォーク・メタル・バンド ELVENKING の 2nd アルバム。

ヴァイオリンやフルートが乱舞する上にノーマル、デス、フィメール・ヴォイスがシアトリカルに折り重なる民謡メタルの郷愁と、疾走するヨーロピアン・メロディック・スピード・メタルの高揚感が融合したクッサい楽曲の数々は、相変わらずややチープな稚拙さが散見できながらも殺傷力高し。

ニュー・シンガーのややショボめながら“小型 Tobias Sammet”的なテンションの高い歌唱も嫌いじゃないデスよ。  (Jun. 12, 2004)


Jacket ENTWINE 85
Gone (2001)
フィンランドのメランコリック・ゴシック・メタル・バンド ENTWINE の 2nd は、哀感漂うメロディを8分でダウン・ストロークするリフと共に快濶な重量ビートに乗せるという、同郷そしてレーベルメイト (Spikefarm) でもある TO/DIE/FOR っぽさ満点のサウンド。
切ないメロに泣けてくる "New Dawn", "Silence is Kiling Me" の2曲のキラー・チューンに代表されるように、各曲のサビメロも思わず口ずさめるほどによく出来てる。
明朗でクリアなシンガーの男性ながら女性的な声質のせいか、TO/DIE/FOR と比較すると軽快でポップに感じながらも、ストリングスや女声を配した広がりのあるウルウルな感じは意外にも耽美ゴシック的。所々で聴かれるツイン・ギターの妙味も◎。

Jacket ENTWINE 85
Time of Despair (2002)
フィンランドのメランコリック・ゴシック ENTWINE の 3rd アルバム。本作も前作同様のノリノリ系哀愁ゴシック系の王道まっしぐらな方向性を継承する内容だ。
仄かなデジ風味や壮麗なシンセの響き、そしてキュートな女声を巧くアクセントとして用いながらも、その楽曲の主体を成すのはキャッチーなリフに2本のギターによるハーモニーが絡む80's MTV メタル的な風情も漂ったりするギター・アレンジ。
何といっても「曲が良い」ってのは強い。このポップでキャッチーなんだけどゴシックならではの退廃的な暗さも忘れない楽曲が手を変え品を変えヴァラエティ感のある哀愁を紡ぐ様は、聴いててホント心地よいもんな。
この手のスタイルを持つバンドの中では常套的な爬虫類系ヌメリとは無縁のシンガー Mika Tauriainen のクリアな歌声が、そんな魅力的な楽曲の持つメロディを素直に耳に運んでくるのもポイント高いし。
・・・と肯定的な感想で埋め尽くしつつも、まぁ正直言って期待以上でも期待以下でもない「予想通りの良さ」なんだけど、これがけっこう聴くほどに徐々に響きが増してきてるんだよなぁ。
ラストに収録されたボーナス・トラックの KISS のカヴァー "Tears are Falling"、これがまたカナーリイイ感じなのが嬉しいッス!

Jacket EQUILIBRIUM 85
Sagas (2008)

ジャーマン・ヴァイキング・メタル・バンド EQUILIBRIUM の2ndアルバム。

前作でデビューした時点で既に若さに似合わぬ衝撃的な品質を備えていた彼らだが、この約3年の間になんと Nuclear Blast とのサインに成功、そのステップアップに比例するように、自慢のキラキラ疾走ヴァイキング・メタルは更なる濃密な充実を果たしている。

シンフォニックなシンセに生笛&生弦も加わって、更に壮麗さを増しながらフォーキーに突っ走る楽曲のインパクトはやはり絶大で、若々しい煌きの中で所々に普遍的なロックのヴァイブを滲ませる成長が感じ取れるのも嬉しい限り。

ただ、個々の楽曲としては、1stアルバム "Turis Fratyr" の粒の揃い方に今一歩及んでないかなぁ?という印象も。。。 80分近い超大作を飽きずに聴かせるには、まだちょいと懐が浅いかも。

ま、Sandra Völkl タン (b) がカワユスなので全然問題ないけど!  (Dec, 03, 2008)


Jacket EVANESCENCE 85
Origin (2000)
メジャーデビュー前の自主制作アルバム。いや〜、想像以上にゴシックだね。
#2 "Even in Death", #3 "Lies", #6 "Imaginary" あたりの暗黒色がマジくるわ、こりゃ。  (Sep. 16, 2003)

Jacket EVEREVE 85
e-mania (2001)
大大大好きな漢系 Gothic Metal Band EVEREVE の、Massacre Records に移籍しての 4th Album。
Modern 方面に色気を見せない最後の砦だった EVEREVE だったが、やはり彼らも・・・っツー事で、前作での予兆を遥かに越える Electric な仕掛けを大胆に導入したノリノリの New=Wave 系 Sound に彩られている。
だが、そこは EVEREVE、彼らの本質である「漢の哀愁」は些かも犠牲になってはいないし、メロメロの耽美な叙情もしっかりと味わえる。それに Catcy になった分、彼らの哀愁 Melody の素晴らしさが更に浮き彫りになったっていう「瓢箪から独楽」的な効用もあるしぃ。
以上、思い入れのある Band に対する贔屓目 Review なのでご注意を。(苦笑) って、ホントに悪かないよ、てゆーかやっぱイイ! なんだかんだ言って、Techno で TO/DIE/FOR"Someday"、A.O.R. Goth とも形容できるだろう Digi=Romantic な泣きに涙腺が緩む "T.o O.ur D.enial" は紛れもなく本年度の Best Tune 候補だし。

Jacket EVIL MASQUERADE 85
Fade to Black (2008)

ZOOL, WUTHERING HEIGHTS, ex-MOAHNI MOAHNAHenrik Flyman (g) 率いるデンマークをベースとするネオ=クラシカル・メタル・バンド EVIL MASQUERADE の4th。

前作で Apollo Papathanasio (vo/FIREWIND, ex-TIME REQUIEM etc.) をシンガーに迎えたのに加え、本作ではリズム隊をなんと MIND'S EYEJohan Niemann (ex-THERION), Daniel Flores (dr/SECRET SPHERE, HUBI MEISEL, ZOOL, FATAL FORCE, TEARS OF ANGER, XSAVIOR, AFTERGLOW, 7DAYS, THE CODEX... etc.) というコンビに入れ替えて、結成当社とは完全に別バンドの様相に。

しかし、Henrik が主導権を握る音楽的スタイルには大きな変化は無く、そのシアトリカルなクラシカル・メタルはこれまで同様に楽しめる。 Apollo の豊潤な熱唱も◎。  (Dec, 04, 2008)


Jacket EXPEDITION DELTA 85
Expedition Delta (2008)

PSYCHOPARADOX, ALOGIA なるバンドで活動するセルビア人ギタリスト Srdjan Brankovic のソロ・プロジェクト EXPEDITION DELTA の1stアルバム。

自身が在籍するプログレッシヴ・メタル・バンド ALOGIA のメンバーに加え、Santiago Dobles (g/AGHORA, ex-CYNIC), Sabine Edelsbacher (♀vo/EDENBRIDGE), Gary Wehrkamp (key,g/SHADOW GALLERY), Richard Andersson (key/SPACE ODYSSEY, TIME REQUIEM, MAJESTIC), Erik Norlander (key/LANA LANE, ROCKET SCIENTISTS), Joost van den Broek (key/AFTER FOREVER, SUN CAGED, AYREON, STAR ONE), Rene Merkelbach (key/GOREFEST), Andrea De Paoli (key/VISION DIVINE, LABYRINTH, SHADOWS OF STEEL), Torsten Röhre (key/SILENT FORCE), Vivien Lalu (key/LALU, HUBI MEISEL, SHADRANE) ほか多数のゲストのサポートを得て作り上げたのは、80's 産業プログレ・ハードの煌びやかさと大陸的なドライヴ感を併せ持ったメロディック・ハード・ロック・チューンの数々。

Srdjan 自身のエモーションをテクニックで包み込んだ「東欧の隠れた名手」らしい味のあるプレイも聴きものだが、なによりギタリストのソロ作ってことを感じさせないノスタルジックな雰囲気溢れる曲のよさが◎。 豪華キーボード陣が主張し合う往年っぽいプログレッシヴ・マインドもスゲーです。 最近のバンドだと A.C.T. に近い雰囲気もあるかな。  (Dec, 23, 2008)


Jacket FAIR WARNING 85
Brother's Keeper (2006)

祝復活! 哀愁ダダ漏れの叙情旋律に思わず腰が浮く、期待通りの出来栄えに大満足!!

・・・ではあるんけど、確実に存在する Andy Malecek (g/LAST AUTUMN'S DREAM) の抜けた穴を、別の手法で埋めようとする姿に違和感を感じるのも事実。 Helge Engelke (g) の「天空プレイ」(笑)だけでは、なんとなく地に足が着いていない軽薄感が漂ってしまうんだよなぁ。

でも、CC Behrens (dr) の復活はメチャクチャ嬉しいス。 「実は彼のリズムこそが FAIR WARNING 節の肝だと信じてる派」なので。  (Sep, 10, 2006)


Jacket FIGHT 85
War of Words (1993)
メタルゴッド、ロブの再デビュー。今風だがやっぱり高品質なHMだ。

Jacket FIORE 85
Today will Tomorrow (1998)
このニューヨーク出身のキャリア豊富なシンガー Jon Fiore のリーダーアルバムとなる本作 "FIORE" には HAREM SCAREM の連中が全面的に関わっている。
でも HAREM SCAREM 関連作品って、ある程度の品質は保証されているものの、なぜだか進んで触手が伸びなかったりしません? (俺だけ?)。
そんな状況の中でこの作品は結構各所で評判いいので買ってみたが・・・・! はっきり言って本家より、ずーーーーーーーッと良い! (^_^;;)
本作には、その楽曲が流れる空間を哀愁カラーに染めてしまう謎の空気が充満している。元々哀愁HRとして至高の輝きを放つ "Out of Love" はもちろんこと、"All Along" のような爽快ナンバーすらほのかな郷愁を感じさせ、タイミングよく切り込んでくる扇情ギターによって強烈な印象として襲いかかるのである。とにかく、絶品のメロディ、楽曲、ギターフレーズ・・・と高ポイントな要素は多いが、何といってもその勝因は Jon Fiore の魅力的な声質に尽きる。適度にハスキーで適度に伸びるその声の発散する"色気"は John Waite (ex.BAD ENGLISH)、David Glen Eisley (ex.GIUFFRIA)に匹敵するほどだ。
もし、冒頭のように敬遠したまま本作を聴かなかったとしたら・・・と思うと結構ヤバイ。・・・と、妙にホッとした一枚。いやー、イイッス。

Jacket FIREFLIGHT 85
Unbreakable (2008)

米フロリダのフィメール・フロンテッド・ヘヴィ/ラウド・ロック・バンド FIREFLIGHT の2ndアルバム。

女性シンガーをフィーチュアして仄暗い激しさをメタリックに叩きつける最近流行のスタイルではあるけど、看板シンガー Dawn Richardson 嬢の歌うメロディがひたすらポップ&キャッチーなので、全体の印象は各所で評されているとおり非常にガールズ・ポップ/ロック的。 ベースにもう一人 Wendy Drennen 嬢って女子がいるのも、そんな印象を後押ししてるかも。

メタル度やらゴス度やら抜きにして、気負い無くメロと曲を楽しめる好盤。  (Jun, 30, 2008)


Jacket FLOWER KINGS (THE) 85
Scanning the Greenhouse (1998)
オランダの KAIPA のギタリスト Roine Stolt 率いる新進プログレッシブ・バンドのベスト盤。輸入盤で探していたが、なんとこの度、めでたく国内盤リリースと相成って万事OKナリ。
FLOWER KINGS ・・・ こんな凄いバンドを知らなかったなんて何たる不覚!
そのサウンドは、彼等を取り巻いている北欧ネオプログレ一派に漂う暗くアンダーグラウンドな禁断の香りとは全く趣を異にするカラフルで華やかなものだ。
キャッチー極まりない牧歌的なメロディを紡ぐ John Wetton 味の歌声を中心に据えためまぐるしく展開する楽曲は、徹底した大作主義によって緻密に作り込まれていて、ドリーミングで絵画的でその上にとてつもなく垢抜けている。敢えて言うならば IT BITES にワールド・ミュージックの素朴さを絡めて GENESIS の壮麗な緻密さで仕上げた雰囲気で、ほのぼのとした心地よい肌触りと、テクニカルかつシンフォニックな緊張感に満ちた側面が互いに背中を合わせつつ、見事に融合している。 Roine Stolt の、意外にもメタル・エッジの効いたテクニカルな叙情ギターも良いアクセントとして機能しており「聴きどころ」といえるだろう。
コリャ、4枚存在するスタジオ盤を GET せにゃなるまいゾ。
ちなみにボーナストラックとして GENESIS"Cinema Show" の見事なカヴァーを収録している。
あ、あと海から岩の突き出た CG のジャケットはもうそろそろ勘弁して下さい。(苦笑)

Jacket FLOWER KINGS (THE) 85
The Rainmaker (2001)
北欧現代プログレッシヴ・ロックの雄 THE FLOWER KINGS の新作が早々と登場。いやー、精力的だなー、Roine Stolt
冒頭に流れ出す腰の据わったヘヴィなプログレ・リフに、あの地平を照らすカラフルさは何処へ!?と一瞬思ったものの、それはホントに一瞬のこと。以降にしっかりと息づくリリカルな朴訥メロを配した悶絶テクニカル・ロックに一安心。聴き進めるうちにそのヘヴィ風味も美味しく感じるようになったし。
10分以上の曲が3曲もあるっつー相変わらずの超大作主義で、しかもどれだけ目まぐるしくテクニカルに応酬を重ねようとも、決してこちらの息が詰まることのないっつーのは、「演奏しよう」のではなく「表現しよう」としている(そして出来ている!)演奏側が感じているエクスタシーや安堵が、しっかりと聴き手にも伝わっているからなんだろな。
そんな優れた演奏とともに、歌メロ部分の充実も THE FLOWER KINGS の強みで、本作でもあるときは一点を狙い、ある時は広域から包み込んでくるような暖かいメロディの束がプログレッシヴな空気を乗り越えてやって来る様子が、実に心地よいし。
そしてやっぱり耳を捉えるのは、MIDNIGHT SUN でもおなじみのベース・プレイヤ Jonas Reingold のスーパー・プレイ。現在ベース・ギターの演奏を生業とする人間の中では間違いなく最高の部類に入るだろうと何の疑いも無く感じられるほどの凄みに満ちた、彼ならでなの味と共に普遍的に巧さを備えたプレイは、至る所で楽曲のキモとして輝いている。聴き様によっては、彼のソロアルバムつっても全然違和感無いほどにね。(それは言いすぎか/汗)
今回購入したのは、限定の DIGIBOOK 2CD ヴァージョンで、ボーナス・ディスクには6曲のオーディオと2曲のムービーが! 本のような立派な装丁も嬉しいね。

うぅむ、やっぱ秋の夜長は大作だよなぁ〜。(しみじみ)

Jacket FREEDOM CALL 85
Crystal Empire (2001)
ジャーマン A 級ファンタジック&ヒロイック・クサメタルの 2nd フルは、RHAPSODY に勝るとも劣らないシンフォニック・クオリティ。
デビュー作 "Stairway to Fairyland" ではそのファンタジックな雰囲気には驚きを禁じえなかったもののどこかお行儀のいい楽曲が物足りなかったが、今回は起伏に富んだシンフォ・アレンジと、シンガロングを誘うこれでもかのクワイア攻撃が見事に配された各楽曲が、よく練られたキャッチーで耳触りの良いメロディを身に纏い、すこぶる出来がいい。プリチーにスキップしつつ、哀愁のクワイアが要所を締める "Farewall" は躁型ジャーマニック・チューンの殿堂入り候補。
Chris Bay の歌唱はやや細めで没個性ながらメジャーな安定感に包まれていて、流石のアピール力。そしてバンドの要 Dan Zimmermann の重量感を忘れずに疾走するビートが、嫌でもヘッドバングを誘うんだな。あと、実は隠れたテクニシャンである Ilker Ersin のフレットレス・ベースの心地よい響きも◎。

Jacket FREEDOM CALL 85
Eternity (2002)
イタリア勢に代表されるシンフォニック・メタルの要素を巧みに採り入れつつ、あくまでスタイルとしてのジャーマン・メタルの体現に注力するジャーマン・エピック・メタラー FREEDOM CALL の 3rd アルバム。
荘厳なクワイアで幕を開ける #1 "Metal Invasion"(って、なんつー恥ずかしい曲名だ!/苦笑)をはじめ、#2 "Flying High"、#7 "The Eyes of the World"、#10 "Island of Dreams" といった、ドラマティック&シンフォニックに躁系メロディが悶絶疾走をブチかますコッテコテの楽曲には、XaMetaler を自認する者としてはイヤでも心が躍りまくってしまいますわ。
が、クオリティが語るバンドの格は作を経る毎に確実に上昇しているんだけど、Dan Zimmermann の推進力抜群なハズなドラミングの妙が上手く封じ込められていないのと、前作よりメロディの輪郭がややぼやけ気味に感じちゃうって微妙なマイナスポイントで、まぁ冷静に考えてみれば前作比プラマイゼロってとこかな。
大仰に展開する #3 "Ages of Power" でデス・ヴォイスが登場した事の驚き&嬉しさが、上手く次作に繋がるといいなぁ。
ちなみに、ギタリストを現 SYMPHORCECedric Dupont にチェンジしてるのに全然気付かなかったし、ゲストで Tobias Sammet (EDGUY), Oli Heartman (AT VANCE) がバッキング・ヴォーカルとして参加してるんだけど一体どこで歌ってるかも全然ワッカンナカッタヨ。(汗)

Jacket FUSION ORCHESTRA 85
Skeleton in Armour (1973)
楽器同士のインタープレイが熱い!。グルーブ感溢れる変わり種プログレの名盤。

Jacket GALLOGLASS 85
Legends from Now and Nevermore (2003)
昨年発見して以来リリースを心待ちにしていたジャーマン・メロディック・メタル・バンド GALLOGLASS の期待のデビュー作 from LMP。
フルート/ヴァイオリン/チェロ/女声/クワイアが随所で悶絶なエピック風味を醸し出す XaMetalic な皮を被ってはいるものの、その骨格から感じ取れる感触は純正ジャーマン・メタルに極めて近い実直なもので、シンガー Carsten Frank の表現に長けた明快な歌唱が Olaf Hayer にやや似ていることもあってか Luca Turilli の 1st ソロ "King of the Nordic Twilight" あたりに通じる手触り。
幻想的に幕を開けるドラマティック疾走チューン #1 "Dragons Revenge" から歌と楽器群が一段となって印象的なメロディを疾走させる #2 "Ancient Times" という冒頭の疾走2連発、リード・ヴァイオリンの切なさが胸に迫るミドル・チューン #3 "A Wintertale"NOCTURNAL RITES を想起させる重量感に満ちた疾走を聴かせるタイトル・トラック #5 "Legends from Now and Nevermore"、頭打ち疾走がイヤでもへドバンを誘発する #7 "Eye to Eye"、フォークロアなアコースティック・チューン #9 "The Quest"、メランコリーの超速な疾走がラストを飾る #10 "The Last Stand"・・・と、疾走をカナリ多用しつつもしっかりと地に足を着けた Olaf Reitmeier の手による完成度の高いサウンドは、どの曲にもライヴで合唱を誘いそうな明快な歌メロが存在するのがイイわ。プロダクションの作りが細部に亘って非常に丁寧なのも、聴いてて気持ちイイー。
あえて難を言うならば、各人のプレイそのものは高い次元で安定こそしているものの、タッチやフィーリングというレベルではイマイチ面白みに欠けているんで、フレージングに込められた感情からエキサイトメントを得るという悦びが期待できない・・・ってことかな。実はこれって、オレ的には結構大きなウェイトを占めてたりするんだけど。(汗)
ちなみに、オフィシャル・サイトの本作のトラックリストのラストに「"The Assembly" (Bonus Track - Japan)」って曲の表記があるんだけど・・・果たして日本盤でるのかしらん?(謎)  (Mar. 09, 2003)

Jacket GALNERYUS 85
Live For All - Live For One (2008)

ALL FOR ONE! TOUR 2007の千秋楽公演(2007年11月24日渋谷O-EAST)の模様を完全収録したライヴDVD。

新しめの曲が並ぶ中、やはりグッと来るのは初期の曲。 ま、最新作の日本語詞の曲には「アァッ! ヤマビィッ!!」と禿しく萌えスなんだけど。

てか、メンバーみんなヘドバンしなさすぎ。 あと細すぎ。 今日から野菜禁止!www  (Feb, 26, 2008)


Jacket GAMMA RAY 85
Powerplant (1999)
演奏力と構築力を兼ね備えた圧倒的なクオリティで迫る GAMMA RAY の新作は、彼らならではの大仰で明朗で快活な典型的ジャーマンスピードメタルスタイルに、JUDAS PRIEST, IRON MAIDEN といった伝統的ヘヴィ・メタルのエッセンスを大幅に導入するという手法に出てきた。特に JUDAS PRIEST"Painkiller" への傾倒は顕著で、モチーフとしてはもちろん、まんまのリフ/歌メロも顔を出すほど。
それらの大御所にあるまじきプライド皆無のパクリが全く気にならないと言えばウソだが、前半5曲の有無を言わさぬ突進力の前には、正直平伏さざるを得ない。メロディックに盛り上がる非常に IRON MAIDEN ちっくな "Razorblade Sigh"、大仰なクワイアと共にドラマティックに疾走する "Strangers in the Night" を代表に次々と繰り出されるしっかりと地に足のついた円熟のギタープレイと Dan Zimmermann の強力なドラミングが引っ張る佳曲群。まさに KING OF GERMAN METAL!
・・・と絶賛しながら聴き進めると、前半の盛り上がりがウソのように中盤から後半の展開は地味ィ~な感じ。うーん少々欲求不満が溜まる構成だ。
それに前作収録の "The Guardian of Mankind", "The Winged Horse" といった曲で見られた Henjo Richter の超オレ好みな様式叙情美の萌芽があのまま開花しなかったのも、物足りないっちゃー物足りないかな。
しかし、特筆すべきは Kai Hansen の歌のヘボさが、本作で以前ほど気にならなくなっている点。当然文句無しのへなちょこヴォーカルである事に変りはないが、歌以外にも聴かせどころが満載の勢いのある楽曲構成が難を隠す事に成功しているのか、それとも私がショボさをも魅力と置き換えてしまう「クサメタラー」として成長したのかは・・・誰にも知る由はない。(笑)(99/03/31)

