Archives [Full Details] - S / 557 Albums
Jacket S.D.I. 58
Sign of the Wicked (1988)
猪突猛進型スピードメタル。

Jacket S.I.N. 81
Somewhere into Nowhere (2003)

ドイツのメロディック・ハード・ロック・バンド S.I.N. のデビュー・アルバム。

確かな技術に裏付けられた、ドイツ産らしからぬ垢抜けた音を聴かせる高品質な一枚。 欧風の湿り気と大陸的なポップフィーリングのバランスが◎。  (Dec, 07, 2007)


Jacket S.I.N. 88
Equilibrium (2005)

ドイツのメロディック・ハード・ロック・バンド S.I.N. の2ndアルバム。 1stで聴かせた高品質なメロハー素地に、ヘヴィなアタック/エッジとドラマ性を大幅に増強した結果生まれた、クリアかつダイナミックなメロディック・メタル色が美味しい美味しい。

緻密なアレンジと技巧的な演奏は、そこらのプログレッシヴ・メタル・バンドが裸足で逃げ出すほどの強靭な安定感を誇り、特にギタリスト Deddy Andler (g,key) のウェットなテクニカルプレイは驚愕の凄まじさ。

ROB ROCK の名曲 "I'm a Warrior" を想わせる #3 "It's Forever" がカコヨスでヤヴァい。  (Dec, 07, 2007)


Jacket S.I.N. 84
The 13th Apostle (2007)

独シュトゥットガルトをベースとするメロディック・ハード・ロック・バンド S.I.N. の3rdアルバム。

メロハー然としたデビュー作から作を重ねるごとにタフなパワーを増強させ続けている彼らだが、本作で到達したドイツ産らしからぬ洗練クオリティに満ちたドラマティックな音像たるや、最早“シンフォニック・プログレッシヴ・パワー・メタル”とカテゴライズしても全く違和感ないほど。

新シンガー Patrick Simonsen (ex-HUSH) の味わい深い歌唱とハイレベルな技巧的プレイをフィーチュアしながら、男女複数のゲスト・シンガーをキャスティングして神に仕えし12人の使徒を取り巻くストーリーを描くというコンセプチュアルな造りの中、バンドに遺伝子レベルで備わった「本物のメロハー・テイスト」が生むクリアな旋律美がメタリックな音圧の端々から漏れ出す様は美味しい美味しい。

この手のバンド(例えば BALANCE OF POWER とか…)って、メロハー・ファンからすると「ウルせぃ!」、メタル・ファンからすると「ヌルぽ!」・・・と中途半端な立ち位置になってしまうことが間々あるけど、この S.I.N. は上手くその両者を惹き付けることが可能な絶妙なバランス感覚を持った稀有な存在かもね。  (Nov, 27, 2007)


Jacket SABATON 80
Attero Dominatus (2006)

スウェーデン産パワー・メタル・バンド SABATON の2ndアルバム。

NIGHTWISH 的でもある荘厳な勇壮さに満ちた楽曲の上で、ドスの効いた漢ヴォーカルが不器用な哀愁を漂わすサウンドは、硬派でありつつもキャッチーな掴みの良さにも長けたなかなかの優れもの。

端々から感じられるピュアなメタル愛にHail。  (Jan, 10, 2007)


Jacket SABATON 83
The Art of War (2008)

スウェディッシュ・ミリタリー・パワー・メタル・バンド SABATON の4th。

クワイヤ&シンフォニーが勇壮に鳴り渡る中、Joakim Broden (vo) のヘタウマ熱血ヴォーカルが不器用にメタル魂を鼓舞する“漢版 NIGHTWISH”なスタイルは不変。 本作では“孫子の兵法”をテーマに据えたってことで、多少知的なアプローチになってるかと思いきや・・・やっぱりメッチャ暑苦しいし!(笑)  (Dec, 05, 2008)


Jacket SABBAT 77
Dreamweaver (1989)
吐き捨てVに難はあるものの、歌詞などのムードは捨てがたいオカルトHR。

Jacket SABBAT 75
Mourning Has Broken (1991)
ディオ型Vを加入させ、正統派に接近。

Jacket SABBRABELLS 75
Dog Fight (1985)
ツインGをフーチュアした日本のHM。悪くはない。

Jacket SABBTAIL 85
Otherworlds (1998)
大々的にフューチュアされたオルガンサウンドが、イヤでも DEEP PURPLE を連想させる。が、ここのところのDPよりはこの SABBTAIL の方が遥かに面白い。
古臭い(良く言えば古典的な)音作りではあるが、しっかりと北欧の哀愁を感じさせてくれるという点でこのアルバムは「買い」だと思う。他のレビューやインタビューなどで触れられている「シアトリカル」な雰囲気もあまり感じない。
オルガンとともに売りとされているフランス人ギタリスト Frederic Hughes のプレイだが、派手な早弾きを随所でキメてくれるが、残念ながら多少不安定(まさかそれが味?ではないでしょ?)だ。しかしギター中心の楽曲アレンジではないため、さほどマイナス材料にはなっていない。が、このテクニカルなギターの必然性はあまり感じない。もし許されるとしたら、今どこで何をやっているのかは知らないが、リッチーマニアであり北欧の水晶メロディをも紡ぎ出す事ができる男、David Braic(MANDRAKE ROOT) にこのバンドに参加して欲しい! 似合いそうだなあ。彼が参加していたら90点台は堅かったろう。
予想外の発見だったのは、シンガーの Andreas Eklund の素晴らしい歌唱だ。HOUSE OF SHAKIRA でのスムースな唱法より、このアルバムで聴けるようなストロングな唱法の方が遥かに魅力的! My Favorite Singer の仲間入りか!?

Jacket SABBTAIL 72
Night Church (2003)
FORTUNEJan Lund (b) 率いるスウェーデンの王道系ハード・ロック・バンドの5年振りの 2nd アルバム。
本作ではシンガーを Andreas Eklund (HOUSE OF SHAKIRA) から Mats Leven (AT VANCE, KRUX) に、ギタリストをフランス人 Frederic Hughes から名手 Fredrik Akesson (TALISMAN) にそれぞれチェンジしながら、方向性としては DEEP PURPLE ルーツのダイナミックなハード・ロックという前作同様の展開。
Mats Leven のハイパーなハスキー・ヴォイスのエネルギーと、Fredrik Akesson のカッチリとまとまったネオ=クラシカル・プレイのスリルが、オルガンの鳴り渡るややオールド・テイストなハード・ロックに与える「メタルな“喝”」、そして前作譲りのミステリアス&シアトリカル風味のヘヴィな装いはそれなりに魅力的ではあるんだけど・・・その反面、前作で聴かれた「北欧の哀愁」がやや減退気味なのがちょっと残念。
あ、こーゆアート・ワーク、けっこう好みデス。  (Oct. 05, 2003)

Jacket SABER TIGER 85
Timystery (1998)
札幌の SABER TIGER がまだ女性シンガーを擁していた95年に発表された作品。
彼らがツアーで東京に来た際のライブを何度か観て、そのヘヴィネスと美旋律の見事なまでの調和に完膚なきまでにノックアウトされてしまった。
私にとっての SABER TIGER の最大の魅力は、とにもかくにも「スリリング」な点に尽きる。 ELEGYHELSTAR(ふ、古い!)を思わせる「押し」と「引き」のバランスを上手く踏まえたテクニカル・パワー・メタルに、ベテラン 木下昭仁 がリードする叙情的で扇情力の高い超テクニカルながらも非常にエモーショナルな様式美的ギター・ワークが切り込んでゆく様は、背筋がぞくぞくするほどカッコイイ。
また、抜群の歌唱力を誇る 久保田陽子 の心地よいハイトーン(その仄かにブルージーな節回しと高音部の"ファルセット的抜け"が、性別は違うものの John West (ARTENSION)を連想させる)も、ともするとゴリ押しぎみになるバック陣を柔和な感触で包み込み、良好なバランスを整えるのに一役買っている。
本作は全曲英詩だが、ライブで聴いた日本語曲にカッコイイのがあったんで、そのうち前作 "Agitation" と前々作 "Invasion" も買ってみよっと。

Jacket SABER TIGER 71
Paragraph 3 Museum (1998)
過去の資産を焼き直すことに一体どれほどの意味があるのだろう。私はこの Paragraph シリーズが SABER TIGER のレコーディング・アーティストとしての存在を曖昧なものにしているような気がする。
確かに SABER TIGER は強力無比なバンドだ。デビュー前に残した音源の数も半端ぢゃないし、それを聴きたいファンの気持ちも解らなくはない。しかしワールドワイドでの評価を(私が勝手に)期待しているだけに、その極めてインディーズ的な手法にはなんか違和感があるんだよなぁ。
本作 Paragraph 3 でも、過去の楽曲を現メンバーでリ・レコーディングしている。ともすれば「ゴリゴリ」と言えるだろう彼等の楽曲がツインギターの独特な「潤い」と 久保田陽子 のしなやかなハイトーンで柔和された絶妙な「味」に魅力を見出していた私にとっては、木下昭仁 一人のギター用にリ・アレンジした際の減色効果と「硬質感」を増幅する 下山武徳 の救いのないガナりがけっこうツラい。 "Storm in the Sand" などは顕著な例だ。
思い入れがあるだけに "Invasion", "Agitation","Timystery" の楽曲はそっとしておいてほしかったなぁ。

Jacket SABER TIGER 87
Invasion (1998)
SABER TIGER の記念すべきデビューアルバムとなる(注:本サイトでは PARAGRAPH シリーズは正規アルバムに計上していません)92年発表の本作 "Invasion" に秘められた凄みは並みではない。
久保田陽子 の驚異的扇情歌唱が胸を揺さ振り、超テクニカルながらもナイーブな情感をも憑依させた 木下昭仁田中康治 の痛嘆なまでの泣き泣きクラシカル・フレーズが悲愴に責め立てるスリリング極まりないパワー・メタルは、欧州的な様式美だけではなく大陸的な硬質感すらも呑み込みながら疾走する。
オープニングを飾るドラマティックな "Storm in the Sand" からスピードチューン "Light-Thunder-Light" の怒涛の流れに圧倒されている間に次々と襲い来るメタル・ウェーヴに翻弄され、気がつくとエンディングの "Misery" から滲み出るウェットな叙情味に犯られている・・・。
ドメスティック・メタルが生んだ歴史的傑作!

Jacket SABER TIGER 79
Agitation (1998)
一聴して「ヘヴィ」かつ「ソリッド」に作風が変化したのが感じられる94年発表の2nd。
"Motive of the Lie""Priority in Your Mind" といったデリケートなメロディを伴ったメロディックな佳曲もあるが、多くは前作以上にヨーロピアンな様式にこだわらない、未着色でエッジの立った楽曲だ。
一番残念なのは、ヘヴィに責めるリフに対抗しよう(させよう?)とするあまり、久保田陽子 の魅力である「伸びやかさ」が中途半端な点。いやー、欲求不満になりそう。
全体に軽くてオフ気味のサウンドプロダクションが、パワーメタルの枢要である迫力を大幅に削いでしまっているのもなんだかね。。。
ただし!  木下昭仁、そして 田中康治 の名コンビが織り成す戦慄のギター・ソロ・パートだけは、相変わらずギラリと哀切なる叙情の輝きを照射している。
改めて本作や "Project One" そして "Brain Drain" を聴くと、繊細な哀愁美を綴った "Invasion""Timystery" こそが実は SABER TIGER にとっての異色作だったのでは??・・・と思い始めた今日このごろです。(苦笑)

Jacket SABER TIGER 81
Saber Tiger (2001)
北海の猛虎 SABER TIGER の9作目。
ここに来てやっとその猛々しいバンド名と釣り合いの取れてきた激烈へヴィ・メタルは、まさに「日本の VICIOUS RUMORS 」と呼ぶに相応しい(誉めすぎ/反省)風合いで、久保田 陽子 時代の呪縛を解き放つ会心の一撃。
より激しさを増したモノトーンな楽曲は、適度なメロディとへヴィ、スピーディ&スリリングな演奏が渾然となって攻撃を仕掛けてくる。
そんなメタル絨毯爆撃の最中に絶妙に切り込んでくる、御大 木下 昭仁 の、一動作たりとも無駄のないピッキング&フィンガリングによって構築されたソロはまさに芸術品。歌バックのリフは構築しすぎて日本人っぽさ丸出しだけどね。そして相変わらず、礒田 良雄 のロック・スピリット溢れるエネルギッシュなドラミングも見事の一言だし。
あ、DOUBLE DEALER では暑苦しさが目立って聴いていられなかった 下山 武徳 のダーティな絶唱ヴォーカルも、この轟音の中ではあまり違和感を感じないデス。でも数曲で明らかにフラット気味なのは何故?

Jacket SABER TIGER 66
Indignation (2005)

ジャパニーズ・ヘヴィ・メタル・シーンにおいて“北の重鎮”として君臨する SABER TIGER が、メンバーを一新して復活を賭ける 11th アルバム。

一筋縄ではいかない知的な(考え過ぎとも言うけど/汗)テクニカル・リックにメンバー全員の細かな手足技が追随する小気味良いリフ・ランニングが ANNIHILATOR を思わせたりもする攻撃的なサウンドは、"Brain Drain" 期に立ち戻ったと思える正統ストロング・メタルの妙味に溢れたスタイル。

御大 木下 昭仁 (g) の16分で上昇/下降する中にさりげなく24分を絡めて悶絶的なスピードの緩急を醸し出す独特の構築美に満ちた魅惑のギター・ワークと、弱冠20歳ながらなかなかのテクニシャン振りを見せ付けるニュー・ドラマー 弓田 秀明 (ds) らの各楽器がリンクしながら生み出すザラついたメカニカルなヘヴィネスは、あたかも錆び付きつつも精錬された複雑な精密機械が高速回転して焦熱の焔を噴出するような熱気に包まれた、これまで以上の並々ならぬ気合を感じるものだ。

そんな風に、各楽曲の出で立ちやそこにたっぷりと配された凄まじきソロ・パートこそ近作を遥かに超える充実を見せている・・・・・が、それらが運んでくる満足感を全てチャラにするほどに、本来であれば本作の目玉であるハズのニュー・シンガー 鈴木 勝人 (vo) の歌が超ヤヴァイ。。。(泣)

前任の 下山 武徳 (vo) の独特のフラット気味のガナり歌唱が苦手だったこの身としては、まさかそれよりダメな人選が行われるわけはないと勝手に思い込んでいただけに、今回の 鈴木下山 的ガナりを継承しちゃった上にパワーも抑揚も中途半端な平坦歌唱には、落胆の2文字しか浮かんでこないわ。

さらに、御大 木下 自身がエンジニアリング/プロデュースを行った結果のプアーなプロダクションも、曲自体が悪くないだけに至極残念だ・・・。  (Feb. 08, 2005)


Jacket SACRED REICH 73
The American Way (1990)
クランチに少々メロディを持ち込んだ作りがよい。

Jacket SACRED RITE 88
The Ritual (1985)
U.ロートの正式な後継者はこいつだと思わせるほどの抜群のGワーク!

Jacket SACRED RITE 81
Is Nothing Sacred (1986)
ハワイ産HM。早弾きGのセンスが格段にいい。様式派の隠れた名バンド。

Jacket SACRED RITE 86
Rites of Passage Vol. I (2002)

1st "Sacred Rite" ('84)、2nd "The Ritual" ('85) のB面(ライヴ)、前身バンド SABRE 時代の6曲入りデモ ('83) の前半3曲を収録したリマスター再発盤。

超名曲 #10 "Revelation" (Live) は何度聴いてもヤヴァい。(悶)  (Jan, 08, 2007)


Jacket SACRED RITE 86
Rites of Passage Vol. II (2002)

2nd "The Ritual" ('85) のA面(スタジオ)、3rd "Is Nothing Sacred" ('86)、前身バンド SABRE 時代の6曲入りデモ ('83) の後半3曲を収録したリマスター再発盤。

My Favorite な“Uli Jon Roth 型ギタリスト”Jimmy Caterine が奏でる #11 "The Last Rites" における泣きのソロは名演中の名演。  (Jan, 08, 2007)


Jacket SACRED RITE 77
Resurrection (2007)

米国はハワイのヘヴィ・メタル・バンド SACRED RITE が奇跡の復活を果たして放つ、約18年振りの4thアルバム。

SAXONTALASSCORPIONSMOTLEY CLUE (笑) をミックスさせたようなクラシックな正統的パワー・メタルの土台にさほど変化は無くも、そのシリアスな楽曲の風合いはプログレッシヴな冷ややかさを幾らか増加させたよう。

その結果、B級USプロッグ・メタル的な地味ぃぃな淡色さが全編に漂ってしまってはいるものの、俺的には「SACRED RITEJimmy Dee Caterine (g)」なので特に問題なし! 隠れた名手である彼の Uli Jon RothMarty Friedman の流れにある悶絶タッチをこうして再び味わえる日が来たってだけで感無量だもの。

ちなみに本作のドラム・パートは、事故で(?)亡くなってしまったオリジナル・メンバー Kevin Lum が過去に遺したサンプルを使って構築されてるらしい。 泣けるスな。  (Jan, 28, 2008)


Jacket SACRED WARRIOR 59
Rebellion (1988)
テイト型Vの退屈なドラマティックHM。

Jacket SACRIVERSUM 83
Soteria (1999)
コケティッシュでプリチー(笑)な甘えん坊系ルックスからの連想とは少々異なる、意外に大人っぽいが淡々とした歌声の女声シンガー Alexandra を中心に、なかなかナル入ってる不敵な面構えの男前連中が脇を固める、東欧ポーランド出身のメロディック且つハードエッジなゴシック・メタル。
ツインギターの印象的なメロディック・フレーズを軸に、控えめながら効果的に空間を支配するキーボードと安定極まりないリズムが構成する楽曲は多彩なパターン。時折見せる快活に疾走するリズムや、多くのヴォーカルパートがデス声とデュエットで歌われている事もあって、比較的アグレッシヴな印象だ。エンディングの "Hamartia" などはまるでデスラッシュそのもの。とにかくどの曲にもキャッチーそのものな歌メロがあって、曲ごとのキャラクタがしっかりしているのが良いね。
演奏陣はカナリ巧く、特にシンガーも兼ねるベーシスト Remo の生み出すテクニカルなグルーヴには、上質のドゥームに通じるモノを感じることができる。
本作は他の同類から明らかに突出してはいないが、アバンギャルド系や耽美系ではない「正統派メタル系ゴシック」で、ココまで上質なのはなかなかお目にかかれないような確かで手堅い出来。こういうポテンシャルの高いバンドって、聴けば聴くほどにチョットした凄みが溢れてくるから良いよね。気に入りました。 (99/02/14)

Jacket SACRIVERSUM 68
Beckettca (2000)
ポーランド産ゴシック・メタル・バンドの、女声シンガーを甘えん坊ロリ系だった Alexandra からシックなスレンダー系の Kate にチェンジしての新作。
彼女のやや淡々とした歌声と、男声シンガーの激烈デス・ヴォイスとのコラボレートこそは多分にゴシック的だが、時に70~80'sの匂いを伴うエモーションを発散するオールド・テイストなギターを中心としたハードエッジでアップテンポな楽曲群は、メタル臭が相当に強い。
とはいえ、所々にデジタル処理をも控えめに塗すという最近のゴシック勢のトレンドへの追随も忘れておらず、シンセのシンフォ・アレンジやピアノの泣きも含めてゴシックであることの主張も怠っていない・・・が、女声の声質のせいか、前作の方がしっくりきたかなぁ。
それにしてもドラマーの名前が Zombie Attack ってのがぁ~。(笑)

Jacket SACROSANCT 68
Truth is - What Is (1990)
ツインGのリフを配した重苦しい感じのスラッシュメタル。

Jacket SADIST 87
Above the Light (1993)
イタリアの泣きの様式美デス。歌がなければ超美しい。がその歌も魅力の一部。

Jacket SADIST 79
Crust (1997)
分裂型のコアなデスラッシュ。泣きは後退。うー。

Jacket SADIST 79
Sadist (2007)

解散状態にあったイタリアのプログレッシヴ・デス・メタル・バンド SADIST が前作から7年の時を経てリリースする通算5枚目となる復活作。

デビュー以来作を重ねるごとに独特の個性的な進化を重ねていたが、本作で実践しているアグレッシヴなテクニカル・メタルは、適度にアヴァンギャルドな拡散が摩訶不思議なヴァイヴを呼び込むという初期3作のエキスを融合させたかのスタイル。

相変わらず少々楽曲に感情移入し辛い部分はありつつ、懐の深さを増した類稀なる技巧センスを見せ付ける Tommy Talamanca (g, key) のネオ=クラシカル風味のギター・プレイが、過去最高の叙情味で迫ってくるのが嬉しい。  (Dec, 10, 2007)


Jacket SADNESS 84
Ames De Marbre (1994)
いろんな民族楽器を使い、魔可不思議な宗教的な感覚に包まれたブラックドゥーム。

Jacket SADUS 82
A Vision of Misery (1992)
フレットレスを操る凄腕Bを中心としたテクニカルスラッシュ。緊張感がいい。

Jacket SADUS 66
Out for Blood (2006)

米産テクニカル・スラッシュ・メタル・バンド SADUS が9年振りに復活して放つ通算 5th アルバム。

腰の据わったダークなミドル・スラッシュは、ブランクを微塵も感じさせないクリアでクオリティ高いサウンドでまとめられているが・・・残念ながら当時 "A Vision of Misery" で感じさせてくれたスペシャルな高揚感は希薄。

Steve DiGiorgio (b) のプレイが思ったよりも大人しめだった・・・ってせいもあるかもだけど、要は結局、曲自体が地味なんだと思うのデス。  (Mar. 13, 2006)


Jacket SAEKO 75
Above Heaven Below Heaven (2004)

大阪のメタル・バンド FAIRY MIRROR の看板シンガーだった 北前 佐枝子 が単身ドイツに渡り、Lars Ratz (METALIUM) の支援を得てリリースを実現させた Saeko としてのデビュー・アルバム。

METALIUM に通じる質実剛健なドイツ的ヘヴィ・メタルに乗って、Saeko のストロングな歌唱が天上に向かって真っ直ぐに伸びる様は、同胞として実に痛快。

残念ながら本作ではイマイチ楽曲に恵まれていないけれど、次作でも更なる不思議っ娘の並々ならぬド根性を見せて欲しいものッス。

ガンガレ!  (Oct. 20, 2004)


Jacket SAGA 85
Silent Knight (1980)
当時のサーガは叙情&幻想的でかなり良い。

Jacket SAGRADO 74
A Leste do Sol, Oeste da Lua (2000)
「南米の巨星」と喩えられるブラジリアン・シンフォ・プログレッシヴの雄 SAGRADO の、約10年ぶりの新作。
英語で "East of the Sun, West of the Moon" を意味するタイトルを持つこの作品に封じ込められている、悠久の時に流れる森羅万象を写し取ったかのような優雅で壮大なシンフォニック・オーケストラル・ポンプは、やや冗長で退屈に感じる部分があるのは否めないながら、穏やかながら心が揺さぶられる叙情の泣きの心地よさに包まれている。
ちなみに本作には、なんと ANGRA を抜けた Andre Matos が、2曲でその歌声を披露している。その2曲、ANGRA"Holy Land" におけるプログレッシヴ・サイドに通じるの味わいがあり、なかなかグッド。

Jacket SAHARA 87
Going Crazy (1992)
暗黒な雰囲気を感じさせる様式美。女Vの歌唱も見事。

Jacket SAHARA 81
Sahara (2001)
「甘党ゴッド」としお氏から店頭で推薦された際に、思わず「どの SAHARA?」という言葉が口を突いて出るのも無理はない単語をバンド名に冠したこの SAHARA は、Gothenburg から出現した Swedish 甘口 A.O.R. ハードのニュー・カマー。
そのスキン・ヘッドの強面からは全く想像もつかない純朴な甘口ヴォイスのシンガー Ulrick Lonnqvist と、貴様何者!?ッツーぐらいの北欧叙情テクニカル・プレイが嬉しい驚きのギタリスト Peter Lidstrom のプロジェクト・バンドだ。(本作完成後に、本作参加の Drums & Bass とともに正式に4人組のバンドになったそうな)
Mikael Erlandsson, T'BELL, そして Thomas Vikstrom が唯一遺した名ソロ作 "If I Could Fly" に通じる、しっとりとした仄かな叙情と心地よい大地の広がりが絶妙の配合を店ながら、決して弾けることなく穏やかに展開する女々し系の A.O.R. 的ハードポップは、聴くほどにじぃーんわりぃー・・・と心に染みてく感じ。ドライヴにも合いそうだしね。
しかしテクニカル・ギタリスト・メイニャなオレ的には、丁寧なタッチで旋律を紡ぎながら、時にネオ=クラシカルの素地を覗かせる粒の揃ったファスト・プレイを織り交ぜる憎いギタリスト Peter Lidstrom のツボを得たテクニカルなソロ・プレイが、予想外のヒット。どの曲でもギター・ソロが楽しみでしょうがないものな!

Jacket SAHG 92
I (2006)

GORGOROTHKing ov Hell (b) & Kvitrafn (dr)、 MANNGARDOlav (vo,g)、AUDREY HORNEThomas (g) の4人が集まったノルウェイジャン・ドゥーマー SAHG のデビュー・アルバム。

シンガー Olav の声のトーンが微妙に Ozzy Osbourne 調だからというまでもなく、初期 BLACK SABBATH デフォルメ系だというのが一目(聴?)瞭然な本作は、グルーヴィなパワー・ボトムにキャッチーなリフが載る禍々しいザラつきに満ちたRawなドゥーム/ヘヴィ・ロックを、卓越したプレイアビリティを持って超A級の質感に仕上げた驚愕の逸品だ。

重苦しくスウィングする極上の SABBATHY ヴァイヴが生んでいるサイケデリックなトリップ感が心地好いのはもちろん、端々に何気なく絡ませるツイン・ギターのハーモニー・アンサンブルの美しさや、本作のプロデューサでもある Brynjulv Guddal (MALIGNANT ETERNAL) によるメロトロンの響きが誘う北欧鬱プログレに通じる荒寂感など、「いかにも北欧」なメランコリックな繊細さがタマランですよ。

ここ数年で聴いた SABBATH 系ドゥームの中ではダントツの出来。 メチャクチャ気に入りました。 凄いわ。  (Jun, 04, 2006)


Jacket SAHG 79
II (2008)

Tom Cato Visnes (b/King ov Hell@GORGOROTH) をはじめベテランが集結したノルウェーのドゥーム・メタル・バンド SAHG の2nd。

Einar Selvik (Kvitrafn@ex-GORGOROTH) が脱退し、後任に Tor Bjarne Bjellan なる新ドラマーを据えての本作だが、BLACK SABBATH ルーツのサイケデリックなドゥーム/ヘヴィ・ロックは大筋では健在ながら、前作で大きく漂わせていた北欧的な儚い鬱気がメッチャ後退。(x_x) 全然悪い出来ではないんだけど、それらの要素に強く惹かれてた身としては、正直ちょっと微妙スわ・・・。  (Dec, 19, 2008)


Jacket SAIDIAN 83
...For Those Who Walk the Path Forlorn (2005)

ドイツ南部エスリンゲン出身のシンフォニック・メロディック・パワー・メタル・バンド SAIDIAN のデビュー作。

中心人物である鍵盤奏者 Markus Bohr のバロッキーなプレイとクラシカルな楽曲アンサンブルをフィーチュアしたサウンドは、まさに「超 ROYAL HUNT タイプ」。

全体的にはショボ〜い感じなんだけど、シンガーの愛すべきヘナチョコ・ハイトーンといい、妙なポップ感が生むB級北欧メタル風味といい、何故か耳を惹いてしまう不思議な魅力アリ。

ヲパーイジャケは○。 そして CD の盤面プリントはもっと◎。(勃)  (Jun. 23, 2005)


Jacket SAIDIAN 76
Evercircle (2009)

ジャーマン・メロディック・メタル・バンド SAIDIAN の3rdアルバム。 1st同様にジャケは最高!w

フィンランド系バンドに通じるシンフォニックなキラキラ具合は変わらずも、クラシカルなキーボードが強調されていた1stでの ROYAL HUNT 色は後退し、キャッチーな EDGUY 風味を強めた印象。(2ndは未聴)

#2 "Tokyo" は、ジャーマン・メロディック・ハード CRAAFT の前身バンド TOKYO のカヴァー。  (Jun, 17, 2009)

 

Jacket SAIGON KICK 71
Saigon Kick (1991)
パンキッシュなビートルズ? Gはメチャうまい。

Jacket SAIGON KICK 85
The Lizard (1992)
楽曲にメジャーさが出てきた。激しい曲に優しいメロとハイテクGが美味しい。

Jacket SAINT DEAMON 82
In Shadows Lost from the Brave (2008)

Ronny Milianowicz (dr/DIONYSUS, ex-SINERGY), Nobby Noberg (b/DIONYSUS, ex-NATION) の現 DIONYSUS 組が Jan Thore Grefstad (vo/ex-HIGHLAND GLORY), Toya Johansson (g) らと結成したメロディック・パワー・メタル・バンド SAINT DEAMON のデビュー・アルバム。

スピードに頼ることなく実直にメロディアスな高揚感を目指すちょいと優等生気味な正統派サウンドは、リズム隊が属する DIONYSUS からネオ=クラシカル風味を減衰させ、代わりに北欧フィルターを通したキーパー色を微増させたかの、聴き易くもメタル魂が踊るなかなかに美味しい方向性。

叙情味とパワーがバランスよく拮抗する堅実な出来の楽曲は、派手さはなくも思わず笑みがこぼれるツボの得方がナイス。 特筆すべきはシンガー Jan Thore Grefstad の堂々たる歌唱の見事さで、刺激的な高音シャウトを交えながら独特の叙情メロディを力強く牽引していく様の頼もしさは目を瞠るばかりだ。 HIGHLAND GLORY の時からこんなに巧かったっけ?(汗)

その一方で、ギター・パートはスッゲー地味・・・。。。 そのせいか、随所でグッと来る瞬間がありつつも、惜しいところで突き抜けないもどかしさが存在するのもまた事実。 これでギターが Johnny Öhlin (g/DIONYSUS) だったら文句ないんだけどなぁ。  (Feb, 06, 2008)


Jacket SALAMANDRA 81
Skarremar (2001)
西新宿界隈で「チェコの RHAPSODY 」の異名を欲しいままにする SALAMANDRA の 2nd は、そのキャッチ・フレーズに一瞬でも嘲笑を誘われた己の底の浅さを恥じるに十分なクサ・クオリティ。
味わいある太目の歌声で堂々と歌われる歌唱(THE STORYTELLER を連想させる)とまろやかに濡れた叙情ギター、溌剌としたリズム、そして主に静のパートでのファンタジックでクラシカルな哀愁の輝きは決して「チェコ産」から想起されるマイナーなものではなく、プロダクションこそ及ばぬものの、「泣き」という点では本家に迫るモノを感じさせる。
惜しむらくは、0分台1曲、1分台3曲、2分台2曲、3分台3曲、4分台4曲、5分台2曲・・・と総じて短かい楽曲。感情移入する前に終わっちゃうんよね。
うむ、次作は超期待。

Jacket SALEM 86
Strings Attached (2005)

イスラエルのドゥーム/デス・メタル・バンド SALEM が過去のレパートリーをストリングス・カルテット(4人ともヲンナノコ!)と共に新録した企画盤。

実はこれまでにリリースされた4枚のアルバムはどれも未聴なんだけど(汗)、ここで聴ける古典的なスラッシュ・メタルのベースにゴシック/ドゥーム/デスの各要素をぶち込んで、それをストリングスとクワイアがドラマティックに盛り立てる美しくもエクストリームなサウンドは非常に魅力的。 雰囲気的には KREATOR のゴシック・サイドに近いものを感じてみたり。

本作の大御所っぽい風格バリバリのA級サウンドの質の高さは驚きの一言で、イスラエルっつーとどうしても真っ先に ORPHANED LAND の名が浮かぶけど、今後この SALEM もしっかりヲチせネヴァならんなぁと肝に命じた次第でゴザイマス。

あ、テクニカルかつウェットなプレイを聴かせる Lior Mizrahi & Nir Gutraiman の強力なギター・チームの存在も嬉しいッスな。  (Dec. 09, 2005)


Jacket SALEM HILL 84
Not Everybody's Gold (2000)
アメリカはナッシュビル出身のシンフォニック・プログレッシヴ・バンドの3作目。
数多くの楽器/音色/声によって濃密極まりなく構築された、派手派手ゴージャスな万華鏡系サウンドだが、不思議なことに全体のトーンはヨーロピアン的アーティスティックな感性に彩られている。
プログレッシヴ・ロックの緻密さとロックのエネルギーが理想的に化学反応を起こした FLOWER KINGS に喩えられよう楽曲指向のサウンドは、繊細でありながらパンチのある明快なもので、壮麗なコーラスワークも手伝ってとても聴きやすい。
70'sハード・ロック的なパワフルさで疾走する "Riding the Fence"、泣きのギターイントロにリードされる欧州的な哀感に満ちた "The Last Enemy"、そしてテクニックの応酬による劇的な展開が約30分間にも及ぶとどめの大曲 "Sweet Hope Suite" をはじめとする楽曲の数々は、どれも非常に出来がいい。
ちなみに、元後期 KANSAS のヴァイオリニスト David Ragsdale がゲスト参加!(ってゆーかこれが目当てだったりして/汗)

Jacket SALTY DOG 61
Every Dog Has It's Day (1990)
ブルーズHR。Gは結構現代的。

Jacket SAM ALEX 83
Pieces (2004)
ドイツ人シンガー Sam Alex のソロ・デビュー・アルバム。
Sam の声質も含めた歌唱自体は、元々特筆すべき点の見当たらない無味無臭っぽいモノなのだが(汗)、プロデュース、ソングライティング、そして演奏も手掛けるという本作の仕掛人 Bobby Altvater (AFFAIR) とのコラボレーションによって、実に魅力的に聴こえてくる。
産業ロック的な都会派アレンジメントが心地良い、ハードさもあるメロディック・ロックは、ドイツ臭さの微塵も無い洗練された肌触りが見事で、すっきりと爽やかな空気の中に一筋の哀愁がほんのりと…しかし確実に流れるハイ・クオリティなもの。
その出来の良い楽曲の中で一際耳を惹くのが Bobby 自身の円熟のギター・プレイ。情感に潤うソロ・パートはもちろん、こだわりを感じさせる厚みと深みに満ちたカッティングの妙からさえも存在感が溢れ出す地に足のついたベテランらしいプレイには、裏方に徹しながら主張がしっかりと滲む・・・という心ニクいまでの渋さが満点だ。
本作を買ったきっかけこそ、Robby Valentine のカヴァー #7 "Magic Breeze" と 北欧哀愁ハード・ポップ・バンド RETURN のカヴァー #11 "Lonely" のプチにマニアックな2曲の存在だったんだけど、それらはもちろん、他の曲も充分に楽しめる一枚でホンマよかったッスわ。
晴れ渡った青空が眩しい休日のドライヴのお供として、しばらくは CD マガジンに入れっぱになりそうなヨカーン。  (Jan. 28, 2004)

Jacket SAMMY HAGAR 75
V.O.A. (1984)
アメリカンHRのお手本のような一枚。

Jacket SAMMY HAGAR 66
I Never Said Goodbye (1987)
健康的で元気のいいアメリカンHR。

Jacket SAMSON 76
Head Tactics (1986)
B・ディッキンソンの若々しい歌唱が楽しめる。

Jacket SANCTITY 79
Road to Bloodshed (2007)

新宿ユニオンの店内で流れてるのを耳にした瞬間に即買いした、米ノースカロライナから現れた新進ヘヴィ・メタル・バンド SANCTITY のデビュー・アルバム。

このバンドを Roadrunner Records に推薦したのが Matthew K. Heafy (vo,g/TRIVIUM) ということで、その TRIVIUM に類似するサウンドではあるけど、この SANCTITY の方がよりクラシックなスラッシュ・メタルの色合いが強い「こっち側」(笑)な感じ。

最近のバンドならではのイエテボリ系メロデスのモダンな切り口を保持してはいるものの、BPMに頼らないダイナミックな縦ノリ感の心地良さ、不器用に旋律を追おうとするダミ声の色気、硬質に回転する真摯なテクニカル・プレイ・・・それらの要素が想起させるのは、紛れもなく TESTAMENT の名前だ。

ただなぁ、前半はユニオン店内で受けた「いや〜、スゲーのが出てきたなコリャ…」という印象が持続するんだけど、曲のパターンが少なめなので後半になってくるとやや飽きてくるんだよね。。。  (Oct, 04, 2007)


Jacket SANCTUARY 81
Refuge Denied (1988)
ムステインプロデュース。ダークなHM。

Jacket SANCTUARY 88
Into the Mirror Black (1990)
複雑に構築された暗黒の音世界。知的な雰囲気と攻撃性の対比がグッド。

Jacket SARAH BRIGHTMAN 89
La Lunar (2000)

クラシック/ポップシンガー SARAH BRIGHTMAN の、主に「月」をテーマにした楽曲を収録した新作は、Yu Chyi で卒倒したソプラノ女声マニアなら、悶絶必至の一枚。
Yu Chyi 同様オリジナル/カヴァーを取り混ぜたこの銀盤から聞こえてくるのは、メランコリックながら希望的、そして極限の透明美に満ちた幽玄で静粛な天空の調べ。
Sarah Brightman の歌声は、この上なくクリアな透明感に溢れながらも、聴き手にその情念をも伝える輝きに包まれていて、中でも "Scarborough Fair" は、現世に存在する先人達のバージョンを(オリジナルであるトラディショナル・ソングすらも!)異次元ホールの奥底に封印するが如きの魅力に満ちた名演だ。
ってゆーか、こーゆーのまで手を出し始めるとマジでキリがないんですが・・・。(泣・・・と言っても嬉し泣きだったりするけど←マゾ/笑)  佐藤しのぶ も買わなきゃだったりして。(苦笑)
ちなみに、超つるつるの豪華ジャケがこれまた得した気分。(嬉)

Jacket SARALEE 79
Darkness Between (2006)

フィンランド産メランコリック・ゴシック・メタル・バンド SARALEE のデビュー・アルバム from Firebox。

男性クリーン・ヴォーカルをフィーチュアした極めて類型的ないでたちながらその完成度は非常に高く、ハード・ロッキンなエッジ&ドライヴ感とキーボードが味付けする耽美なロマンティシズムのバランスもかなり良好なサウンドは、「超 SOULRELIC タイプ」ってとこかな。(微妙〜w)

今後、デス・グロウルまで飛び出すゴシック・ドゥーム大作 #11 "Like Dreamers" みたいなフューネラルな風味を強めてくれらたチョー嬉しいんだけどな。  (Dec, 03, 2006)


Jacket SARAYA 85
Saraya (1989)
ハスキーな女Vが良いボンジョヴィ風HR。Gがなかなかテクニシャン。

Jacket SARAYA 58
When the Blackbird Sings (1991)
楽曲に魅力がなくなってしまった2ND。

Jacket SARGANT FURY 86
Still Want More (1991)
キャッチーなメロとハードエッジなHMのバランスがすばらしい。

Jacket SATAN 92
Court in the Act (1983)
後期NWOBHMの名盤。メロディックスピードメタルの元祖。

Jacket SATAN 82
Suspended Sentence (1987)
少々K・マイネっぽいVの歌うメロが中毒性あり。正統派HM.

Jacket SATANAKOZEL (САТАНАКОЗЁЛ) 84
Rogatiya (Рогатыя) (2008)

ロシア連邦カレリア共和国ペトロザヴォーツク出身のフォーク・メタル・バンド SATANAKOZEL(「サタンの雄ヤギ」の意)のデビュー・アルバム。

基本的には KORPIKLAANIFINNTROLL の系統にあるはっちゃけたスタイルだが、デス・ヴォイスとヘヴィなリフがそれらのバンドには無い勇猛なシリアスさを運んできている。 結構燃えるわコレ!!  (Dec, 30, 2008)


Jacket SATROX 80
Energy (1992)
オーソドックスなヨーロピアンメロディックHR。Vが少々暑苦しいが許せる。

Jacket SATURNUS 74
Martyre (2000)
デンマーク産、ツインギター+キーボードの6人組耽美ゴシック/ドゥーム・メタル・バンドの2nd。
名も無き川に天使がその身を横たえる、その美麗なジャケが放射するゆったりとした時の流れをそのまま音にしたような、言うなれば ANATHEMA タイプのサウンド。
清々しいエンジェリックなクワイヤに導かれ、ヘヴィなメタルリフに愁うギターハーモニー、そして泣きの単音メロディを紡ぎながら、シンガー(男声のみ)が時に朗々と、時に死の香り漂う唸りをあげる。重厚な空気を優しく包み込むストリングス系のシンセも、でしゃばり過ぎず適材適所にハマリ系。・・・と相当なハイ=クオリティでありながら、突出したところがイマイチ見当たらないというアリガチなパターンであるのが残念。全然悪くは無いけど・・・ってゆーね。
噎せ返るほどの叙情を発散する "Loss (In memoriam)" はいい感じなんだけどな。

Jacket SATURNUS 88
Veronika Decides to Die (2006)

デンマークのゴシック/ドゥーム・デス・メタル・バンド SATURNUS の 3rd アルバム。

最高なジャケだった前作 "Martyre" から6年、まさか生き長らえているとは思わなかっただけにこのCDを手にした感慨もひとしおだけど、内容的にも初期 ANATHEMA な美鬱サウンドはさらに鬱度を増していて嬉しい限り。

ツイン・ギターの美麗アンサンブルを核とした沈痛なる悲愴フィールがスロー&ディープに沈み込む様は、荒涼たる黄泉の国に木霊する死者たちの嘆きのよう。 シンガー Thomas A.G. Jensen が操るノーマル・ヴォイスな呟きと寒々しいグロウル、そして Tais Pedersen & Peter Erecius Poulsen のギター・チームによるエモーショナルに咽び泣くギター・ワークが齎す情感のその豊かさは、上質なブルーズ・ロックの領域に迫る勢いで、いきなり10分超なオープニング大作 #1 "I Long" で、静寂なピアノが悲哀を鳴らすイントロを経てバンドの鬱気が一気に爆発した瞬間に・・・あっけなく降参って感じですわ。

まぁ冷静に聴けば抑揚に欠ける平坦な造りだし、要所で哀しみを演出するストリングス・セクションが妙にシンセっぽいのに興を削がれたりすることもあるけれども、深夜に一人酒と共にこの身をドーミィに揺らしてくれるそのムードはホント最高。

てか、今のオレにとってこの鬱気の高さはリアルに辛いんだけどなぁ。。orz  (May 22, 2006)


Jacket SATYRIAN 86
Eternitas (2006)

THE DREAMSIDEDANCE MACABRE が合併して誕生した蘭独合弁の7人組ゴシック・メタル・バンド SATYRIAN のデビュー作。

Kemi Vita 嬢 (♀vo/THE DREAMSIDE)、Judith 'Ciara' Stuber 嬢 (♀vo/DANSE MACABRE)、そして Roman Schonsee (♂vo/THE DREAMSIDE, ex-PYOGENESIS) という3人の男女シンガーを贅沢にフィーチュアして、ロマンティックな旋律美をパワフルに爆発させるその音像は、SIRENIA に近いと思えるスタイル。