Jacket GARY MOORE 85
Corridors of Power (1982)
この1枚でソロとしての地位を確立。ヴァラエティにとんだ名作。

Jacket GATHERING (THE) 85
Souvenirs (2003)
ゴシック=デス・メタルバンドとして生を受けながらも、現在ではエレクトロなトリップ・ポップを生業とするダッチ・バンド THE GATHERING の 7th アルバム。
"How to Messure a Planet?" から一気にその傾倒っぷりを加速させたアヴァンギャルドな内省世界が、本作で呼び戻された彼らが本来持ち合わせていた耽美性と見事に結実。その結果、本作はこのスタイルとして進化を続けてきた現在の THE GATHERING 的には「これが完成形なのでは?」と思わせる凛々しさを感じさせる充実作になってるんじゃない?これ。
近作同様に反復ノイズが跋扈するユーロ・エレ・ポップはとうとうメタル色ほとんどゼロの様相を呈していながら、陰鬱な狂気を孕みつつもそれを大きく包み込む穏やかな和みフィーリングがとにかく絶品で、そこに備わった淡く仄かなメランコリーの妙から得られる満足感は、ココ数作では最高レベルかも。
Anneke van Giersbergen 嬢の、清楚なんだけど悪事も一通りこなしてきたかのようなあざとさ/したたかさが顔を出す艶々ヴォイスって、やっぱ魅力的ッスわ。
深夜の酒の肴、ドライヴのお供、そのどちらにも似合う雰囲気抜群の好盤。  (Apr. 12, 2003)

Jacket GENTLE GIANT 85
Three Friends (1972)
3RD。

Jacket GEORGE LYNCH 85
Sacred Groove (1993)
彼の全ての面が堪能できるソロ。唄ものからバトルインストまで何でもあり。

Jacket GLORY OPERA 85
Rising Moanga (2002)

ブラジル産メロディック・プログレッシヴ・パワー・メタル・バンド GLORY OPERA のデビュー・アルバム。

XaMetalicな疾走を重ねる所謂 ANGRA フォロワーなんだけど、異常なまでにライドチンチンな手数王ドラマー&驚愕の激ウマギタリストが無駄に音数を詰め込みまくる自己中心的なまでに複雑かつ超テクニカルなアレンジが、絶句 (with 爆笑) ものの凄まじさ。

“アマゾン・メタル”な南米色もナイスで、もしコレが MEGAHARD ならではの激チープな劣悪プロダクションじゃなかったら・・・と考えると背筋が凍りますね確実に。

そういや、今年(2007年)に "Equilibrium" なる新作が出るって話だったんだけど・・・どうなってるの?  (Dec, 07, 2007)


Jacket GLYDER 85
Glyder (2006)

アイルランドの若きハード・ロック・バンド GLYDER のデビュー・アルバム。

Phil Lynott の追悼イベント「Vibe for Philo」がきっかけとなって結成されたバンド・・・とのことで、その出音からはかつての THIN LIZZY のフィーリングが漂いまくり!(驚)

20代前半の若いバンドならでは荒削りなテンションが産む N.W.O.B.H.M. っぽさ、そして Chris Tsangarides プロデュースのおかげか終始パッショネイトなエナジーを放出し続けるギター・パートの美味しさも魅力的。 うん、いいバンドだ。

「LIZZY 繋がり」って訳じゃなかろうが、DIZZY MIZZ LIZZY を想わせるクールなモダン・メロディック・ロック風味も感じられたデス。  (Jan, 06, 2007)


Jacket GODGORY 85
Shadow's Dance (1998)
切れ味の鋭い安定したテクニカル・ドラミング、LOWチューニングのヘヴィなギター・リフが織り成す硬質な土台の上を、シンセサイザのモダンな音色とテクニカル且つ流麗なギターフレーズが乱舞する様は、DREAM THEATER 系のプログレッシヴ・テクニカル・メタルと呼んでも全く差し支えない・・・そう地の底から響くデス・ヴォイスを除いては!!
この GODGORY、デス・ヴォイスとブルータルなリフがフューチュアされてはいるものの、果たして「デスメタル」と呼んでよいのかどうか、さっぱり解らない。なんせプレイの質にデスメタル臭が欠片もないのだ。それもそのはず、ギター、キーボード、ベースの3人はメタル寄りのプログレッシブ・ロックバンド WORLD OF SILENCE のメンバーでもあるのだから! 中でもギタリスト Micke Dahlkvist の仄かにネオクラシカル風味を漂わせながら弾きまくるテクニカル・ギターはギター・フェチ垂涎必至の聴き所。
リフ主体で進行する部分(MEGADETH っぽかったりする!)など正直退屈に感じてしまう場面も残念ながら少々見受けられるものの、そんな不満を打ち消すほどに美しい、憂いを孕みながら地平に拡散するメロウパートの哀愁は絶品なんだから堪らない。
97年発売ながらなぜ今まで未聴だったのかが不思議でしょうがない逸品だ。

Jacket GREAT WHITE 85
Shot in the Dark (1986)
暗めの曲調が今とは明らかに違う。一番好き。

Jacket GREEN CARNATION 85
The Quiet Offspring (2005)

CARPATHIAN FOREST, EMPEROR, IN THE WOODS... らに関連したメンバーによる、ノルウェーのゴシック・メタル・ルーツのハード・ロック(?)・バンド GREEN CARNATION の 4th アルバムです。

メタリックな音圧で弾ける 70's ロック・アレンジと MY DYING BRIDEOPETH に通じる陰鬱アコースティック・フィールを交錯させながら、先頃 TRAIL OF TEARS にも加入した Kjetil Nordhus (vo) のクリアな普通声が優しく響くという喩えようのないプログレッシヴなロック・サウンドは、この GREEN CARNATION 独特のもの。 難しいながらあえて一番近いバンドを挙げるとするならば・・・うーん、DEADSOUL TRIBE あたりが適当でしょうか?

玄人受け必至のアダルトで深遠なロック・ヴァイヴが、それに共感を見出せる己のセンスの良さにたっぷりと悦に入らせてくれる・・・というタイプの濃密な一級品の音像ではありますが、冷静に聴くと実際の各楽曲はイマイチ即効性に欠けるまぁソコソコな印象だったりします。

しかしながら、ヘヴィな手触りの普遍的なロック・スピリットに包まれながらも、冒頭に挙げた各メンバーの経歴が伊達ではないこのバンドが“暗黒系”に属するという事実をしっかりと裏付ける幽玄なグルーヴの存在とその心地良さは、前述の“冷静さ”を融解するに十分な威力を持つ非常に魅力的な要素で、極上のシンフォニック・メランコリック・ゴシック・チューン #6 "Purple Door, Pitch Black" やドゥーミーな耽美が静かに染みこむ #9 "Pile of Doubt"#10 "When I Was You" の流れなどは、今宵もアルコールと共にこの身を実にイイ感じに酔わせてくれるのです。

ちなみに、この GREEN CARNATION、2002年の Wacken Open Air に出演していたのですが、当時はあまり興味を惹かれてなくてついつい観るのをパスしてしまったことが、今にしてみれば非常に悔やまれます。  (Mar. 30, 2005)


Jacket HAMMERFALL 85
No Sacrifice, No Victory (2009)

欧州を代表するスウェーデン産正統派ヘヴィ・メタル・バンド HAMMERFALL の7thアルバム。

基本的な作風はこれまでと変わらず、勇壮かつキャッチーな間口の広いメタル・チューンの連続に安心して身を委ねることができる。

最大のトピックは、脱退した Stefan Elmgren (g) に代わり名うてのテクニシャン Pontus Norgren (THE POODLES, TALISMAN, etc.) が加入したことによって、ギター・パートがめちゃくちゃグレード・アップしてること。 スムースなクラシカル・フレーズが連発される様子だけ聴くとまるで HAMMERFALL の作品じゃないみたいだけど(苦笑)、たまに Oscar Dronjak 様 (g) のたどたどしいプレイが顔を出すと、あ〜やっぱり HAMMERFALL だ…と和むスwww

#7 "Something for the Ages" は、その Pontus の魅力を詰め込んだ好インスト・チューン。  (May, 15, 2009)

 

Jacket HAREM SCAREM 85
Believe (1997)
相変わらず良い曲書くねぇ。Gの時折見せる様式センスが好き。

Jacket HATEFORM 85
Dominance (2008)

フィンランドのメロディック・デス・メタル・バンド HATEFORM のデビュー作。

仄かなプログレスと共に切れ味鋭く疾走するモダンなブルータリティに、テクニカルな叙情ギターが流麗に絡むそのサウンドは、ARCH ENEMY meets MORS PRINCIPIUM EST とでも呼べそう。

・・・とか思ってたら、リード・ギタリスト Tomy Laisto は、3rd "Liberation=Termination" リリース後に MORS PRINCIPIUM EST に加入した現 MPE メンバーだとのこと。 そして同じく MPE から現シンガー Ville Viljanen (vo) と元ギタリスト Jori Haukio (g) もゲスト参加。 なるほど、そりゃ MPE っぽいわけだ。(笑)

てことで、途中ダレる部分はありつつも殺傷力高めな場面も少なくなく、結構気に入ってマス。  (Jul, 10, 2008)


Jacket HEATHEN 85
Breaking the Silence (1988)
メロディック・スラッシュの先駆け。へたうまだが、変えがたい味がある。

Jacket HEAVENLY 85
Dust to Dust (2004)
全世界中に散らばる約69万人の XaMetaler 待望のフレンチ XaMetal God HEAVENLY の 3rd アルバム。
吸血鬼に噛まれて不死の生命を持つ吸血鬼となってしまった男が、自身の運命に苦しみながら数世紀に亘って人類の戦争の歴史と寄り添い歩き、ついに自分を噛んだ吸血鬼を見つけ出して対決し、最後は人間として幸せな死を得る・・・という Ben Sotto (vo) の手によるストーリーを基にした全70分超のコンセプト大作である本作は、イントロ #1 "Ashes to Ashes..." で幕を開け、それと対を成すバラード #13 "...Dust to Dust" で幕を閉じる(こーゆーの好き好き)3章仕立てのシアトリカルな構成ながら、楽曲としてはそれぞれが単体で楽しめる独立した作りになっているのが◎。
ヴァース/ブリッジ/コーラス etc... と、パートを問わず全編で隙あらばシンガロングを狙うクワイアが雄々しく鳴り渡る各楽曲は、これまでに比べて随分とアグレッシヴ&ストロングかつ複雑になった印象で、イントロに続く実質的なオープニング・チューン #2 "Evil" で爆発を起こす強靭な疾走シンフォニーに本能レベルでの激烈ヘドバン対応を余儀なくされると、その後は悶絶な疾走を随所に織り込みながら緩急たっぷりに激しく繰り返されるドラマチックな場面展開に、一生懸命タイミングを合わせながら悶絶ニヤケ顔を連続させるのみッス。
誰もが HEAVENLY に期待しているであろう彼らの魅力の一つである「パクリッシュ」な側面の充実(笑)は、今回は ANGRA, NIGHTWISH, EDGUY & AVANTASIA, RHAPSODY・・・ら元ネタは散見できるものの、さほどパクリッシュ感は強くなくそれが逆に物足りないくらい。(狂笑)
そんな「パクリッシュ」とは別次元で、今回は全体的に GAMMA RAY の色がさらに濃くなっているのを感じたな。シンガー Ben SottoKai Hansen に激似のヘナチョコ・チキン・ヴォイスで歌う場面のメロディ展開の質はもちろん、ギター・オーケストレーションの手法やコーラスの QUEEN 風味など、楽曲の端々で GAMMA RAY っぽさが顔を出しまくり。
その Ben Sotto の成長は著しく、前述の Kai ヴォイス(苦笑)、Andre Matos 風味の女々しいナイーヴ・ウィスパー、Tobias Sammet を思わせるエキセントリックな勇ましい歌唱に加え、King Diamond もびっくりのジジババ声(苦笑)をもレパートリーに入れた、コイツもしや自身の喉でイコライジングの調整が可能なのか!?と思えるほどの変幻自在なストーリー・テラーっぷりは、もはや「実力派ヘナチョコ・ハイ=トーン・シンガー」(笑)と呼べるほどに凛々しいものだ。
そしてもう一人の主役は、パワフルなモーターの如く強力な推進力を聴かせるドラマー Maxence Pilo。いままで全然意識してなかったけど、コイツ・・・結構スゴいじゃん? リズム・チェンジ時の瞬発力には戦慄を覚えるほどだわ。気がつくと、この耳ってば楽曲のノリを支配するその強力なキックを追ってるもんね。
逆に、ネオ=クラシカルなフレーズを交えてファストに弾きまくる Frederic Leclercq のテクニカルなプレイは、その熱のこもった弾きっぷりとは裏腹に、弾き出されたフレーズがアンサンブルの一部としてこの濃密な音世界の中に埋もれてしまっている感じで、ちょいと惜しいな・・・。
そんな「フレーズの埋没」は、Fred のギターだけでなく本作で聴かれるメロディ全般に言えることかも。やや脈絡に欠ける複雑な展開は、そのリズム転換の妙が生むダイナミズムこそ悶絶を誘うんだけど、そこに絡むメロディがイマイチ弱めなので、今聴いてる曲がどの曲かを見失なってしまって楽曲に感情移入し辛い面も確かに存在するんだよなぁ。ま、そのあたりはもっと聴き込めばアッサリ解決する些細なことだとは思ってるけど。
あ、最後に一点・・・この手の疾走メタル・アルバムでトータル70分オーバーって、やっぱ長過ぎぃ〜。(^-^;  (Jan. 28, 2004)

Jacket HEAVENS GATE 85
Livin' in Hysteria (1991)
色々な要素を吸収し、ジャーマンメタルを代表するまでに成長を遂げた2ND。

Jacket HEAVENS GATE 85
Hell for Sell (1992)
バンド自らのキャパシティーを拡げるがごとくヴァラエティーにとんだ力作。

Jacket HELLFUELED 85
Memories in Black (2007)

スウェーデンの4人組ヘヴィ・ロック/メタル・バンド HELLFUELED の3rdアルバム。

シンガーの Andy AlkmanOzzy Osbourne ライクな歌声とギタリスト Jocke Lundgren Zakk Wylde 風味のプレイをフィーチュアした“Ozzy フォロワー”な佇まいながら、その豪快な骨太サウンドは単なるフォロワーに留まらぬ一級品のオーラが漂う「本物」の手触りだ。 テンション高く爆裂するメタリックな重厚ロケンローの中、仄かに香るスウェーデン産らしい叙情味の存在も美味しい。

ふと、TROUBLE が轟音になったらこんな感じだろうな・・・とも思ったりしてみたり。  (Dec, 14, 2007)


Jacket HELLION 85
The Black Book (1991)
数少ない様式派として、その名に恥じぬ一枚。コンセプトアルバム。

Jacket HELLOWEEN 85
Better Than Raw (1998)
前作 "Time of the Oath" とその前の "Master of the Rings" は、安心印ではあったもののどこか似通った言うなれば「兄弟アルバム」だった。あの2枚は野心に溢れたNewシンガーに敬意(遠慮ともいえるが・・・)を表しつつも HELLOWEEN がいまだにアノ HELLOWEEN であることを知らしめるために、彼ら自身が十分に注意を払って制作したものであるように感じた。
そしてこの新作。明らかに空気が変わっているのが感じ取れる。収録された楽曲そのものの出来は作を重ねる毎に明らかに下降線を辿っているが、各メンバーのミュージシャンとして円熟具合が新たな欲求となって、非常に新鮮なエナジーを噴出させている。
そのエナジーを顕著に感じるのが、従来のどこかカワイげのある HELLOWEEN 節が好きだったファンには衝撃的であろう "Push" だ。しかしヘッドバンギングせずにはいられないこの曲こそが今までの HELLOWEEN の集大成、そして今後の更なる飛躍のための指針なのではないだろうか。
以前のように突出した名曲は収録されていないものの、ついつい繰り返し聴き込んでしまう非常に不思議なアルバム。
それにしても改めてじっくり聴くと、Andi Deris ってスゲー変な声・・・

Jacket HELLTRAIN 85
Route 666 (2004)

THE EVERDAWN, GATES OF ISHTAR, DEFLESHED のメンバーによる "PUNK ASS ROT'N'ROLL" バンド HELLTRAIN のデビュー・アルバム。

硬派で骨太なデスロールのキャッチーな哀愁味が心地良い。  (Mar, 25, 2008)


Jacket HEMISPHER 85
Mind's Door (2001)
イタリアン・ネオ=クラシカル・プログレッシヴ・クサメタル。
基本的にはバロック・フレーズが舞い踊る SYMPHONY X, JOHANSSON タイプの様式メタルながら、随所に DREAM THEATER 的ユニゾン・イベントを盛り込みながら劇的スリかつリングに展開する逸品。
ギターとキーボードを一手に引き受け「一人バトル」(苦笑)を展開する Fabio Cerrone の煽情力の高いテクニカルなフレージング・センスはなかなかのもので、ストラト使いらしいエモーショナルなタッチも心地よい。
そしてそのプログレッシヴ魂は相当なもので、現代シンフォニック・ポンプ度バリバリの "The Reveal Part I~II" に至っては、それ系のバンドといっても遜色ない出来栄え。
SECRET SPHERE のシンガーでもある Rob Messina のヘナチョコ歌唱がマイナーくささを臭わせるも、聴きドコロの多い好盤だ。

Jacket HIGH ON FIRE 85
Blessed Black Wings (2005)

米国カリフォルニアのストーナー・キング SLEEP のメンバーだった Matt Pike (vo,g) 率いる爆裂トリオ HIGH ON FIRE の 3rd アルバム。

出自から連想されるストーンなダウナー・フィールを根底に感じられなくはないけど、全編を支配するのは(「負の」ではあるけど)エネルギーが爆発するアッパーなドライヴ感。

乾いた表面の奥に潜む図太い芯に粘度を残した邪悪な歪みが禍々しい埃っぽさを撒き散らしながらヘヴィにうねる「VENOMCELTIC FROSTMOTORHEAD」な原始の激烈ロックは、大鉈の如く振り下ろされるパワー・コードの淀んだ余韻から弾け出る音の粒の揺れ具合と、時折見せる BLACK SABBATH ばりのメロウな暗黒ヘヴィ・スウィングの絶妙なタイム感が「こいつは本物だ!」と確信させる。

なんつーか、荒々しく生々しいある意味 OUF なこの「始祖的」な音楽をカコイイ!と理解できちゃう己のカコヨサに酔えるような普遍的なカコヨサがホントにカコイイ!(超難解/苦笑)って感じで、流れ出る轟音に心地良く身を任せる我が身を粗野で野蛮な豪傑と錯覚させるかの滋養強壮作用の強さは、この HIGH ON FIRE の大きな魅力だ。

そんな風に大音量で聴いててメッチャ心地良くも、これが“ヘヴィ・メタル”として語られるには微妙な違和感が・・・? そんなモヤモヤは、ボーナス DVD のライヴ映像観て氷解したですよ。 こりゃこの20年間のエクストリーム・ミュージック史の洗礼を受けた Jimi Hendrix だわ。なーるほど。  (Mar. 17, 2005)


Jacket HIM 85
Venus Doom (2007)

フィンランドのラヴ・メタル・バンド(笑) HIM の6thアルバム。

メランコリック&キャッチーなスリージー・ゴス・ロックという基本路線はそのままに、本作でなぜか大幅増量した BLACK SABBATH か CATHEDRAL かというヘヴィなドゥーム風味がカナーリ美味。  (Mar, 26, 2008)


Jacket HOUSE OF SHAKIRA 85
On the Verge (1999)
デビューアルバム "Lint" 一枚で「スウェーデンの JOURNEY 」という誇るべき冠を手にした北欧メロディック・ハードのニュー・カマー HOUSE OF SHAKIRA の新作。
前作同様、メジャー・クオリティに溢れる堂々としたスケールの大きな AOR ハード・ロックにバンド名やジャケから伺えるミステリアス&エスニックな雰囲気の味付けを仄かに施したサウンドは、シンガー Andreas Eklund の張りのある魅力的な声質を生かした歌唱とギタリスト Mats Hallstensson のエモーショナルなパッショネイト・プレイも手伝ってカナリ美味しい。
特に "Best of Times", "The Chance" の2曲は、北欧 AOR/HR のウルトラ名盤である Thomas Vikstrom (ex.CANDLEMASS ) 唯一のソロアルバム "If I Could Fly" で聴かれるような、開放的でありながらも北欧の透明感/愁いをも忘れないという路線の秀曲だ。
ちょっとだけ期待した Andreas Eklund が昨年ゲストとして参加したプロジェクト SABBTAIL で聴かせた大仰で芝居がかったメタリック・シンガロングは今回ほとんど聴かれないが、アレはやっぱりあの音楽性だから良かったんだな。この HOUSE OF SHAKIRA では普通に唄っていても充分カッコいいし。 (99/01/08)

Jacket HUMAN CLAY 85
U4ia (1997)
Mヤコブって,結構いいGを弾く。詰めは激甘だが,いいツボを持つ様式曲が多い。

Jacket I POOH 85
Pooh Book (1996)
極端なまでに泣きを演出するGに涙。イタリアンプログレの頂点。

Jacket ICED EARTH 85
Horror Show (2001)
米国が誇る 欧州型 Dramatic 漢 Metal 軍団 ICED EARTH の新作は、その Album Title の通り、世界中で語られている Horror Story に登場する様々な有名恐怖キャラをモチーフにした各曲にて構成。
そんなお膳立てとは関係なく、本作でも Jon Schaffer のメタル信念を具現化した Solid で剛健な Melodic Metal は健在どころかますますその完成度を上げており、ここに来ての Mellow Side の充実からか、Drama 仕立ての大仰な演出の技に更に磨きがかかった印象。
特に顕著なのが、戦慄の Choir が荘厳さを飾り立てる "Damien"(なぜか末尾の Piano は EXOSIST っぽいが・・・/汗)と、Pipe Organ と女声 Vocal を導入してこれでもかと緩急自在に盛り上がる "The Phantom Opera Ghost" の2曲の大作で、これらを聴いている時の高揚感は並じゃなく、この Scale が Live Show で再現されたら、きっと色んなものを同時にチビルこと必至だね。じゃー。もりもりもり。
そしてそれらの「装飾」的な部分以外でも、Fretless Bass の名手 Steve DiGiorgio と 2バスバカ Richard Chisty という New Member による Super Rhythm Section がもたらす驚きの緊迫感が、HEAVY METALの命と言っても過言ではない「Guitar Riff」の破壊力を明らかに増進させていて、Band 自体をググッと Step Up させている感じ。うむ、HEAVY METAL の名において、この ICED EARTH は何が何でも守っていかネヴァ!