Jan 'Orkki' Yrlund (g, programming, music/DANSE MACABRE, ANGEL, IMPERIA, ex-LACRIMOSA, ANCIENT RITES)、Oliver Philipps (piano, g, vo, orchestra arrende, produce/EVERON) の両名がこれまでの豊富な経験で培ったゴシック/プログレッシヴ・センスをフルに駆使した、王道たる耽美色とデジ風味のモダン・エッジをバランスよく配合した優美なシンフォニック・アンサンブルの妙は、ここ最近聴いたゴシック系の中でもかなり美味しい感じ。

聴き始め一瞬、ややモッサリめのプロダクションと女性シンガーの微妙なヘタウマっぷりに戸惑ったりもしたけど、上記の良質のアンサンブルが映える楽曲の良さが十分にそれをカヴァー。 「邪悪な BLACKMORE'S NIGHT」(笑)ってな感じの #7 "Bridge of Death"、欧州慕情を湛えたピアノの響きがタマラン #9 "No Tears, No Embrace" も好きだけど、ハイライトはやっぱフィメール・ゴシックならではの悶々とした哀感を垂れ流す #6 "Sacred Lies" だよなぁ。 文句なしで名曲に認定ッス。  (Apr. 29, 2006)


Jacket SATYRICON 86
Nemesis Divina (1996)

ノルウェイジャン・ブラック・メタルの至高の名盤たる SATYRICON の 3rd アルバム。

禍々しくもドラマティックでプログレッシヴで荘厳という、さすがの素晴らしさ。  (Oct. 20, 2005)


Jacket SATYRICON 61
Now, Diabolical (2006)

ノルウェイジャン・ブラック・メタル・レジェンド SATYRICON の4年振りの 6th アルバム from Roadrunner Records。 ミックスを Mike Frasier (METALLICA, AC/DC etc.) が担当。

落ち着いたアグレッションを内向けに封じ込めたシンプルな楽曲は、正直、拍子抜けするほどにヌルぽ。 時折鳴るホーン・セクションの響きが醸し出す不穏な邪悪さはイイ感じなんだけど。。  (Apr. 25, 2006)


Jacket SATYRICON 80
The Age of Nero (2008)

ノルウェイジャン・ブラック・メタルの重鎮 SATYRICON の7thアルバム。

ミドル・テンポ中心の楽曲を、鬱屈した暗さを内側に向かって冷徹に打ち付け続けるスタイルは前作同様。 家で聴いてると地味さに支配されちゃうんだけど、2度の来日公演で証明されてるようにライヴではこのトランス的なリズムがメッチャ映えてくるんだよなぁ。 まぁそれは予想外の「フレンドリーなイケメン・パフォーマンス」(笑)の効果もあるんだろうけど。

ってことで、2009年3月の再来日公演も非常に楽しみナノデス。  (Dec, 05, 2008)


Jacket SAUROM 85
Juglarmetal (2006)

スペインの指輪系トラッド/フォーク・メタル・バンド SAUROM LAMDERTHSAUROM と改名(?)しての通算4作目。

笛/ヴァイオリン/バグパイプ/女声等をフィーチュアした民謡テイストと、シンフォニー&クワイアを纏ったクラシカルなアンサンブルが見事に融合した欧風エピック・パワー・メタルは、DARK MOOR meets MÄGO DE OZ な風合いなんだけど、シンガー Miguel A. Franco のちょっぴり Hansi Kursch 似なダミ声のせいか BLIND GUARDIAN っぽさもアリ。

ヒロイックなスリルを探求しつつもスパニッシュ独特の散漫なキャッチーさも持ち合わせていたりして(そこが MÄGO DE OZ っぽい)、最初一聴したときはその部分にショボさを感じてしまったりしたんだけど、聴き込むほどにそれらが良質のヴァラエティに繋がっていると思わされるところがポイント高かったり。

インパクトの強い楽曲が並ぶ中でも、勇壮なる哀愁がフォーキーにシャッフルする #6 "Dracum Nocte" は、民謡系メタル史上最強の一角に名を連ねるべき名曲。

 (May 22, 2006)


Jacket SAUROM 80
Once Romances desde Al-Andalus (2008)

スペイン産フォークメタル・バンド SAUROM の2ndアルバム。 (改名前の SAUROM LAMDERTH 期からの通算では5作目)

前作で聴けたいかにもスパニッシュらしい民謡メタル・テイストは、終盤の一部の曲を除いてやや後退。 IN FLAMES 的なリフ・ワークからキャッチーなポップ色、そして角笛が鳴り響く中で戦馬が駆ける9分超の大作まで、ヴァラエティ豊かに迫る真っ当なメロディック・メタルに接近した印象。  (Dec, 28, 2008)


Jacket SAVAGE CIRCUS 84
Dreamland Manor (2005)

BLIND GUARDIAN を脱退した Thomen Stauch (dr) が、IRON SAVIORPiet Sielck 軍曹 (g) を黒幕にスウェーデンの超プラガ・タイプ・メタラー PERSUADERJens Carlsson (vo), Emil Norberg (g) コンビと掟破りの合体を果たして生まれたニュー・バンド SAVAGE CIRCUS のデビュー・アルバム。

メンツから浮かぶ容易な想像を遥かに凌駕する凄まじいまでの BLIND GUARDIAN クローンな様は感動的なほどで、鬱積した抑圧を一気に開放するかの Thomen のツーバスの激走は、"Follow the Blind" ~ "Tales from the Twilight World" あたりの線を狙った非常に嬉しい怨念っぷり。 わはは、Thomen、パッと見穏やかそうなのに大人気ないよなぁ。(笑)

現時点では単なるモノマネなんだけど、ここんとこ少々不甲斐ない BLIND GUARDIAN の代用品としては十分以上に楽しめるわ。 曲もなかなかイイ感じだし。 Be ブラガ!  (Oct. 08, 2005)


Jacket SAVAGE GRACE 68
After the Fall from Grace (1986)
メロディックスピードメタル。詰めの甘い楽曲が並ぶ。

Jacket SAVAGE STEEL 55
Do or Die (1988)
スラッシーでモノトーンな曲の連続。退屈。

Jacket SAVANNAH 79
Savannah (1998)
この SAVANNAH は、前身バンドとなる SLYBOYS 同様、88~89年頃に溢れ返っていた典型的アメリカン・メロディック・ハードロックを実践している。
哀愁を感じさせるマイナースケールの曲と、快活で健康的な明るい曲とを混載する懐かしいフィーリングは SWEET FA, SOUTHGANG らのイワユル "B級 Hair Metal" 的な味わい。現在のバンドで言うと GUILD OF AGES(CAUGHTIN THE ACT 改め)に最も近いかな。
ギターはしっかりとヘヴィ・メタリックなリフを刻み、キーボードはそこはかとなく装飾を司る。そこに載るのはやはり Ted Poley (DANGER DANGER)を連想してしまう(彼よりは巧いがネ/笑)、決して歌唱力重視の本格派ではない元気型のシンガー。彼は時折情けないシャウトをカマしながらも、メロウな節回しではなかなか良い雰囲気を醸し出しているが、好き嫌いは分かれそうだなぁ。
あとは楽曲が包含するメロディがかなり良質なのに、メッチャ雑なミックス(ヘッドホンで聴くと凄い)とギタリストのソロパートでのリズムの甘さが作品の質を落としてしまっているのが気になるッス。

Jacket SAVATAGE 78
Hall of the Mountain King (1987)
クラシックな様式派HM。

Jacket SAVATAGE 89
Gutter Ballet (1990)
クラシカル&ドラマティックなタイトル曲に涙。

Jacket SAVATAGE 82
Streets: A Rock Opera (1991)
楽曲に比類無きまとまりを見せたコンセプトアルバム。

Jacket SAVATAGE 93
Edge of Thorns (1993)
大仰なドラマティックHMの金字塔。泣ける展開がたまらなくうれしい。

Jacket SAVATAGE 81
Handful of Rain (1994)
クリスの死後初のアルバム。アレックスの味のあるハイテクGがドラマティックに盛り上げる。

Jacket SAVATAGE 88
Dead Winter Dead (1995)
サラエボを題材にした一大叙事詩。イメージ先行で曲はいまいち。聞きごたえはあり。

Jacket SAVATAGE 86
The Wake of Magellan (1997)
スケール間溢れるミュージカル・メタル。骨太な泣きGが存分に楽しめる。

Jacket SAVIOUR MACHINE 68
Saviour Machine (1994)
声質がK・ダイアモンド似の大仰なシアトリカルHM。センスはいいが飽きるかも。

Jacket SAXON 79
Strong Arm of the Law (1980)
ハードにR&Rするサクソン・メタル。

Jacket SAXON 85
Power & the Glory (1983)
黄金時代の最後を飾るハードドライヴィンな一枚。

Jacket SAXON 69
Solid Ball of Rock (1991)
惰性で出し続けているのではと思えるほどの寵落ぶり。

Jacket SAXON 90
Heavy Metal Thunder (2002)

2002年時点のメンバーで名曲の数々を再録した企画盤。

オリジナル・ヴァージョンもよいが、現在の威厳に満ちたへヴィなメタル・プライドを注入した本ヴァージョンもメッチャ格好いい。

てか、ジャケが最強すぎて死ぬ。  (Jun, 12, 2008)


Jacket SAXON 84
Lionheart (2004)

毎年行ってる Wacken Open Air に SAXON ってばこれまた毎年のようにメイン・アクト級として出演するんで、「え〜また SAXON 観なきゃなのぉ〜??」な〜んて殺されそうに贅沢な戸惑いを口走りながらも、毎年巨大なステージで威風堂々と輝く彼らの超メタル・ヒーローなその勇姿には、完ッ全ッに現役であることへの驚きと共に最上級の敬意を表さずにはいられないんですわ。

そしてこの 16th アルバムには、イングランドが誇るヘヴィ・メタル・レジェンドである彼らの、現在進行形な若々しい正統ヘヴィ・メタル・サウンドがぎっしり封じ込められていると言ってもいいだろうね。

威厳に満ちた Biff Byford (vo) の年齢を感じさせぬアグレッションを滲ませる堂々たる歌声(年を経るごとに音域広くなってってない!?)、もはやすっかりメンバーとして定着した Doug Scarratt (g) のエキサイティングなギター・ワーク、今回から参加の Jorg Michael 親方 (dr) のネタかと思うほどに前のめりに疾走しまくるパワー・ヒット、そしてそれらが結実した叙情バランスに優れた楽曲群の攻撃性は 13th アルバム "Unleash the Beast" (1997) を上回るかの勢いで、他の若手に決して劣らぬ瑞々しいものだという事実には舌を巻くしかないわ。

タイトル・トラック #4 "Lionheart" は、間違いなく今後の彼らの代表曲となるだろう愁いに満ちたドラマティックな名曲よ。  (Nov. 06, 2004)


Jacket SAXON 85
The Very Best of Saxon 1979-1988 (2007)

タイトルどおり、1979〜1988の楽曲を集めた3枚組ベスト。 ライヴ・テイクを含む54曲・・・燃えマス。  (Dec, 07, 2007)


Jacket SAXON 90
To Hell & Back Again (DVD) (2007)

2004年作 "Lionheart" に伴うツアーやレコーディングの模様のドキュメンタリーを中心に、約6時間に亘って王者 SAXON の姿を封じ込めた2枚組DVD。

どの瞬間を切り取っても、全ておいて貫禄に満ち過ぎてて死ぬわコレ。(笑)  (Jun, 30, 2008)


Jacket SAXON 90
The Inner Sanctum (2007)

イングランドが現世に誇るヘヴィ・メタル・レジェンド SAXON の17thアルバムは、26年振りの来日公演となったLOUD PARK 07での威風堂々たる雄姿が証明したように、まさに今この瞬間を「新たな全盛期」と称したくなるような傑作に仕上がった。

本作は、冒頭3曲に代表される「"Unleash the Beast" 以降」の若々しいメタリック・ドライブと共に、シンプルなバイカー・メタルや老獪な落ち着きに満ちたメロディック・チューンもこれまでに無いバランスの良さで充実。 近作同様に現代らしいパワー・エッジが顕著ながらも、いかにも N.W.O.B.H.M. なクサレ臭をそこに極めて自然に融合させた黄金比の輝きは、貫禄に溢れた重鎮が今ここに新たな到達点へと辿り着いたことを実感させる。

#2 "Need for Speed"#3 #Let Me Feel Your Power" のパワフルな流れに狂ったようにヘッドバングし、#4 "Red Star Falling" の哀愁のドラマに酔いしれ、#5 "I've Got to Rock (To Stay Alive)", #7 "Going Nowhere Fast" での往年オールドスクール・リフに悶え、エンディングの集大成的な大曲 #10 "Ashes to Ashes" に耽溺。 そしてボーナスの #12 "747 (Strangers in the Night)" (新録版) で余韻に浸る・・・あぁ、メタラーで本当によかった。(感涙)

歳を重ねる毎にエネルギーを増してゆく Biff Byford (vo) のヴォーカルの説得力の高さもヤヴァイが、本作から復帰した Nigel Glockler (dr) のにわかに本人のプレイとは信じ難い(失礼/笑)豪腕なメタル・ドラミングにも驚かされる。  (Dec, 10, 2007)


Jacket SAXON 89
Into the Labyrinth (2009)

ブリティッシュ・トラディショナル・メタルの誇り、SAXON の18thアルバム。

主戦場・欧州における堂々たる君臨っぷりとは裏腹に「化石バンド」的な認識が長く続いていた我が国での状況は、傑作 "The Inner Sanctum" の充実度とそれをフォローする26年振り再来日となった2007年秋の LOUDPARK 公演&昨春の単独来日公演の成功によって、かなり好転してきたような。

そしてこの新作もまた、そんな良好なストリームをさらに後押しすること必至の好盤となった。 ブリティッシュ・ハードの堅牢な伝統美とヨーロピアン・メタルのエピカルなドラマティカを両有する "Lionheart""The Inner Sanctum" の流れを汲む作風ながら、タフなツアーからのフィードバックとも思えるライヴ的なロック・エナジーをガッツリと封入。

若々しいアグレッションが弾ける #1 "Battalions of Steel", #3 "Demon Sweeney Todd", #5 "Valley of the Kings" らのメロディック・パワー・メタル・チューンズに心躍らされると同時に、#2 "Live to Rock" に代表されるタテノリ Metal'n'Roll な楽曲から溢れ出るシンプルな高揚感も実に魅力的に響いてくる。

Peter "Biff" Byford (vo) の威風堂々たる熱唱が発する重鎮オーラにたじろぐのはもちろん、Doug Scarratt & Paul Quinn のギター・チームによるパッショネイトな手練の味わいも超美味。 成熟と挑戦が共闘する快作だ。  (Feb, 17, 2009)


Jacket SCANNER 84
Hyper Trace (1988)
クサいメロ満載の初期ハロウィン型HM。SF的なコンセプトアルバム。

Jacket SCANNER 81
Terminal Earth (1990)
方向性を少し拡散させ、普通のHMっぽい所も出てきた。

Jacket SCAR SYMMETRY 88
Symmetric in Design (2005)

UNMOORED, SOLAR DAWN, TORCHBEARER, INCAPACITY などで活躍する Christian Alvestam (vo) を中心に、CENTINEX, CARNAL FORGE, THEORY IN PRACTICE といった錚々たるバンド群の現/元メンバが集結した、スウェーデンの新たなメロディック・エクストリーム・メタル・バンド SCAR SYMMETRY のデビュー・アルバム。

フューチャリスティックなシンセ処理を隠し味にノリの良いアグレッションが鋭く輝く上で、デス/ノーマル両ヴォイスがコントラストを描き超テクニカル・ギターが華麗に乱舞する、解り易いドライヴ感に満ちたスマートで非常に聴き心地の良いサウンドからは、誰もが SOILWORK の名を思い浮かべるだろう。

そんな「超モヒ・タイプど真ん中」の作風ながら、シーン随一の実力派両刀シンガー Christian Alvestam が絶妙にスイッチする獣度の高い咆哮デス・ヴォイスと優しさや爽やかさまでもを含有するクリア・ヴォイスのクオリティ、そして Jonas Kjellgren & Per Nilsson のギター・チームによる悶絶必至のテクニカル・ギター・プレイの大胆な弾きまくりのレベルの高さが生む超ナイスな旨味は、この SCAR SYMMETRY を確実にフォロワーの域を完全に超越した存在に引き上げている。

それにしても、本作のギター・プレイが運んでくる悶絶感のなんと美味しいことよ! 音の粒が揃いに揃ったその見事なまでに滑らかなプレイは、あまりにスムース過ぎて感情移入が希薄とさえ思えてしまうのがやや勿体無いながら、通常の尺が終わったあたりでコードを変調させつつもう一展開覆い被さってくる瞬間のカタルシスはマジで素晴らしい。

Henrik Ohlsson (dr/THEORY IN PRACTICE, MUTANT) の鬼っぷりも見事で、ブルータルさと浮遊感の絶妙のバランスが◎な #2 "2012 - The Demise of the 5th Sun"、殺傷力絶大のメランコリーがドライヴする #3 "Dominion"、キャッチーなノリノリ Goth'n'Roll な一面が新鮮な #7 "Obscure Alliance" などの名曲群で聴かせる常人離れしたバスドラ捌きには惚れ惚れすることしきりッスわ♪  (Apr. 02, 2005)


Jacket SCAR SYMMETRY 88
Pitch Black Progress (2006)

スウェーデンのメロディック・エクストリーム・メタル・バンド SCAR SYMMETRY の 2nd アルバム。

デビュー作から約1年と比較的短いスパンでのリリースとなったが、モダンな先鋭アグレッションの中でデス・グロウル/ノーマル・ヴォイスとテクニカル・ギターが秩序良く鬩ぎ合う「進化系 SOILWORK」なサウンドは、この短期間でさらに劇的な進化を遂げた。

なんといっても、Christian Alvestam (vo/UNMOORED, INCAPACITY, TORCHBEARER) の歌唱の冒険が凄い。 前作でも大きくフィーチュアされていたスマートなクリーン・ヴォイスを、本作ではその倍量以上に大胆に配置。 「熱唱」と呼べるほどに歌い上げちゃうトコでは少々無理を感じる場面もアリ〜の(苦笑)、その歌唱が生むメロハー(あえて略称)的ですらあるアンバランスなポップ・フィールは、この SCAR SYMMETRY 独自のモノともいえる新たな魅力だ。

オープニング・チューン #1 "The Illusionist" のいきなりキラーなカッコヨサが以降の前半の印象を薄めてしまっている感はあるが、スケール感に満ちたドラマティック大作 #8 "The Kaleidoscopic God"、ライヴ映え必至のアグレッシヴ・ナンバー #9 "Retaliator"、哀愁メロディック・ハード風味満載の #10 "Oscillation Point"、ボーナス・トラックを超越した出来のキャッチーな #12 "Carved in Stone"・・・と、終盤の充実度は文句ナシ。

もちろん Jonas Kjellgren (g/CENTINEX, ex-CARNAL FORGE), Per Nilsson (g/ALTERED AEON) コンビによる、構築美バリバリの泣きの悶絶テクニカル・プレイも全編で炸裂。 いや〜、ホンマええバンドや。  (Apr. 20, 2006)


Jacket SCAR SYMMETRY 81
Holographic Universe (2008)

スウェーデン産ハイブリッド・エクストリーム・メタル・バンド SCAR SYMMETRY の3rdアルバム。

Christian Älvestam (vo) のクリーン・ヴォーカルの比率UP&メロディアス度増なのは喜ぶべきポイント。 が、テクニカルなギター・パートも含めてその“スムース”さが物足りなさを生んでいるのもまた事実。 聴いてるうちに前作での“メタルの熱さ”が恋しくなってくる。。

ちなみに Christian は既に脱退。 新たな体制では Roberth "Robban" Karlsson, Lars Palmqvist という2名のシンガーが清濁を分業するみたい。  (Dec, 16, 2008)


Jacket SCARLET GARDEN 81
Decade of Decadence (2008)

日本が誇るネオ=クラシカル・ギタリスト Kelly Simonz (g/KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH) を擁するメロディック・デス・メタル・バンド SCARLET GARDEN の6曲入りデビューMCD。

アグレッションがブルータルに渦巻くエクストリームな色彩の中、Kelly の泣きのギター・ワークが正統へヴィ・メタルの叙情を描くそのサウンドスタイルは、UNMOOREDTORCHBEARER に非常に近いと思えるもの。 ヴォーカル・パートの存在感がやや希薄だったり、全6曲中3曲とインスト系の割合が妙に多かったりする偏りはあるものの、全体的な印象はこれまでの日本のデス系作品の中において極めて良好な方だ。

その主因はやはり Kelly Simonz の存在だろう。 持ち前の Yngwie Malmsteen 風味に加え、Michael SchenkerGary Moore に通じる粘度の高い哀感を強めたエモーショナルな悶絶プレイには、何度も何度も頬を緩まされる。 個人的には、場違いなほどにもっとエゴイスティックに弾きまくってくれても何ら問題ないデス。(笑)  (Jun, 11, 2008)


Jacket SCARR (THE) 77
Animalenemy (2001)
この THE SCARR は、THE SINS OF THY BELOVED, TRISTANIA などの作品でメロメロの泣きまくりヴァイオリンを弾き倒していたノルウェーのヴァイオリン・プレーヤ Pete Johansen の主宰するプロジェクト。ここでは自らを The Scarr と名乗り、ヴァイオリンはもちろんヴォーカルを始め様々なパートを自身でこなす鬼才ぶりを見せ付けている。
が、その音楽性はうねり泣くヴァイオリンはもちろんピアノや女声も配されたゴシック・・・には間違いはないのだが、その実態は力強いモダンなデジタル・ビートが打ち鳴るモダンかつアグレッシヴなネオ=ゴシックで、これまでの彼の経歴を鑑みて受ける期待とは少々異なるものだった。。。
そうは言っても、壮麗でカラフルなアレンジメントと程々に抑えながらもやっぱり漂う耽美ゴスの香りが効いたキャッチーなメロディが担うポップ・フィーリングすら感じる楽曲はなかなか美味しくて、十分に楽しめるものだった。
特筆すべきは Pete Johansen 自身のヴォーカルで、ミステリアスなウィスパー、しっかりとメロディを歌う攻撃的な濁声からデス・ヴォイスに至るまで、適宜エフェクトを含ませながら様々な表現を吐露する芝居がかった歌唱は見事。

Jacket SCATTERBRAIN 83
Here Comes Trouble (1990)
楽しいおちゃらけファンクメタル。だがクラッシック曲をやるなど、テクあり。

Jacket SCATTERBRAIN 82
Scamboogery (1991)
またまた楽しい曲に混じって超テククラシカルナンバーあり。

Jacket SCELERATA 75
Darkness and Light (2006)

ブラジル産メロディック・メタル・バンド SCELERATA のデビュー・アルバム。

同郷の ANGRA と親交が深いらしく、確かな歌唱力のハイトーン・ヴォーカル、テクニカルに攻めるツイン・ギターとベース、手数足数を繰り出すタイトなドラム・・・と、そのスタイルはまさに超 ANGRA タイプ。

実際に Edu Falaschi (vo/ANGRA) がゲストでリードを取ってる曲もアリ。  (Oct, 11, 2006)


Jacket SCELERATA 75
Skeletons Domination (2008)

ブラジル産メロディック・メタル・バンド SCELERATA の2ndアルバム。

ANGRA 由来のテクニカルな疾走がブラジリアン・メタルならではの色合いを放つ一方、シンガー Carl Casagrande 君Tobias Sammet 化が更に顕著になると同時にバンド・サウンドの方も EDGUY に通じるキャッチーな普遍的ヘヴィ・メタルの味わい度アップ。

前作でも思ったんだけど、一部で聴けるアコーディオンや女声をフィーチュアした民族色をもっと強調すればさらに面白くなると思うんだけどなぁ。。

てか、Charlie Bauerfeind プロデュースて・・・Charlie、仕事選ばなさ杉じゃね?(苦笑)  (Apr, 25, 2008)


Jacket SCHOLOMANCE 77
A Treatise on Love (1999)
米ミズーリ産のテクニカル・プログレッシヴ・ネオ=クラシカル・様式美・デス。
「凄い!!!!!凄すぎ!!!!!史上最強の超クラシカル様式美メロディック・ドラマティック・プログレ・デス。キーボードソロもありで泣かせる!!クラシカルG&Key!!!」
・・・って売り文句 by HEAVEN を読めば、普通買っちゃうでしょ。これ。(笑)
ギタリスト Scott Crinklaw(キーボード、パーカッション、プログラミングも担当)とキーボード&デス声ヴォーカル Jimmy Pitts の2人を基本にセッションベースプレーヤを加えた3人組みが創り出す音楽は DEATHSYMPHONY X ÷3って感じかな。(3以上で割るところがミソです/笑)
とにかくギター&キーボードがネオ=クラシカルに弾きまくる弾きまくる! 楽曲の全てのパーツがネオ=クラシカル・フレーズで構築されていると感じるほど。
ってこれだけだと95点コースなのですが(爆笑)、問題なのは狙ってか天然かは不明なのだが、ギター&キーボードのフレーズがやたら不協和音的なハーモニー/アンサンブルを奏でること。そのせいで曲の輪郭がぼやけてしまい、せっかくの叙情の即効性が薄れてしまっているような気がする。お約束の「曲そのものがイマイチ」ってのももちろんアリですが。
キーボードを中心としたロマンティックな静の部分や様式美HMお決まりの展開を明快に見せる部分では、私のような好き者ネオクラ野郎の身を思わず乗り出させてしまう威力があるだけに、アルバムトータルで見ると「ふぅーむ~」とちょっと唸ってしまうね。(99/01/17)

Jacket SCORPIONS 90
Fly to the Rainbow (1974)
HRバンドスコーピオンズとしての実質的なデビュー。泣きまくり。

Jacket SCORPIONS 88
In Trance (1975)
ウリ!ウリ!ウリ!官能を極めた彼のGプレイにノックアウト!

Jacket SCORPIONS 95
Virgin Killer (1976)
狂ったようにドライヴィングしまくる泣きを伴ったHR!

Jacket SCORPIONS 94
Taken by Force (1977)
"仙人""世捨て人"と、主にその風貌から数々の異名を取るギタリストの Ulrich Roth (後に Uli Jon Roth と改名する)に初めて出会ったのが、このアルバムだ。77年当時の第一印象は「ゲッ!は・・速いっ!」といったものだった。
しかし彼の「本質」がそのスピードプレイではなく、現在私が音楽を聴くときに最も求めているもの -泣き- にあったことに気付くのに、そう時間はかからなかった。
ここで聴ける"We'll Burn the Sky""Sails of Charon"の2曲には、その後私が泣きを求めて巡礼の旅を続けることになった原点が封じ込められている。
絶妙なフィンガリングのタイミングと、思わず顔が歪んでしまうほどの強力なチョーキングから繰り出される、そのあまりにも心を震わせるフレージングの数々は二十数年たった今でもまったく色褪せてはいない。
「ギタリストで誰が一番好き?」という質問にはコンマ1秒以内に「Uli!」と返答できる確信がある。また彼に影響を受けた人達・・・Marty Friedman, Jim Caterine (ex.SACRED RITE), Emil Fredholm (FORTUNE), Michael&Christphar Amott, helge Engelke, James Byrd らもスゲー好きなんだから困ったものだ。
Ulrich Roth は SCORPIONS 脱退後の ELECTRIC SUN 時代にも"Fire wind"収録の"Cast Away Your Chains"で素晴らしい名演を残しているし、本作から溯って聴くことになった"Virgin killer"も Uli の魅力が堪能できるはずせない名盤。
そして Uli 脱退後の SCORPIONS は、その体臭を変化させながらも素晴らしい作品群を残していくことになる。

Jacket SCORPIONS 93
Tokyo Tapes (1978)
ライブでのウリも泣き&ためが増してまたよい。

Jacket SCORPIONS 90
Best I (1979)
ベスト盤。これで彼らにのめり込んだ。代表曲がずらり。

Jacket SCORPIONS 90
Lovedrive (1979)
M・ヤプス参加第一弾。現代HRに変身。M・シェンカーもゲスト参加。

Jacket SCORPIONS 89
Animal Magnetism (1980)
初期の叙情性と後期のソリッドなHRのちょうど中間。哀愁あり。

Jacket SCORPIONS 90
Best 2 (1980)
ベスト盤第2弾。やはり名曲ぞろい。

Jacket SCORPIONS 91
Black Out (1982)
最高にソリッドな高品質HMアルバム。いちばん””HM””している。

Jacket SCORPIONS 93
Love at First Sting (1984)
全曲名曲の素晴らしいHRアルバム。

Jacket SCORPIONS 90
World Wide Live (1985)
後期の名曲を全て堪能できる好ライブ。

Jacket SCORPIONS 77
Savage Amusement (1988)
パワー不足の楽曲が並ぶ。

Jacket SCORPIONS 79
Crazy World (1990)
アメリカンな曲もあるが、泣きのバラードで救われている。

Jacket SCORPIONS 79
Face the Heat (1993)
似合わぬヘヴィさを持った曲もあるが、メインは泣きのバラード。

Jacket SCORPIONS 85
Pure Instinct (1996)
久々に納得の一枚。哀愁HR路線が戻ってきた。

Jacket SCORPIONS 90
Acoustica (2001)
2001年2月9,10日にポルトガルのリスボンで行われたアコースティック・ライヴの様子を収めた DVD。Klaus Maine のしとやかな歌声にはやっぱ痺れるなぁ。特に "Holiday" には悶絶。仕込みぢゃねぇ?ってほどにイケてる観客揃いなのがナニだけど。(苦笑)

Jacket SCORPIONS 88
Acoustica (2001)
今ではすっかり老若男女に対応可能な音楽国際親善大使ってな佇まいが様になりつつある SCORPIONS が、BERLINER PHILHARMONIKER と競演した Orchestral Album の傑作 "Moment of Glory" の次に持ってきたのはまたまた企画盤で、今度はなんと Acoustic Live Album だ。
もともと、太古の時代から SCORPIONS の魅力は Melancholic な Melody とそれを歌う Klaus Meine の哀愁泣き泣き Voice の声質そのものに担う部分が大きかったことから、今回の Acoustic 化に伴う Mellow な Vector の増幅によって、♪Longing for the sun 〜 のところからの Gypsy 風展開がたまらない出色の出来を誇る "Holiday" を始めとするこれまでの持ち曲の数々は言わずもがな、持ち曲レヴェルで Klaus Meine に Just Fit の KANSAS "Dust in the Wind", QUEEN "Love of My Life" の Cover、そして3曲の新曲と、収録された哀愁の楽曲はさらに水を得た魚のような瑞々しい輝きに満ち溢れている。あー、演るわきゃあないけど "Longing for Fire" もスッゲー似合っただろうなぁ。
Acoustic といっても Drum Beat もしっかり入っているし、Band の Regular Member である 5 人の他に Guest Player として Guitar, Piano, Percussion, Cello が加わり、非常に幅の広い深みのある Adult Sound が楽しめる。特に美女 Cellist Ariane Arcu 嬢の Cello の音色がとてもいいね。CORRS もそうだけど、美女が弾く弦楽ってそれだけでなんだかグッと来るものがあるしぃ。(苦笑)
それにしても本作、幅広い Style の Arrengement の楽曲を骨格を支える Drum Player James Kottak の巧さが際立ってるね。もしかしたら、SCORPIONS が 今日の Global な Position に就けたのも、彼あってこそなのかも・・・なぁーんて思っちゃったりして。

・・・ってなんだ、DVD もあるんじゃん。しかも曲数多いじゃん。・・・そっち買えばよかった・・・。(泣)

Jacket SCORPIONS 78
Unbreakable (2004)

ベテラン・ジャーマン・ハード・ロッカー SCORPIONS の 14th アルバム。

エッジーなリフが掻き鳴るメタリックな側面が耳につくが、やはり全体的には気負い無くリラックスした、無難な大衆的ハード・ロック・・・というココ数作同様の印象だ。

が、かつての攻撃性が姿を変えた老獪な躍動感に包まれた楽曲の上で、Klaus Meine (vo) が独特の反則的な声質で浮遊させるメロディに滲む明快な哀感は、やっぱり聴いていて胸にグッと迫ってきちゃうんだよなぁ。

得意のメロウ・サイドの楽曲である #6 "Maybe I Maybe You", #9 "Through My Eyes" が際立ってイイ感じなのは当然として、実はボーナス・トラックである #14 "Dreamer", #15 "Too Far" がそれ以上に光っていたりするのが思わぬ儲けもん。

うーん、オレが SCORPIONS に求めてしまっているモノは希薄なんだけど、この Klaus の哀愁ヴォイスさえあればそれが SCORPIONS なんだよなぁ・・・とワケもなく悩んじゃったりする、物足りなさと満足感が複雑に交錯する一枚だコリャ。  (Jun. 19, 2004)


Jacket SCORPIONS 81
Humanity: Hour 1 (2007)

超ベテラン・ジャーマン・ハード・ロッカー SCORPIONS の16thアルバム。

胸キュン・メロディを書かせたら天下一品の名メングライター Desmond Child を共同プロデュースに迎えた本作は、とにもかくにも“良い曲”と“良いメロディ”に強く拘った一枚。

インスト・パートだけを聴いてこれが SCORPION の新作だと気付くファンなぞ絶対に世界中に一人もいないと断言できる、スタイル的なポリシーを一切排除した完全に節操レスな楽曲が並ぶが、Klaus Maine (vo) の持ち味が最大限に生きる魅惑の音域を生かしたセンチメンタルな歌メロが流れ出た瞬間に、周りの空気すべてが蠍色(笑)に染まるその強力極まりない神通力はマヂで凄まじい。

"Savage Amusement" 以降約20年に亘って続く「“SCORPIONS らしさ”とはいったい何ぞや?」という釈然としないモヤモヤ感は決して晴れはしないが、最上級にキャッチーな哀愁旋律の連続が近作の中では最も焦点の定まった印象を運んでくる好盤。  (Oct, 05, 2007)


Jacket SCORPIONS 89
Live At Wacken Open Air 2006: A Night to Remember - A Journey Through Time (2007)

Uli Jon Roth (g), Michael Schenker (g), そして Herman Rarebell (dr) をゲストに迎え、邦題どおりの「時空を超えた奇跡の一夜」となった2006年のWacken Open Airでのスペシャル・ショウの模様を収録したDVD。

幸運なことに、俺は実際にあの場で Uli 様が弾く「本物の "Pictured Life", "Speedy's Coming", "Dark Lady" (本作には未収録), "We'll Burn the Sky", "In Trance", "He's a Woman, She's a Man" (本作には未収録)」の前に至上の感動に打ち震えていたわけなんだけど、実際にはチョー酔っ払ってて&雰囲気に呑まれまくってしまって、記憶が曖昧な部分が少なくないんだよね。(^-^; なので、それを見事に補完してくれる本作の登場はホンット嬉しいス。 こうして見てると、マジでアノ感動がまざまざと甦る甦る。。(涙目)

Uli 様の唯一無二の仙人プレイに激しく悶絶なのはモチロンなんだけど、本作で目を惹くのは先日の来日公演ではやや地味めな印象だった Matthias Jabs (g) の八面六臂の働き。 難易度高めのソロを旨味たっぷりに弾きこなす様に改めて名手だと思い知らされると共に、Uli 様との共演時にはハモリパートで絶妙にサポートする「流石にわかってらっしゃる」っぷりには思わず感激。 ま、そう言いつつも結局は Rudorf Schenker (g) が全部持って行っちゃうんだけど。(苦笑)

あえて苦言を呈するとすれば・・・“サソリ君”はアップで写しちゃダメだ!www  (Jan, 07, 2008)


Jacket SCORPIONS BERLINER PHILHARMONIKER 90
Moment of Glory (2000)
SCORPIONS が往年の名曲群を BERLINER PHILHARMONIKER とともにオーケストラ・ヴァージョンとして再録。
何が凄いって、そのスケールがただ事じゃなくデカイ。圧倒的にドラマティックに迫り来る音圧の前には、ただただひれ伏すのみ。ただでさえ感動的な楽曲が、さらに新たな生命を吹き込まれてその姿を輝かせているね。
どの曲もホント筆舌に尽くしがたいほど素晴らしいが、なかでもオレ的なキモはやっぱ "Lady Starlight" に尽きるね。聴きながらマジで泣いたもの。ポロポロ。

Jacket SCOURGER 80
Dark Invitation to Armageddon (2009)

かの名メロディック・デス・メタル・バンド GANDALF の元メンバーらによるフィンランドの5人組メロディック・デス/スラッシュ・メタル・バンド SCOURGER の2ndアルバム。 ギタリストは現 WARMENAntti Wirman

鋭利な切れ味と豪胆な力強さを両有しながらドカドカと疾走する爆走デスラッシュは、無条件反射的にヘッドバンギングを誘発すること必至。 気持ちイイですコレ。  (Apr, 01, 2009)


Jacket SCREAMING SHADOWS 85
In the Name of God (2006)

イタリアのメロディック・パワー・メタル・バンド SCREAMING SHADOWS の2ndアルバム。 これまでこのバンドの存在自体知らなかったんだけど(汗)、チョイ前に飲みに行ったDJイベントでかかった #1 "Where Reigns the Sword" のあまりの名曲っぷりにソファーから転げ落ちた。 で、家に帰って即注文。

ナイーヴな甘さも保持する明快ヴォーカルがイタリアン産メロディック・メタル・カラーを滲ませつつも、その魅力のコアはNWOBHMっぽくも感じるイモめなおおらかさと、それを纏め上げるネオ=クラシカルなツイン・リードの極上の叙情スリル。

実は、それらの要素が完璧なバランスで詰まった衝撃的な三連チューン #1 "Where Reigns the Sword" 以外の楽曲は、所によりややヴァラエティ広げ過ぎちゃった感じでボチボチだったりするんだけど、この一曲さえ存在すれば全然惜しくはないな。

中心人物でもあるギタリストの Francesco Marras は、やや粗さが目立つではあるけど、ここぞという場面で強い殺傷力を発揮するクラシカルなセンスはなかなかのもの。 メンバー交代に喘ぎつつも一応継続的に活動してるみたいなので、ぜひ頑張って次作も作って欲しいわ。  (Jun, 27, 2008)

 

Jacket SCUDIERO 87
Walking Through Mirrors (1999)
LION'SSHARE, VANDEN PLAS, WITHOUT WARNING、MARA ・・・そのテクニカル&ドラマティックな楽曲をインストパートの緊張感だけではなく「歌モノ」としてそのメロディを楽しむことができるこれらのバンド群に魅力を感じている人なら、このスウェーデンからの北欧プログレッシヴ・ハードの新星、SCUDIERO は、文句なしで最重要に要チェックなバンドとなるだろう。
テンションの効いた印象的なコードワークを放つキーボード、そしてあの手この手で曲のフックを創造するギターが、変拍子バリバリ&哀愁バリバリに絡み合いながらも、シンガー H.B.Anderson がしっとりと湿りつつも力強く中音域で唄い上げる、正統ハード・ロック(いや、“ハード・ポップ”とさえ言ってもいいかもしれない)に通じるキャッチーな歌メロ/コーラスが聴くものの心にマイルド&メロウに染み渡り、完全に「歌モノ」として楽しむことができる凄まじい代物。高品質なレコーディング・クオリティもさらに好印象だ。
哀愁美を湛えた HR チューン "Dragon's Liar"、プログレッシヴ・バンドの真骨頂を見せ付けるドラマティックな "(The Sky is Crying) Autumn Tears"(ソロ・ワークが圧巻!)、メロウで優美なる輝きを見せる珠玉のバラード "Some Things Never Change"、そしてラストを締め括る美しくもヘヴィな "Never Again" ・・・ふぅ、なんていい曲が多いんだ!!
それにしてもこのバンドを支える Fredrik Folkare なるギタリスト、只者ではない。情感を湛えたトーン&ニュアンスにこだわった、センシティブなタッチと大胆なワザを併せ持った熟練のギターワークに、オレってば秒殺されてしまいましたわ! (99/05/13)

Jacket SCULPTURED 83
The Spear of the Lily is Aureoled (1999)
・・・変わったバンドだ。今までに体験したことのない雰囲気を持っている。この哀愁に満ちたサウンドを創り出したバンドがアメリカはカリフォルニア産だというギャップからだろうか。
この SCULPTURED、基本はメロディックな哀愁ギター・ハーモニーと華麗なキーボードで味付けをしたオーソドックスな泣きのメロディック・デス・メタルなのだが、妙ぉ~に懐が広い感じがする。
全般を覆う正統派HMの香りはもちろん、テクニカルなギターが醸し出すネオ=クラシカル風味、ピアノ&アコギを駆使したロマンティックなゴシック風味、そして哀愁のトランペット(!)が持ち込むアダルトでジャジーな空気・・・と、様々な要素が顔を出している。そして喜ぶべきはそれらがすべて一様に「泣き」の方角に向けてベクトルを放射しているのだ。イイ感じですよ。
併せて、迫力ある咆哮デス・ヴォイスにからむ普通声が、北欧のB級バンドあたりでなら、しっかりとシンガーとしてやって行ける上手さ(それって上手いのか?/笑)を持ち合わせているのも聴き所だな。
ただ、クリアで聴きやすい録音なのだが、それだけにドラムが迫力不足なのが悔やまれるが、それはともかく「泣き」に関してかなり非凡な才能を感じさせてくれる、今後に超期待なバンドの一つだ。(99/01/17)

Jacket SEAR BLISS 85
The Haunting (1998)
これが話題の(って何処で?/笑)ハンガリー産「トランペット=デス」!
地を這うヘヴィ・リフ、ピアノ・オルガン・ストリングスをはじめとするカラフルで重厚壮麗なシンセサイザ・・・時に疾走をも辞さぬテクニカルで難解なパートを孕みながら、脈打つ哀愁の旋律がひたすら荒涼とした暗黒世界を演出する雰囲気満点のゴシック/ドゥーム寄りのメロディック・デス・サウンドの上を ♪ぽぉぅゎぁあ~~ と哀しげに響くトランペットの独特の息遣いが、何~んとも切ない気分にさせてくれる。
また、超絶なスピードプレイを情感豊かに決めまくる泣き泣きの超テクギタリスト Victor max Scheer のセンスはこの手のジャンルの中ではピカイチ。トランペットとキーボードを操る Gergely Szucs と共に紛れも無くこのバンドの最大の財産だ。
ヘヴィネスとロマンティシズムのバランス、そして随所に見え隠れする70'sロック的解釈&プレイが AMORPHIS を想起させるが、この SEAR BLISS からはそれだけではないオリジナリティを確実に体感することができる。
やや奥まって迫力不足の録音やシンガーの凄みの足りないデス・ヴォイスなど、確かに現段階では至らぬ点も目立つが、次作、もしくは数作後にはとてつもない歴史的名作を創ってくれそうな予感がする注目のアーティストだ!
・・・トランペット云々を抜きにしても、結構イケてるって感じ。(^^)