Jacket ICON 85
Night of the Crime (1985)
前作とうって変わってアレンジ重視の大人のHRだ。クオリティーは高い。

Jacket IL CASTELLO DI ATLANTE 85
...Come Il Seguitare Delle Stagioni (2001)
イタリアン・シンフォ・プログレ・バンド久々の New。
生々しさを隠そうともしない微妙にたどたどしい演奏(もちイイ意味で)が、古き良きユーロ・ロックを見事に体現している。
10分超の曲が3曲も存在する大作指向でありながらも、特筆すべきメランコリックを誇る濡れたメロディと、緻密でありながらも大胆なアンサンブルの妙との相乗効果によって、数多くの「グッと来どころ」の演出を繰り返しながら最後まで聴く耳を捉えて離さない。

Jacket IMPELLITTERI 85
Victim of the System (1993)
再びR・ロックを迎え、本来の様式HM路線を突っ走る。ポップな面もあり。

Jacket IMPELLITTERI 85
Answer to the Master (1994)
上質な正統的HM。考え過ぎのGリフは、かっこわるいけど。

Jacket IMPERANON 85
Stained (2004)

フィンランドのキラキラ系メロディック・デス・メタル・バンド IMPERANON のデビュー・アルバム。

聴いて安心の高品質な超 CHILDREN OF BODOM タイプなんだけど、そんな中でゲスト女性シンガー Leonna Aho 嬢のハイトーン・ヴォイスをフィーチュアした #8 "Shadowsouls" でのナイーヴな北欧メタル風味がギラリと光る。

FINNTROLL もビクーリな酔いどれ民謡疾走チューン #11 "Jos Jotain Yrittaa (Harva meista on rautaa)" の存在も面白いな。  (Jun. 12, 2004)


Jacket IN A SPLIT SECOND 85
It Happens (1999)
アイリッシュ系イギリス人男女によるケルティック・ニュー=エイジ・ユニット。
ビートを刻むリズム楽器はほとんど登場せず、哀愁に満ちたアコースティック・ギターと崇高なまでに清々しいエンジェリック・ソプラノ・ヴォイスが浮遊する、大気的サウンド。
ケルトの大地に染み込んだ悲哀なる歴史の叫びが淡々と綴られる、ある意味様式美に満ちた作品。癒されるよ。
【 警告 -- これから本作品を入手して楽しもうという方へ -- 】
この素晴らしい作品に心底から耽溺楽したいのであれば、決して中ジャケの女性シンガーのフォトを見ないでください!(笑)
お願いですから、声だけで美女を想像するだけに留めてください! 真実を追究しないでください~~~っ!(笑)

Jacket JEFF LOOMIS 85
Zero Order Phase (2008)

NEVERMORE のギタリスト Jeff Loomis の初ソロ・アルバム。

NEVERMORE の音楽性から遠くは離れないスラッシーでプログレッシヴなダーク・メタル・サウンドを主軸に、人類というカテゴリの中で最強クラスの位置に属する超テクニシャン Jeff の超絶プレイが飛翔しまくり。 もうちょいメロウな泣きがあればもっとよかったなぁ・・・と贅沢を言いつつ、ネオ=クラシカルな #9 "Miles of Machines" らに悶絶三昧デス。

ゲストで Ron Jarzombek (g/BLOTTED SCIENCE, SPASTIC INK, ex-GORDIAN KNOT, WATCHTOWER, S.A. SLAYER), Pat O'Brien (g/CANNIBAL CORPSE, ex-NEVERMORE, CEREMONY), Michael Manring (b) らが参加。  (Dec, 08, 2008)


Jacket JOHANSSON 85
Sonic Winter (1996)
イングヴェイ参加のインストがスザマジイ。イェンスの本領発揮!

Jacket JOHN WEST 85
Permanent Mark (1998)
しっかし、本当に存在感のあるシンガーだわ。一瞬聴いただけで声の主が解るという事実はあまりにも強いッス。
前作 "Mind Journey" に続いてまたもや ARTENSION での同僚 Vitalij Kuprij と同時期のリリースとなったこのソロ2作目で聴ける彼の成熟した歌声は、「熱唱型」の理想とも言え、本当に聞き応え満点だ。
但し本作においても John West の唯一の弱点と思われる「歌メロの単調さ」は相変わらずで、二拍三連のリズムに乗ったメロがこれでもかと頻発する様はどうにももどかしい。
が、そんな負の要素を一気に吹き飛ばしてしまうのが本作に参加した Jeff Kollman(EDWIN DARE), Scott Stine(ex? CRIMENY) の2人のテクニシャン。粒の揃ったネオ=クラシカルプレイと緩急自在の味のあるペンタトニックの絶妙なコンビネーションで、スリル/スピード/エモーションのすべてにおいて満足させてくれる。
そんな派手なギターフレーズで全編に亘って装飾された楽曲だが、その実態は極めてオーソドックスなアメリカン・メタル。様式美メタルに期待される欧州ロマンを想起させる部分は少ないものの、マイナーな旋律を生かした劇的な高品質ギターオリエンテッドHM に違いはない。良いですわ、コレ。

Jacket JORN 85
Out to Every Nation (2004)

歌鬼 Jorn Lande の3枚目のソロ・アルバム。

ブルージーな叙情をパワフルにゴリ押しする Jorn 自身の強烈極まりない歌唱は、相変わらず溜息しか出ない程に孤高の凄まじさで包まれまくり。

・・・なんだけど、豪快にドライヴするヘヴィ・メタリックなハード・ロックというスタイルである楽曲が、中途半端にブルーズ・ベースだったりプログレッシヴだったりするってなやや曖昧な感じの立ち位置なのがちょいと惜しい感じ。

まぁ、とは言いつつその完璧にコントロールされた歌唱同様にAクラスのクオリティを持つ重厚なプロダクション、そしてその一端を担うバック陣のアダルトな老獪さに満ち溢れたプロフェッショナルなプレイも聴き応え満点でカナリ楽しんじゃってはいるんだけどね。

・・・と思ってたら、そのバック・メンバーである Jorn Viggo Lofstad (g), Stian Kristoffersen (dr), Ronny Tegner (key) の3人って、PAGAN'S MIND のメンバーなのね。へぇーこんな味のある演奏が出来るプレーヤ集団だったんだ!?・・・と、本題とは外れた所でちょっと見直してみたり。

でもやっぱね、オレ的には Jorn Lande の A.O.R. ハード系の楽曲での歌唱が大好きなんで、是非それ系の曲でもっとガシガシと歌って欲しいんですわ。いつか 1st "Starfire" の雰囲気でオリジナル・アルバムを一枚作ってくれると嬉しいな。  (Mar. 29, 2004)


Jacket JOSHUA 85
Surrender (1985)
コンパクトになったが楽曲重視の美しいメロディーのHR。

Jacket JOURNEY 85
Revelation (2008)

Steve Augeri (vo/ex-TALL STORIES, TYKETTO) に代わり、YouTubeでスカウトしたというフィリピン人シンガー Arnel Pineda を迎えた新生 JOURNEY の14thアルバム。

とにもかくにも、その Arnel による声質から歌いまわしまでの細部に亘って「完ッ全に Steve Perry」な歌声に驚かされる。 そして彼のその特異な才能を生かすように、楽曲的にも「黄金期 (=Steve Perry 在籍期) の再現」へのチャレンジをここ数作で最も強く滲ませているのも非常に好印象。 中でも、JOURNEY 史上屈指の名バラード #6 "After All These Years" に代表されるメロウ系チューンズの殺傷力の高さは垂涎モノだ。

その一方で、肝心のハード系の楽曲にはちょいと物足りなさを感じる場面も少なくない。 やや丸めのマイルドなプロダクションのせいもあるけど、やはり Neal Schon (g), Deen Castronovo (dr) 両名のプレイの大人しさが残念な感じ。 特に Dean・・・今の彼にかつて WILD DOGS, DR.MASTERMIND, CACOPHONY などで爆発させていたモンスター型プレイを求めるのは酷なのは判っちゃあいるけど・・・でも、やっぱ・・・どうしても・・・ねぇ。

それでも、メンバー全員が分担してリード・ヴォーカルを務めた前作のような散漫さはなく、新章へと突入したバンドの意欲がダイレクトに伝わる好盤として充分に楽しめてマス。 現布陣による過去の名曲のセルフ・カヴァー11曲を収録したボーナス・ディスクも嬉しい!  (Aug, 20, 2008)


Jacket JUDAS PRIEST 85
Killing Machine (1978)
いっさいの感情を排したかのようなつくりが印象的。

Jacket KADENZZA 85
The Second Renaissance (2005)

わが国日本は福島県在住のマルチプレーヤ You Oshima (vo,g,syn,sampling&programming) の手によるシンフォニック暗黒メタル・プロジェクト KADENZZA の 2nd アルバム from フランス HOLY RECORDS。

映画的な壮麗オーケストレーションに包まれたダーク・シーンの緻密な描写の中、禍々しくもどこか知性漂う狂気の叫びとネオ=クラシカル風味のテクニカル・ギター・ワークが疾走するドラマティックなブラック/デス/ゴシック・メタルは、帯叩きに書かれた "Grand Orchestral Kamikaze Metal with razor-screaming vocal, female soprano,furious blast beats and hyper-speed neo-classical guitars" という文言がまさにドンぴしゃりの高品質な出来具合。

前作よりさらに幅広くこなれた濃密アレンジは、女声シンガーが日本語歌唱を浮遊させる「和」のエッセンスも効果的に作用した非常にインターナショナルな観点に基づいたもので、そのスケール感は完全に日本人離れしたものだ。

そのアレンジの質が奥深さ&壮大さを狙ったものだけに、時に主にリズム周りで感じられる「打ち込み感」が妙にこじんまりとした閉塞感を生んでしまっている場面が存在するってのが相も変わらず惜しいぃ感じではあるけど、それを差し引いても同胞として十分に誇りに思える一枚デスわ。

You さんへ私信: え〜、次作でクリーンヴォイスが御入用な際には、遠慮なくご用命ください〜。(^o^;  (Oct. 05, 2005)


Jacket KALMAH 85
They will Return (2002)
メンバーのうちが3人が ETERNAL TEARS OF SORROW にも在籍していたことからそのサブ・プロジェクト的な見方をされていた KALMAH だが、この 2nd アルバムではドラムを Janne Kusmin に、そしてベースを CATAMENIATimo Lehtinen に交替した結果 ETERNAL TEARS OF SORROW 関係者はキーボードの Pasi Hiltula ただ一人となり、やっと純粋なバンドとして評価されるべき土俵に上ったと言えるだろう。
前作同様 CHILDREN OF BODOM 直系のネオ=クラシカル・メロディック・デス・メタルという路線を堅実に踏襲しつつさらにそのスタイルの幅を広げた楽曲を聴いて感じられるのは、メンバー各々のプレイにも余裕を感じる程の充実感。
軽やかなブラストを多用したプチ・ブルータルな風合いと、オレの好みに超合う音色センス& ETERNAL TEARS OF SORROW っぽい明快なメランコリック旋律を発する Pasi Hiltura のプレイがとにかく気持ちイイんだよなー。
個々の旋律の美しさやサウンドのクオリティの高さが、やや一本調子な楽曲の難を上手く隠しているという事実は充分に認識しながらも、"Swamphell" のネオ=クラシカルな味わいの前にはいとも簡単に降参デス。(汗)
ラストの MEGADETH "Skin O' My Teeth" のカヴァーは、まぁソコソコやね。

Jacket KAMELOT 85
The Expedition (2000)
「未だ見ぬ強豪」KAMELOT の熱きライヴが登場。
クラシカルな響きを伴った剛健なパワー・メタルは、ライヴでさらにしっとりとした愁いを発散する Roy S. Khan の叙情歌唱のせいだけではなく、どこからどう聴いても北米のバンドとは思えぬ欧州的な佇まい。
こうして聴くとホントいい曲多いし、各人のプレイも非常にハイレベル。(特に ドラマー Casey Grillo はスゴイな)ゲストの Gunter Werno (VANDEN PLAS) の貢献も大きい。
生で観たらメッチャ興奮しそうだなぁ。うー、観たいぞ!

Jacket KANSAS 85
King biscuit (2000)
Steve Morse 在籍時のライブ。いいね。いいよ。
彼が居た頃のアルバムも好きなので、これもアリ。名曲を違った味付けで楽しめる嬉しさは、ヴァイオリンレスなのが気にならないほど。
それにしても "All I Wanted" ってウルトラ名曲だなぁ。これが聴けるだけでも買うよ、これ。

Jacket KELLY KEAGY 85
Time Passes (2001)
かつての自分がそうだったからってのもあるのかもしれんけど、ドラマーがメインで曲を書くバンドの楽曲って、フィル運びが歌メロと絶妙にリンクにしてたりするその独特の味が好きなんだよね。そしてこの Kelly Keagy はそのあたりのセンスは NIGHT RANGER 時代からピカイチ。なんつっても自分で歌っちゃうし。
この初ソロアルバムでもそんな歌心あるドラマーぶりは健在で、その突っ込みながらも端正なビートは相変わらず魅力的だ。
そんな「メロディ・センスに充ちた」ビートに盛りたてられる楽曲は予想以上にハード・ロック寄りで、NIGHT RANGER 譲りのインストパートのプレイヤー的充実感やたっぷりの都会的哀愁を織り込みながら、近年の NIGHT RANGER を遥かに凌駕する出来。
Jeff Watson のファスト・プレイが炸裂するパワフルなハード・ロック "Anything Goes"、哀感を伴ってドライヴする "Acid Rain"、十八番のロマンティックな A.O.R. バラード "Where There's a Woman"、そして泣けすぎるアーバン哀愁チューン "The Journey" らに代表される 80's アメリカン・ハードの黄金律を継承するサウンド・アンサンブルは見事に「あの頃」の空気を含んでいて、ついつい「おぃおぃ、いいなぁ〜」って言葉が口を突いて出ちゃうんだな。ジャケもツボ!

Jacket KELLY SIMONZ 85
Silent Scream (1999)
期待のセカンドはメジャー配給。(祝)
相変わらず、容赦なく急所(様式ツボ)を突いてくる素ん晴らしいタイム感を備えた超絶ギタープレイが、存分に堪能できる。
各楽曲も、前作以上に多彩なヴァリエーションを見せ、スケール感も格段にアップ。ただ、各所がレベルアップするにしたがって、彼自身のヴォーカルの弱さが気になってくるんだよなぁ。。。
あと、ドラムの音色は前作のほうが好きだな。

Jacket KICK AXE 85
Vices (1984)
突拍子もないがツボをおさえた歌メロが印象的。ヘッドバンギングも可能。

Jacket KIM KYUNGHO 85
The Life (2001)
韓国のロック・スター Kim Kyungho の 6th アルバム。
イントロに続いて硬質に疾走する様式ヘヴィ・メタル #2 "Survival Game" から始まるメタリックな前半から、穏やかなキャッチーさが心地良いポップ・チューン #4 "Sojunghan Noege (Embrace PureYour Soul)" の余韻が心地良い中庸な中盤を経て、終盤では女々しさ全開の激泣きシンフォ・バラッド #7 "Hwiseng (Always with Your in Spirit)" 、大陸的な爽やかな開放的感溢れる #8 "Yesterday"、仄かな叙情を繊細に綴る #9 "My All" といった佳曲群でしっとりした落ち着きを聴かせるという構成のヴァラエティに富んだ内容。
そのすべてを支配するのが、Mike VesceraMichael Sweet を掛け合わせたかのような、力強さとナイーヴさを兼ね備えた Kim Kyungho の圧倒的な歌唱力だ。たまーにヴィブラートの大きな振幅ちょうど中間のピッチがややフラット気味なのが気になるんだけど、これだけ歌えりゃまぁ文句ない・・・ってゆーか羨ましいほどデス。ブックレットのナルシスト全開の目つきには萎え萎えだけど。(苦笑)
そして、彼の歌声と共に、全編に亘って凄まじいテクニックでネオ=クラシカルに弾き倒すギターが気になって気になって仕方ないんですけど!・・・ってことで、ハングルが読めるって特技のあるカミさんにギタリストの名前読んで貰ったら「イ・ヒョンソク」って人だって。で、Web で検索かけてみたら・・・Lee Hyun Suk じゃん!!!(驚) どうりでスゲーわけだ。

Jacket KING CRIMSON 85
Red (1974)
R.フリップ翁いわくヘヴィ・メタル。確かにそうだ。難解でグリグリで泣きもあり。すっごい。

Jacket KING DIAMOND 85
Helloween (1986)
1STからのシングル。未発表曲入り。超貴重なピクチャーディスク。

Jacket KING DIAMOND 85
The Spider's Lullabye (1995)
一年の間にM.F.とK.D.の両方が味わえるのはいいが内容が……

Jacket KING KOBRA 85
Ready to Strike (1985)
LAメタル全盛ながら、ヨーロピアンな感性が見事。

Jacket KING KOBRA 85
Thrill of a Lifetime (1986)
ハードポップに変身。しかし効果的なツインGのハイクオリティな一枚。

Jacket KIN-NIKU SYOUJO TAI (筋肉少女帯) 85
新人 (2007)

血で血を洗う仲違いを乗り越えて(笑)再結成した 筋肉少女帯 が放つ、前作 "最後の聖戦" 以来10年振りの復活作となる13thアルバム。

コアメンバーは 大槻 (vo), 橘高 (g), 本城 (g), 内田 (b) の4人で、ドラムは 長谷川 浩二 (THE ALFEE), 湊 雅史 (ex-SABER TIGER, DEAD END), 矢野 一成 (THE MOONBEAM)、キーボードは 三柴 理 (特撮, ex-筋少), 秦野 猛行がそれぞれゲストでサポートするという体制での復活。 残念ながら太田 (dr) は不在ながら、イントロに続く #2 "仲直りのテーマ" の冒頭のパワー・コードを聴いた瞬間、その「100%筋肉少女帯」な質感に思わず笑みがこぼれた。

大槻のポエティックなアングラ臭、橘高の様式メタルなプログレス、本城の胸キュンポップ・フィールを破天荒なパワーで纏め上げた作風は、解散前の数作でのポップなごった煮感をまさに「仲良く」更にバランスよく再配分した印象。 勝手に「全盛期」と設定してる橘高加入直後期のような怪奇な暗黒妖気は希薄ながら、バンド内の状態の良好さが生んでいる(推測/汗)近作にはなかった統一感のおかげか、全曲それぞれに感情移入しながら一気に楽しめる。

そしてやはり、橘高のギター・ワークはホントに筋少と相性が良いってのを再認識。 #3 "イワンのばか'07", #9 "ヘドバン発電所" という自作のイカニモなメタル・チューンは当然のこと、内田作のレトロ&モンドな #7 "抜け忍" にさえ遠慮なくあのソロをぶち込みしかも馴染ませてしまうそのエゴの強さは、既に Yngwie のソレを遥かに超えている。(褒)  (Dec, 08, 2007)


Jacket KISS 85
Double Platinum (1978)
初~中期のベスト盤。

Jacket KRAGENS 85
Seeds of Pain (2006)

極一部で「ニースの ARGUMENT SOUL」(笑)とも評されるフランスのパワー・メタル・バンド KRAGENS の本邦デビュー作となる 2nd アルバム。

Renaud Espeche (vo/ex-DEMON EYES!!) のハイトーンとデスヴォイスを無段変速でシフトチェンジさせる強力な歌唱と Ludwig Laperche & Cedric Sellier のギター・タッグによる凄まじくテクニカルなギター・ワークが超ヘヴィ&激スラッシーなリフ攻撃に乗るそのスタイルは、瞬時に NEVERMORE の名を想起させる。

超弩級のパワーに溢れると同時に非常に洗練されてもいるその音像のクオリティの高さには驚かされるばかりで、モダンな高圧アグレッションの中に封じ込められた POWERSURGE, LETHAL ら初期 QUEENSRYCHE フォロワーに通じるアーリー・プログレッシヴ・メタル・マインド、そして VICIOUS RUMORS 的なドラマティックなメタル・パワーが呼び込むオーセンティックな味わいも実に魅力的。

うん、モダンな手触りとクラシックな旋律美の共存がメチャ美味しいわ、コレ。 今後の活動にも超期待デス。  (Jan. 30, 2006)


Jacket KROKUS 85
Stampede (1990)
復活!ジューダスのペインキラーを意識した極端にHMチックな仕上がり。

Jacket KRUX 85
II (2006)

CANDLEMASS のスウェディッシュ・ドゥーム・マスター Leif Edling (b) 率いるドゥーム・メタル・バンド KRUX の2ndアルバム。

Mats Leven (vo/THERION ex-YNGWIE MALMSTEEN etc.) 以下、不動のメンバーで制作された本作も、前作同様に CANDLEMASS, MEMENTO MORI, ABSTRAKT ALGEBRA 直系のドラマティックなドゥーム・メタルがばっちりと堪能できる好盤。

「ドゥーム」つっても、Mats のメロディックな絶唱、Fredrik Akesson (g/ARCH ENEMY, TALISMAN) のテクニカルなギター・プレイ、そして Carl Westholm (key) による壮麗なキーボード/オルガン・ワークらがかっちりとした現代的整合感を生みまくっているので、「へヴィなダーク・メタル」と冠しても全然OKかもね。  (Dec, 03, 2006)


Jacket LACUNA COIL 85
Karmacode (2006)

前作 "Comalies" リリースから3年の間に、ライヴや微乳歌姫 Cristina Scabbia 嬢のメディアへの露出展開等の精力的な活動で米国シーンでの足場をガッツリと固めたイタリアン・ゴシック・メタル・バンド LACUNA COIL が、満を持して放つ 4th アルバム。

ルート・キー近辺の狭いレンジでのたうつヘヴィネスのグルーヴ粒子を一気にソリッド&ドライにシェイプしてきた辺りにワールドワイド展開への色気が見え隠れするものの、オリエンタルな旋律美がエスニックに踊る LACUNA COIL 流アンビエント・メタルの骨子は些かも不変だ。

一聴した当初「ややスマート過ぎて薄味」な印象だったが、聴けば聴くほどにそれはどんどん解消。 大きな強化を感じさせるダイナミックなリズムの上で Cristina タン の艶声と今回またまた存在感を増した Andrea Ferro (♂vo) の濁声の交錯が描くミステリアスなメランコリーの独特の開放感はやっぱ魅力的なんだよな。 このあたりの即効性の低さは前作同様ッスな。

オレ的最高傑作 "Unleashed Memories" のレベルは当然望むべくもないけど、魔術的な中東風テーマ・メロディが耳から離れないリーダー・トラック #3 "Our Truth""Underworld Evolution" のサントラで聴いた時は全然ピンと来なかったのになぁ… ^o^;)、キャッチーにドライヴする #9 "Closer"、メロウなユルさが美味しい #12 "Without Fear" あたりは結構イイ線行ってマス。  (Apr. 20, 2006)


Jacket LAKE OF TEARS 85
Headstones (1996)
化けた~っ! 持ち味のロマンが、曲の良さと結実。聞きごたえのある大作。

Jacket LANA LANE 85
Winter Sessions (2003)
バンド LANA LANE として企画アルバムのリリースはもはや定例イベントとなった感があるが、そのどれもに共通する「オリジナル・アルバムとは一味違った穏やかな肌触り」は、むしろコッチこそが LANA LANE の本来の魅力だと感じるほどに魅力的だ。
「“冬”をテーマにしたコンセプト・アルバム」ということから "Winter Sessions" と名付けられた本作でもそれは同様で、「静の LANA LANE」がじっくりたっぷりと楽しめる。
これまでの "〜 Collection" シリーズ同様にカヴァー・ソングが存在しつつも、あくまでメインは新しく書き下ろされたオリジナル曲である・・・という部分が本作ならではのセールスポイントで、さらにはアコースティックなアレンジをベースとしながら根本にはちゃんとハード・ロックの血潮が流れるその新曲群が、季節柄クリスマスっぽさを演出するポピュラー・ソング/スタンダード・ジャズのカヴァー4曲と全く違和感なく並ぶ落ち着いた愁いに満ちながら、Erik Norlander らしさ満点のドラマティックなシンフォニック・アレンジがしっかりと息衝く非常に雰囲気の良い仕上がり・・・ってのが美味しいですわ。
中でも #7 "Carry Me Home" は、LANA LANE 史上屈指の名曲 "Under the Olive Tree" に勝るとも劣らぬ超名曲で、その心地良い哀愁っぷりは一聴して即 My 殿堂入りケテーイな恐るべき殺傷力アリ。
窓の外にしんしんと雪が舞う冬の夜、Lana の慈愛に満ちた優美な歌声は、愛し合う2人をキャンドルの灯火と共に暖かく照らすでしょう・・・わー、L.R.さん芸風盗みましたゴメンナサイゴメンナサイ。(恥汗)  (Nov. 20, 2003)