Jacket SEAR BLISS 59
Grand Destiny (2001)
Trumpet & Trombone の「ぽぅわぁ〜〜ん」ってな響きを Feature した変り種 Hungarian brass Death Metal Band の 3rd Album。
前作 "The Haunting" が泣きの暗黒 DEATH の超々大々傑作だっただけに、本作を新宿 UNION の棚に見つけた時は、ついつい「ウォ!コイツラまだ生きてたんか!」と声を上げてしまったほど嬉しかったのだが・・・。
正統 Heavy Metal 的 Riff Work を中心としながら、Blast を惜しまない Brutality と耽美な香り、そして混沌とした Doom 色を融合した独特の荒涼 Sound はしっかりと継承されているものの、楽曲の出来そして作りともに、その Quality は格段に Down しているぢゃないか。(泣) 前作では Band の Main Instrument として哀愁 Melody を朗々と奏でていた Trumpet は、本作ではなぜか主に Dynamics の Control 役を担うに留まっていて、その存在意義も希薄だし。。。
一体彼らに何が起こったのか? と思ったら、Member がSinger (Bass Player 兼任)、Drum Player 以外総入れ替えになっていた。そう、前作で超絶な泣きを聴かせてくれた Guitar Player (Produce もしていた) Victor max Scheer が居ないのだ! そのうえ、この Band のキモである Trumpet Player すら違う人物に。
ま、いっか。奇跡で "The Haunting" って名盤遺せただけでも儲けもんだわ・・・と自分を納得させる今日この頃 Death。はぁ。

Jacket SEAR BLISS 87
Glory and Perdition (2004)

ハンガリー産メロディック・ペイガン・トロンボーン・ブラック・メタル・バンド SEAR BLISS の 5th アルバム。

3rd "Grand Destiny" のあまりの不甲斐なさが購入を躊躇させつつも(4th は未聴)、邪悪な三人衆が累々たる死屍の上でホルンを吹き鳴らす様を描いたアート・ワークが内容を如実に表していそうな予感がして一か八かで GET してみたが、コレが見事に大正解の巻ぃ。(嬉) イマサンな内容が残念極まりなかったその 3rd の悪夢が生んだ諦めにも似た気持ちを吹き飛ばすことに成功した快作だコリャ。

確かに、ココには名盤 "The Haunting" で聴けた超テクギタリスト Victor max Scheer (脱退済) による情感豊かな泣き泣きの超絶スピード・プレイは無いが、それを十分にカヴァーする要素がたっぷりと感じられるのが嬉しいんだよね。

DISSECTION にも通じるドラマティックさを兼ね備えた怒涛の哀愁ブラストが邪悪に荒れ狂うペイガン・ブラック・メタルに、トロンボーンの♪ポワヮァ〜〜〜♪ポワォ〜〜〜ゥってな哀愁の響きが、控えめながら効果的なシンフォ・アレンジと好バランスで併走しながら良質のフックとして終始鳴り渡り、ピアノが絶望的に響く辺境バンドならではの荒涼感を醸し出す様は、何をどう考えてもバッチグー。(死語)

整合感もバッチリなハイ・クオリティな音像の中で、各楽器が見事に自己を主張しながら緩急たっぷりに聴かせどころを際立たせているその心意気が伝わってくるのもオイシイです。  (Oct. 07, 2004)


Jacket SEAR BLISS 80
The Arcane Odyssey (2007)

ハンガリーの金管デス/ブラック・メタル・バンド SEAR BLISS の6thアルバムは Candlelight からのリリース。

禍々しい黒さが渦巻くデス/ブラック・メタルの中、展開とともに、♪ぽわぁ〜〜〜〜んんん…ってな哀愁のトロンボーン/トランペットの音色がゆったりと響き渡る SEAR BLISS 独特の味わいは健在だ。

多くの楽曲でこれまでの作品よりも疾走感を抑えると同時に刺々しいドゥーム色を強めているが、そこで生まれた余裕が際立たせている静粛パートのドリーミングなメロウさ、そしていかにも中欧らしいアーティスティックな暗鬱さには、思わずググッと惹き込まれてしまう。

名盤 "The Haunting" で悶絶ギター・プレイを聴かせてくれていた名手 Viktor Sheer 程ではないにしろ、現ギタリストによるシャープなソロイスト型プレイもイイ感じ。  (Mar, 12, 2008)


Jacket SEARING I 82
Bloodshred (2005)

スウェーデンから登場した新たなデスラッシャー SEARING I のデビュー・アルバム。

小気味良くそして大胆に驀進するスラッシーなサウンドは、THE HAUNTED, THE CROWN, そして HATESPHARE らの流れを汲むデスラッシュど真ん中の激烈へヴィ・メタル。

それらのバンドに共通する「流麗なギター・パート」の登場頻度こそあまり多くはないが、全体を包むデビュー作らしからぬ堂に入った安定感の魅力は、この SEARING I の近い将来の大きな躍進を確信させるに十分なものだ。 今後要ヲチ。  (Sep. 28, 2005)


Jacket SEASON'S END 81
The Failing Light (2005)

英国はハンプシャーの自称「Atmospheric Emotional Melodic Powerful Female Fronted Gothic Dark Doom Epic Metal」(長ぇ!)、SEASON'S END のデビュー・アルバム。

美女シンガー Becki Clark タン (vo,key,cello,viola) のエンジェリックな萌えソプラノをフィーチュアした耽美派王道シンフォ・ゴシック・メタルは、AFTER FOREVER に通じる高い演奏力を駆使したプログレッシヴな切れの良さと、DRACONIAN 風味の「美ドゥーム」な風味の両側面を持ち合わせたオールマイティな出で立ち。

プレイ/アレンジ共に質は高いし、暗闇で華麗に舞い踊る様子が目に浮かぶような色彩の統一も見事なので、現状ではやや均一的な楽曲の幅が広がってきたら非常に面白い存在にになりそう。 とりあえず今後を要チェキ。  (Jul, 11, 2006)


Jacket SEBASTIAN HARDIE 82
Four Moments (1976)
悲しくも爽やかな旋律のオージー・プログレ。

Jacket SEBASTIAN HARDIE 82
Windchase (1976)
ヨーロピアンな泣きのGが、哀愁を感じさせるプログレの名盤。

Jacket SEBNEM FERAH 85
Can Kiriklari (2005)

トルコの女性ポップ/ロック歌手 Sebnem Ferah の 5th (?) アルバム。

現地語をエスニックに響かせる実力に満ちた張りのある上質ハイトーン歌唱が飛翔する楽曲が、ダークに揺れる退廃的な荒涼感が全体を支配する完全にゴシック・メタルな質感に覆われているのに驚くと同時に、悦びがこみ上げてくる。

そんなヘヴィなゴシックの憂い、辺境っぽいプログレ・フィール、そしてドメスティックなアーティストならではのポピュラリティなヴァラエティが化学反応を起こした美味しい本作は、いきなりのメランコリックなゴシック・ドライヴが衝撃的なオープニング・チューン #1 "Okyanus"、そして続くタイトル・トラック #2 "Can Kiriklari" でオーケストレーションと共にドラマティックに染み渡る耽美な息吹が噴出した時点で早くも降参って感じ。(^-^;

随所で聴ける PENTAGRAM, MEZARKABUL (!!) のギタリスト Metin Turkcan によるウェットな泣きのギター・ワーク (#6 "Ben Bir Multeciyim (GUC)" のソロがスゲ〜) も実にイイネェー。  (Dec. 19, 2005)


Jacket SECRECY 80
Art in Motion (1990)
魔可不思議な展開とメロを持った個性派ジャーマンメタル。

Jacket SECRECY 84
Raging Romance (1991)
不思議な展開とメロに磨きを掛けた2ND。

Jacket SECRET SPHERE 87
Mistress of the Shadowlight (1999)
HELLOWEEN, ANGRA, GAMMA RAY をお手本に BLIND GURDIAN のドラマ性を風味として加味したイタリアン・シンフォニック・メタルの新星。
音質のせいか(悪くはないよ)歌唱/演奏ともにチョイト線の細さを感じるが、スピードチューンからバラードまでレンジの広い逸材だ。
ネオ=クラシカルな哀愁旋律を決めまくるギターは、テクはそこそこながらセンスが良く、その扇情力は相当に高い。

Jacket SECRET SPHERE 88
A Time Never Come (2001)
イタリアン・クサメタラーながら、ヨーロピアン・メタルの素地に加え北欧ネオ=クラシカルな整合感が魅力の SECRET SPHERE の 2nd はクリビツテンギョウの嬉しい大進化。 劇的に向上したプロダクションによって、個々人のポテンシャルの高さが露になり、その結果、他の同系と比較して全然余裕が感じられるのが凄いところ。
Aldo Lonobile の弾くワールド・クラス一歩手前のネオ=クラシカル・テクニカル・ギターはモチロンのこと、悶々絶々シンフォ攻撃、民謡フレーヴァー、そして甘美なピアノの調べなどの武器を手に緩急豊かに思慮深く織り込んだ 4 章仕立てのコンセプト作となる本作は、ドラマティック・プログレ度大幅アップで嬉しい悲鳴が止まらない。
なかでも、サックス調の音色をフィーチュアしたアダルトな味わいを放つ "Emotions" に始まり、荘厳な "Oblivion"、キャッチーな哀愁の響きが堪らない "Lady of the Silence"、そして瑞々しく濡れる美しいバラード "The Mystery of Love" で構成された CHAPTER II が異彩を放ちながらも心に残る。
シンガー Robert Messina も、未だにちょいとヘナチョコながら、彼のもう一つのプロジェクト HEMISPHER の時とは比較にならないほどしっかりとレンジの広い歌唱で歌い上げ、特に静のパートのメランコリックな情感の吐露は「彼ならでは」と思える部分が出てきているのが好印象。
ま、欲を言っちゃえば Rob Tyrant が加入すれば無敵なんだけどなね。(核爆)

Jacket SECRET SPHERE 78
Sweet Blood Theory (2008)

イタリアン・メロディック・メタラー SECRET SPHERE の5thアルバム。

ダーク&プログレスなスタイルにシフトしていた近作からすると、シンフォニック&ドラマティックな初期の姿に随分と立ち戻った印象。

今回は吸血鬼を描いた19世紀の小説にインスパイアされたコンセプト・アルバムとのことで、シンガーのクサレな味わい(褒めてます/汗)や技巧的なアレンジの妙はもちろん、楽曲そのものの出来もナカナカ悪くない。

が、これを聴くヒマがあるのなら、1st&2ndを引っ張り出してきて聴くと思う。きっと。  (May, 27, 2008)


Jacket SECTION A 79
The Seventh Sign (2003)
Torben Enevoldsen なるオランダ人テクニカル・ギタリストが率いるプログレッシヴ・メタル・バンドのデビュー作。
なんつっても、脇を固める Andy Engberg (vo/ex-LION'S SHARE), Andreas Lill (g/VANDEN PLAS), Gunter Werno (key/VANDEN PLAS), Derek Sherinian (key/ex-DREAM THEATER) ってなメンツに超そそられたデス。
Torben による歪みが強めのファットなヘヴィ・リフとふくよかな叙情を携えた粒の揃ったファスト・プレイのコントラストを主軸に据えたその楽曲スタイルは、精神に訴えかける不条理系テクニカル・プログレ・メタル。
イイ感じの暗黒な浮遊感をそこはかとなく漂よわせながらも、正統派ヘヴィ・メタルの解り易さに加え間口の広いフュージョン色をも感じさせるアレンジ/プレイの妙には、唸らされることしきり。
LION'S SHARE のデビュー作でオレを虜にした Andy Engberg の、北欧メタルならではのポップ・センスを含有した力強くも耳触りの良い極上な哀愁歌唱は、この拡散気味の楽曲の中において魅力でもありミスマッチでもあり・・・ってな微妙な感じ。歌唱自体は嬉しいほどに超強力なんだけど・・・全体を俯瞰して見ると、やや中途半端な印象かも。
ってことで今はまだやや捉えどころの希薄な感じだけど、聴き込むにつれて味わいが増していくタイプのアルバムではあるんで、これから気長に楽しむとしますわ。  (Jun. 24, 2003)

Jacket SECTION A 80
Parallel Lives (2006)

デンマーク出身のギタリスト Torben Enevoldsen 率いるプログレッシヴ・メタル・バンド SECTION A の 2nd アルバム。

今回は LION'S SHARE の旧メンバと共にテクニカルなアプローチで組み立てられたプログレッシヴ・メタルは、「押しが強めの地味な技巧派」という前作の作風を継承しながらも、全体的な品質と魅力は大幅に向上。

なにより、前作では「宝の持ち腐れ」だった Andy Engberg (vo/ex-LION'S SHARE) の歌唱パートに、持ち前のメロウな北欧トーンを駆使した見せ場が格段に増えたのが嬉しい。 Torben 自身のエモーショナルなネオ=クラシカル・プレイも、ファストなフレージングこそ未だにややワンパターンながら、前作で感じさせた粗さを抑えたなかなかに威力あるものになってるしね。

Mats Olausson (key/ex-YNGWIE MALMSTEEN) がゲスト参加。  (Mar. 22, 2006)


Jacket SELIDOR 70
La Costa Mas Lejana (2000)
アルゼンチーノ正統派メタル。アルゼンチンといえば最近では BOANERGES のアルバムが良いものを持ってたが、この SELIDOR もなかなかのもの。
IRON MAIDEN からの影響を匂わせるギター・ワークと、疾走スピードこそイタリア勢の75%ほどであるものの欧州的な愁いを確実に感じさせるクサ系メロディからは、辺境メタルの醍醐味(なんやそれ/笑)に留まらないメロディック・メタルの旨みがたっぷりと味わえる。
終始印象的なメロディを紡ぐギターと、現地語でぶっきらぼうに歌い上げる(そう、一応歌い上げているんよ/汗)ヴォーカルのフレージングの煽情力は高いよ。たしかに野暮ったいけどね。

Jacket SENGIR 75
Sign of Devotion (2006)

ベルギー産フィメール・ゴシック・メタル・バンド SENGIR の 2nd アルバム。

♀シンガー Ellen Schutyser 嬢の力強くもあるクリアな上質歌唱を軸に、メタル・リフ、ピアノ、シンフォニー・・・と典型的アレンジで組み上げられた王道フィメール・ゴシック・メタルを展開。 リズムのプロダクションにややチープさを感じるものの、ヘヴィかつロマンティックな息吹が封じ込められた楽曲群は、安心して楽しめる優等生的な出来だ。

今となっては全然刺激的ではないけど、7〜8年前に出てたら絶賛されてたかも?ってタイプっすな。  (Apr. 27, 2006)


Jacket SENSE 80
Out of Range (2004)

カナダのプログレッシヴ・ロック・バンド SENSE の 2nd アルバム。

ECHOLYN, GLASS HAMMER のメンバーもゲスト参加して、テクニカル・ロックの手法で繊細に叙情を組み上げた本作は、10分超の楽曲を2曲も含むシンフォニック・ロック大作。

時にテクニカル・メタル的なスリルを孕みながらも全体に穏やかなファンタジック風味を滲ませるその佇まいは、GENESIS, MARILLION, CAMEL の名を思い起こさせる「叙情派全部入り」(笑)な気配アリ。

けっこう濃密にドラマティックなんだけど、適度に淡々としてる部分がプラスに作用して気楽に和める一枚。  (Jul. 08, 2004)


Jacket SENTENCED 85
Amok (1995)
デス声さえなければ、まるで正統派HM。巧みに泣きを演出するツインGが絶品。

Jacket SENTENCED 80
Down (1997)
完全に普通のだみ声HMになった。デス声と一緒に、独特の個性も捨ててきたらしい。

Jacket SENTENCED 82
Frozen (1998)
前作 "Down" はシンガーを普通のダミ声の Ville Laihiala に(なんか変な表現・・・)交代してデスメタルからの完全脱却を謀りしも、傑作 "Amok" の中枢を成していた「ドラマティックな泣き」の側面がかなり後退していたこともあって、印象に残り辛い作品だった。
が嬉しいことに、意外なほどにひっそりとリリースされたこの新作は、モノクロームの味気ないスリーブ・デザインが与える無機質な印象とは裏腹に、かつての PARADISE LOST が醸し出していたような「メランコリック」(あぁ~、堪んない響きだね。^_^;)なフィーリングをたっぷりと携えている。
スタイルとしては "Amok" を「正統派HM」として見るならば幾らかダーク&ムーディな「モダン・ゴシック・メタル」寄り。どの曲にも Ville Laihiala の不思議な魅力ある歌による哀愁のメロディが溢れ、Miika Tenkura の扇情ギターの効果もあって概ね良い感じではあるのだが、残念ながら突出した楽曲の不在がアルバム全体の輪郭をぼやけたものにしてしまっている。
インスト、"Mourn" の水晶の如き北欧的泣きはタマランけどね。

Jacket SENTENCED 80
Crimson (2000)
寒々しくかき鳴らさせるリフにまとわりつく叙情アルペジオと、漢の哀しみ満ち溢れ系の低音ヴォイスが淡々とメランコリックなメロディを綴る、耽美かつ荒涼たる激情のダーク・メタル。
カッコイイ!という印象は受けるものの、ミドルテンポ中心の楽曲がどの曲も似たような雰囲気なのと、"Amok" で聴かれたような豊潤かつウェットなギターソロがほとんど聴かれないのが残念。

Jacket SENTENCED 87
The Cold White Light (2002)
フィンランドが誇るメランコリック絶望自殺メタル(苦笑)の頂点 SENTENCED の 7th アルバム。
巷では評判だった前作 "Crimson" に対して、好みではあったもののイマイチ響き方が足りなかったって感覚を得てた "Amok" マンセーな保守派 koh たんとしては、本作もそれレベル+α程度であれば充分だな・・・って気軽な気持ちで臨んだんだけど、コレがヤヴァいほど痛々しく心に突き刺さってくるじゃないですか。
もはやかつてのようにデス・ヴォイスは一切使われていないにも関わらず「これが真の意味でのデス・メタル!」と呼びたくなるほど死の香り満載の楽曲が、荒涼たる凍土の大地に人生最期の涙を撒き散らしながら鳴り響く様子は、半端じゃなく感傷的な空気を北欧の果ての地から運んでくる。
とにかく、シンガー Ville Laihiala の漢の哀しみを湛えまくった色気たっぷりの絶望歌唱(ってなんやそれ/苦笑)と Miika Tenkula & Sami Lopakka のギターコンビが前作以上に丁寧に綴る泣きの旋律(しかも最高の音色!!)が冴え渡る佳曲が満載なんだな。
どの曲でも聴かれるキャッチーなメロディに近年フィンランドを席捲するノリノリ・ゴシック風味の強まりを感じつつも、あくまで漢っぽくあくまで冷ややかなその激情の棘を隠そうとしない楽曲群は、鳥(?)の鳴き声に哀しみのアルペジオが被さる #1 "Konevitsan Kirkonkellot" からその哀感が爆発する #2 "Cross My Heart and Hope to Die" に始まり、哀感たっぷりにドライヴィングする #4 "Neverlasting"(キャッチーなコーラスがナイス!)に代表される佳曲揃い。
まぁ、全体的に似通った曲調なんで、マクロな視点で眺めればその緩やかな抑揚が物足りない面もあるといえばあるんだけど、オレをやっと "Amok" の呪縛から逃れられさせた本作の功績は、何にも替え難くデカイな。(嬉) うーん、7年かかったし!(苦笑)

Jacket SENTENCED 87
The Funeral Album (2005)

残念ながら解散を表明してしまったフィニッシュ・メランコリック・ゴシック・メタルの大御所 SENTENCED の最終作となる 8th アルバム。

アップテンポなオープニング・チューン #1 "May Today Become the Day" の、これがラスト・アルバムとは到底思えぬノリノリなダミ声ハード・ロック感にやや戸惑いつつも聴き進めると、そのややヤケクソ気味なポジティヴさの中に、なるほど“葬送アルバム”らしい哀感が滲んでいる。

それはメランコリックな旋律の作りというよりはプレイ面での表情に顕著で、シンガー Ville Laihiala の漢の哀しみを湛えまくった色気たっぷりの絶望歌唱と、Miika Tenkula (g) による涙を誘うエモーショナル・フレーズ連発のソロ・パートの感傷的な表現力は、ここにきてピークを迎えたかの最高潮っぷりだ。

楽曲自体は更に画一的になった印象ながらも、前述のオープニング・チューン #1 "May Today Become the Day"、ゆったりと流れる泣きのギターがタマラン #3 "We are But Falling Leaves"、初期を思わせる驚きの激烈デス・メタル(短いインストなのが至極残念!!)#5 "Where Waters Fall Frozen"、ドラマティックにドライヴする #7 "Vengeance is Mine"#8 "Long Way to Nowhere" のノリノリ2連作・・・と、その激情パフォーマンスが多くの聴き所を生んでいる感じ。

そして、彼らのバンド生命のラストを飾る“遺言”ともいえる #13 "End of the Road" は、まさに現時点での SENTENCED が持てるエッセンスを全て封じ込めた名曲。

終わり良ければ全て良し。 さらば SENTENCED。  (Jul. 01, 2005)


Jacket SEPTIC FLESH 82
Sumerian Daemons (2003)
ギリシャの耽美派ヴィジュアル系ゴシック=デス・メタル・バンドの 6th アルバム。
壮麗なシンフォニーとオペラティックなクワイアが激烈なブラック・メタルを包み込んだ退廃の邪教音楽は、尖り方こそ異なれど方法論としては CRADLE OF FILTH に近い手触りで、先鋭的なユーロ・ゴシックのビート感を導入するなどバタ臭さを全く感じさせずにベテランらしい整合感でまとめ上げた荘厳なサウンドは、超 A 級のクオリティ。
元メンバーの Natalie 嬢(現 CHAOSTAR)が復帰して聴かせる女声も良いアクセントだし、ラウドにロックするドラムも心地良い。
今のところ、楽曲そのものよりも全体のムードを楽しむ感じではあるけれどね。  (Apr. 21, 2003)