Jacket LANA LANE 85
Lady Macbeth (2005)

US シンフォニック・ハードの雄 LANA LANE のレギュラー・アルバムとしては3年振りの7枚目となる本作は、William Shakespeare 作の戯曲 Macbeth をベースとしたコンセプトのミュージカライズ。

ファミリーに Kristoffer Gildenlow (b/PAIN OF SALVATION) を加え、Lana Lane (vo) & Erik Norlander (key, Produce) 夫婦を支えるバック陣を全員欧州人として臨んだこのコンセプト作は、そのテーマの選定が功を奏したのか LANA LANE の近作では最も統一感を感じることの出来る充実の一枚だ。

Lana の艶やかな成熟歌唱が時に暖かく時に力強く響くムーディなシンフォニック・ロック・・・という既に完全に確立された基本路線は変わらずも、これまでの作品の随所で登場する度にやや違和感を感じさせていたハード/ヘヴィな側面がやっとこさ本作で楽曲の中に嫌味なく溶け込んできたかのようで、従来だったら辟易してしまっていただろうオープニングいきなりの疾走チューン #1 "The Dream that Never Ends" も、今回はすんなりと耳に飛び込んでくる感じ。

適所でフィーチュアされたハード・エッジなリフの存在と、Peer Verschuren (ex-VENGEANCE), Mark McCrite, Neil Citron ら3人のギタリストによるよく泣く秀逸なソロ・パートのエモーションが描くフィジカルな抑揚が、この LANA LANE 独特のドリーミングな風合いを上手く強調しているようで、そのメリハリの効いたバランス感覚が今回は聴いててとっても心地良いんだよね。

ちなみに今回ドラムは Ernst Van Ee (HELLOISE) がプレイしているんだけど、聴いててやっぱ名手 Ed Warby (GOREFEST) のスーパー・プレイが恋しくなる・・・。  (Apr. 07, 2005)


Jacket LAST AUTUMN'S DREAM 85
Hunting Shadows (2007)

独瑞混成メロディック・ハード・ロック・バンド LAST AUTUMN'S DREAM の 5th アルバム。

楽曲の方向性/質感はこれまでどおりながら、ライヴ活動の開始に伴ってプロジェクトからバンドへと変貌使用としているエネルギーを感じさせる一枚。 Marcel Jacob (b) のうねるベース音が、彼が参加して以来最もよく聴こえてくるのが嬉しい。  (Feb, 26, 2008)


Jacket LAZY 85
Uchusen Chikyugou (宇宙船地球号) (1980)
ハード・ロックじゃん。

Jacket LEAVES' EYES 85
Legend Land (2006)

ノルウェーのゴシック・メタル・バンド LEAVES' EYES の新曲5曲を収録した MCD。

印象的な壮麗チューンに仕上がったタイトル・トラック #1 "Legend Land" をはじめ5曲の新曲はどれも先の名作 "Vinland Saga" の流れを継ぐもので、元 THEATRE OF TRAGEDY の(って冠、もう要らないよなぁ…)カリスマ歌姫 Liv Kristine Espenaes Krull 嬢の萌え萌えエンジェリック・ヴォイスをフィーチュアした重厚なシンフォニック・ゴシック・メタルは、完全にその方向性を確立したようだ。

ま、ワン・パターンって言っちゃったらオシマイなんだけど(汗)、Alexander 'ダンナ' Krull (♂vo) のデス・ヴォイス+存在感が生むタフなヴァイキング風味がこれまで以上にプラスに作用しているように感じられるし(#3 "Viking's Word" なんて曲もある)、次作に大きな期待を繋げるに十分な一枚であることは間違いない。

今回 Get したのはサイン入りの Limited Fan Edition なんだけど、ジャケ的には通常版の緑色バージョンの方が好みなんだよなぁ。。 ま、5EURだしそっちも一枚買うか。(馬鹿)  (Jun, 25, 2006)


Jacket LED ZEPPELIN 85
Houses of the Holy (1973)
幻想的なイメージ溢れる名盤。

Jacket LEE AARON 85
Metal Queen (1984)
HM路線を突っ走る、メタルQUEEN。良い曲多し。

Jacket LILITU 85
The Delores Lesion (2004)

米国アトランタのメロディック・デス・メタル・バンド LILITU の 3rd アルバム。

多くの米産「自称ヘヴィ・メタル・バンド」同様に IN FLAMES の影響下にあることを否定できないサウンドながら、かの国を席巻する N.W.O.A.H.M. の潮流とは明らかに異なる「本気の北欧風味」が美味しいね。

叙情ギター・ハーモニーと控えめながら的確にアトモスフェリック要素を振りまくキーボードがアグレッシヴに哀愁を紡ぐ中、デス・ヴォイスとパワー・メタリックなハイトーンを交錯させながら慟哭を彩る楽曲は、時に OPETH を想わせる寂寥なる暗黒ゴシック風味や DIMMU BORGIR 的なシンフォ・ブラック風味までもを発散するってんだからたまらない。

哀感バッチリのタイトルトラック #3 "Dolores Lesion" と弾きまくるギターがドラマティックに畳み掛ける終曲 #8 "Fragments of My Reflection" がオキニよ。  (Nov. 05, 2004)


Jacket LIONSHEART 85
Pride in Tact (1994)
S.グリメットの堂々たる歌唱が何とも痛快なオーセンティックなブリティッシュHR。

Jacket LORDI 85
The Arockalypse (2006)

フィンランドのメロディック・ショック・メタル・モンスターズ LORDI の 3nd アルバム。

Dee Snider (vo/TWISTED SISTER) がアナウンサーに扮してのモンスター侵略の実況シーン #1 "SCG3 Special Report" に導かれて流れ出す楽曲は、前2作よりはややスリージーな軽快さを増したかな?と思えるものの、大筋は変わらぬ '80s MTV 系哀愁ハード・ロック/ポップど真ん中なスタイルが相変わらず嬉しい。

しっかし、主役である Lordi (vo) の哀愁たっぷりのダミ声・・・今回もホント素敵に響いてるわ。 正直、楽曲自体は 1st ほどには猛烈な哀感を発していないものの、この汚くもカリスマティックな独特の声質で歌われる叙情メロディが発するメランコリーは、聴くほどにこの小さな胸にジーンと染み渡る・・・。

そんな魅惑の悪声と哀愁の曲調がコラボる印象からこれまでも聴いてて常々 ACCEPT を連想する場面があったんだけど、本作ではついに本家 ACCEPTUdo Dirkschneider (vo) がゲストで参加! #8 "They Only Come Out at Night" で全く違和感のない(笑)LORDI 節を聴かせてくれる様には涙がチョチョ切れまくりデス。

ちなみに、いつの間にかメンバーチェンジが敢行されていてベースと鍵盤がそれぞれ Ox, Awa なる怪物に変わっているが、言われなきゃ単なる着ぐるみのマイナーチェンジかと思っちゃうところが凄い。(笑) Awa はスカート穿いてるので前任の Enary 同様に女子だと思うんだけど・・・実のところはどうなんだろ?(重要)  (Mar. 29, 2006)


Jacket LUMSK 85
Nidvisa (2005)

ノルウェーの暗黒フォーク・メタル・バンド LUMSK の、新曲 "Nidvisa""Troll" 収録曲 "Allvis" をカップリングしたシングル。

新曲 "Nidvisa" は、幽玄なアコースティカがドラマティックに展開していく LUMSK らしさ満点の佳曲。 早く新作が聴きたいのぅ・・・。  (Jan, 10, 2007)


Jacket MACBETH 85
Romantic Tragedy's Crescendo (1999)
女声ヴォーカルと男声デス・ヴォイスのデュエットがとても素敵な、イタリア産耽美派ドラマティック・ゴシック・メタル。
曲調はともかく、スリーヴデザイン、曲名及び歌詞に至るまで、あくまで初期 TEHATRE OF TRAGEDY あたりが発散していた「耽美さ」に拘った良作だ。
正直、ドラムをはじめとする演奏の質的にはあと一歩のレベルではあるが、それがナンボのもんじゃいッ!って感じで、とにかく曲がイイ! 単純だけど大事なことだね。
聴き手の望む通りにドラマティックに展開する "The Dark Kiss of my Angel"、可愛い声で唄われるキャッチーなメロに胸キュンの "Thy Mournful Lover"、哀しみのピアノバラード "Moonlight Caress" といったハイライト・チューンはもとより、耽美ゴシック・メタルの王道を進むすべての楽曲は「ここぞ!」というところでドッと印象的なメロディがなだれ込んでくるという、聴かせどころを見事に掌握した MORTUM にも通じるセンスの良さを見せ付けている。
目玉の女声ヴォーカルを聴かせる美女 Cristina(性悪系! 好み!/笑)は、丁寧にメロディを綴ってゆく比較的癖のないタイプ(要するに並みってことね。)で、主旋律も悪くはないがバックでの♪ア~とか♪ハ~ってなコーラスがとても魅力的。それに絡み付く Vittorio のデス・ヴォイスは、ディープ系から絶叫系までを器用に操るなかなかのテクニシャンで、言葉運びのリズムの良さも◎。
各メンバーはなかなかナルシスト入ってて (^_^;)、この美しい音楽を強く印象付けるのに一役買っている。
やっぱ音楽って、純粋に音だけじゃなくってイメージ/ルックスも大事なのよね~。(またもや苦笑) (99/02/05)

Jacket MACBETH 85
Vanitas (2001)
Italy は milano 産 の耽美 Duet Gothic Metal Band MACBETH の 2nd。「まだ生きてたんだ!」と嬉しい驚きを得つつ Credit 見て更に驚いたのは、なんと前作から Singer が男女共に替わっているぢゃあーりませんか!? 前任の Cristina 嬢の性悪系美女っぷりがカナーリ好みだっただけに、多大なショックを隠し切れぬままに聴き進めると・・・これが意外に悪くない。(ホッ)
一聴して気付いたのは、前作ではちょいと危ういところのあった演奏レヴェルの格段の UP。その結果 Dynamics が激増した、最近の Gothic 勢の Trend である「ノリノリ系」への色気も少々見せつつも、基本路線は相変わらず「泣きの耽美 Gothic の王道」っつー楽曲群がなんとも魅力的。
中心人物であるDrummer Fabrizio の兄弟である新男声 Singer Andreas は、Death Growl と少々フニャっぽい普通声を交互に操る器用なタイプながら、その普通声の色気はなかなかのもの。そして注目の新女声 Singer Morena 嬢はまずは合格な美貌。あ、歌?(汗) えー、歌い上げるというよりはぶっきらぼうに言葉を発する唱法が中心の決して巧い Singer ではないデス・・・が! イタリア語での語るように唄うパートがマジでタマンネーんっすわ、これが。
同郷の LACUNA COIL をはじめ多くの Githic 勢が、その Vector をより Contemporary な方向へと向ける傾向がある昨今、Heavy かつ Symphonic に暗黒世界を綴るその手法を頑なに護り続けるその心意気はなんとも頼もしい限り! Welcome Back!

Jacket MAKE-UP 85
Howling Will (1984)
はっきりとしたメロディーのPOPさが魅力だった。

Jacket MANDRAKE ROOT 85
Tales of the Sacred (1994)
パープル&レインボウマニア必聴の反則ぱくりバンド。笑えるが捨てがたいアジあり。

Jacket MANTICORA 85
Hyperion (2002)
デンマークのドラマティック XaMetal バンド MANTICORA の日本デビュー盤となるこの 3rd アルバム。
Tommy Hansen がミックスを手掛けた本作は、米国の SF 作家 Dan Simmons の書いた本作と同タイトルの SF 名作を下敷きにしたコンセプト・アルバム大作という造りに恥じぬ日本デビューが納得のクオリティに満ちていてる。
28世紀の辺境惑星ハイペリオンを舞台に、7人の巡礼者が遭遇する数奇な運命をモチーフにドラマティックに描かれた楽曲は、BLIND GUARDIAN のドラマティックさと ICED EARTH の漢っぽい重さを兼ね備えた前2作の流れを汲むスタイルだが、ドラマー Mads Volf の驚異的なペダル・ワークがリードするワクワクするような疾走感と、プログレッシヴ・メタル的な知的な側面を両面から強化したもので、MANTICORA が飛躍的な進化を遂げたのを感じさせる作風となった。
専任キーボード奏者を擁しながらそれに頼らぬギター主導の硬派なドラマは、力強い勇壮メロディが終始アグレッシヴに疾走しつつも、随所で女声や効果的なシンフォニーを絡ませた細かな部分にまで聴き応えを感じさせている。新ギタリスト Martin Arendal の加入によって、前作までは聴かれなかったスムースなネオ=クラシカル・プレイがふんだんに盛り込まれたのもメッチャ嬉しい〜。(^^)
シンガー Lars F. Larsen のその煮え切らない声質での歌唱が Hansi Kursch ってゆーか Brian Ross に似てることやその曲調からそこはかとなく漂う N.W.O.B.H.M. なテイストから、オレ的にはこの MANTICORA を勝手に「現代の SATAN」と位置付けているんだけど、大きな進化を見せた本作でもその辺りのフィーリングは失われてなくてホッとしてみたり。
PRETTY MAIDS のカヴァー #13 "Future World" は・・・ボチボチかな。(苦笑)

Jacket MANTICORE 85
Time to Fly (1994)
ELPやイエスっぽいシンフォニックなプログレ。

Jacket MARA 85
Poetry & Motion (1994)
キャッチーでコンパクトなプログレッシブ(少し)・HR。曲良し。

Jacket MARTY FRIEDMAN 85
Loudspeaker (2006)

HAWAIICACOPHONYMEGADETH のギタリスト Marty Friedman の6thソロ・アルバムは、ハイ=エナジーなインストゥルメンタルが主軸。

タフ&ラウドに叩きつけるメタル・チューンに乗って独特の粘度を誇る泣きのエモーションをメロディック&テクニカルに発散する様に、このところ根付いている「怪しい日本語を操る変なガイジンタレント」の影はない。 楽曲のスタイルこそ多様だけど、冒頭に挙げたバンド群の中で響き渡っていた「魅惑の Marty 節」が、全編に亘ってガッツリと封じ込められているのがなんとも嬉しいス。

Steve Vai, John Petrucci (DREAM THEATER), Billy Sheehan, Mick Karn (ex-JAPAN) 他がゲスト参加。  (Sep, 11, 2006)


Jacket MASTERMIND 85
The Way I Go (2001)
日本産メロディック・パワー・メタル・バンド MASTERMIND の 2nd アルバムである本作は、待望のメジャー配給を実現した作品とあって彼らにとっては正に試金石となる一枚。
闇を切り裂く光線を目に浮かばせる Norio Sato の押しの強いハイ=トーン・ヴォーカルを主軸に、Yoshiya Sato & Yoshiyuki Watarai によるネオ=クラシカル&テクニカルなギター・コンビネーションに彩られたその欧州型疾走ネオ=メロディック・パワー・メタル・サウンドは、THE STORYTELLER, NOSTRADAMEUS, STEEL ATACK, CRYSTAL EYES, CUSTARD らの本家と比較しても全く遜色の無いもので、特にラウドに突進する Naoyuki Hasegawa & Shinichi Kojima の強力なリズム隊と秀逸なプロダクション(特にリズム・ギターの!)が生む高揚感に於いては、それらを遥かに凌駕する感触だ。
ほんの味付け程度にキーボードや女声ボーカルによる演出を見せながらも硬質に疾走するヘヴィ・メタルは、なかなかに絶妙な曲作りによって思わずヘッドバンギングを誘われる名曲レベルの物も多く、一部の楽曲で見られるポップでキャッチーなエッセンスについても、これまで多くの J-METAL バンドが繰り返してきた「ポップへの色気が導く妙な不統一感」を感じさせない良質な魅力として有効に機能した楽曲の出来は結構イイ感じ。
とはいえ、身近なバンドだけに気になる点も幾つか目立つ。どの母音で終る音節でも徐々にイ行に移行して細かなヴィブラートを掛けるクセのあるヴォーカルと、そこそこ弾けるはずなのにフレーズによっては非常にたどたどしいプレイでその不得意さを表層にあらわすギター、そして切り貼り感漂う全体からやや浮き気味のそのリード・ギター・トラック・・・と相変わらず自国の同胞バンドには厳しいね。自分の事は棚に上げやがって。(苦笑) でもまぁこのあたりは好みの範疇なのかもね。事実、聴いてるとその懸案点を上回る曲の良さによって気持ちよく乗れるし。
しかーし、各メンバーに付けられた「愛称」だけは即刻なんとかしたほうがイイと思うよ。狙いと思われる親しみ易さは残念ながら一切皆無で、彼らがターゲットとしている洋楽メタル・ファンにとっては寒さ&痛さのみが直撃するはず。なにより、その本格派サウンドと今の愛称って、めっちゃバランス悪いって。

Jacket MASTODON 85
Crack the Skye (2009)

米ジョージア州アトランタのヘヴィ・メタル・バンド MASTODON の4thアルバム。

スラッジーな混沌とメロウな旋律美をへヴィにプログレスさせながら天空へと向かってスピリチュアルな探求の旅を続けるダイナミックな楽曲の数々は、よりアーティスティックに成熟。 70年代のプログレッシブ・ロックの大御所群に通じる個性的な空気感は、得も言えぬ心地良い手触りだ。  (Apr, 01, 2009)


Jacket MERCENARY 85
Architect of Lies (2008)

デンマークのハイブリッドでプログレッシヴなエクストリーム/パワー・メタル・バンド MERCENARY の5thアルバム。

初期のキーパーソンだった Henrik "Kral" Andersen (b,vo) 離脱後、前作ではハイトーン・シンガーの Mikkel Sandager がすべてのヴォーカル・パートを担当していたが、本作では新加入の René Pedersen (b,vo) がデス・ヴォイスを担当。・・・と、ようやく Kral の穴が埋まった形となった。

といっても、実は前作でもその穴をさほど感じさせていなかったので、大筋に変化なしって感じでいつもどおりメランコリックな激情の噴射を楽しめる安定した一枚に。 Martin Buus Pedersen (g) による線がやや細くも泣き度の高いネオ=クラシカル・プレイも相変わらず美味しいデス。  (Dec, 08, 2008)


Jacket MERCYFUL FATE 85
9 (1999)
おー! 再結成後のMERCYFUL FATE の作品で、これだけリピートして聴くのは初めてなんでははいか!?
暗黒さを押さえ、いまだかつてなくソリッドに、スピーディに展開する方法を用いたのは大正解。だって過去と同じ路線を目指したところで、マジックに満ちていた80年代の自分達を超える事は絶対に出来ないもんな。
前作で生殺しになっていた Mike Wead のギターが大フィーチュアされているのも嬉しいしぃ。

Jacket METAL CHURCH 85
Metal Church (1985)
スピードに依存しながらも、聞かせるべきところを心得ている。

Jacket METAL MAJESTY 85
Metal Majesty (2003)
オランダのナルシスティック・アーティスト Valensia Clarkson(なぜか今回はファミリーネーム付きのクレジット)が、実弟 David Clarkson (dr) と組んだプロジェクトのデビュー作。
そのプロジェクト名が語るとおりメタリックな方向にフォーカスを合せた作風・・・との宣伝文句を聞いていたし、オープニング・チューンの曲名がいきなり "Grim Reeper" だったりするもんだから(笑)いったいどんなのが飛び出してくるんだ!? …と身構えしてたけど、これまでの VALENSIA 名義のアルバムよりも Valensia 自身によるギター・パートを強調した彼の関連作品中最もハードな音像ではあるけど、全然「METAL」って程ではなく「活発にロックしてる」ってレベル。
まぁ、そんなメタル・テイストの加減云々は、ピアノとオーケストレーションとコーラスがマジカルに交錯する基本部分の甘く切ない味わいの不変な魅力の前には、大きな問題ではないんだけどね。
エスニックをやや抑えてハードなギターのエッジを全面に出したことで、従来通りの賑やかさに満ちたカラフルなポップ・ワールドが幾分ストレートに響いてくるという効果が生まれていて、#7 "Deborah", #11 "Everytime It Rains Again" というメロウな曲々が「ドリーミングな“普通の”A.O.R. チューン」として見事に映えているのが嬉しい。
しっかしまぁ、#8 "His Highness Hybris", #9 "Maiden Head" という2曲の小曲をイントロとして従えた Valensia の魅力全部入りの悶絶曲 #10 "Licence to Chill"(なんちゅー曲名だ/笑)をはじめ、本作でも随所で大々的にフィーチュアされている超モノホンチックな QUEEN テイストは、ホント美味しすぎるわ。Freddie Mercury の声はおろか Brian May のギター・プレイまで一人でやっちゃうんだから、もう DNA レベルで QUEEN の素養が備わってるとしか思えない。
悪い言い方をすれば「単なる物真似」なんだけど、よくよく聴くと、手法と表現方法こそモロに QUEEN のものなんだけど、フレーズそのものやアレンジの骨格部分からは、確実に天才アーティスト Valensia 独自のものが感じられるんだよね。確かに QUEEN っぽいって要素も大きな魅力だけれど、この「Valensia らしさ」がオレにとってはイイ感じなんだわ。
これまでの作品の端々から「こりゃ相当なテクニシャンじゃん!?」と感じてた Valensia 自身のギター・プレイは、ここまで前面に出てくるとちょっと粗さが目立つかな? いやいや、充分に上手いし、Brian May フォロワーとしては満点以上だからイイんだけどさ〜。  (Dec. 18, 2003)

Jacket METALIUM 85
Demons of Insanity -Chapter Five- (2005)

ジャーマン・ピュア・メタル・メサイア METALIUM の 5th アルバム。

高密度に封じ込めた至高のメタル魂がメロディックに爆裂する硬派なパワー・メタルはこれまでの延長線上のスタイルながら、物理的/精神的両面のボトムを図太く担うバンマス Lars Ratz 社長 (b) を柱にソリッドな攻撃性と劇的なメロディを融合させる各メンバーのプレイのテンションは、過去作を完全に凌駕するかの勢いだ。

さらに説得力を増したエモーションを発散する Henning Basse (vo) の強靭なハイトーン・ヴォイスの堂々たる佇まいも凛々しいが、前作で目指し始めたシングル・ギターを想定したアプローチがここに結実した感のあるアレンジメントの中でさらに存在感を増した Matthias Lange (g) の熟達のロック・ギター・プレイが見せる良質の主張がなんともイイ感じ。

多くの楽曲には特に目新しいことはないものの、先の初来日公演でも披露された #2 "Power of Time", #4 "Cyber Horizon" という今後の代表曲になり得る2曲のスピーディな名曲のスペシャルな存在は非常に頼もしい。 LOUDNESS のカヴァー #15 "Heavy Metal Crazy Night" も意外にもハマってるし。

この手のスタイルで全15曲ってのはちょっと多過ぎだけど・・・。  (May 15, 2005)


Jacket METALLICA 85
Metallica (1991)
いい意味でキャッチーになり、大ヒットした。

Jacket MICHAEL HARRIS 85
Defense Mechanizms (1991)
硬質のメタリックな感じに、叙情感、変拍子を加え、楽しめる一枚。