Jacket SEPTICFLESH 86
Communion (2008)

2003年に解散していたギリシャのデス/ゴシック・メタル・バンド SEPTICFLESH が再結成を果たして放つ7thアルバム。

再編を期にバンド名を SEPTIC FLESH からワンワードの SEPTICFLESH へと微調整しているが、音楽性もこれまで印象強かったゴシック要素を微量残しつつも荘厳なドラマティカで包み込んだシンフォニック・デス/ブラック色をガッツリと強調してきた。

壮麗極まりない豊かな生オーケストレーション&クワイアが重厚なバンド・サウンドとタッグを組んで作り出すミステリアス&アグレッシヴなデス/ブラック・メタルは、本当に邪神を召還しそうなほどに本気度の高い禍々しさを噴射。 かつての CRADLE OF FILTHTHERION と同様のアプローチだとも言えるが、シンフォニー・パートを装飾ではなくここまで完全に楽曲の一部として機能させているという点では、過去には例が無いかも。 ある意味、“シネマティック・メタル”の金字塔と呼べそうな傑作だ。  (Dec, 30, 2008)


Jacket SERAPHIM 82
Rising (2008)

台湾のシンフォニック・メタル・バンド SERAPHIM の4thアルバム。

全3作と比較して質感は圧倒的に向上して、欧州の同系バンドと並べても決してヒケを取らないほどに成長しています。 てかね、アジアン・ビューティな紅一点シンガー Quinn Weng タン が微笑んでいてくれさえすれば、僕はもう他に何も望まないのですよ。 正直、歌はソコソコだけれども。(^-^;  (Apr, 01, 2009)


Jacket SERAPHIM (六翼天使) 83
The Equal Spirit (平等精靈) (2002)
台湾産新進ソプラノ・メタル・バンド SERAPHIM の 2nd アルバムで、これは中国語盤の方。英語圏以外のバンドで英語盤と両方出てる場合は、ほぼ例外なく母国語盤をセレクトしちゃうなぁ。
Studio Fredman そして Finnvox Studios という一流どころを使用した成果の現れか、デビュー作 "The Soul that Never Dies (不死魂)" を耳にした時にプレイ/音質双方に感じた物凄いチープさが殆ど感じられなくなってるのに、まずは超ビックリ。
ちょいとプログレッシヴでもある正統メタルに Pay (李佩穎) 嬢の麗しき萌え萌えソプラノの優雅な響きが舞うその様子は、否応なく NIGHTWISH の名を思い起こさせるが、そこにベーシスト Jax (葉啓中) が吐き出す喚き系デス・ヴォイスが持ち込んだダークな暗黒系の趣、Kessier (許世晃) & Evil Dan (張丹誠) のコンビが紡ぐテクニカルな様式ツイン・ギターによるスリリングな様式色、そしてドラマー Simon (林劭民) の多少バタバタしながらも弾けるようなハード・ヒットがエンジンとなって疾走する欧州メロディック・スピード・メタル風味を存分に注ぎ込んだサウンドは、すでに SERAPHIM 独特の香りを感じるほどの完成度。
IN FLAMES 風味が美味しい #2 "Think this World (思世間)"、ニャァ〜・・・ニャァ〜・・・ってなニャンコ・ヴォイス(本物)が猫好きにはたまらない(笑)#4 "Song of Death (死之歌)"、美旋律で猛速な疾走を見せる #5 "My Heart is Dying (我心已死生)"、#7 "Last Memory (最終的回憶)"、EDGUY meets NIGHTWISH な #6 "Vanishing Destruction (幻滅?破滅?)"、即効性の高い煽情メロッディック・デスな #9 "Occupied (佔據)"、そして9分33秒に及ぶ大作であるタイトル・トラック #11 "The Equal Spirit (平等精靈)"・・・と、楽曲的にも聴き応えのある出来の良いものがズラっと並んでいる。ま、現時点では、ムードは満点ながらやや決め手に欠けるって印象もあるんだけどね。
それでも、メロディや展開の端々に悶々とした耽美な潤いを感じ取っては、ついつい顔がニンヤリしちゃうのよねー。マジで「アジアの星」ッス。

Jacket SERAPHIM (六翼天使) 83
Ai (愛) (2004)

亜細亜が誇る台湾産メロディック・ソプラノ・メタル・バンド SERAPHIM の 3rd アルバム。(中国語ヴァージョン)

前作同様、Pay (李佩穎) 嬢のエンジェリックな萌え系ソプラノ歌唱が映えまくる、ツイン・ギターの妙技がエキサイトメントを象るドラマティックな欧州型メロディック・メタルは、今回もなかなかの完成度を見せている。

思慮深く疾走するパワー・メタルが、コーラスで躁状態のポジティヴなメロディを聴かせる場面に差し掛かる度、Pay 嬢の優しげな癒し系ソプラノの声質のせいもあって思い出すのはやはり EDENBRIDGE の名だが、ややひ弱な印象だが頑張って中域で絶叫を弾けさすデス・ヴォイスのアクセントと、Lucas (黄志華)Kessier (許世晃) のギター・コンビがフレーズの一つ一つに必然性を持たせながら説得力を増した感のあるテクニカルなパッセージで紡ぐスリルを含むこの音像は、既に模倣ではないオリジナリティを身に付け始めているように思えるね。

アコースティック・ギターが爽やかな哀愁を運んでくるイントロダクション #1 "Intro (序)" から続くオープニング疾走チューン #2 "Tears (涙滴)" でいきなりこの SERAPHIM の魅力をドラマティックに全開させると、その後は程好いヴァラエティと起伏を織り込んだ長尺の楽曲を一気に聴かせてしまう魅力を持った好盤・・・と言えるのは決して間違いではないが、レンジの狭いドラム・サウンドの薄っぺらさと全員のリズムの甘さから生まれるドタバタ感が、相変わらずこのバンドにあまりいい意味ではないB級な感触を与えてしまっているのが非常に残念であるのも確かだ。  (Apr. 04, 2004)


Jacket SERENITY 85
Words Untold & Dreams Unlived (2007)

オーストリア産メロディック・メタル・バンド SERENITY のデビュー・フルレンス・アルバム。

センスの良さを滲ませるキーボードを筆頭に、テクニカルな素養を隠さない熟達プレーヤ陣が織り成すプログレッシヴ色強めのドラマティックな欧風メタルは、新人らしからぬ風格に満ちたもの。

メロウな北欧系叙情感と艶やかさを失わない技巧的硬質感の両面が、共に己を高め合いながら洗練されたクサメロを包み込んでいく様は、SONATA ARCTICA meets VIGILANTE とも喩えられよう風合いで、その今までありそうでなかった微妙なバランス感覚は実に新鮮だ。

一部、思わず身を乗り出す“悶絶パート”と、展開を実現するためにだけに存在するような“消化パート”との「気合の落差」が気になったりもするけど、地に足の着いたメロハー・テイストからエクストリームなデス・ヴォイスまでを適所に配した良質のヴァラエティ感は、実にナイスな心地良さを運んでくるですよ。

最近の Napalm Records は突然こーゆーのをプッシュしてくるから面白いな。  (Oct, 02, 2007)


Jacket SERENITY 85
Fallen Sanctuary (2008)

オーストリア産プログレッシヴ/メロディック・メタル・バンド SERENITY の2ndアルバム。

洗練されたメロディック・エッジと知的なプログレスがクリアに交錯する、1st同様の高品質盤。 かつての北欧メタルに通じる哀愁風味も美味しい。 ホンマいいバンドですわ〜。  (Dec, 05, 2008)


Jacket SERPENT 81
Cradle of Insanity (2005)

神戸のメロディック・デス・メタル・バンド SERPENT のデビュー作。

終始メランコリックな泣きを紡ぎまくるテクニカルなギター・ワーク、そして悲哀を封じ込めた慟哭絶叫の味わいは、本場の北欧勢と比較しても遜色のない見事なもの。

一応泣き泣きなのでMyタイプではあるんだけど、リズムがイマイチ弱いせいでちょっと女々し過ぎな印象なのが残念。

まぁ今後も期待しているので、末永く頑張って欲しいですわ。  (Jun. 23, 2005)


Jacket SERPENT 82
xGODx (2008)

神戸出身の和製メロディック・デス・メタル・バンド SERPENT の3年振りの2ndアルバム。

NORTHER を思わせるスマートなアグレッションに国産バンドならではの即効性の高いロマンティックなクサメロ(GALNERYUS っぽさもあるかもw)を乗せて劇的に疾走する様は、やや線が細くもなかなか堂に入っている。 1stから確実に成長してマス。  (Feb, 27, 2008)


Jacket SERPENTCULT 79
Weight of Light (2009)

ベルギーのドゥーム・メタル・バンド SERPENTCULT の1stフルレンス・アルバム from Rise Above。

ウルトラ・ヘヴィにのたうつノイジーな暗黒グルーヴに、場違いにカワユスな美女シンガー Michelle Nocon タン のキュートな普通声が乗るとミスマッチが超プログレッシヴ。

最長でも8分台後半という楽曲のコンパクトさ(苦笑)とその Michelle タン の存在感もあって聴き易くもあるんだけど、もうちょっと楽曲にヒネリがあるともっとよかったな。  (Jun, 17, 2009)

 

Jacket SETH 77
Les Blessures de L'Ame (1998)
フレンチ・シンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド SETH のデビュー・フルである本作は、1998 年の作品。
先だって 2nd アルバム "The Excellence" を聴いた時には、及第点のシンフォ・メロディック・ブラックとの認識を得ながらも、その抑揚の希薄さにそれきりになっていたが、各所で評判の良いこの 1st を聴くと、この SETH が「及第点」では収まりきらない器であることが良く判る。
薄っぺらげなチープな音質だけはどうしようもないが、壮麗なシンセのヴェールに包まれながら邪悪さをぶちまける壮絶ブラストはブラック・メタルの醍醐味に満ちているし、"Hymne Aux Vampires (Acte 1)", "Les silences d'outre-tombe" で聴ける振幅の大きなブラック・メロディの即効性も充分、そしてアコギ等による悶々とした宗教的耽美さの封じ込め方の巧さも際立っていて、あとはひしゃげたデス・ヴォイスの弱々しさと楽曲のもう一歩踏み込んだ練り込みだなっつー感じ。(ってけっこう大変だが/汗)
早く 3rd 出ねーかな。。。

Jacket SETH 70
The Excellence (2001)
フレンチ・メロディック・ブラック の 2nd。
荒れ狂うブラスト地獄の中で確実に息づく美しい旋律が耳を捉える、及第点の DIMMU BORGIR タイプ。
仏蘭西産という先入観からか、独特のスタイリッシュな宗教的美しさを感じ取ったりしながらも、正直なところ全編抑揚が希薄なまま進行してゆくために、ついつい聴き流しがち。
歌詞は英仏混合なのだが、ブラストにフランス語ってのが予想以上に耽美文学っぽさを増幅させて効果的だっちゅーのに驚いた。
それにしても Acid Christ ってメンバーの名前が凄いね。(苦笑)

Jacket SETHIAN 83
Into the Silence (2003)
NIGHTWISHJukka Nevalainen がドラマーとして籍を置き、同じく NIGHTWISH から Tuomas Holopainen がゲスト・キーボード・プレーヤとして参加しているフィンランド産ヘヴィ・メタル・バンド SETHIANSpinefarm 発のデビュー・アルバム。
一応 TO/DIE/FOR, CHARON, ENTWINE 系のメランコリック・ゴシック系という売り方をしてるみたいだけど、これを聴いて「ゴシック」という表現を使用するのは、とりあえずちょっぴりためらってしまうわ。
というのも、確かにシンガー Wilska の朗々とした歌声の感触がそれっぽかったり、ゴシック的な雰囲気を持つ楽曲もあったりするものの、トリプル・ギターというゴージャスな編成を生かしたこの SETHIAN のスタイルは前述のバンド群と比較してはるかにストレートなもので、基本的には普通にキャッチー&メタリックなハード・ロックといってイイんじゃないかなぁ。
とはいえ、その「ゴシック風味」の美味しさがこの SETHIAN の魅力であるもの事実で、鍵盤が醸し出す耽美な息吹き、そしてメランコリックに舞うギター・ハーモニーの妙には思わずニンマリさせられる。
他との差別化という意味ではこの SETHIAN をチョイスする理由はイマイチ希薄だけれど、メランコリックな低音ウィスパーが映える快活ドライヴィング・チューン #4 "Epitaph"(曲名でまず電波が走った!/笑)、哀愁のリフが心を鷲掴みにする #9 "Heavens May Fall"、その雰囲気が何故か KING DIAMOND を想起させるミステリアス&キャッチーなメタリック・チューン #10 "Blood Calling" あたりのお気に入りな楽曲を聴いた時の心地良さは、充分にコスト・パフォーマンスに見合ったものだったデス。  (May 19, 2003)

Jacket SEVEN O SEVEN (707) 75
THE BRIDGE (2004)

Kevin Chalfant が在席していたことで知られるアメリカン・ハード・ロック・バンド 707 が1981年にレコーディングしつつも契約等の問題でお蔵入りになっていた幻の 3rd アルバム。

二十数年の時を経て発掘された甲斐のある、当時の「産業ロック」を地で行く非常に完成度の高い聴き応えあるサウンド。  (Aug. 25, 2004)


Jacket SEVEN TEARS 78
In Every Frozen Tear (2008)

スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンド SEVEN TEARS のデビュー・アルバム。

プログレッシヴな緻密さの中でメロディック・ハード/AOR的な清涼感が広がる歌モノな楽曲群は、現 PLATITUDE の鍵盤奏者 Kristofer von Wachenfeldt を含むメンバー全員が20台前半という若さに似合わぬ老獪な円熟味が漂う様に驚かされる。

空間にまで音を語らせるかの自信を感じさせる適度な隙間を残した開放的アレンジの質感が、パッケージが発する「いかにも北欧的」というよりは「フランスのベテラン」(笑) といった趣だったのが意外だったけど、「透明感」という共通項は外してないかも。

少々ガサツで特色のないヴォーカルに難が無くもないが、レトロモダンな産業ネオ=プログレ色を孕みながら程よく劇的に展開する楽曲の構築力は、その欠点を十分にカヴァー可能な見事さで、特にドラマティックな終曲 #12 "Truth of Tomorrow" の出来は秀逸。  (Feb, 26, 2008)


Jacket SEVEN WISHES 72
Seven Wishes (1999)
80年代のLAメタル全盛期のバンドを想起させる元気系HRと、欧州的なオーセンティックなヘヴィ・メタルをブレンドした趣。
あるときはキャッチー、ある時は縦ノリ、ある時はほんのり叙情・・・と、実に中途半端な(苦笑)サウンドだが、華のあるテクニカル&エモーショナルなギタープレイは一聴の価値ありかも。

Jacket SEVENDUST 63
Nexts (2005)

アトランタを本拠とする米産メタル・バンド SEVENDUST の 5th アルバム。

ソリッドなへヴィネスが肉感的に跳ねる中に直線的メロディーを仕込んだモダンなメタル・サウンド。

このタイプの音楽で怒号と対峙しながら歌われるメロディって、どのバンドも同じに聴こえるんだけど・・・それはオレの耳が悪いだけだな、きっと。  (Oct. 21, 2005)


Jacket SEVENTH AVENUE 84
Southgate (1998)
本家を除き、フォロワー群の中でこれほどまでに音楽的指向性としての「ジャーマン」を良質に体現することが出来た作品の登場は久々だろう。
一聴して即座に耳を捕らえるのがシンガー Harbie Langhans の堂々かつ溌剌とした張りのある歌声だ。よくよく聴くとそれほど巧くはないにも関わらず、とにかく丁寧に自分自身をコントロールして実際以上に良く聴かせる術を身につけているのは非常に感心。ある一定のレンジでは恐ろしく魅力的な艶を見せ付けるに至っていて、クサクサ疾走ナンバーの佳曲 "Big City Sharks" での扇情力に満ちた歌唱は鳥肌もの。
そこかしこに配置された疾走パートでは初期 HELLOWEEN の影響をメいっぱい感じさせるコテコテジャーマン臭さ満点のアルバムながら、ミドル~スローなパートに目を移すと意外にも ROKO、CASANOVA などのドイツ産の都会派 HR の味わいをも感じさせるのがこのバンドの面白いところ。
バック陣の演奏レベルはお世辞にも高くはないものの、メロディ一つ一つを大切にしながら楽曲を盛り上げて行く様子には好感が持てる。
そういえばエンディングのバラード "Goodbye" では "蛍の光" のフレーズが引用されているが、ライブではその部分を大合唱して終わるのがお約束なんだろうなぁ。(いや待てよ。"蛍の光"ってドイツでも「閉店の曲」なのかな?)

Jacket SEVENTH ONE 73
What Should Not Be (2004)

Lars Ratz (METALIUM) 人脈にあるスウェーデン産トゥルー・メタラー SEVENTH ONE の日本デビュー作となる 2nd アルバム。

実直なリフに雄々しいメロディを載せた、HAMMREFALL に通じるキャッチーな漢メタル。

あまりに普通すぎてコメントし辛いタイプ。あ、Vo.はソコソコ歌えてるかな。  (Sep. 29, 2004)


Jacket SEVENTH SEAL 72
The Black Dragon's Eyes (2003)
女性シンガーを擁するツインギターの5人組イタリアン XaMetal バンド SEVENTH SEAL のデビュー・アルバム。
新約聖書巻末の「ヨハネの黙示録」に記述されている「第七の封印」をテーマにしたそのバンド名、そして聖槍を手にする女戦士と飛翔する黒龍を描いた XaMetal ど真ん中なアート・ワークに惹かれまくりの本作だったが、昨年末に注文後年を越えてやっとこさ入荷するまで待ち望んだ割には、その内容ってば期待にはちょいと届かなかった・・・ってーのが正直なところかな。
キーボードに頼らず2本のギターの絡みを主軸にしたちょいと古めのスタイルの欧州型メロディック・スピード・メタルは、クッサクサなメロディを撒き散らしながら疾走しながらも、意外にもガッツィーな漢っぽさを感じさせるもの。
その意外さは、Chiara Luci タンという「女性シンガーが存在する」という先入観のせいもあるのだろうが、彼女の言われないと女性と判らない程のその堂々とした力強いヨーロピアン XaMetal 歌唱がこの SEVENTH SEAL の魅力なんだろうなと理解しつつ、「女性シンガー」という響きから別の期待をしていたこの身にとっては、やっぱこの男勝りの歌唱はチョイとアレだったり・・・。
そんなシンガーの性別云々はさて置いても、クサさ満点の楽曲はそんなに悪いというほどではないんだけど、これといった理由もなくなーんか引っ掛かってこない感じ。いわゆる「One of Them な凡作」って印象かな。
#7 "The Unicorn" の冒頭の「♪ヲーーヲヲヲヲヲヲーーヲヲー」ってとこには、ついついビビっと反応しちゃったけどね。(苦笑) あ、本編ラストのアコースティックながら勇壮な雰囲気のアンセム #8 "Nightly Rainbow"Chiara タンの女性的な一面が垣間見られてイイ感じだし。
ボーナス・トラックとして収録されてる2曲のカヴァー、#9 "Thundersteel" (RIOT) と #10 "I'm Alive" (HELLOWEEN) が全く違和感のない、そんな音でシタ。  (Jan. 18, 2004)

Jacket SEVENTH WONDER 82
Become (2005)

スウェーデンのプログ・メタル・バンド SEVENTH WONDER のデビュー・アルバム。

大雑把に分類してしまえば DREAM THEATER チルドレン一派に属するタイプのサウンドではあるが、決してテク重視ではなくシンガーのマイルドに伸びる歌声をフィーチュアした北欧メロハー的な旋律美とその聴き易さが魅力だ。

狙いどころが MY ツボ的にいい線行ってるだけに「全てにおいてあと一歩な Lion Music クオリティ」なのが大きく悔やまれるが、そんな中で全編でネオ=クラシカル風味のテクニカル・ギターを活躍させる Johan Liefvendahl の名前だけはしっかりと覚えておきたくなった。 テクニカル&エモーショナルないいギタ弾いてまっせ、コイツ。  (Oct. 03, 2005)


Jacket SEVENTH WONDER 91
Waiting in the Wings (2006)

スウェーデンのプログレッシヴ・メタル・バンド SEVENTH WONDER の2ndアルバムは、昨年リリースのデビュー作 "Become" で見られた大器の片鱗を見事に開花させた会心の一撃。

多くの同輩と同様に DREAM THEATER をベースとしながらも、Tommy Karevik (vo) の「ソコソコ」な(汗)マイルド歌唱をはじめとする様々な要素が北欧ならではの澄んだ哀感を召還した楽曲群は、歌メロの主張とインスト・パートのスリルが好バランスで拮抗するもので、ANDROMERA × WITHOUT WARNING ÷ A.C.Tなスペシャルな質感(謎)がタマらなく素敵だ。

前述のシンガー Tommy をはじめ、Syu (g/GALNERYUS) に通じる泣きセンスを秘めたネオ=クラシカルな弾き倒しに悶絶を禁じえない Johan Liefvendahl (g)、それにセンス良く絡む Andreas Soderin (key)、そしてそれらを支えるテクニカルなリズム隊 Andreas Blomqvist (b) & Johnny Sandin (dr) というメンバー全員の視線が見事に噛み合った奇跡のケミストリーが楽曲の端々から伝わる瞬間、なんとも言えない高揚感がこの身を包み込む。 傑作っしょ!  (Sep, 13, 2006)


Jacket SEVENTH WONDER 86
Mercy Falls (2008)