Jacket MIDNATTSOL 85
Where Twilight Dwells (2005)

「真夜中の太陽」という意味を持つバンド名を掲げた、ノルウェーの(メンバーにはドイツ人もいるけど)新たなフォーク・メタル・バンド MIDNATTSOL のデビュー・アルバム。

かの CRADLE OF FILTHNymphetamine ツアーにも同行してたらしい純白の歌姫 Carmen Elise Espanaes 嬢 (vo) が THEATRE OF TRAGEDY のゴシック女王 Liv Kristine Espanaes 姐さんの実妹ってことから「王道フィメール・ゴシック・メタル」かと思いきや、確かにそう言っても決して間違いない耽美な暗黒臭はあるものの、このしっかりとトラッド/フォーク風味のヘヴィ・メタルな音像は「フォーク・メタル」と呼んだ方がしっくりくるかもね。

容赦なくツイン・バスを踏み込む勢い良いリズムに乗る、2本のギターと鍵盤が生みだす即効性の高いケルティック・アンサンブルのヘヴィ・メタルな疾走感、そして Carmen 嬢の朴訥歌唱がなぞるキャッチーなフォークロア・メロディが、時に融合し時に対照的に落差を演じたりしながら北欧神話世界を悶々と綴るミスティックな叙情サウンドは、いそうでいないナカナカ絶妙な路線のような気もするなぁ。

Carmen 嬢の、Liv 姐さんよりは当然オーラ薄めながらどことなく血統めいたものを感じさせなくもない(←完全に先入観)“ややフワ歌唱”は、抑揚が希薄な分やや淡白な印象も受けるけど、その素人クサさが逆に素朴な民謡色を強める好結果を導いている・・・と思えるのはやや贔屓目かな? 実際、#3 "Unpayable Silence", #5 "Desolation", #9 "Paleting", #11 "Tapt Av Hap" らの BLACKMORE'S NIGHT に通じる味わいもあるメタル色薄めのメロウ系チューン群では、非常に魅力的に北欧フォーク風味を醸し出してるし。

#11 "Tapt Av Hap" で聴ける、TNT "End of the Line", KAMELOT "Forever" でも聴き覚えのある Edvard Griegs"Solveigs Sang" のフレーズの引用も印象的だけど、オレはやっぱ #3 "Unpayable Silence" の悶絶泣きメロディがカナーリ気に入ってマス。

あッ、Carmen 嬢と共に“紅二点”として君臨する Birgit Ollbrunner タン (b) の存在も忘れちゃいかんッス! S系! 性悪! 踏んで(以下略)  (Feb. 01, 2005)


Jacket MOONLYGHT 85
Progressive Darkness (2004)

カナダは Quebec 産シンフォニック・ゴシック・メタル・バンド MOONLYGHT のデビュー作。

男女シンガーの清濁交えた多彩な歌唱、そして笛/ヴァイオリン/フルート/アコーディオンなどのフォーキーな響きを武器にした大作主義の高密度な劇的サウンドは、耽美ゴシックの暗黒美やブラストが疾走するブラック・メタル風味も存在しつつも、陰陽を行き来する煌くメロディが壮麗に乱舞するその旋律重視な空気感は、普通に「シンフォニックなヘヴィ・メタル」と呼べる範疇だ。

プレイ・ボタンを押して即流れ出る #1 "Fantasy" の冒頭の、女声シンガー Jessica Bell 嬢(ゲスト扱い)による印象的なメロディがリードするクッサクサなドラマティック・イントロから瞬時に得られる即効性の高い悶絶感が最後まで持続するドラマティック・メタルの秀盤ながら、様々な要素を盛り込んだ結果メンバー間に場面場面でのプレイのポイントについて意外と大きな意識のずれがあるのでは?と深い読みしたくなるドタバタ感が生むアマチュア臭さが気になるのも確か。

まぁそんなC級感も、アルバム・タイトルどおりのプログレッシヴな息吹・・・それも辺境プログレに通じる独特の荒涼な味わいを抽出するのに有効に作用していると思い込めば、全然OKなんだけどね。(^^)  (Aug. 21, 2004)


Jacket MORO/MARTIN 85
The Cage II (2002)
イタリアン熟練ギタリスト Dario Mollo と 英国人シンガー Tony Martin のコラボレート・プロジェクト THE CAGE が、その名を MORO/MARTIN と変更しての3年ぶりの 2nd アルバム。
Dario Mollo 自身の、様式系の早弾きを折込みつつもブルーズ・ベースの強固な基盤を感じさせるエモーショナルなギター、そして一聴して「やっぱ Tony Martin イイッ! 」と思わず叫んでしまうドラマティックな熱唱(惚れるわ)が見事に結実した、ライト過ぎずかといってヘヴィ過ぎない適度に重厚なドラマティック・ハード・ロックが、これまた程よいヴァラエティ感を持ってズラリと並んでいる。
THE CAGE としての前作、そして歌神 Glenn Hughes と組んだ VOODOO HILL と、悪くはないが正直シンガー自身の魅力以外には突出した良さも感じられないというやや中途半端な印象の作品が続いていたが、ここに来てやっとプレイ/楽曲の両面で充実を見せ始めたのが嬉しいね。無理して歌神 Glenn Hughes を雇うよりも、無理なくお互いの良いところを引き出せそうな Tony Martin と組んだ方が Dario Mollo のためにもいいのかも。(勝手な推測)
PFM でも 活動する Roberto Gualdi のパワー・ヒットするドラムの心地良さと、久々に耳にする Tony Franklin の図太くのたうつフレットレス・ベースの妙味が随所で楽しめるリズム隊の充実振りも、オマケ的に得した気分。

Jacket MORS PRINCIPIUM EST 85
Inhumanity (2003)
フィンランドで新に産声を上げたテクニカル・メロディック・デス・メタル・バンド MORS PRINCIPIUM EST のデビュー作・・・ってゆーか、パッと見てすぐバンド名読めんがな!(苦笑)
モダンで硬質な疾走感を漂わせる SLOILWORK な下地に、CHILDREN OF BODOM の影響を垣間見せる悶絶にエモなネオ=クラシカル・ギター・プレイを存分に振りかけたこの方向性は、ヤヴァいくらいに魅力的。
リフに切れの悪さを実感させる部分があったり、出来が良いながらも各曲毎の差別化や突き抜け具合の不足とかって楽曲へのちょっとした物足りなさを感じるなど、実際に初めてアルバムを通して聴いた第一印象は、サンプル訊いて膨らませてた期待よりは正直やや下回っちゃったものの、Jori Haukio & Jarkko Kokko のギター・コンビによる CACOPHONY 級の超絶な弾きまくりの前には、そんなとりあえずのイマイチな印象な部分もどっかに吹っ飛んでしまうわ。
終始凄まじいスピード・プレイを奏でながらも、テクニック自体をひけらかすに終わらずセンス良くスリルを構築する様には悶絶を禁じ得ず、曲中に絶妙に配された広がりを感じさせるフレージングの美味しさにも目を見張るばかり。
デス・メタルでありながら全編を計算されたモダンな冷静さが覆い尽くしているのが、良くも悪くもこの MORS PRINCIPIUM EST の印象を決定付けている気がするけど、緻密なアレンジの奥深さも手伝って、聴き進めるほどに良さが滲み出てくる好盤と思えるってことには間違いないな。
ちょいと IN FLAMES っぽさもあるデス・バラード(って、なんじゃそれ/笑)#10 "Into Illusion" で聴かせるシットリした雰囲気が、この次に繋がる何かを期待させるしね。(この曲のギター・ソロがこれまたマジ絶品なんだよな〜)  (May 26, 2003)

Jacket MORTAL LOVE 85
I have Lost... (2005)

ノルウェーのフィメール・ゴシック・メタル・バンド MORTAL LOVE の 2nd アルバム。

看板♀シンガー Cat 嬢のちょっと疲れたOL風ルックスとはイメージの異なる可憐な萌えヴォイスをフィーチュアした完成度の高いゴシック・メタルは、出来のよかったデビュー作同様の、その魅惑のバンド・ネームが伊達ではない充実っぷりが嬉しい。

ベースを王道耽美ゴシック・メタルとしながら、そこに振り掛けられた多彩なエッセンスが呼び込む天性のポピュラリティの存在がこの MORTAL LOVE の魅力だが、本作ではその楽曲/アレンジのヴァリエーションが更に広がり、キッチュなニュー=ウェーヴ・ゴスからシンフォニック・ゴシック、そして微ドゥーミーなヘヴィ・チューンまでまさに「女声ゴシック全部入り」ってな風合いだ。

その“多彩さ”が所々で楽曲に散漫な印象を与えるネガティブ・アイテムとして作用してしまっているのも確かだけど、淡いグルーヴに照らされる清らかなメロディがたまらない #4 "Adoration"、涼しげなドライヴ感に自然と身体が揺れる #5 "Senses"、切なさに満ちたまさに王道シンフォ・ゴシックな #8 "Sanity"、センチメンタルに盛り上がるヘヴィ・ワルツ #9 "Identity" といった佳曲の存在が、このアルバムの総合的な印象をグッと良いものにしている。

バック陣の演奏も極上だし、スタジオ技術をセンス良く導入したサウンドのクオリティもかなりのモノだし、2作目にして中堅の上の方まで歩を進めることに成功しそうな力作だわコリャ。  (Jun. 01, 2005)


Jacket MOSTLY AUTUMN 85
Passengers (2003)
英国の男女ツイン・ヴォーカルを擁する7人組シンフォニック・プログレッシヴ・ロック・バンド MOSTLY AUTUMN の 5th アルバム。
伝統的なルネッサンス系シンフォ・プログレと開放的な近代ネオ=ポンプなアレンジとを併せ持った垢抜けたアンサンブルが奏でる、英国のバンドならではの柔らかな田園描写とエネルギッシュでダイナミックなロックが融合した楽曲が震わすなだらかな空気は、このアルコールを帯びきった細胞の中に静かにしかし確実に入り込んでくるですわ。
ケルティックともいえるフォークロア風味を持ちながら、中後期 GENESIS や現在の PINK FLOYD にも通じる浮遊しつつも芯のあるポピュラリティ溢れるキャッチーなロックの魅力は本作でさらに研ぎ澄まされたかのようで、ハード・エッジな曲での BLACKMORE'S NIGHT っぽさも健在。まぁ、#5 "Caught in a Fold" でのあからさまな "Sixteenth Century Greensleeves" っぽさは少々やり過ぎって気がしなくもないけど。(苦笑)
ってかね、オレの心の叫びが届いたのか、麗しき歌姫 Heather Findlay オネイタマの柔和さの中に力強さを秘めた萌え歌唱のフューチュア度がコレまでになく高いのが本作の一番のポイントだったり。(^-^;
そんな風に今回多くの場面でその出番を Heather タンに譲った気配のある男性シンガー Bryan Josh だけど、ギター・プレーヤとしては相変わらず David GilmourAndrew Latimer かってな「空間漂い系」の泣きのナイスなギター・プレイを披露しまくってマス。
ちなみに、Heather タンAYREON の次作 "The Human Equation" に参加ッス♪  (Feb. 15, 2004)

Jacket NAGLFAR 85
Pariah (2005)

スウェーデン産正統派メロディック・ブラック・メタル・バンド NAGLFAR の4thアルバム。

バンドの顔でもあったイケメンシンガー Jens Ryden のまさかの脱退という苦境を、これまでも邪悪なデス・コーラスで彼を支えてきた凶悪顔(笑)ベーシスト Kristoffer Olivius をメイン・シンガーに昇格させることで乗り越えてのリリースとなった本作だが、内容的にはこれまでの延長線上にある NAGLFAR 印のもので一安心。

叙情メロディを仕込んだ激烈ブラストがドラマティックに驀進する直情メタル・サウンドは、細かな音粒を積み重ねて構成した純然たるブラック・メタルな造りでありながら、その粒一つ一つの質量を高密度に満たしたかの厚みとを弾力に溢れたモダンな整合感が素晴らしく魅力的。

スキンヘッドになってその鬼の形相の怖さにさらに磨きがかかった(笑)Kristoffer の存在感の影響か、前作 "Sheol" で芽生えたエンタメ性を引き継ぐと同時に "Diabolical" 以前のイーヴォーな凶々しさを取り戻したような印象もあるかも。

ただ、Jens の凄絶な慟哭歌唱に惚れ込んでこの NAGLFAR のファンになっていった身としては、どうしても聴く度に「あぁ、これでもし彼が歌っていたら・・・」と思ってしまうのも事実なんだよな・・・。  (Jul. 07, 2005)


Jacket NARITA 85
Changes (1994)
うれしくなるほど正統的なヨーロピアン様式HM。歌うVO、滑らかなG...素晴らしい。、

Jacket NEIL ZAZA 85
Staring at the Sun (2000)
以前デビュー時に買った 1st に良い思い出がなかったので買い控えていたが、Burrn! 誌での好評価に戸惑いつつもチャレンジ・・・で、結果は◎。(ホッ・・・たまには当たるのね/苦笑)
パワー・フュージョンを中心に色彩豊かな楽曲は、様々なバックグラウンドを吐露しながらも Neil Zaza の絶品のタッチ&フィールが演出する泣きも山盛りで実に味わい深い。
超テクを随所に織り込みながらも変に造り込んだ印象のない、素直に心に響いてくるギター・エモーションがとにかく気持ちイイ。ギター・インスト物の傑作アルバムと言っていいだろうな。
なんつってもリズム隊が Steve Smith& Ross ValoryJOURNEY コンビとあっちゃあ、それだけで満足でしょ、とりあえず。Steve Smith のヴァイヴ、メッチャ好きなんだよなぁ。

Jacket NELKO KOLAROV 85
Day of Wrath (2001)

ブルガリア人キーボーディスト Nelko Kolarov の現時点で唯一のソロ作。

彼が参加した BRAZEN ABBOT"My Resurrection" で聴けた悶絶鍵盤プレイに感銘を受けて買ってみたんだけど、コレ、指揮者/作曲家としても活躍する彼の奥深い造詣と匠の技が見事に封じ込められた、各所で名盤的扱いを受けているのが至極納得の充実盤だったデス。

余裕ある円熟のテクニックを嫌味なく見せつける参加メンバーの技巧美をフィーチュアした DREAM THEATER 風味のスリリングなアレンジと、Michael Flexig (vo/ex-ZENO) 似のシンガーのキャッチーな現地語歌唱がもたらす軽やかな哀愁 A.O.R. ハード的心地よさが耳を捉えるも、その芯となっているのは Al Dimeola に通じるエキゾチックなフュージョン・タッチを配した70年代後半〜80年代初頭の古き良き産業プログレッシヴ・ロックの味わい。

辺境ならではのごった煮感もあるにはあるが、Nikolo Kotzev の一連の作品にも通じるクラシックな格調が美味しい、穏やかなスリルとともに和める逸品だ。  (Sep. 26, 2005)


Jacket NELSON 85
After the Rain (1990)
女向けと言うが、クオリティは驚くほど高い。哀愁溢れる曲がいっぱい。

Jacket NIGHT RANGER 85
Big Life (1987)
彼らのキャリアのなかで2番目に地味なアルバム。

Jacket NIGHTSCAPE 85
Symphony of the Night (2005)

スウェーデン産メロディック・メタル・バンド NIGHTSCAPE のデビュー・アルバム。

SONATA ARCTICA に通じる美旋律疾走系ヨーロピアン・メタルを身上とする20歳そこそこの若いメンバーで構成されたバンドだけど、全編に塗された初期 DRAGONLANDSUPREME MAJESTY に通じる 80's 北欧ネオ=クラシカル・メタル・フィーリングに、ついついグッと来させられちゃうわ、コレ。

アレンジの端々に TALK OF THE TOWN 的な雰囲気を感じさせたりする美味しいオープニング・チューン #1 "The Haunted Hill"SILVER MOUNTAIN 的に強引なクラシカルさの魅力が際立つ #6 "The Serpent King"(普通この曲名だけで悶死しなくね?)など北欧ネオ=クラシカルの血流が悶々と脈打つ楽曲の数々は、シンガー Simon Akesson の垢抜けない北欧田舎系ハイトーン(褒めてマス)と Joakim Wiklund & Pontus Akesson のギター・チームによるテク的には未熟な粗さを持ちながらも琴線に触れるアンサンブルの妙が得も言えぬ悶絶感を生む逸品揃い。

まだまだ全曲印象的ってワケぢゃないし随所に稚拙な部分も存在するけど、オヤジ北欧メタラー的に無条件に肯定しちゃうに足りる「何か」が確かにここには存在するんだよね。 ってことで、今後にも超期待デス。  (Oct. 10, 2005)


Jacket NIGHTWISH 85
Dark Passion Play (2007)

稀代の歌姫 Tarja Turunen を解雇し、元 ALYSON AVENUEAnette Olzon を新たなシンガーの座に据えて放つ NIGHTWISH の6thアルバム。

14分に迫る超大作オープニング・チューン #1 "The Poet and the Pendulum" でいきなり大爆発するオーケストレーションの有無を言わさぬ圧倒的な濃密さがバンドの無事の帰還を宣言する中、流れ出す Anette タンの歌唱は・・・ALYSON AVENUE での印象どおり、「普通」だ。(笑)

いや、そうは言いつつ、しっとりとした透明感と張りのある力強さ、そして素直な人懐っこさが程よくブレンドされたそのハードポップ・ライクな歌声は、これまで以上にダークな壮麗さを渦巻かせるドラマティックな楽曲に普遍的な女性ヴォーカル物としての魅力を付加する、新生 NIGHTWISH の新たな動力として機能しているから侮れない。

本作はそんな Anette タンの朴訥歌唱と共に Marco Hietala (b,vo/TAROT) の存在感をも強力に打ち出し、再生への確信と更なる大きな成功への意欲を溢れさす力作であることは確かで、全編に恥ずかしいほどに漲るトップ・バンドたる意地が発する得も言えぬ凄みとヴァラエティには嫌でもリピートを誘われてしまう。

確かに Tarja 在籍時のあのどこか神々しさを漂わせた神秘的な気高さが失せてしまったのは残念だけど・・・ま、そのスペシャルな雰囲気は Tarja のソロ作に継承されてたりするので、そっちで味わえばいいか〜。  (Nov, 27, 2007)


Jacket NOCTURNAL RITES 85
Lost in Time - The Early Years of Nocturnal Rites (2005)

1st "In a Time of Blood and Fire" と 2nd "Tales of Mystery and Imagination" をデジタル・リマスターして1パッケージにまとめた2枚組。

現シンガー Jonny Lindkvist が歌い直した Disc1-#11 "In a Time of Blood and Fire (2004 version)", Disc1-#12 "Winds of Death (2004 version)" の2曲が素敵過ぎ。(惚)  (Oct, 10, 2007)


Jacket NOCTURNAL RITES 85
The Sacred Talisman (1999)
オープニングを飾る "Destiny Calls" のイントロフレーズが聴こえてきた瞬間、あまりのクサメロ全開さにノックアウトされた!
NOCTURNAL RITES 入魂の3rd アルバム "The Sacred Talisman" は、前作 "Tales of Mystery and Imagination" の延長線上にある様式色をほんのりと塗した疾走ジャーマン・メタルのスタイルを堅持しつつも、シンガー Anders Zackrisson の安定感を増した歌唱と、ギタリスト Nils Norberg が紡ぎ出す粒の揃ったネオ=クラシカル・フレーズの質感アップ、そしてビッグディール獲得によるサウンドクオリティの飛躍的な向上によって、まさに彼らの最高傑作と呼べる傑作に仕上がっていると言っていいだろう。
前述の必殺オープニングチューン "Destiny Calls" をはじめ、サビの「オーオーオーオーオ~~」が嬉しい "Fire Comes To Ice"、感動的なバラード "The Legend Lives On" など曲の出来も押し並べて良好。
中でもチェンバロが乱舞する3連ナンバー "Free at Last" は、クサメタル判定委員であるウチの嫁をして、「がははは、コリャクサい!」と言わしめた逸品だ。
ギターに頼る画一的なアレンジや随所で顔を見せる線の細さが気にはなるものの、NOCTURNAL RITES は本作を以って、共に欧州 HM 復権を担う HAMMERFALL と同列に語ることができるまでに成長したと思う。それどころか個人的には「憂い」「哀愁」を醸し出すナイーヴさに勝る分、よりこの NOCTURNAL RITES の方に軍配を上げちゃうね。(99/04/10)

Jacket NORWAY 85
Arrival (2000)
80年代型アメリカン A.O.R. ハードながら、そのバンド名のとおり欧州っぽさたっぷり。80年代的なギターと分厚いキーボードが活躍する様は、UNRULY CHILD に近いかな。
あ、ちなみに Burrn!のレビューで幅が言ってたようなシンガーの弱さは微塵も感じないですわ。ははは、面白いギャグのつもりだったのかな。

Jacket OBSESSION 85
Methods of Madness (1987)
M・ヴァーセラの圧倒的歌唱力が光る正統派HM。

Jacket OLAF JUNG 85
Sunset Cruise (1996)
洗練されたギターインスト。時折顔を出すクラシカル味が捨て難い。うまいよ。

Jacket OLD MAN'S CHILD 85
In Defiance of Existence (2003)
現在は DIMMU BORGIR にも在籍する Galder (vo,g,b,key) が主宰するノルウェーのシンフォニック・ブラック・プロジェクト OLD MAN'S CHILD の、Fredrik Nordstrom プロデュースな 5th アルバム。
本作での OLD MAN'S CHILD は、Galder そして旧知の Jardar (g) そして元 CRADLE OF FILTH 〜 現 DIMMU BORGIRNicholas Barker (dr) という3人組の布陣。
そんな流血白塗りハゲ3人衆(山海塾状態!/笑)が奏でるのは、同系統ではトップ・クラスの整合感とクリアなプロダクションを誇る、コレまで同様にクオリティの高いドラマティックなシンフォニック・ブラック・メタル。激烈ブラストを織り込みながら壮麗なオーケストレーションが禍々しくも耽美な雰囲気を盛り立てる背徳の香りに包まれた楽曲が、伝統的なヘヴィ・メタルの手法で奏でられている・・・という点が、相変わらず取っ付き易さを生んでいるんだな。ほとんどの曲が4分台とコンパクトなのも、各曲に対する感情移入がしやすくて◎。
ただ、一般的な意味での質の上昇とは裏腹に、独特の魅力だった寒々しいムードは残念ながら作を重ねる毎に減退してきている気が・・・。もしかしたら Galder の中に「DIMMU BORGIR のメンバーであるという保険」みたいな気持ちがあって、それが「OLD MAN'S CHILD」という名前の神通力が薄れさせているのかな・・・なん〜て邪推してみたりね。
とは言いつつ、ゲストの Gus G. (DREAM EVIL, FIREWIND, MYSTIC PROPHECY) が素晴らしく煽情的なギター・ソロを披露するオープニング・チューン #1 "Felonies of the Christian Art"、そしてあまりに美しすぎるアコースティックな小曲 #7 "In Quest of Enigmatic Dreams" をイントロに持つ #8 "The Underworld Domains" などは文句なく悶絶級なんだけど。
そしてこのアートワークは、今年コレまでリリースされた作品の中では最強にツボ!  (Feb. 26, 2003)

Jacket ONE O ONE (101) SOUTH 85
101 South (2000)
FORTUNE ~ HARLAN CAGE の中心人物であるキーボード奏者 Roger Scott Craig の プロジェクト。
プログレ臭の少ないストレートでスケールの大きな A.O.R./HR で、琴線に触れる哀愁旋律が存分に楽しめる楽曲は、プレイの質/間/技ともに、ハードながら非常に熟練されたアダルトな円熟味を滲み出していて、まさに大人の HARD ROCK として芸術の域にまで達している味わい。大仰過ぎず、しかしコンパクト過ぎず・・・ってバランスもいいな。
全編を支配するのは、非常にソウルフル&ストロングでありながらも、メロウに責める部分では翳りある歌声でナイーヴに襞を撫でる術を完璧に身に付けているシンガー Gregory Lynn Hall のスペシャルなヴァイヴの魅力。いいシンガーですわ。

Jacket ONMYOUZA (陰陽座) 85
Hyakki Ryouran (百鬼繚乱) (2000)
なにわの和風妖怪ヘヴィ・メタル・バンド 陰陽座 の2nd。
ジャパメタ王道スタイルの楽曲も、魅惑的なメロディとスリリングなギターアレンジで十分に楽しめるが、筋肉少女帯 ちっくな暗黒パートの方がより似合ってるかもね。
ま、それは置いといて(置くな!/笑)なにはなくともシンガーの 黒猫さん でしょう。うん、黒猫さん(LOVE)・・・ 黒猫さぁ~~~~ん !!(惚)。
伝統的ジャパメタ風歌唱もイイんだけど、クラシカルな澄んだ斉唱にはビクビクっと来ちゃうなぁ。"桜花ノ理" なんてマジでたまんないもの。あ、瞬火 の歌もすげーハマってて好感触。

・・・いや、総合で見てマジいいバンドですわ。

Jacket P.F.M.(PREMIATA FORNERIA MARCONI) 85
Photos of Ghosts (1973)
イタリアンプログレの名作。「泣き派」は必聴でしょう。

Jacket PAGAN REIGN 85
Vo Vremena Bilin (Во Времена Былин) (2005)

ロシアはトヴェーリ出身のペイガン・メタル・バンド PAGAN REIGN の4曲入り MCD。

このところ数多く輩出されつつあるロシア系ペイガン・メタラーの中でも演奏力/構成力共にピカイチと思え、前作(3rd)の悶絶っぷりもあって特に好みなこの PAGAN REIGN だが、この来るべき新作(4th)の前哨としてリリースされた MCD を聴く限り、新作も凄いことになってそうだ。(^^)

ホイッスル、マンドリンを駆使したフォークロアな悲愴旋律に中心人物 Orey (g, vo) がクサメロギターを悶死タイミングで切り込ませながらヘヴィ・メタルな激疾走をかます勇猛果敢なペイガン・メタルは、WINTERSUN が辺境フォークロア修行を積んだかの、やっぱ殺傷力抜群な逸品。 っとにさぁ、こんな風に勿体ぶったように4曲だけ出されても、全然物足りないっつーの。。

ん〜、でも、ホンマえぇバンドや。 いつの日かライヴも体験してみたいものッスな。  (Dec. 11, 2005)


Jacket PAGANINI 85
Weapon of Love (1986)
ダミ声のハードポップ。スイス出身ながら非常にアメリカンなサウンド。

Jacket PANTERA 85
Projects in the Jungle (1984)
高崎っぽいギターがカッコイイ!