スウェーデン産プログレッシヴ・メタル・バンド SEVENTH WONDER の3rdアルバムは、ある家族の悲劇を描いたコンセプト作。

冒頭いきなりの車の衝突音、そして随所に挿し込まれるS.E.や台詞にグィグィ惹き込まれていくその世界を構築する手法は、DREAM THEATER の傑作 "Metropolis Pt.2: Scenes from a Memory" そのもの。 そして音楽的にも、前作で印象的だった Johan Liefvendahl (g) の北欧ネオ・クラシカル・ギター・プレイをやや抑え、テクニカルかつメロディックなプログレッシヴ・メタルをストイックに追求してきた感触だ。

が、そのクオリティは尋常ではないほどに向上。 定評のあった北欧的メロディの妙と高い技巧に支えられた質の高い演奏はしっかりとキープした上で、シンガー Tommy Karevik がこれまでのヘタウマさが嘘のように堂々たる成長を見せており、バンド全体に表現力と力強さを大きく付与している様が実に頼もしい。

#4 "Unbreakable" などで CIRCUS MAXIMUS に匹敵するキャッチーな側面も見せながらスリリング&メロディックに展開する全75分・・・いつも没頭しすぎてアッという間に終わっちゃう・・・。  (Jan, 03, 2008)


Jacket SEVENTH(7TH) MOON 84
Alter Alma (2002)
この北欧系ヘヴィ耽美ゴシック・メタルを聴かせるチェロ&キーボードを含む6人組 7TH MOON は、なんとそのサウンドに似合わぬ情熱の国スペインからの登場。
BLACK SABBATH 風味のヘヴィ・リフを目立たせたドゥーミーな音像は初期 THE GATHERING を彷彿させるが、絶妙な押し引きを見せるピアノ&チェロの耽美な味わいと「鳴り」が心地よいグルーヴィなドラムがアダルトな空気感を漂わせる充分にプログレッシヴなこの暗黒耽美ゴシック・ワールドは、この 7TH MOON ならではの物と言える個性を感じる。
驚きなのは、女性シンガー Sonia 嬢。中音域主体の艶やかで麗しい女声を聴かせているが、どうやらなんと本作で聴けるディープなデス・ヴォイスもすべて自らによるの発声らしいのだ! うーん、逸材かも。
それにしても精神世界の奥深くへ沈みこむこーゆー音、ホンット大好きなんデスわ。(嬉)

Jacket SEVERNIE VRATA (СЕВЕРНЫЕ ВРАТА) 77
Ravnovesie (Равновесие) (2005)

ロシア連邦ペテルブルクのスラヴォニック・ペイガン・メタル・バンド SEVERNIE VRATA の 4th アルバム。

ペイガン・・・と冠されつつも、そのサウンドはほとんど“メロディック・デス・メタル”と呼んでも差し支えの無い非常にまとまりの良いスタイルで、モダンな切れ味が小気味良くドライヴするコンパクトな楽曲から思い出すのは CHILDREN OF BODOM の名前だ。

まぁ本家ほどにはテクニカルでもないし(特にギターは全ッ然巧くない ^-^;;)クオリティも高くないんだけど、デス・ヴォイスとほぼ同量に聴こえてくるノーマル・ヴォイスのエェ声ぇ〜なマイルド・タッチ、そしてロシア系ならではの民謡チックなフレージング/アンサンブルが生み出すヴァイキング/バトル・メタル系の勇ましさから伝わってくる独特な味わいは、なかなかどうして魅力的かも。

ここんとこで聴いたロシアン・ペイガン系の中では最も聴き易い部類やね。  (Dec. 16, 2005)


Jacket SEX MACHINEGUNS 84
Sex Machinegun (1998)
聖飢魔II、X-JAPAN、筋肉少女帯、SIAM SHADE ・・・
非 HM/HR マニアである一般浮動リスナをターゲットにしながらも、果敢にヘヴィ・メタリックなアプローチを選択してきた邦楽バンド達の姿は、我々真性メタルマニアから見ると、少なからず顔を覗かせる魅力的な部分と独特の「ジャパメタ」的解釈への憤慨とが複雑に交錯する奇妙な感情を抱かせる。
が、今回登場したヴィジュアル系バンド SEX MACHINEGUNS は、有無を言わさぬ史上最高のメタル度でそんなもやもやをふっ飛ばしてくれる!
噴飯必至の超ふざけた爆笑歌詞とはウラハラの超正統派HMな楽曲は、各所からの借り物を思わせる箇所が目立つものの概ねよく出来ていて、とにかく気持ちよくヘッドバングに没頭できる。
様式美スピードメタルの名曲 "DEVIL WING"、まさに爆発寸前のエナジーを噴出する "桜島"、男の悲しみを湛える "犬の生活"、メロディック・ハードの醍醐味に溢れた "HANABI-la大回転"、疾走する爆裂哀愁スラッシュ "BURN ~愛の炎を燃やせ~" などは、上質のメタルを聴いたときと同一のカタルシスをもたらしてくれるのだ。
いったいパロディなのかマジなのか彼らの真意は今のところ闇の中ではあるが、プレイの質からは愛情を感じはすれど、悪意の類は一切見えてこない。こうなりゃ勝手に楽しんじまえ!

# ギャグ歌詞と正統派サウンドのバランスから、ふと十年ほど前に関西に存在したお笑いバンド SHOTGUN MARRIAGE を思い出しちゃったけど、知ってる人いますぅ?

Jacket SEX MACHINEGUNS 77
Made in Japan (1999)
デビュー作で全開だった悪ノリは少々後退。インパクトが稀薄になった分、我々メタルファンには彼らのメタルバンドとしての本質がダイレクトに伝わりやすくなったんだが、あまりにもあまりにもな音質の悪さが足を引っ張って、どうも前作みたいにのめり込めないなぁ。
とは言いながら、テクニカルな様式ギターをフューチュアしたヘッドバング・メタルとして十分に楽しめるのは間違いないッスよ。

Jacket SEX MACHINEGUNS 87
Burning Hammer (2001)
ライヴ・アルバム。
しっかし、メッチャすごいライヴしてますな。Himawari (dr) のハシり気味具合がナイス!  (Sep. 16, 2003)

Jacket SEX MACHINEGUNS 81
Barbe-Q Michael (2001)
紛れもなく我が国の HM を代表するバンドとなった SEX MACHINEGUNS の 3rd アルバムは、歌詞のお笑い度こそ徐々にトーン・ダウンの方向に向かっているものの、心地よくドライヴするスラッシュ・ビートと愁いあるハイ=テク・ギター、そして Anchang のぶち切れたハイノート・スクリームが電車の中だろうが所構わず心地よいヘッドバングを誘発させる充実作。
楽曲に METALLICA を筆頭とした彼らのルーツとなったバンド群の影響が躊躇無く(無さ過ぎ/苦笑)反映されちゃってる点や、ザクザクと強力に刻みまくるクランチ・リフの分厚さに比べて貧弱さを隠せないドラム・サウンドなど、やや気になることも多々ありながらも、"とうちゃん" ではマジで元気付けられちゃったりしつつ(笑)"みどりのおばちゃん", "パンチ De LoveAttack" といった哀愁ツイン・ギターを配したチューンに悶絶しちゃうのよ。

Jacket SEX MACHINEGUNS 63
Ignition (2002)
4th アルバム。・・・やっぱオレは 1st があればいいや。  (Sep. 16, 2003)

Jacket SEX MACHINEGUNS 72
Heavy Metal Thunder (2005)

「第4期」として活動を再開させたコミック・メタラー SEX MACHINEGUNS の通算5作目。

ユーモラスな歌詞を媒介して「シャウト&ヘドバン」というへヴィ・メタルのエネルギッシュな楽しさを解り易くデフォルメした独特の「ヘビメタ・エンタテインメント」の妙味は健在で、先人たちの名曲群からのインスパイヤっぷり(笑)も楽しめる。

楽曲的にも前作 "Ignition" に比べかつての充実を取り戻しつつあるような。  (Oct. 16, 2005)


Jacket SEX MACHINEGUNS 76
Made in USA (2006)

6th。 コミカルな風合いの本格メタル的サウンドは従来どおりで、自らのメタル Love な本能に任せてノホホ〜ンと楽しめる。

米ナッシュビルで録音。ゲストに Jimmy DeGrasso (dr/ex-ALICE COOPER, Y&T, MEGADETH etc.) が参加。  (Mar. 07, 2006)


Jacket SHADOW 76
Shadow (2001)
我が日本は大阪のバンドながら SPIKEFARM records からのリリースとなる女性デス・ヴォイス・シンガー(ルックス不明)を擁するメロディック・デス・メタル・バンドのデビュー作。
一聴して耳を惹く正統 HM 直系の端正なリフワークとツイン・ギターの美旋律、そして意外にもデス・メタル黎明期を思わせるこの SHADOW 独特の荒っぽい感触は、あえて喩えるとすれば初期の IN FLAMES の心意気で "Whoracle" の楽曲を演奏しているような感触。
ただそのメロディックでブルータルが好バランスで融合した楽曲は、どう聴いても水準以上のレベルであることには間違い無さげなんだけど、どうも響いて来ないんだよね。売りであるファスト&エモーショナルなギター・ワークは充分に魅力的だけど、所々でピッキングに余裕の無さが垣間見られるのがやや残念だし、パワー感に乏しいドラム、そして他の SPIKEFARM records の作品と明らかな差のある雑なサウンド・プロダクション・・・。
ただ、女性デス・シンガー 嶋本 斎子 嬢(クドいようだが詳細な全身のルックス不明!「嬢」どうかも不明!)の性別不明の咆哮は、ARCH ENEMYAngela Gossow 姐さんにひけを取らぬほどなかなかカッコイイ感じよ。
次作に期待デス。はい。

Jacket SHADOW 84
Forever Chaos (2008)

大阪のメロディック・デス・メタル・バンド SHADOW の約7年半振りの2ndアルバム。

2001年に Spikefarm からデビュー作をリリース後音沙汰がなかったので、こうして生き続けていたこと自体にも驚かされたが、女性シンガー 嶋本 斎子Angela Gossow (vo/ARCH ENEMY) にもひけを取らぬ女獣の咆哮、そしてそれが轟く楽曲もよりブルータルに進化しててビックリ。

ダークな暴虐さの中に美麗な旋律が渦巻くオープニング・チューン #1 "Forever Chaos" は白眉のかっこよさ。  (Dec, 05, 2008)


Jacket SHADOW GALLERY 86
Shadow Gallery (1992)
泣きのクラシカルメロディをふんだんに盛り込んだプログレッシブHM。

Jacket SHADOW GALLERY 84
Curved in Stone (1995)
長い曲を短いSEでつないだコンセプチュアルな構成。もう少しプレグレよりの方がよかったな。

Jacket SHADOW GALLERY 89
Tyranny (1998)
いかにもプログレ然とした場面転換を多用した演劇的手法を緻密に織り込みながらも、米国出身らしい良質の明解さを湛えたキャッチーな歌メロを中心とした解りやすいドラマティックHM で、良くできたコンセプト/歌詞のせいもあって複雑かつ壮大に展開するテクニカル・ファンタジック・メタルに存分に耽溺することができる。
全編を支配する緊張感と優美さのバランスが過去2作と比較して格段に進歩している様子には、新鮮な驚きを禁じ得ない。本作で一皮剥けたッって感触がバリバリだ。
「アルバムすべてで一曲」とも言えるコンセプチュアルな楽曲は他に類を見ないほどドラマティックで、歌詞を追いながら集中して聴いていると、確実に自分の中の何かが変革していくのを感じ取ることができる程だ。特にACT II の中盤から後半、ゲスト女声シンガー Laura Jaeger の切ない歌声とセンチメンタルなストリングスを配した "Spoken Words" の儚さに酔いつつ D.C.Cooper (ex?(笑)ROYAL HUNT ) をフィーチュアした鬼気迫る超大作 "New World Order" に戦慄し、超絶テクニカルインスト "Chased" を経て穏やかな安堵感が心地よい "Ghost of a Chance" そしてエンディングのバラード "Chiristmas Day" での壮絶な泣きを体験するまでの凄まじき流れは圧巻の一言。
・・・と、本作はホント素晴らしい作品なのだが、ここで一つ苦言として相変わらずの厚みに欠けるプロダクションによる各楽器の線の細さが楽曲本来のダイナミックさを数パーセント削ぎ取っているのを、あえて挙げておきたい。だって Carl Cadden-James の意地も解らぬではないが、メタル的エンジニアリングにもっと精通した外部プロデューサが構築したこれまで以上にダイナミズムに溢れた作品を聴いてみたいぢゃないですカァッ! 贅沢?
しっかし SHADOW GALLERY の「静」の部分って、かつての80'sハワイアン様式メタルの SACRED RITE を連想(そういやシンガー Mike Baker @意外とコワモテの声質も似てるわ)させません?>マニアの方々

Jacket SHADOW GALLERY 85
Legacy (2001)
もはやこの手のバンド群の中では老舗的な雰囲気をも感じさせる SHADOW GALLERY の新作は、相も変わらず超大作指向の濃密盤。
もはや初期のバブリーなイメージは皆無で、緻密な音世界を手馴れた老練さで大胆に構築している。その手法こそ十分にメタル的ではあるが、思慮深く構築されるドラマの礎となっているのは Gary Wehrkamp, Carl Cadden-James のあまりにも深いプログレ・マインドだ。うむ、深い!
従来の作品どおり、速いパッセージのユニゾン・プレイのスリルや叙情メロディの憂いを随所に織り込みながらも、そのメロディへの並々ならぬ拘りと北米大陸のバンドらしい明快さをもって、全体的には希望的コーラス・ワークに代表されるほのぼのとした感触。 そんな中で、オープニング〜 2 曲目の出来、そして流れが超絶に素晴らしい。いきなり 13 分にも及ぶ冒頭の組曲 "Cliffhanger 2" は、躁メロから腰の据わった泣きへと目まぐるしく展開しながら、後半パート "The Crusher" で息もつかせぬ技とメロディの応酬を見せまくり、そのめくるめくテクニカル・ロックの息吹が最高潮に達した時に、哀愁が迸る名曲 "Destination Unknown" のイントロの優しいピアノが心のひだにスーッと差し込むのが、たまらなく心地よい。
が、ラストの 34 分(汗)もある超大作 "First Light" は、大作好きとしては超期待だったんだけど、途中何分も無音に近い部分があったりして何だかなぁ・・・って感じでちょっぴり残念なのだ。

Jacket SHADOW GALLERY 86
Room V (2005)

米ペンシルヴァニア州に生息するプログレッシヴ・メタル・マスター SHADOW GALLERY の4年振りの 5th アルバム。

バンドのブレイン Carl Cadden-James (b,vo,flute) 作のバイオ産業の陰謀に立ち向かう男女の奮闘を描いた壮大なミステリーを描いたストーリー・アルバムである本作は、なんと彼らが1998年に発表した傑作 3rd アルバム "Tyranny" の続編という嬉しい位置付けだ。

持ち味である緊張感漲るテクニカル・アプローチを適所に配しつつも、全体的には穏やかで美しい叙情パートの印象が勝るという本作の作風はいつになくナイーヴでムーディなものとなっているが、その壮大なストーリーに相応しい感動的な流れはまさに圧巻の一言。

緩急すべてに亘って緻密に計算され尽くした技巧的な造りでありながら、各人のベテランらしい円熟のプレイが発する非常に人間的な暖かさと手作り感さえ感じるプロダクションが醸し出す妙に田舎臭い素朴な長閑さ(褒めてます/笑)に満ちているのが、この SHADOW GALLERY ならではの旨味なんだよなぁ。

バランス的には、もうちょいスリリングに攻める場面が頻繁でもよかったかな?・・・とも思うけど、まぁこれはこれで彼らの素晴らしい足跡の一つとして末永く楽しみますわ。  (Jun. 27, 2005)


Jacket SHADOW KING 52
Shadow King (1991)
R・グラム率いる普通の退屈なハードめバンド。ヴィヴィアン色は薄い。

Jacket SHADOWLAND 80
Ring of Roses (1994)
美しい風景を思わせる泣きのプログレサウンド。

Jacket SHADOWLAND 78
Falling (2007)

90年代に存在していたプログレッシヴ・メタル・バンド HEADS OR TALES のシンガー Robert Forse が、SEVEN WISHES, DAMNED NATION のメンバーと結成した新バンド SHADOWLAND のデビュー作。

とりあえず、Robert Forse がメッチャ上手くなっててビックリ。 曲のほうは、プロッグ・メタルとしてのスリルは希薄な反面、4〜5分台のコンパクトさにまとめたメロハー風味のキャッチーな北欧叙情味はそれなりに美味しい感じ。  (Feb, 26, 2008)


Jacket SHADOWMAN 85
Different Angles (2006)

Steve Overland (vo/LADDER, ex-FM), Steve Morris (g/HEARTLAND), Chris Childs (b/THUNDER), Harry James (dr/THUNDER) によるブリティッシュ・ハード・プロジェクト SHADOWMAN の 2nd アルバム。

そのブルーズ・テイストのメロディック・ロックは、まさにそれぞれの在籍バンドの風味をミックスしたかの職人芸的な逸品。 Steve Overland の声もイイけど、Steve Morris の腰の座ったギター・ワークの適度な悶えっぷりがタマンないッス。  (Mar. 07, 2006)


Jacket SHADOWMAN 83
Ghost in the Mirror (2008)

FM, HEARTLAND, THUNDER 組によるブリティッシュ・ハード・ロック・バンド SHADOWMAN の3rdアルバム。

冒頭いきなり #1 "Road to Nowhere"DEEP PURPLE ばりのスピーディ&パワフルな作風に驚かされるが、以降も続く以前よりもハードさを増したサウンドに思わず頬が緩む。

かつてのブリティッシュ・ハード風味をアダルトな渋みで満たした好盤。  (Jan, 08, 2009)


Jacket SHADOWS FALL 83
The War Within (2004)

米国マサチューセッツのエクストリーム・メタル・バンド SHADOWS FALL の 4th アルバムは、現在威力をさらに増大しつつある N.W.O.A.H.M. ムーヴメントの旗手たる自覚を強烈に発散する、「ヘヴィ・メタルであること」への意欲と自信に溢れた好盤。

従来どおり MA メタルらしさの象徴ともいえる IN FLAMES に代表される Gothenburg 系北欧メロディック・エクストリーム風味を下敷きにしつつも、ダイナミックな展開と共に泣きのアルペジオや哀愁のギター・ハーモニーを絶妙に切り込ませる80年代的ギター・サウンドがリードするメロウな質感をこれまで以上にたっぷりフィーチュアした「より普遍的メタル」な作風になってきてるのが嬉しいな。

無条件にヘッドバングを誘う肉食人種ならではのパワー漲る強靭なリズムの上で、ストリートなフィールを伴いながら吐き捨てられるメロディに漂う妙な「メジャーさ」が、IRON MAIDEN の影響下にある80年代終盤〜90年代初頭のスラッシュ・メタル勢・・・中でも、LAAZ ROCKIT, WRATHCHILD AMERICA 両バンドの名を思い起こさせるのが面白い。その懐かしさに満ちている感じがなんだかイイんだよね。  (Oct. 09, 2004)


Jacket SHADOWS OF STEEL 76
Shadows of steel (1998)
SKYLARK を輩出しているイタリア Under Ground Symphony からの次なる刺客。
プログレッシブなアプローチを絡ませたドラマティックな様式美パワーメタルを標榜している。スペーシーなキーボードを大胆にフューチュアしたクラシカルなスピードナンバーを主軸にしつつも、欧州的哀愁を発散するオーセンティックHRや、ピアノを主軸にしたバラードなどにも手を伸ばしているがどれも結構様になっていて、間口の広さを感じさせつつも散漫な印象はない。
シンガーがその歌唱スタイルのせいかどうかは解らないが、かの CRIMSON GLORY よろしく仮面を被っているのはご愛敬。

Jacket SHAH 28
Beware (1989)
ロシアンスラッシュ。

Jacket SHAKRA 84
Fall (2005)

スイスの正統メロディック・ハード・ロック・バンド SHAKRA の 5th アルバム。

ざらついたパワー・コードがラウドにかき鳴らされる骨太なメロディック・ハードは、シンガー Mark Fox のセクシーなハスキー・ヴォイスとギタリスト Thom Blunier の適度な泣きを含んだ粘度の高いエモーショナル・ギターが映える、なかなかの出来の良さを感じさせるもの。

米産バンドを思わせるドライな垢抜け方を見せつつも、Mark の声質のちょい爬虫類系な位相と端々に仕込まれたメランコリックなメロディの哀感が、アートワークのイメージ通りに北欧メランコリック・ゴシック勢にも通じるダークなセンリメンタリズムを楽曲の表層に大きく滲ませているのが美味しいな。

今んとこ、郷愁系叙情チューン #9 "Make It Alright" が激しくツヴォ。  (Oct. 19, 2005)


Jacket SHAMAN 85
Ritual (2002)
Andre Matos (vo), Luis Mariutti (b), Ricardo Confessori (dr) の ANGRA 離脱3人組が、Luis の実弟 Hugo Mariutti (g) を加えて、メロディック・メタルの覇者であったかつての威信を賭けて世に放つデビュー作。
VIRGO での悪夢がまだまだ覚めきっていないこの身としては、それほど期待せずに本作と向き合うことになったんだけど、これが ANGRA の Another Progress Ramification とも形容できよう、気高きオーケストレーションを纏った聴き応えのあるヘヴィ・メタル作品でまずは一安心。
雄大な叙情が広がる劇的なイントロダクション #1 "Ancient Winds" とそれに続くイヤでも ANRGA のそれを想起させる強力な展開を見せる名曲レベルの疾走チューン #2 "Here I am"、ペルー系民謡風味溢れるイントロが萌え萌えな #4 "For Tomorrow" そして崇高な涙が輝くドラマティックなバラード #7 "Fairy Tale"・・・と、ギタリスト Hugo の地味ながらエモーショナルなタッチの影響と思われるナチュラルな土着的荒々しさを滲ませるメタル・エッジを、フォークロアなアレンジが運ぶエスニックな感触で包んだスケール大きく程よく拡散したスタイルは、ANGRA で言うならば "Holy Land" に近い風合い。
さすが Sascha PaethMiro のコンビが手掛けただけのことはある優美な劇的サウンド・メイキングは見事で、各所でアクセントとして響く女声も◎。
最初聴いた時は、近年の ニ井原 実 を思わせる Andre の「荒れ声」がすっげー気になって「・・・あ〜ぁ、ダメぢゃん!」なーんて思っちゃったけど、聴くうちに彼独特のエレガントさとその浮遊する緩急の妙には、やっぱ惹かれるものがあることに気付いてきちゃいましたわ。
でも、Tobias Sammet (EDGUY) とデュエットってことでワクワクしながら迎えた #10 "Pride" は・・・まぁなんてこたぁない躁系の疾走メタルで、ちょっと拍子抜け。。。
ってゆーか Andre?・・・髪型ちょっとおかしくね?(苦笑)

Jacket SHAMAN 84
Immortal (2007)

ブラジリアン・メロディック・メタル・バンド SHAMAN の3rdアルバム。 権利問題から“A”を一つ増やしていたバンド名を本作では元に戻している。

前作リリース後に Ricardo Confessori (dr) 以外全員(Andre Matos (vo) を含む)が脱退という危機に見舞われながら、Thiago Bianchi (vo/KARMA) をはじめとする強力なメンバーを補充することに成功。 前作でちょっと避け気味だった「ANGRA 道」に再び焦点を当てた、いかにもブラジル産らしいメロディックかつテクニカルな力作に仕上がった。 災い転じて福と成すとはまさにこのことだな。

新たにバンドに加わった Leo Mancini なるギタリスト、超ウメー!(@o@;)  (Nov, 21, 2007)


Jacket SHARK ISLAND 81
Law of the Order (1989)
強烈な哀愁を伴ってググっと心に入り込んでくるHR。

Jacket SHEAVY 79
Celestial Hi-Fi (2000)
カナディアン・ドゥーマー。
BLACK SABBATH のアッパーサイケな部分を強調したそのサウンドは、引き摺りながらも決して重苦しくない原始リフと、軽快ですらある乾いたメロディの魔力に溢れた極上のロック。曲によっては MR.BIG が演ってもおかしくないほどキャッチーだし。
ライブ観たらきっと凄そう。観たい!