Jacket PARADISE LOST 85
In Requiem (2007)

英国が誇るゴシック・メタルの始祖 PARADISE LOST の11thアルバム。

自らのバンド名をタイトルに冠してゴシック・メタルへの華麗な帰還劇を見せた傑作 "Paradise Lost" の充実っぷりは凄まじかったが、本作のスタイルもその延長線上と言えるもの。 どこか淡々としたクール&ムーディなダークさがガッツリと暗黒メタルな音圧と共にキャッチーに迫ってくる様子を耳にする度、コレを“あの”PARADISE LOST が演っていると思うだけで嬉しさがこみ上げてくる。

気負わずも自然と耽美なアトモスフィアを匂わす Nick Holmes (vo) のカリスマティックな存在感もさる事ながら、今回は Greg Mackintosh (g) のエモーショナル・ギター・ワークがメランコリーをリードする場面が顕著で、その極めて英国的なタッチは、この PARADISE LOST こそがかの BLACK SABBATH の遺志を継ぐ存在であると確信させる・・・ってのはチョイと言い過ぎか。(汗)

ただ、個々の楽曲的には ――どうしても前作と比べてしまうと―― 少々平坦な感じかな? ヘヴィなアグレッションを噴出する #5 "Requiem" は出色の出来なんだけれども。  (Jul, 17, 2007)


Jacket PAUL GILBERT 85
Flying Dog (1998)
MOM>「ねぇ、これ誰? イイじゃん。」
koh>「え? Paul Gilbert だよ。」
MOM>「ふ~ん。Paul Gilbert って、Mr.BIG の左っ側の方の、若者に一人混じってるジジィだよねぇ」
koh>「(超激汗)をいをい、それは Billy Sheehan だろ~ 刺されるぞ、お前。それにみんな見かけほど若くないのよぉ。」
MOM>「あぁ、じゃあ RACER X のほうね、わかったわかった。」

・・・と、それはそれはアットホームな会話を(^_^;)我が家に飛び交わさせる程のこの作品、予想以上に良い!
冒頭の "Get It" のイントロの暖かなギター・ハーモニーからして、その世界にグイグイ惹き込まれてしまう。 BEATLES やその影響を受けた CHEAP TRICK らのポップセンスを完全に吸収したキャッチーな楽曲は、Paul Gilbert 自身の魅力ある歌声とあいまって聴くものの耳を惹き付ける。ルーツが同じせいか ENUFF Z'NUFF に通じる、懐かしくも幸福なフィーリングだ。
テクニカル&エモーショナルな超絶ギタープレイもさりげなく散りばめてあるが、あくまで楽曲の味付け程度なのも◎。
ここまでやっちゃうと、バッハをモチーフにした "Gilbert Concerto" は嬉しくはあるもののなんか余分なような気が。。。

ちなみに家内 MOM は本作を聴いて「L⇔R みたい~笑えるぅ~」と言っております。>J-POPファンの皆様。(汗)

# ジャケもイイよね~。

Jacket PINK FLOYD 85
Dark Side of the Moon (1973)
ヒット作らしい。

Jacket POISONBLACK 85
Lust Stained Despair (2006)

フィンランド産メランコリック・ゴシック・ロック/メタル・バンド POISONBLACK の2ndアルバム。

メランコリックにドライヴするメタリックなゴシカル・ハードは、デビュー作ですでに確立されていたその基本線を踏襲しつつも、シンガー JP Leppaluoto (vo/CHARON) の離脱に伴って Ville Laihiala (vo,g/ex-SENTENCED) 自身がマイクを握ったことで、そのサウンドにはおのずと SENTENCED の影が色濃く滲む結果に。

ギター・パートを中心にトラディショナルなメタル・エッジを強化した印象の楽曲群は、ノリノリ&ロマンティックに跳ねるだけでなく、骨太の男気を発散するヘヴィ&タフな場面が増加。 KALMAH の新作でも大きく貢献していた Marco Sneck (key) の踏ん張りもあって、ドラマティックな重厚さが際立つ力作に仕上がった。

これまでプロジェクト的な捉え方をしていたこの POISONBLACK、今回 Ville が歌うことによって「末期 SENTENCED の遺志を継ぐ重要バンド」として認識を改めさせられたような気がするデス。  (Sep, 22, 2006)


Jacket PRAYING MANTIS 85
Nowhere to Hide (2000)
わははははは。恥ずかしい! 一つ間違えたらとんでもない事になりそうなほどダサいんだけど、それがギリギリの所で踏みとどまった・・・ってゆーか、マイナスとマイナスを乗算したらプラスになっちゃったみたいな(笑)クサ・クオリティ。
サウンド的にも前作で気になったドラムのイモクサさも随分改善され、なかなかいい感じの音像で、エネルギッシュなダイナミズムと繊細な愁いが見事に同居する佳作に仕上がったと思う。
名曲 "Letting Go" の域に迫る秒殺の名曲 "Future of the World" の存在もデカい。ま、柔和なキーボードでふんわりと包んでいない、1stのような剥き出しの叙情攻撃もまた機会があったら受けてみたい気がするけどね。

Jacket PRIMAL FEAR 85
Nuclear Fire (2000)
ま、まさかここまで凄いものを創ってくるとは!
PRIMAL FEAR の新作は、これまでの超ベテランらしい突出した安定感に包まれた硬質なジャーマン・パワー・メタルという基本路線は変わらずも、硬質一辺倒ではないしっとりとした愁いに包まれたキャッチーなサビメロと、タッチ/フレーズともに豊かな潤いに輝くギターフレーズのフューチュア度が大幅アップの、U.D.O. の遺した名作 "Time Bomb" の牙城に迫る嬉しい路線。これらもひとえに新たに加入したギタリスト、Henny Wolter 効果とでも言えようか。
そして地獄のリフ攻撃と対峙する Ralf Scheepers の血管ブチ切れスクリームも、これまでの彼から滲み出ていた「照れ」のようなものが払拭されていて、とってもイイ感じ。
うん、いいね。柔硬のバランスがとてもイイ、まさに心踊る激烈漢メタルだ。Head Bnag'em All !

Jacket PROUD 85
Fire Breaks the Dawn (1984)
クラシカルな北欧メタル。意外と攻撃的な面もあったりする。

Jacket QUEENSRYCHE 85
Queensryche (1983)
ジューダスの影響を感じさせながら、新しい流れを予感させた衝撃の一枚。

Jacket QUEENSRYCHE 85
Greatest Hits (2000)
デビューミニから網羅したその名の通り Greatest Hits。
やっぱ良いです!・・・昔は。(涙)

Jacket RACER X 85
Street Lethal (1986)
P・ギルバートのマシンガンGをフューチュアした1ST。

Jacket RATA BLANCA 85
El Reino Olvidado (2008)

「アルゼンチンの RAINBOW」、RATA BLANCA の10thアルバム。

本作もこれまでの作品と同様に、収録曲の大半から強く聴こえてくる "Straight Between the Eyes" 以降の RAINBOW そして Joe Lynn Turner 在籍期の DEEP PURPLE の風味が、無条件にこの胸を高鳴らせる。 Walter Giardino (g) のソロはもちろん何気ないオブリガードの一瞬々々に漲らせる「Ritchie Blackmore 愛」の本気度の高さはマジ尊敬に値するほどで、その“王道”の本質を最も正確な形で受け継いでいる者が北欧/欧州ではなく南米に存在するという事実に、改めて驚かされる。

そんな南米のバンドだからこそ、Adrián Barilari (vo) の元ネタ群とは全く異なる質感のスパニッシュな熱唱が、ともすれば「上等なコピー・バンド」の一言で片付けられそうな音楽性に RATA BLANCA 以外の何者でもない個性を付加しているとも言えるんだろうね。

ホント、死ぬまでに一度はライヴを体験したいバンドのひとつッスわ。。  (Dec, 30, 2008)


Jacket REDRUM 85
No Turning Back (2007)

ギリシャのハード・ロック・バンド REDRUM のデビュー・アルバム。

なんとシンガーに起用されているのはかの Michael Bormann 様 (ex-JADED HEART etc.) で、楽曲スタイルも彼の在籍してきた JADED HEARTLETTER X らを思わせるメタル・エッジの王道ハード・ロック。 これが予想外に出来が良くて、その手の中堅どころと並べても何の遜色もないほどに楽曲もプレイも充実している。

中心人物でもあるギタリスト Athan "Lyssa" Kazakis (SARISSA) もメッチャ巧いデス。  (Apr, 03, 2009)


Jacket REQUIEM 85
The Arrival (2002)
SONATA ARCTICA に続く!」と極東の島国日本のそのまた極一部で(汗)話題の、元々はデス・メタルを演奏していたフィンランド産メロディック・メタル・バンド REQUIEM のデビュー盤。
つっても、ここで展開されているのはイワユル「メロスピ(あ〜この略し方嫌い〜)」とは確実に一線を画す、DREAM THEATER, SYMPHONY X に通じるプログレッシヴさをも表層に現したネオ=クラシカルかつプログレッシヴな独特のメタル世界。
シンガー Jouni Nikula の、ハイトーンも出るには出るけど主にマターリした中音域を主体とした時にダーティな吐き捨てを武器にする Marco Hietala (TAROT, SINERGY, NIGHTWISH) を髣髴させる歌唱に抵抗感を憶える人の存在を感じながらも、このバンドが持ち合わせた往年の旧き良き北欧メタルの透明感を今に伝える絶妙なメロディ・センスが実に美味しい!
そして、疾走しながらも悶々としたウェットなネオ=クラシカル風味を発散する Arto Raisala, Teemu Hanninen のギター・コンビのマイナーバンドらしからぬ超テク・ギター・プレイ、そしてキーボード奏者 Henrik Klingenberg が聴かせる非凡な音色/アレンジセンスに代表される演奏陣の意外なほどに深みのあるプレイから漂う「本物の香り」には、今後その動向を注目し続けなければいけない重要なバンドの登場だ!とついつい色めき立ってしまう。
リズム・ギターで顕著な薄っぺらいプロダクションはご愛嬌。(汗) それが原因と思われる絶妙な不安定さ(笑)がマニア心をくすぐるのだぁ!とやや偏執っぽく好意的に解釈するのが吉ですな(苦笑)
#5 "The Invisible Touch" は、本年度ベスト・チューンにノミネート確実な必殺悶絶メロディック・スピード・メタル!

Jacket RICHIE KOTZEN 85
Return of the Mother Head's Family Reunion (2007)

歌えば極旨にソウルフル、弾けば他の追随を許さぬほどに激テク、そしてイケメン・・・と思わず殺意が湧きまくりな (笑) Richie Kotzen (vo,g/ex-MR. BIG etc.) による、'94年の "Mother Head's Family Reunion" の続編的作品。

ブルージーにレイドバックしたアメリカン・ハード・ロックには、Richie 自身の渋くも溌剌と唸るハスキー・ヴォイスとアメイジングな超絶ギター・プレイが満載。 心地良い横揺れグルーヴの中、永遠に終焉が訪れないかの長大なギター・ソロがに身悶えする哀愁メロハーな手触りを持った名曲 #3 "Fooled Again" が光る。

このタイプの曲がもうちょい多いと、更に嬉しかったではあるんだけどな。。  (Dec, 11, 2007)


Jacket RIOT 85
Army of One (2006)

正統派米産欧風ハード・ロック/ヘヴィ・メタルの祖、RIOT の4年振りの13thアルバム。

"Thunder Steel" に代表される Tony Moore (vo) 期の“POWER METAL RIOT”を忌まわしく思う("The Privilege of Power" には好きな曲が少なくないけれども)オレ的には、前作 "Through the Storm" の流れを引き継ぐこの「地味でパッとしないB級中堅ハード・ロック・バンド、RIOT」という、バンド本来の立ち位置を堅持するレイドバックしたオーセンティックなハード・ロックは、中途半端な音質も含め(汗)とても心地好いス。

やや地味過ぎた感のある前作と比較して、本作では新ドラマー Frank Gilchriest (VIRGIN STEELE) がもたらす現代的な技巧/パワー感と、前作でついにそのセンスが枯渇してしまったかと心配した(汗)Mark Reale (g) が再び蘇生したかのように端々でしっかりとテクニカル&クラシカルなスリルを挿入する美味しいギター・プレイのおかげで、名作 "Nightbreaker" に近い良質のバランスが支配しているのが強い。

その "Nightbreaker" 以来の Mike DiMeo (vo) の忠実な信奉者 ―DiMeo 派― の一員としては、そんな理想的なスタイルたる本作の楽曲群の上で、彼の適度にブルージーな熱唱が映えまくる様にグッとキまくり。 本領発揮のキャッチーな #4 "One More Alibi" を名曲クラスの素晴らしさに彩っているのはもちろん、疾走感満点の好チューン #7 "The Mystic" においても思慮深い哀愁旋律を嫌味なく溶け込ますその手腕には「さすが DiMeo 様!!」と唸らされる事しきり。

・・・なんて絶賛しつつも、ボーナス・トラックの #13 "Road Racin'" で露呈しちゃってるとおり、ライヴではサッパリ駄目なんだよなぁ、DiMeo 様。。(^_^;;  (Jul, 25, 2006)


Jacket RIVERDOGS 85
Riverdogs (1990)
デヴィカヴァ風のVがこれでもかとブルージーに攻めまくる。いい曲多し。

Jacket RONNY HEIMDAL 85
Timequake (2000)
DIABLOS IN MUSIKA のギタリストのソロアルバム。
緊張感と安堵感の交錯する風景的プログレッシヴ・フージョン。超テクニカル&超ハイクオリティ! 凄いかも!
ちなみにイタリアのあのバンドとは無関係。(苦笑)

Jacket ROYAL HUNT 85
Clown in the Mirror (1994)
前作に磨きをかけたキャッチーなコテコテ様式HR。ちょっとPOPに。

Jacket ROYAL HUNT 85
The Watchers (2001)
起死回生の壮大なコンセプト・アルバム "The Mission" を主軸に、その前哨盤としてリリースされていた E.P "Intervention"、そして本作 "The Watchers" を纏めて「三部作」として位置付けたいらしいが、それってどーなんでしょ?
なぜなら、本作のメインはその前哨盤収録の "Intervention(Part 1)" の「フル・ヴァージョン」である "Intervention"(ややこしいぃぃ!)で、Part 1 で途中で終わってた続きが14分を超える冗長な展開を見せるこの曲ってば ROYAL HUNT 独特のヘヴィ・バロックをそこそこに疾走させた可も不可も無い出来。。。 本 CD 末尾に合せて収録された同曲を6分弱にダイエットした「ラジオエディット版」の方がよっぽどまとまってていい仕上がりだっちゅーの。(汗)
本編 "The Mission" の充実が記憶に新しいだけに「これで締め括れ」といわれても釈然としないし、だいたいこの「"Intervention" で挟み作戦」が、プロローグとエピローグとして上手く機能しているとは全然思えないんだけどなぁ。
が、だからといって本作が全くダメダメ君かといえば全然そうではない。それは、John West をフィーチュアした4曲のライヴ・トラック "Lies", "Flight", "Message to God", "Epilogue" と、同じく John West の歌唱によってリ=レコーディングされた "One by One", "Clown in the Mirror", "Day in Day Out", "Legion of the Damned" の存在だ。これが実に素晴らしい仕上がりで、その凄絶な歌唱が存分に堪能できると共に、新しい生命を吹き込まれて未知の輝きを放つ過去の名曲群の前には、否が応でも今後の ROYAL HUNT への期待が高まらずにはいられない。
恐るべし、John West

Jacket SABBTAIL 85
Otherworlds (1998)
大々的にフューチュアされたオルガンサウンドが、イヤでも DEEP PURPLE を連想させる。が、ここのところのDPよりはこの SABBTAIL の方が遥かに面白い。
古臭い(良く言えば古典的な)音作りではあるが、しっかりと北欧の哀愁を感じさせてくれるという点でこのアルバムは「買い」だと思う。他のレビューやインタビューなどで触れられている「シアトリカル」な雰囲気もあまり感じない。
オルガンとともに売りとされているフランス人ギタリスト Frederic Hughes のプレイだが、派手な早弾きを随所でキメてくれるが、残念ながら多少不安定(まさかそれが味?ではないでしょ?)だ。しかしギター中心の楽曲アレンジではないため、さほどマイナス材料にはなっていない。が、このテクニカルなギターの必然性はあまり感じない。もし許されるとしたら、今どこで何をやっているのかは知らないが、リッチーマニアであり北欧の水晶メロディをも紡ぎ出す事ができる男、David Braic(MANDRAKE ROOT) にこのバンドに参加して欲しい! 似合いそうだなあ。彼が参加していたら90点台は堅かったろう。
予想外の発見だったのは、シンガーの Andreas Eklund の素晴らしい歌唱だ。HOUSE OF SHAKIRA でのスムースな唱法より、このアルバムで聴けるようなストロングな唱法の方が遥かに魅力的! My Favorite Singer の仲間入りか!?

Jacket SABER TIGER 85
Timystery (1998)
札幌の SABER TIGER がまだ女性シンガーを擁していた95年に発表された作品。
彼らがツアーで東京に来た際のライブを何度か観て、そのヘヴィネスと美旋律の見事なまでの調和に完膚なきまでにノックアウトされてしまった。
私にとっての SABER TIGER の最大の魅力は、とにもかくにも「スリリング」な点に尽きる。 ELEGYHELSTAR(ふ、古い!)を思わせる「押し」と「引き」のバランスを上手く踏まえたテクニカル・パワー・メタルに、ベテラン 木下昭仁 がリードする叙情的で扇情力の高い超テクニカルながらも非常にエモーショナルな様式美的ギター・ワークが切り込んでゆく様は、背筋がぞくぞくするほどカッコイイ。
また、抜群の歌唱力を誇る 久保田陽子 の心地よいハイトーン(その仄かにブルージーな節回しと高音部の"ファルセット的抜け"が、性別は違うものの John West (ARTENSION)を連想させる)も、ともするとゴリ押しぎみになるバック陣を柔和な感触で包み込み、良好なバランスを整えるのに一役買っている。
本作は全曲英詩だが、ライブで聴いた日本語曲にカッコイイのがあったんで、そのうち前作 "Agitation" と前々作 "Invasion" も買ってみよっと。

Jacket SAGA 85
Silent Knight (1980)
当時のサーガは叙情&幻想的でかなり良い。

Jacket SAIGON KICK 85
The Lizard (1992)
楽曲にメジャーさが出てきた。激しい曲に優しいメロとハイテクGが美味しい。

Jacket SARAYA 85
Saraya (1989)
ハスキーな女Vが良いボンジョヴィ風HR。Gがなかなかテクニシャン。

Jacket SAUROM 85
Juglarmetal (2006)

スペインの指輪系トラッド/フォーク・メタル・バンド SAUROM LAMDERTHSAUROM と改名(?)しての通算4作目。

笛/ヴァイオリン/バグパイプ/女声等をフィーチュアした民謡テイストと、シンフォニー&クワイアを纏ったクラシカルなアンサンブルが見事に融合した欧風エピック・パワー・メタルは、DARK MOOR meets MÄGO DE OZ な風合いなんだけど、シンガー Miguel A. Franco のちょっぴり Hansi Kursch 似なダミ声のせいか BLIND GUARDIAN っぽさもアリ。

ヒロイックなスリルを探求しつつもスパニッシュ独特の散漫なキャッチーさも持ち合わせていたりして(そこが MÄGO DE OZ っぽい)、最初一聴したときはその部分にショボさを感じてしまったりしたんだけど、聴き込むほどにそれらが良質のヴァラエティに繋がっていると思わされるところがポイント高かったり。

インパクトの強い楽曲が並ぶ中でも、勇壮なる哀愁がフォーキーにシャッフルする #6 "Dracum Nocte" は、民謡系メタル史上最強の一角に名を連ねるべき名曲。

 (May 22, 2006)


Jacket SAXON 85
Power & the Glory (1983)
黄金時代の最後を飾るハードドライヴィンな一枚。

Jacket SAXON 85
The Very Best of Saxon 1979-1988 (2007)

タイトルどおり、1979〜1988の楽曲を集めた3枚組ベスト。 ライヴ・テイクを含む54曲・・・燃えマス。  (Dec, 07, 2007)


Jacket SCORPIONS 85
Pure Instinct (1996)
久々に納得の一枚。哀愁HR路線が戻ってきた。

Jacket SCREAMING SHADOWS 85
In the Name of God (2006)

イタリアのメロディック・パワー・メタル・バンド SCREAMING SHADOWS の2ndアルバム。 これまでこのバンドの存在自体知らなかったんだけど(汗)、チョイ前に飲みに行ったDJイベントでかかった #1 "Where Reigns the Sword" のあまりの名曲っぷりにソファーから転げ落ちた。 で、家に帰って即注文。

ナイーヴな甘さも保持する明快ヴォーカルがイタリアン産メロディック・メタル・カラーを滲ませつつも、その魅力のコアはNWOBHMっぽくも感じるイモめなおおらかさと、それを纏め上げるネオ=クラシカルなツイン・リードの極上の叙情スリル。

実は、それらの要素が完璧なバランスで詰まった衝撃的な三連チューン #1 "Where Reigns the Sword" 以外の楽曲は、所によりややヴァラエティ広げ過ぎちゃった感じでボチボチだったりするんだけど、この一曲さえ存在すれば全然惜しくはないな。

中心人物でもあるギタリストの Francesco Marras は、やや粗さが目立つではあるけど、ここぞという場面で強い殺傷力を発揮するクラシカルなセンスはなかなかのもの。 メンバー交代に喘ぎつつも一応継続的に活動してるみたいなので、ぜひ頑張って次作も作って欲しいわ。  (Jun, 27, 2008)

 

Jacket SEAR BLISS 85
The Haunting (1998)
これが話題の(って何処で?/笑)ハンガリー産「トランペット=デス」!
地を這うヘヴィ・リフ、ピアノ・オルガン・ストリングスをはじめとするカラフルで重厚壮麗なシンセサイザ・・・時に疾走をも辞さぬテクニカルで難解なパートを孕みながら、脈打つ哀愁の旋律がひたすら荒涼とした暗黒世界を演出する雰囲気満点のゴシック/ドゥーム寄りのメロディック・デス・サウンドの上を ♪ぽぉぅゎぁあ~~ と哀しげに響くトランペットの独特の息遣いが、何~んとも切ない気分にさせてくれる。
また、超絶なスピードプレイを情感豊かに決めまくる泣き泣きの超テクギタリスト Victor max Scheer のセンスはこの手のジャンルの中ではピカイチ。トランペットとキーボードを操る Gergely Szucs と共に紛れも無くこのバンドの最大の財産だ。
ヘヴィネスとロマンティシズムのバランス、そして随所に見え隠れする70'sロック的解釈&プレイが AMORPHIS を想起させるが、この SEAR BLISS からはそれだけではないオリジナリティを確実に体感することができる。
やや奥まって迫力不足の録音やシンガーの凄みの足りないデス・ヴォイスなど、確かに現段階では至らぬ点も目立つが、次作、もしくは数作後にはとてつもない歴史的名作を創ってくれそうな予感がする注目のアーティストだ!
・・・トランペット云々を抜きにしても、結構イケてるって感じ。(^^)

Jacket SEBNEM FERAH 85
Can Kiriklari (2005)

トルコの女性ポップ/ロック歌手 Sebnem Ferah の 5th (?) アルバム。

現地語をエスニックに響かせる実力に満ちた張りのある上質ハイトーン歌唱が飛翔する楽曲が、ダークに揺れる退廃的な荒涼感が全体を支配する完全にゴシック・メタルな質感に覆われているのに驚くと同時に、悦びがこみ上げてくる。

そんなヘヴィなゴシックの憂い、辺境っぽいプログレ・フィール、そしてドメスティックなアーティストならではのポピュラリティなヴァラエティが化学反応を起こした美味しい本作は、いきなりのメランコリックなゴシック・ドライヴが衝撃的なオープニング・チューン #1 "Okyanus"、そして続くタイトル・トラック #2 "Can Kiriklari" でオーケストレーションと共にドラマティックに染み渡る耽美な息吹が噴出した時点で早くも降参って感じ。(^-^;

随所で聴ける PENTAGRAM, MEZARKABUL (!!) のギタリスト Metin Turkcan によるウェットな泣きのギター・ワーク (#6 "Ben Bir Multeciyim (GUC)" のソロがスゲ〜) も実にイイネェー。  (Dec. 19, 2005)


Jacket SENTENCED 85
Amok (1995)
デス声さえなければ、まるで正統派HM。巧みに泣きを演出するツインGが絶品。

Jacket SERENITY 85
Fallen Sanctuary (2008)

オーストリア産プログレッシヴ/メロディック・メタル・バンド SERENITY の2ndアルバム。

洗練されたメロディック・エッジと知的なプログレスがクリアに交錯する、1st同様の高品質盤。 かつての北欧メタルに通じる哀愁風味も美味しい。 ホンマいいバンドですわ〜。  (Dec, 05, 2008)


Jacket SERENITY 85
Words Untold & Dreams Unlived (2007)

オーストリア産メロディック・メタル・バンド SERENITY のデビュー・フルレンス・アルバム。

センスの良さを滲ませるキーボードを筆頭に、テクニカルな素養を隠さない熟達プレーヤ陣が織り成すプログレッシヴ色強めのドラマティックな欧風メタルは、新人らしからぬ風格に満ちたもの。

メロウな北欧系叙情感と艶やかさを失わない技巧的硬質感の両面が、共に己を高め合いながら洗練されたクサメロを包み込んでいく様は、SONATA ARCTICA meets VIGILANTE とも喩えられよう風合いで、その今までありそうでなかった微妙なバランス感覚は実に新鮮だ。

一部、思わず身を乗り出す“悶絶パート”と、展開を実現するためにだけに存在するような“消化パート”との「気合の落差」が気になったりもするけど、地に足の着いたメロハー・テイストからエクストリームなデス・ヴォイスまでを適所に配した良質のヴァラエティ感は、実にナイスな心地良さを運んでくるですよ。

最近の Napalm Records は突然こーゆーのをプッシュしてくるから面白いな。  (Oct, 02, 2007)


Jacket SHADOW GALLERY 85
Legacy (2001)
もはやこの手のバンド群の中では老舗的な雰囲気をも感じさせる SHADOW GALLERY の新作は、相も変わらず超大作指向の濃密盤。
もはや初期のバブリーなイメージは皆無で、緻密な音世界を手馴れた老練さで大胆に構築している。その手法こそ十分にメタル的ではあるが、思慮深く構築されるドラマの礎となっているのは Gary Wehrkamp, Carl Cadden-James のあまりにも深いプログレ・マインドだ。うむ、深い!
従来の作品どおり、速いパッセージのユニゾン・プレイのスリルや叙情メロディの憂いを随所に織り込みながらも、そのメロディへの並々ならぬ拘りと北米大陸のバンドらしい明快さをもって、全体的には希望的コーラス・ワークに代表されるほのぼのとした感触。 そんな中で、オープニング〜 2 曲目の出来、そして流れが超絶に素晴らしい。いきなり 13 分にも及ぶ冒頭の組曲 "Cliffhanger 2" は、躁メロから腰の据わった泣きへと目まぐるしく展開しながら、後半パート "The Crusher" で息もつかせぬ技とメロディの応酬を見せまくり、そのめくるめくテクニカル・ロックの息吹が最高潮に達した時に、哀愁が迸る名曲 "Destination Unknown" のイントロの優しいピアノが心のひだにスーッと差し込むのが、たまらなく心地よい。
が、ラストの 34 分(汗)もある超大作 "First Light" は、大作好きとしては超期待だったんだけど、途中何分も無音に近い部分があったりして何だかなぁ・・・って感じでちょっぴり残念なのだ。

Jacket SHADOWMAN 85
Different Angles (2006)

Steve Overland (vo/LADDER, ex-FM), Steve Morris (g/HEARTLAND), Chris Childs (b/THUNDER), Harry James (dr/THUNDER) によるブリティッシュ・ハード・プロジェクト SHADOWMAN の 2nd アルバム。

そのブルーズ・テイストのメロディック・ロックは、まさにそれぞれの在籍バンドの風味をミックスしたかの職人芸的な逸品。 Steve Overland の声もイイけど、Steve Morris の腰の座ったギター・ワークの適度な悶えっぷりがタマンないッス。  (Mar. 07, 2006)


Jacket SHAMAN 85
Ritual (2002)
Andre Matos (vo), Luis Mariutti (b), Ricardo Confessori (dr) の ANGRA 離脱3人組が、Luis の実弟 Hugo Mariutti (g) を加えて、メロディック・メタルの覇者であったかつての威信を賭けて世に放つデビュー作。
VIRGO での悪夢がまだまだ覚めきっていないこの身としては、それほど期待せずに本作と向き合うことになったんだけど、これが ANGRA の Another Progress Ramification とも形容できよう、気高きオーケストレーションを纏った聴き応えのあるヘヴィ・メタル作品でまずは一安心。
雄大な叙情が広がる劇的なイントロダクション #1 "Ancient Winds" とそれに続くイヤでも ANRGA のそれを想起させる強力な展開を見せる名曲レベルの疾走チューン #2 "Here I am"、ペルー系民謡風味溢れるイントロが萌え萌えな #4 "For Tomorrow" そして崇高な涙が輝くドラマティックなバラード #7 "Fairy Tale"・・・と、ギタリスト Hugo の地味ながらエモーショナルなタッチの影響と思われるナチュラルな土着的荒々しさを滲ませるメタル・エッジを、フォークロアなアレンジが運ぶエスニックな感触で包んだスケール大きく程よく拡散したスタイルは、ANGRA で言うならば "Holy Land" に近い風合い。
さすが Sascha PaethMiro のコンビが手掛けただけのことはある優美な劇的サウンド・メイキングは見事で、各所でアクセントとして響く女声も◎。
最初聴いた時は、近年の ニ井原 実 を思わせる Andre の「荒れ声」がすっげー気になって「・・・あ〜ぁ、ダメぢゃん!」なーんて思っちゃったけど、聴くうちに彼独特のエレガントさとその浮遊する緩急の妙には、やっぱ惹かれるものがあることに気付いてきちゃいましたわ。
でも、Tobias Sammet (EDGUY) とデュエットってことでワクワクしながら迎えた #10 "Pride" は・・・まぁなんてこたぁない躁系の疾走メタルで、ちょっと拍子抜け。。。
ってゆーか Andre?・・・髪型ちょっとおかしくね?(苦笑)

Jacket SHEELA 85
Burned Down (1995)
カヴァーディル風VOにテクGが絡む、ドイツ臭さの無い洗練されたHR。カッコイイ!

Jacket SHY 85
Unfinished Business (2002)
N.W.O.B.H.M.末期に登場した英国のハード・ロック・バンド SHY は、「哀愁ハード・ロックの理想系」として My 脳内のかなり高い位置に埋葬されていた。
「埋葬」ってのは、"Brave the Storm", "Excess All Areas" という至高の2枚を世に残したということで、その役目を充分に果たしその寿命を全うして朽ちていったバンドという認識だったからだ。
なので、1999年の復活第一弾 "Let the Hammer Fall" でこれ以上ない程の悪夢を見せてくれちゃった時も「ま、ゾンビみたいなもんだでしゃーにゃーて」ってなもんで、相変わらず終わったバンドという認識は変わらなかった。
同様に復活第二弾となる本作についても全く信用していなかったのだが・・・ところがどうしてコレが嬉しい誤算っつーかなんつーか、なかなか・・・いや、スッゴクイイ感じぢゃないデスか!?
確かに全曲素晴らしいわけではないけど、A.O.R.の洗練と伸びやかな哀愁が融合を見せる #1 "Skydiving"、往年の SHY そのものを感じさせる哀愁満載の #2 "Change of Direction"、愁いたっぷりにロック・ドライヴする #3 "Breakaway"、これまた SHY らしさに満ちたリラックスしたバラード #8 "Storyline"、そして、#1 と共にこの曲辺りの方向性が今後の SHY の進むべき道なのでは?と思わせる、Steve Harris のギター・プレイも美味しい好バランスなハード・ロック #10 "No Other Way" と、佳曲と呼べるの数は必要にして十分。
キラキラとしたスムースな音像は、様式メタル風味を後退させ代わりにソフトな A.O.R.風味を味方につけた感触で、規模こそ違うが JOURNEY"Trial by Fire" で復活した時に近い印象かも。とはいっても、しっかりと健在なハードなエッジに Tony Mills のワイルドになっちゃったルックスに感じる違和感(汗)とは無縁の衰え知らずの透明感溢れる丁寧なハイ・トーンが伸びる姿は、往年のそれに非常に近い香りを漂わせている。
年月を経て更にテクニックとそれが生む旨味が増した Steve Harris の弾く絶妙に構築されたギター・プレイが全編でたっぷり楽しめるのも◎。

Jacket SILENT FORCE 85
Worlds Apart (2004)

ドイツをベースとするメロデイック・パワー・メタル・バンド SILENT FORCE の約3年ぶりの 3rd アルバム。

オープニングの #1 "Ride the Storm" のイントロでいきなり飛び出す日本の童謡 "たのしいひなまつり" の旋律を「あざとい」と穿るか「まぁ Alex のことだで仕方ないわなぁ」と悟るかでその後の印象は変わるだろうが、シンフォニック/キャッチー/ネオ=クラシカルという各テイストをそれぞれ程よくブレンドしたピュア・ジャーマン・メタルは、これまで同様に非常にクオリティの高い優等生的なものだ。

今回特に感じたのは DC Cooper (vo) の歌唱と楽曲のマッチングの良さで、3年の歳月を掛けた甲斐のある充実した出来の楽曲群で聴ける多くのメロディが、DC の一番美味しいピッチでの旨味をたっぷりと含み、それが良質のフックに繋がっている様子がなんとも頼もしいわ。

惜しくらくは、前作での "We Must Use the Power" 級のキラー・チューンが見当たらないことと・・・Alexander Beyrodt (g) のギター・プレイなんだよな。ネオ=クラシカル全開でありながら Yngwie ファンっぷりをちょいと控えた今回のフレージングのセンスは確実に過去最高の内容であることは間違いないんだけど、ここで聴けるピッキングのバタバタっぷりは、彼のプレイに生で接してそのマジ超絶な上手さを知っているだけに「なななな何で Alex この程度のテイクでOKしちゃってんの???」ってな疑問符が浮かびまくり。。。

ま、2005年3月に予定されてる初来日(祝!)を楽しみにしよっと♪  (Dec. 19, 2004)


Jacket SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY 85
Themes (2000)

チェコのゴシック・ドゥーム/デス・メタル・バンド SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY の 3rd アルバム。

2000年度のチェコ版グラミー賞にて HARD'n'HEAVY 部門を受賞したという本作は、それも納得可能なほどに前作と比較して凄絶な垢抜け方を見せている。

ヴァイオリン/チェロ/ヴィオラをフィーチュアして民族色たっぷりに描くエスニックなゴシック=デス・メタルという基本線は不変ながら、「古来のダンサブル」とでも形容できよう恐ろしくキャッチーな舞踏的手触りと枠に囚われない多彩なアレンジがドイツのリッター・ロック勢に通じるごった煮感&変り種な変態色を表層に浮き出させた本作は、既にデス声が響くへヴィなフォーク/トラッド・ミュージックとでも呼べそうなジェネラリーな風合いもアリ。

ただ、驚きの完成度を誇りながらも、前作でイイ感じだった暗黒な耽美色が控えめになってしまったのには、ちょっと物足りなさを感じてしまったかも。。

本作をリリース後、バンドはオリジナル・メンバー Radek Hajda (g) と2作目から加入の Michal Sykora (cello) 以外の全メンバーを総入れ替え。 約5年間の沈黙の末に、本作のメジャー感と初期の暗黒耽美色を融合させた奇跡の名盤 "Relic Dances" を世に出すことになる。  (Oct. 14, 2005)


Jacket SILENT VOICES 85
Building Up the Apathy (2006)

SONATA ARCTICAHenrik Klingenberg (key) を擁するフィンランドのプログレッシヴ・メタル・バンド SILENT VOICES の 3rd アルバム。

シンガーの James LaBrie 似の声質を引き合いに出すまでもなく DREAM THEATER(の主にダークサイド)の影響下のサウンドだが、前作で実感させた大きな飛躍をさらに推し進めたかの充実っぷりが、徐々にこの SILENT VOICES 独自の色合いを滲み出させ始めている。

超絶技巧の鬩ぎ合いから生まれる有機的かつ骨太なロック・スピリットと北欧産らしい繊細な旋律美とを高次元で融合させ、すべてが6〜10分の長尺な楽曲を抑揚に満ちた思慮深い構成力を以って聴き手をワクワクさせながら一気に聴かせることが出来るようになった成長力は、見事の一言だ。

SONATA では見せない引き出しの中身を惜しげもなく晒しまくる Henrik をはじめ、安定した超絶ファスト・プレイに目が眩む Timo Kauppinen (g)、パワーと手足技のバランスに優れたテクニシャン Jukka-Pekka Koivisto (dr) らの円熟の域に達したかの卓越した演奏の聴き応えも美味しい。

うん、いいバンドになってきたなぁ。  (Jan. 31, 2006)


Jacket SILENTIUM 85
Sufferion - Hamartia of Prudence (2003)
自称「霧深い森と幾千の湖の国フィンランドからのナショナル・ロマンティック・メタル・バンド」SILENTIUM の、コレまで同様 Spikefarm からリリースされた 3rd アルバム。
男女ヴォーカル&ヴァイオリンを擁する豪華7人組が、これまでの2作と同様に極限のハイ・クオリティで今回創り上げたのは、なんとシェークスピア的なストーリー・アルバム。
1787年という時代設定で主人公 Antracon とその恋人 Prudence そして邪悪な亡霊 Scoria という3人が絡み合う悲劇の愛憎劇を、耽美ゴシック・メタルの王道的手法のみならずブラストまでも惜しげも無く導入した暗黒系オール・ラウンドな手法で綴った一大巨編だ。
8トラックの実質的な「曲」と8トラックの寸劇調のセリフを配した S.E. が交互に登場する全16トラックは、中心人物 Matti Aikio (vo,b) によるデス・グロウル&クリーン・ヴォイス、そして巨乳シンガー Ms W. Lilith 嬢 (SOULGRIND …ってゆーか ex-LULLACRYTanya タン♪) の女声が登場人物3人をそれぞれ演じた歌唱が交錯する、場面展開の激しい非常に映画的な仕上がり。
持ち味である MY DYING BRIDE 風味のドゥーミーな味わいもある耽美派シンフォニック・ゴシック・メタルなパートが中心ではあるんだけれど、これまで以上に多彩で洗練されたヴァラエティなアレンジが施されたその「ミュージカル・メタル」とも呼べそうな文芸チックな趣は、男声クリーン・ヴォイスのポンプ・ロック的な響きのせいもあってあえて超褒め過ぎに喩えれば GENESIS っぽくも感じるな。
正直、内容が濃すぎてまだ全容を理解しきれていないけど(苦笑)、聴けば聴くほど長く深く楽しめそうな質の高い一枚だってことは、現時点で確信できるわ。
ちなみに、NIGHTWISHTuomas Holopainen (key) が、ゲストながら大仰なシンフォ風味を振り掛けまくってマス。  (Nov. 19, 2003)

Jacket SILVER MOUNTAIN 85
Shakin' Brains (1983)
ヤンス最初で最後のKB弾きまくり。クラシカル様式の極致。

Jacket SIMON SAYS 85
Paradise Square (2002)
この SIMON SAYS はスウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンド。7年ぶりの新作らしいが、本作が何枚目の作品なのかは不明。
全7曲中4曲が10分超という大作主義な楽曲は、メロトロンの鳴り響く叙情シンフォという下地に、思慮深くもインパクトある音色群を絶妙に編み込みながらカラフル&テクニカルに展開するマン毛狂・・・いや、万華鏡的な逸品。
プログレ語ると一気に語彙の浅さが露呈するオレ的に(汗/いや、メタル語っても同じなんだけど。。。)イショウケメーイ比喩ってみるならば、GENTLE GIANT の畳み掛ける技巧と GENESIS のドラマティックさに、ANEKDOTEN 的な不穏な展開が運ぶ狂気とボトムのうねりを加えながら、全体的なキャッチーで明快な風合いは ECHOLYN meets RITUAL ってな塩梅かなぁ。(汗)
シンプルなんだけど実は立体階層の迷宮ってな、スリルと叙情が好バランスで融合した聴き応えのあるテクニカル・プログレの秀作ッス。

Jacket SINNER 85
Comin' Out Fighting (1986)
哀愁HR。ツインGで盛り上がる。

Jacket SIRENIA 85
Nine Destinies and a Downfall (2007)

ノルウェーのシンフォニック・ゴシック・メタル・バンド SIRENIA のNapalmからNuclear Blastへと居を移しての3rdアルバム。

ニュー・シンガーとして迎えたダニッシュ美女 Monika Pedersen 嬢のアンニュイな甘さに満ちつつもエモーショナルな歌唱を主軸に精密にシェイプアップされた楽曲群は、一気にコンパクトかつスマートなメジャー度をアップさせてきた。

持ち前の華麗なシンフォニーと荘厳な混声合唱が乱舞するエグさこそ減少すれど、強くアピールする良質な歌メロと並列に、それらが要所々々で確かにフックとして炸裂する「楽曲としてのクオリティ」は過去最高と言えるかも。 失ったものは多いが、その代わりに得たものも決して少なくはない・・・って感じだな。

王道な哀メロがモダンにドライヴする名曲 #2 "My Minds Eye" がタマランです。  (Mar, 07, 2007)


Jacket SKY OF AVALON 85
Prologue to the Symphonic Legends (1996)
ULI復活! 大仰でシンフォニックな曲が今後への期待を誘う。

Jacket SKYCLAD 85
Folkemon (2000)
ブリティッシュ・フォークロア・メタルの祖 SKYCLAD とは、ここ数作は齧り聴きする程度ですっかり疎遠になっていたものの、本作は各所での好評を聞きつけ速攻 GET。
ピカチュー@ポケモンライクな化け物をジャケに配し、アルバムタイトルまでも肖(あやか)っちまうその神経こそ疑い度数200%だが、フィドルのフォーキーな調べの乱舞を決して楽曲から浮かすことなく、メタルの攻撃性を大幅に回復したそのエキサイティングなサウンド・メイキングは、初期から応援していた人間の溜飲を下げるに十分なもの。作品全体を包むベテランならではの重厚な威圧感も心地よい。特にジプシー・メタルの真髄を極めた "Polkageist" には鳥肌が立ったよ。
しかしなんちゅうかまぁ考えさせられるのは、以前は揶揄されていた Martin Walkyer の濁声吐き捨て唱法が、昨今のデス・ヴォイス隆盛によって、全く気にならないどころか魅力的なメロディック歌唱に聴こえてくるから(汗)不思議不思議。

Jacket SKYLARK 85
Divine Gates Part I : Gate of Hell (1999)
うわ、前作で致命的な泣き所だった音質がかなり改善されて、第一印象は◎!
最近山のように登場して来たイタリアン・シンフォニック・メタル軍団の中でも、HELLOWEEN, ANGRA の影響を最も色濃く感じさせる楽曲群はあくまで流麗で、煌くクラシカル展開には、胸が躍らざるを得ない魅力に満ちている。
が、哀しき激情を吐露しつつキャッチーなメロディの魅力を増す役割を担っていながらも、悪い言い方をすれば「ヘナチョコ」なハイトーンがメタルの剛健さに欠ける危うさを醸しだすという「諸刃の剣」的なナイーヴで柔らかい感触のヴォーカルを認めるかどうかが鍵かも。最初はあの「細さ」気になったなぁ。ま、そのうち慣れてくるんでゼンゼン気になりませんが!(笑)
あと、相変わらず精密さにかけるギター・パートも、なんとも「惜しいっ!」って感じ。と文句を垂れつつも、8曲目 "Satan Arise" ~ 9曲目 "Why Did You Kill the Princess ?" で悶絶する毎日であります。(にこ)
パート2が楽しみだ!

Jacket SKYLARK 85
Devine Gates Part II : Gate of Heaven (2000)
イタリアン疾走シンフォニック・クサメタル・バンド SKYLARK の、前作の続編となる新作。
リード・シンガー Fabio Dozzo と ゲストの Folco Orlandini (MESMERIZE) が交互にそれぞれ自慢のヘナチョコ・ハイ=トーンでセリフを廻すこのストーリー・アルバム、SKYLARK 独自の特徴である ANGRA 風女性的しなやかさに溢れた悶絶メロディと共に大仰に疾走する作風は健在で、強力なリズム隊のせいもあり哀愁メロディに涙しながらのヘッドバングを自然誘発するクサメタルの傑作に仕上がっている。
ハイライトはどう聴いても黄金の SKYLARK 節が炸裂する "Who is God?"、そしてこれでもかと激しく展開を重ねる10分超の大作2曲、"Lady of the Sky", "The Heaven Church"Rob Tyrant (LABYRINTH) の歌唱が見事!)だね。加速して行く感極まるソロの応酬がこらえきれぬほどに悶絶! そのうえエンディングの9曲目 "Outro" の後のシークレットトラック・・・涙・・・。
この超悶絶級の一大叙事詩は、パート1である前作 "Gate of Hell" と併せて「2枚組」として一気に楽しむと、お互いに凄さ倍増。
あとはやっぱ、かなり改善されたとはいえ今なお持病のように燻り続ける「音の悪さ、チープさ」という問題をなんとか・・・って感じ。「もうチョイ」の域にまで達してきたものの、ここらで一発 Sascha Peath あたりに(笑)プロデュースしてもらって、「SKYLARK? あぁ~、あのイタリアのイモメタルね」っつー連中を見返してもらいたい! お願いだから!(JINくんプッシュヨロシク/苦笑)
さて、完結編となる次作 "Princess Days" の出来やいかに!

Jacket SKYSCRAPER 85
T.V. Lization (2004)

ブラジルから登場した欧州型メロディック・メタルの新星 SKYSCRAPER のデビュー作。

持ち前のテクニックを惜しげもなく注ぎ込んでポジティヴに疾走する流麗なメロディック・メタルは、それを包み込む気高いクラシカル・シンフォニーの風合い、そして逸材シンガー Rick Ricci の柔らか/軽やか/伸びやかという「3やか歌唱」(笑)の飛翔感が否応にも祖国の英雄 ANGRA の名を想起させる「超 ORION RIDERS タイプ」(苦笑)と呼べるもの。

驚くべきは、その ORION RIDERS 同様、緩急をわきまえた多様な楽曲を構築するセンスといい、1コーラス聴けば2コーラスめからは合唱可能なほどの印象的なメロディの妙といい、端々に本家を超えているのでは?と思わせる点が散見される点だ。モダンな音色セレクトをみせる鍵盤とテクニカルなギター・リックが織り成す知性溢れるプログレッシヴ・アレンジのスリルと、それに絡む Rick の自信に満ちた堂々たる歌唱には、何度も何度もこの身を乗り出させられるッスよ。

日本盤ボーナス・トラックとして、KANSAS の名曲群からあえてキャッチーな #13 "Play the Game Tonight" を選んぢゃうセンスも、これまた惚れそうにナイスだったりね。

残念なのは、打ち込みか?という疑念すら浮かぶレンジの狭い平坦なドラム・サウンド。それに引っ張られるように全体的に広がる宅録クサさが、実はスケールの大きな本作の内容を、きっちりとこちら側に伝えきれていない気がするんだよな・・・。ま、次作ではそのあたりを何とかして、心ゆくまで悶絶させて欲しいものですわ。  (Apr. 26, 2004)


Jacket SLAYER 85
Reign in Blood (1986)
問答無用の迫力。

Jacket SPITZ 85
Souvenir (スーベニア) (2005)

ジャパニーズ・メランコリック・ロック・バンド SPITZ の2年4ヶ月ぶりとなる 11th アルバム。

"ハヤブサ" そして続く "三日月ロック" では止め処なく湧き出るメタリックともいえようロック魂のあからさまな吐露が顕著だったが、本作ではそのダークでワイルドな側面を一部の楽曲への反映に留め、あくまでポップ・ミュージックとして持ち前のセンチメンタルな郷愁を炸裂させた感のある「自然体」とも思える作風。

そんなバック・トゥ・ルーツなスタンスと 草野 マサムネ (vo) の反則哀愁ヴォイスのいつになくライトでクリアな伸びを見せる響き具合や何気に耳を捉えるシンフォニック・アレンジ(歌謡的なモノではあるけどね)の感触などからも感じ取れるここに来ての音像的な洗練のギャップの両者が想起させるのは、新ステップである次の10作期に向けて試行錯誤を恐れない凛々しい姿だ。

楽曲的にも、これまでのように心から自然に滲み出る SPITZ 節をそのまま封入したというよりは、現状のシーンに散らばる様々な要素を吸収〜消化し、それを見事に SPITZ 色に染め上げたかの印象を受ける、ある種の「挑戦」を感じるモノが多いのが本作の特徴かも。

・・・ってな冷静っぽさを装ったイカニモな分析も、全編に漂う「腐っても SPITZ」な美味しい泣き虫センチメンタリズムの前ではホンの戯言に過ぎん!(苦笑) イントロから一撃必殺のいかにも SPITZ な名曲 #2 "ありふれた人生"崎山 龍男 (dr) のドラム・セットを破壊せんが如きのブルータルなヒットがヘヴィにドライヴするロケンローの中に切なさを封じ込めた #3 "甘ったれクリーチャー"、そして命果てるまでヘドバン必至の SPITZ 史上最速の疾走パートを持つ #13 "みそか" などには、やっぱり涙枯れ果てるまで悶絶しちゃうんだから。

まぁ、前記の近作で感じられた内省的な陰鬱さが希薄なのがやや物足りないのは、紛れもない事実なんだけどね。。。  (Jan. 17, 2005)


Jacket STARLESS 85
Silver Wings (銀の翼) (1986)
ジャパニーズプログレハードの名盤。様式バンドとしても一流。

Jacket STONE 85
Emotional Playground (1991)
ダーティーながらメロを歌うV、スリリングに展開する曲が絶妙。

Jacket STORMING HEAVEN 85
Life in Paradise (1996)
ジャーニーをプログレッシブにして、かつ、モダンなアダルト路線。ちょっと冗長な所が欠点。

Jacket STORMWITCH 85
Eye of the Storm (1989)
メロディックなジャーマンメタル。オーソドックスでB級だが捨てがたい。

Jacket SUPREME MAJESTY 85
Danger (2003)
スウェーデンのメロディック・メタル・バンド SUPREME MAJESTY の 2nd アルバム。
プラスティック系のポップな音色のキーボード・ワークが壮麗に鳴るキラキラと輝きを振り撒くドラマティックな現代欧州メタルなのだが、その中に脈打つ EUROPE, DA VINCI, GLORY らに通じる往年の北欧ハード・ロック的な「透明感に満ちたポップ・フィーリング」がタマラない。
この「北欧感」、今は亡き名レーベル、ゼロ・コーポレーションがもし現存していたら、間違いなくイチオシ&即来日って感じ。で、ライヴはショボくて大失敗・・・と。(^o^;
「これぞ北欧メタル」なスタイルでツカミはバッチリの #1 "Fallen Star"、ヘドバン必至の疾走チューン #2 "Heroes of Our Lands" ってないきなりのクライマックスな序盤から、ボーナス・トラック扱いなのが惜し過ぎるラストの美しいアコースティック・バラード #10 "Never Surrender Alive" まで、全編で悶々と愁うギター・ハーモニー、そしてシンガー Joakim Olsson によるハヂける勢いと天性の北欧的雰囲気に支えられたある種の危うさを滲ませる B 級歌唱(苦笑)が追うキャッチーなメロディの端々に漂う、琴線に触れるメランコリックな悲愴感も素敵だな。
ホントね、同類の伝統的北欧メタル・フィーリングを持ち合わせた TWILIGHTNING, PLATITUDE と共に「新世代北欧メタル御三家」としてプロモーションしたら面白いのになぁと思うわ。
あ、Fredrik Nordstrom プロデュースだけど・・・なぜか音はイマサーン。(汗)  (Oct. 21, 2003)

Jacket SYMPHONY X 85
V (2000)
そのバンド名に冠された「シンフォニック」というキーワードを主軸にみた場合、5作目にしてそのバンド名に恥じぬ超シンフォ大作となったこの新作、意識したのか否かは不明だが "Lacrymosa" という収録曲があるように LACRIMOSA も真っ青の、まさに「ヅカ(宝塚)・メタル」(笑)な壮大なる力作だ。
テクニカルなクラシカル・パッセージをふんだんに盛り込んだヘヴィ・メタルがプログレッシヴに進行するドラマティックな曲展開に、男っぽいながらもナイーブ表現にも長けた Russell Allen の歌唱がキャッチーに色を添えるといった、最早「SYMPHONY X 節」としてすっかり確立された感のあるスタイルが本作でも華々しく爆発している。
とはいえ、アレンジの手法に関する引出しが圧倒的に少ないのは相変わらずで、ルート弦での16分の刻みに時折3度やら5度を絡ましながら最後の2拍で低音バロックアルペジオで締める定番リフ、変拍子で反復する鍵盤フレーズに、テンションのかかった単発ギターカッティングを違う拍で載せていって辻褄が合った所で次の展開へ行くっつーマンネリテクニック、予想を裏切らない転調の感触、Michael Romeo の自在のレガート・プレイが淡白に浮遊する様・・・などなど、過去の楽曲で粗方使い尽くしたアレンジが頻繁に顔を覗かせるのには、チトゲンナリ。。。
・・・としつつも、いろいろと文句をつけながらも、気持ち良く身を委ねられる聴き応え満点の超大作には違いない。うむ。

Jacket TAD MOROSE 85
Leaving the Past Behind (1993)
サヴァタージ型の北欧のダークなドラマティックHM。

Jacket TALAS 85
High Speed on Ice (1984)
B・シーンのBとともに、このDは結構凄い。選曲もべリーグッド。

Jacket TANGIER 85
Stranded (1991)
前作と打って変わって哀愁メロディを打ち出し、大成功。

Jacket TED POLEY 85
Collateral Damage (2006)

アメリカン・ハード・ロック・バンド DANGER DANGER のシンガー Ted Poley の初のソロ・アルバム。

ADRIANGALEVic Rivera (ds,b,g) をパートナーに展開する初期 DANGER DANGER の流れを汲みまくりのキラキラ・メロディアス・ハード・ロックの雰囲気はもちろんながら、Andy Timmons (ex-DANGER DANGER), Bill Leverty (FIREHOUSE), Pete Lesperance (HAREM SCAREM) という3人の叙情派テクニカル・ギタリスツのスーパー・プレイが美味し過ぎ。  (Jul, 18, 2006)


Jacket TEN 85
Name of the Rose (1996)
泣けるパートが大幅に増えて、良くなった。曲も良い。

Jacket TEN 85
The Robe (1997)
更に重厚にそしてシンフォニックになっだ哀愁/情感溢れる英国HR! 傑作!

Jacket TERRA NOVA 85
Make My Day (1999)
いきなり前作 "Break Away" に収録されていた全人類必聴の名曲 "Right Now" と同路線の、軽快な疾走感と仄かな哀愁、そしてUS プログレハード魂にテクニカルギターが舞う超絶オープニングナンバー、"Lovesick" からして、「もう許して下さいッ!」って感じ。(笑)
その他にも楽しげなホーンが導くキャッチーなメロディが印象的なタイトルトラック "Make My Day"、ギタリスト Gesuino Derosas の魅力全開のインスト "Anomaly"、アコーディオンと弦楽器をフィーチュアした個性的な哀愁ワルツ "I will be There"、そして文句無し TERRA NOVA 印 の "Where I Stand", "Promise You Wait" ・・・と今回も収録曲それぞれに独自のキャラが立った飽きの来ない作風はさすがの一言。「漢度ゼロ」の女々しい歌詞も超◎。共感できるわ~。(汗)
楽曲に対して難を言えば、あまりに常套手段で迫るバラードの面白味が欠けることかな。次作あたりで狂死確実の悶々泣き泣きバラードを入れてくれると嬉しいんだけど。
Fred Hendrix の魅力的なハスキー・ヴォイスは、やや力みがちな気負いが良い方に作用している珍しい例で、計算高すぎてやもすると人工的な感触を与える恐れのある TERRA NOVA サウンドに、親しみやすい人間臭さを与えるという重責を担っている。それとともに、ギター・ヒーローの如きに弾き捲くる Gesuino Derosas のセンス良くまとまったテクニカルなソロと、バンドに70年代風の「本格派の深み」を与えている Ron "どう見ても兄(笑)" Hendrix のハモンドを中心としたキーボードワークも見過ごせない。
これだけのバンドが日本以外では「無視」に近い扱いって、どーゆーことかしらん?(99/03/11)

Jacket TERRA ROSA 85
The Endless Basis (1987)
三宅の素晴らしいGワークが冴えるドラマティックな1ST。

Jacket TESLA 85
Mechanical Resonance (1987)
現代HM味のブルージーなHR。二人のGのバランスが絶妙。

Jacket THALARION 85
Four Elements Mysterium (2000)
スロヴァキアのデス=ゴシック・メタル・バンド THALARION が2000年にリリースした 3nd アルバム。当時から好評を聞きながらも買い逃していたのをやっとこさ GET。
東欧美女 Nela Horvathova 嬢の儚系なエンジェリック・ヴォイスと鍵盤兼任の男性シンガー Juraj Grezdo の表情豊かなデス・ヴォイスが絡むのは、シンフォニック耽美ゴシック・メタルの王道まっしぐらな骨格に正統メタル的ギター・ワーク、メロディック・ブラックの邪悪な疾走感、そしてドゥーミーでサイケデリックな BLACK SABBATH 的 70's ヘヴィ・ロックの風合いがプログレッシヴに交錯するなんとも魅力的な濃密世界。
ヘヴィに迫りながらも常にアトモスフェリックな浮遊感を纏った楽曲が終始メランコリーを紡ぎ続ける様がもたらす暗黒美に満ちた泣き具合は、この手のゴシック・メタルとしてはカナリ My 好みに近いもので、本作を気にしつつも3年近く放ったらかしにしといたという事実には、穴があったら入れたい・・・あ、間違えた(笑)・・・穴があったら入りたいと思わせる恥ずかしさでいっぱいだ。
一聴しただけでは即効力のあるキメ曲が見つからなかったり、シンセの音色をはじめとするプロダクションの端々にややチープな感触を滲ませていたりという難点も理解したうえで、通して聴いた全体の雰囲気から得られる満足度は十分に高いわ。
あ〜、2002年リリースの最新作 "Tunes of Despodency" も早いとこ GET せネヴァ。  (Apr. 06, 2003)

Jacket THEATRE OF TRAGEDY 85
Velvet Darkness They Fear (1997)
貫禄すら出てきたロマンティックゴシック!

Jacket THERION 85
Secret of the Runes (2001)
スウェディッシュ・オーケストラル・メタル THERION の 8th アルバムは、"Theli" で開花したクラシックとメタルの融合という現在のスタイルが、試行錯誤の末に理想的な形で結実をみた感のある佳作に仕上がった。
5th アルバム "Theli" で叩きつけられた衝撃的な壮麗たるメタル・オペラは、"Vovin", "Deggial" と確実にそのスケールを肥大させていったにも関わらず、残念ながらその良好なムードまでには楽曲そのものの魅力やプレイの質がついていっていない印象だった。
ところが、今回 Christofer Johnsson が提示してきた古代ノルウェーのルーン文字伝説に基づいた物語は、これまで同様のオーケストラと混声合唱団を伴った壮大なメタル叙事詩でありながら、9つの世界を表現したそれぞれの楽曲がこれまでとは桁違いに魅力的に聴こえるのは、一重にバンド・セクションの充実に拠るところかも。
アコースティック・パートの効果的な導入や、ドラムのグルーヴ感の増加、そしてギタリスト Kristian Niemann の超テクなネオ=クラシカル・プレイの大幅なフィーチュアなどによる、バンド・セクションで閉じた部分においての上質な抑揚が功を奏して、オーケストラとの自然な溶け込み方はこれまで最高。男声女声それぞれによる有機的なソロ歌唱パートの増加も嬉しいしね。
正直、それぞれの楽曲でどーのーというよりは、全体の流れや雰囲気に圧倒されちゃうというのはあるんだけど、今回はそれを差し引いてもなかなか楽しめる一枚となったと思う。
既発曲のリミックスながら SCORPIONS"Crying Days"ABBA"Summer Night City" それぞれのカヴァーがボーナスで収録されているのもナイス。

しっかし Kristian Niemann ってホントいいギター弾くよなー。って、結局ネオ=クラ部分に釣られているのかよ!((c)三村/笑)

Jacket THRICE 85
Vheissu (2005)

カリフォルニア出身のエモ・パンク/メタル=コア・バンド THRICE の 4th アルバム

以前 "Illusion of Safety" を試聴したときは、エモいパンキッシュ・フィールの中に IRON MAIDEN ルーツのメロデス・・・IN FLAMES, DARK TRANQUILLITY に通じるメタル感をしかと感じたんだけど・・・気のせい?

本作ではそんなメタル色は抑え目に、エモい哀メロ・ハードコアにゴシック・ロッキンなな哀愁を新たに(?)付加したようなんだけど、それはそれでナカナカいい感じ。

大きな割合で存在する静のパートで浮遊するモノクロームのダーク・メランコリーと、そこから激しくパッションを発散しながら展開するドラマティックなメロ運びが、THE RASMUS を想わせる場面も。

いや〜、コレ、マジでいいカモ!?  #4 "Atlantic"#5 "For Miles" の流れなんかタマランわ。  (Oct. 21, 2005)


Jacket THROES OF DAWN 85
Binding of the Spirit (2000)
Sweden gothenburg うわ! 好きだなぁ、コレ。
壮麗なるゴージャス系シンフォ・アレンジに彩られたロマンティック&メランコリックな落ち着いた曲調とその扇情力に溢れたメロディ/アレンジが醸し出す耽美なヴァイヴから「ゴシック」と言い切るには、2つのペダルを全力で踏み込むドラムと絶叫(と言いつつも比較的耳障りのよい)デスヴォイスが誇示する破壊力が目立つ。
場面転換による泣き泣きの静のパート、普通声のメロウで豊潤なハーモニー、「リフ」というよりは「カッティング」という表現が似合う垢抜けたギターサウンド、プログレッシヴマインドをくすぐる心地よい変拍子など、各所に亘ってセンスの良さが滲み出る好盤。だいたい、一曲目の曲名 "The Last Rainbow Warrior is Dead" からしてカッコ良すぎじゃん。(苦笑)
そして、物寂しいアコギの調べからエキサイトメントに満ちた叙情が炸裂する "The Hermit" ~プログレッシヴな躍動を発散する "Masterエs Garden" の流れが非常にいい感じ。うーむ、抜群の構成力&安定感が嬉しい、超A級耽美ゴシック=デスだな。
どーでもいいけどこのトンボジャケ、WITHOUT GRIEF の名盤 "Deflower" とちょいとカブりぎみなのは、ご愛嬌ってことで。(苦笑)

Jacket THRUDVANGAR 85
Ahnenthron (2004)

ドイツ産ヴァイキング・メタル・バンド THRUDVANGAR の1stアルバム。

EQUILIBRIUM のキラキラ疾走、MOONSORROW の雄大な哀愁、THYRFING のドロ臭いアグレッションなど、様々なバンドのいいとこ取りが非常に巧い隠れた伏兵。

合いの手系叫びドコロのツヴォを得た配置が非常に高ポイントであるなど、音的にはB級ながらヴァイキング・センスは確実にA級クラス。 燃えますわ。  (Jul, 23, 2008)


Jacket THUNDERSTONE 85
Evolution 4.0 (2007)

フィンランド産メロディック・メタル・バンド THUNDERSTONE の4thアルバム。

作を経る毎に質&格を着実に高めてきている感のある彼らだが、見事にこの新作を現時点での最高傑作に仕上げてきた。 特に Pasi Rantanen (vo) の成長は著しく、彼の威風堂々たる激唱が響く欧風メタルが、これまでの端正な佇まい加えて重厚な正統派パワー・メタルの息吹を大胆に増加させているのがイイ感じ。

思わずガッツポーズものの出色の出来なキラー・チューン #4 "10,000 Ways" の存在も◎。 NOCTURNAL RITES 風味が美味しいねー。  (May, 28, 2007)


Jacket THY MAJESTIE 85
Jeanne D'Arc (2005)

イタリアン・オーケストラル中世史実メタル・バンド THY MAJESTIE の 3rd アルバム。

フランスの戦う乙女ジャンヌ・ダルクと彼女を翻弄した百年戦争をテーマにした壮大なエピック・メタル絵巻は、重厚なシンフォニーの連続が生む映画的描写臨場感はもちろん、隋所に配されたスピード・パートと印象的なメロディ&プレイが呼び込む勇壮な高揚感が、楽曲単位でもしっかりと楽しませてくれる。

ただ、ニューシンガー Giulio Di Gregorio の歌唱が前任者とスイッチしたことも気づき難いほどに(汗)可もなく不可もなくな感じなのが、オケの出来が良いだけにチョイと勿体無いかなぁ。。。  (Oct. 27, 2005)


Jacket THY MAJESTIE 85
Dawn (2008)

イタリアン・シンフォニック・エピック・メタル・バンド THY MAJESTIE の4thアルバム。

前作に続いて再びシンガーを交代させているが、やっぱりソコソコの人選で体勢に影響なし。(苦笑) というか同様に本作から参加した Simone Campione (g/NEXUS, HOLY KNIGHTS, IRENCROS), Valerio Castorino (key/CRITICAL STAGE) 両名のセンスがカナリ良くって、これまでより若干プログレッシヴ色を強めたアンサンブルに、アーティスティックな魅力がググッと浮き出てきた感が。 いやー、聴くほどにイイかもコレ。  (Dec, 05, 2008)


Jacket THYRFING 85
Hels Vite (2008)

スウェーデンのヴァイキング・メタル・バンド THYRFING の6thアルバムは、結成以来看板を張り続けたフロントマン Thomas Väänänen