Jacket SHEELA 85
Burned Down (1995)
カヴァーディル風VOにテクGが絡む、ドイツ臭さの無い洗練されたHR。カッコイイ!

Jacket SHINE DION 72
Wyn (2002)
歌姫 Janne Hansen とギター他の弦楽器を操る Per Selor のカップルによる、ノルウェーのトラッド・フォーク・ユニットの 3rd アルバム。英語ッス。 フィドル、アコギ、ピアノ、ホイッスル、フルートがリリカルなメロディを奏でるジプシー・チューンズの数々は、BLACKMORE'S NIGHT をもう少々古楽寄りにした印象で、哀愁たっぷりに惹き付ける。
が、Janne Hansen さん(良く見ると実はかなりのオバちゃんでいらっしゃって「嬢」とも「姐さん」とも言えないのが辛い!/苦笑)が Sabine Edelsbacher 嬢 (EDENBRIDGE) に通じる癒しフィールを発散しながらも、イマイチ好みと異なる歌唱方(ヴィブラートが細かめ)なのが引っ掛かる。惜しいね。
ちなみに、リズム隊として参加している Stian L. Kristoffersen & Steinar Krokmo の2人は同郷ノルウェーのプログレ・メタル・バンド PAGANS MIND のメンバーだったりします。

Jacket SHINING FURY 77
Last Sunrise (2004)
Legendary XaMetalest Album として崇め奉られる ATHENA"Twilight of Days" のレコーディング・メンバーである Francesco Neretti (vo), Ross Lukather (dr) 両名を擁する、イタリアン・メロディック・スピード・メタル・バンド SHINING FURY のデビュー・アルバム。
パワー感のある超速なる疾走に乗せて Francesco がアノ女々しい系のか細くも旨味のある XaMetalic ヴォイスで XaMetalic なメロディを歌い上げるメロスピ一直線なサウンドではあるんだけど、ヒネリの少ない展開とベールの向こう側の奥まった場所でこもった音色で鳴るエッジに欠けるギター・プレイに代表される各プレーヤ自身の魅力の乏しさのせいで、非常に地味な音像になってしまっている。
フルバージョンの痴話喧嘩(笑)から始まる、サックスのアダルトな響きも新鮮なバラード #7 "Memories" や、意外にも違和感の無いまさかの TOTO のカヴァー #11 "Rosanna" らから得られるいい意味で欧州風味の希薄なワールドワイドな雰囲気は、この SHINING FURY の今後に確実に何らかの希望を抱かせてはくれるんだけどね。
うーん、決して悪くないんだけど(実際、最初の一回聴いた時はカナリ悶絶した)、その輝かしい前歴と大手 Metal Blade からリリースという合せ技に、並々ならぬ期待をしてしまったのがいけなかったのかな・・・。  (Feb. 15, 2004)

Jacket SHINING FURY 78
Another Life (2006)

イタリアのメロディック・メタル・バンド SHINING FURY の 2nd アルバム。

独特の XaMetalic ハイトーンを操るシンガー Francesco Neretti の“元 ATHENA”の肩書きにその手の期待を誘われながらも肩透かしに終わった前作に比べて、本作ではその XaMetalic な妙味が存分に・・・とまでは行かないものの、なかなかのレベルで楽しめる内容にはなっている。

Francesco の歌いまわしが Rob Tyrant に接近してきたせいか LABYRINTH っぽさが増した楽曲群は、タイトさを増した演奏力が疾走感を増強させた強靭なもので、前作でネガティヴな意識に繋がっていた幅広いヴァラエティが今回は有効な武器となってメタリックなエキサイトメントに貢献している印象だ。

ただ、やっぱりどこか中途半端。 本当はナニがやりたいかのイマイチ伝わりにくさが、のめり込みにくさに直結してる感じ。 METAL BLADE とサインしてるのもホントに違和感あるしなぁ。(笑)  (Jan. 31, 2006)


Jacket SHIVA 67
Desert Dreams (2004)

ハード・ポップ・バンド YANKEE HEAVEN を前身とする、スウェーデンのメロディック・ハード・デュオ SHIVA の 2nd アルバム。

実力派女性シンガー Anette Johansson ヲネイタマ(結構好み)が、一聴して只者ではないと判るパワフルな歌唱で歌い上げるのは、HEART に通じるキャッチーなメロディック・ロックから HELLION ~ DIO を連想させるヘヴィ・メタリックなものまで多彩なスタイルを持った楽曲の数々。意外にも全体的に後者の色が強いのには、多少驚かされてみたり。

うーん、素材は悪くないんだけど、練りの甘い稚拙で大味なアレンジが、聴き続ける気を削いでしまっている感じ。。。  (Mar. 24, 2004)


Jacket SHIVA 77
The Curse of the Gift (2006)

スウェーデンのフィメール・フロンテッド・メロディック・ハード・ロック・バンド SHIVA の3rdアルバム。

前作で顕著だったメタリックなエッジをさらに増強したドラマティックな楽曲は、重厚なサウンドの中に大仰に広がる湿った哀感は、TENBob Catlay の作品群に漂うそれを感じさせる。

パワフルなシャウトからエンジェリックなソプラノまで幅広い表現力を持つ Anette Johansson 嬢 (vo) の実力派たる堂々とした歌唱も見事。  (Dec, 15, 2006)


Jacket SHOK PARIS 84
Steel and Starlight (1987)
気合いは入りすぎのVは気になるが、メロディックなパワーメタルはなかなか。

Jacket SHOK PARIS 57
Concrete Killers (1989)
暑苦しい声で、情熱を空回りさせる正統派HMになりたいバンド。

Jacket SHOTGUN MESSIAH 80
Shotgun Messiah (1989)
ポイズン型R&RとネオクラシカルGのミスマッチが吉。

Jacket SHOTGUN SUICIDES (THE) 75
A Glorious Tragedy (2008)

ENFORSAKEN のギタリスト Steve Stell を中心に結成された米シカゴの4人組メロディック・デス・メタル・バンド THE SHOTGUN SUICIDES のデビュー・アルバム。

黎明期のスウェディッシュ・デス・メタルのオールドスクールなアグレッションに、クールでダークな現代的モダニズムを小さじ一杯振り掛けたスタイル。 Steve の華麗なギター・ワークが漂わす米産らしからぬ欧州風味が美味しい。 音的には NIGHTRAGE に近いかも。  (Feb, 27, 2008)


Jacket SHOTGUN SYMPHONY 76
Shotgun Symphony (1993)
アメリカ出身ながら欧州的なドラマティックHMを聞かせる。

Jacket SHOUT 34
It won't be Long (1988)
器用貧乏人K・タンプリン率いる売れ線狙いまる見えHR第2弾。また退屈。

Jacket SHOUT 45
In Your Face (1989)
器用貧乏人K・タンプリン率いる売れ線狙いまる見えHR。退屈。

Jacket SHY 80
Once Bitten...Twice Shy (1983)
若さ全開の1ST。未完成ながら質のいい哀愁HRを聴かせる。

Jacket SHY 92
Brave the Storm (1985)
ブリティッシュドラマティック哀愁HR。琴線に触れるハイトーンメロ。
私にとって「哀愁ハードポップ」の究極の姿とは、それは SHY のことを指す。
デビューアルバム"Once Bitten...Twice Shy"は輸入盤店店員の説明書きで絶賛されていたものの、その超情けない学園祭のビラの如きジャケット(しかもなぜかシンガーは白塗り!!)のせいで迷った末に「ダメモト」のつもりで購入したが、そこに収録されていたのは"Deep Water"をはじめとする、只者ではない哀愁センスを炸裂さた秀曲群で、結果的には店員の勝ち! なぜか得した気分の私も勝ちなので両成敗だ。(←意味不明)
そして、この2ndで SHY は、彼らが持つそのエレメントの全てを約1024倍クオリティアップさせ、私を完全に痺れさせてくれた。
いったい何処が SHY とその他凡百のハード・ポップ・バンドの違いなのだろうか。とにもかくにも、その楽曲に仕込まれた「フック」が質・量共に並みではない。ある種 Geoff Tate を彷彿させる、シンガー Tony Mills の超ハイトーンヴォーカルが追うメロディの印象的なフック。随所に様式美的な香りを散らし格調を主張するギターが作り出す感動的なフック。ドラマティックな味付け、しかし大仰になり過ぎず都会的な空気で包み込むキーボードの斬新なフック。そして全員のベクトルがピタリと一致したダイナミックなリズムアレンジの妙によるスリリングなフック!
次作"Excces All Area"も本作に劣らぬ名曲ぞろいで、これまた名盤だ。現在では2枚ともボーナストラック付きで再発されているので、ぜひお試しを。ホンットォに良いですよ。

Jacket SHY 91
Excess All Areas (1987)
泣きの分厚いコーラスメロディが感動を呼ぶハードポップ。

Jacket SHY 70
Misspent Youth (1989)
明るくアメリカンになってしまった。残念!!

Jacket SHY 71
Regeneration / Live in Europe (1999)
SHY"Brave the Storm", "Excess All Areas" の2枚の名盤で、私に「哀愁ハードポップかくあるべし!」って理想的な姿を提示してくれた、MY 人生的に最重要なバンドのうちの一つ。
その未発表音源と全盛期のライブがナント2 in 1でリリースってんだから、買うデショ!普通!(笑)
まず一枚目 "Regeneration" に収録された未発表スタジオワークは、主に "Excess All Areas" から "Misspent Youth" にかけての時期に録られたというが、残念ながらそこには "Misspent Youth" 寄りの明るくアメリカンな作風が目立つ楽曲の数々が羅列されていた。湿り気&哀愁ネタは "Excess All Areas" を持ってオシマイ・・・ってことか。うーん、これはちょっとした誤算だな。
で、曲名を見る限り名曲群が満載のライブ・トラックス "Live in Europe"。おぉ! こちらは良いぞ! あの素晴らしい楽曲達がさらにエネルギッシュになってその姿を現わしている。こういうのが生きて聴けるとは思ってもいなかったね。ただし、看板ハイトーン・シンガー Tony Mills は所々でスタジオワークからは想像もつかない不安定さを露呈してる。バンドが素晴らしい楽曲を書いていたにも関わらず爆発的な飛翔を遂げる事ができなかった原因はそのあたりだったのかもね~。(99/03/31)

Jacket SHY 55
Let the Hammer Fall (1999)
これホントに新録ぅ?絶対発掘音源だぜ!・・・ってくらい音が悪い。
曲もまぁまぁってレベルで飛びぬけていない。残念だなぁ。やっぱ SHY は「"Excess All Area" で終わった」って認識すべきナノかな?

Jacket SHY 85
Unfinished Business (2002)
N.W.O.B.H.M.末期に登場した英国のハード・ロック・バンド SHY は、「哀愁ハード・ロックの理想系」として My 脳内のかなり高い位置に埋葬されていた。
「埋葬」ってのは、"Brave the Storm", "Excess All Areas" という至高の2枚を世に残したということで、その役目を充分に果たしその寿命を全うして朽ちていったバンドという認識だったからだ。
なので、1999年の復活第一弾 "Let the Hammer Fall" でこれ以上ない程の悪夢を見せてくれちゃった時も「ま、ゾンビみたいなもんだでしゃーにゃーて」ってなもんで、相変わらず終わったバンドという認識は変わらなかった。
同様に復活第二弾となる本作についても全く信用していなかったのだが・・・ところがどうしてコレが嬉しい誤算っつーかなんつーか、なかなか・・・いや、スッゴクイイ感じぢゃないデスか!?
確かに全曲素晴らしいわけではないけど、A.O.R.の洗練と伸びやかな哀愁が融合を見せる #1 "Skydiving"、往年の SHY そのものを感じさせる哀愁満載の #2 "Change of Direction"、愁いたっぷりにロック・ドライヴする #3 "Breakaway"、これまた SHY らしさに満ちたリラックスしたバラード #8 "Storyline"、そして、#1 と共にこの曲辺りの方向性が今後の SHY の進むべき道なのでは?と思わせる、Steve Harris のギター・プレイも美味しい好バランスなハード・ロック #10 "No Other Way" と、佳曲と呼べるの数は必要にして十分。
キラキラとしたスムースな音像は、様式メタル風味を後退させ代わりにソフトな A.O.R.風味を味方につけた感触で、規模こそ違うが JOURNEY"Trial by Fire" で復活した時に近い印象かも。とはいっても、しっかりと健在なハードなエッジに Tony Mills のワイルドになっちゃったルックスに感じる違和感(汗)とは無縁の衰え知らずの透明感溢れる丁寧なハイ・トーンが伸びる姿は、往年のそれに非常に近い香りを漂わせている。
年月を経て更にテクニックとそれが生む旨味が増した Steve Harris の弾く絶妙に構築されたギター・プレイが全編でたっぷり楽しめるのも◎。

Jacket SHY 83
Sunset and Vine (2004)

英国の伝統的メロディック・ハード・ロック・バンド SHY の 8th アルバム。

真の復活作となった前作の延長線上と呼べるややマイルドな作風の本作は、正直、強力だった前作の頭3曲級のインパクトは無いものの佳曲をバランス良く並べ、復活後に感じられた寄せ集め感が生んでいたある種の「いかがわしさ」はすっかり姿を消し去り、初期の彼らが寄り道をせず年輪を経て順当に進化したかの成熟の一枚となっている。

ここに来てさらに Steve Perry 化の進行が顕著な Tony Mills (vo) の伸びやかに澄んだハイトーン・ヴォイスが前作同様に JOURNEY に通じる手触りを演出するも、しっかりとギター・リフが刻まれる上で Steve Harris (g) の伸びやかに飛翔するエモーショナルな熟達メタル奏法がリードする楽曲の色合いは、紛れも無く愛する SHY 本来の色彩そのものだ。

往年の彼らの作品を覆っていた「哀愁」が、確実に復活しているのも嬉しいわ。  (Dec. 21, 2004)


Jacket SHYLOCK 77
Pyronized (2001)
KING CRIMSON クローンと呼ばれた 70's フレンチ・プログレ・バンド・・・の SHYLOCK ではなくて(笑)、この SHYLOCK はドイツ産メロディック・ハード・ロック・バンドで、本作は 2nd アルバム。
確かなエッジの立つハード・ギターをストリングスの柔らかな装飾で包んだ落ち着きのあるメランコリックな欧州ハード・ロックは、プロデュース/エンジニアも務めるバンドの中心人物であるシンガー Matthias Schenk による、端々でストロングさを演出しながらも甘口な耳触りの歌唱で歌われるキャッチーな哀愁のメロディを主軸に据えたスタイルで、方々で言われているように確かにこりゃ超 JADED HEART タイプ。(苦笑)
ただ、楽器演奏陣のプレイは本家の充実振りには遠く及ばず、その惜しい感じの垢抜けなさが感情移入を妨げ気味。
とはいいつつも、ラスト2曲 "Another Lonely Night", "Freedom Rising" の切ない泣きの応酬には、ついついグッと拳を握り締めてしまうんだけどねー。

Jacket SIDDHARTA 87
Rh- (2005)

スロヴェニアの6人組ロック・バンド SIDDHARTA の3rdアルバム。 現地語詞のオリジナル版は2003年にリリースされていたが、今回は2005年リリースの英語詞バージョン(CD+DVD の Limited Edition)をGET。

完全に一般ポップス/ロックな超メジャー・クオリティの中、力強いリフ・ワークと華やかなシンフォ&エレクトロ・アレンジが無骨さとスマートさを両有したクリア・ヴォイスを盛り立てるモダン・ゴシック・ロック。 ・・・なんだけど、そう一言では言い切れない全ての音楽要素を飲み込んだかのなんとも形容し難いミクスチャー感覚は、ジャーマン・リッター・ロック群にも通じる独特の味わい。 あえて喩えるならば・・・DEPECHE MODE meets RAMMSTEIN って感じ?

楽曲は全て3〜4分台とコンパクトな作りながら、そこに封じ込められたダイナミックな展開美が濃密な印象を呼ぶもので、多様な要素が絶妙のバランスでボーダレスに融合をしたうえで明快ながらも翳のあるメロディを支える超A級な質感は、出身国の意外さを抜きにしても極めて稀有なものだ。

オレ的にやっぱり大きく惹かれてしまうのが、全編に極めて自然に溶け込んだ弦楽/笛/女声が齎すゴシカル&トラッドな民族色。 それが特に顕著に表れたケルト色豊かなシンフォニック・パワー・ワルツ #4 "Insane" は、本年度ベスト・チューン候補にノミネート決定なのです。  (Apr. 29, 2006)


Jacket SIEBENBÜRGEN 82
Delictum (2000)
気合の入った凄みある白黒メイク野郎ども+プロンド女声シンガー(注意!ジャケ&裏ジャケのパイ房美女とは別人!/笑)で構成された、非常に上質なスウェディッシュ・ドラマティック・ブラック=デス。
非常に大仰でドラマティックなサウンドだが、それを演出するのはシンフォニックなストリングス・アレンジではなく、ツインギターとアコギを効果的に運用した楽曲自体の緩急/抑揚、そして魅惑のエンジェリック・ソプラノ・ヴォイス!
その、各曲で中低音潰れ系デスヴォイスに絡むアクセントとして配置された女声ソプラノがなんとも言えず超気持ちよく、伝統的 HM に根ざしたリフ運びや決して破綻することのない堅実な演奏がもたらす抜群の安定感と相俟って、ムードは女声を大胆に導入した DIMMU BORGIR"Nexus Polaris" の時の COVENANT を少々ヴァイキング方面に寄せたかといった塩梅。ヴァンパイアっぽいコンセプトには CRADLE OF FILTH とも通じるものもあるかも。
10分以上の曲が2曲(その他も6~8分がメイン)という大作指向で、聴き応えもバッチリ。

Jacket SIEBENBÜRGEN 75
Plagued be Thy Angel (2001)
白塗りの立ち姿がなんとも凛々しいスウェーデン産ドラマティック・メロディック・ブラック・メタル・バンド SIEBENBÜRGEN の、オパーイなジャケも美味しい 4th アルバム。
その邪悪な出で立ちと相反するオーソドックスなパワー・メタル的手法で構築される「落ち着きがある」とさえも言える堅実な音像が、キーボードによるシンフォニックなアレンジに頼り切らず2本のギター&アコースティックギターそして女声のアンサンブルがドラマを組み立てるというのが他の多くの北欧ドラマティック・ブラック勢と意を異にする・・・ってのが SIEBENBÜRGEN ならではの味わいなんだよね。
ただ、カッチリと角張ったエッジに満ちた楽曲的には充実の内容を誇った前作 "Delictum" に比べて明らかに決め手に欠ける感があり、そうなってくると充分に叙情的でメロディックなギター・ワークの潤いの足りなさとか、リズムの突進力やヒットのアタックの心地よさとは裏腹にフィルでは16分で4つずつタムを廻すしか能がないドラムの単調さとか、押し潰した低音デス・グロウルの迫力の欠如とかが急に気になってきたりして。
そうは言っても、この SIEBENBÜRGEN というパッケージとしての威厳すら感じさせるクオリティの高さには実際にアウトプットされる音楽そのもの以上の満足感を得られる「何か」があり、何故だか悪い印象を持ち難いんだよね。不っ思議ぃ。
ボーナス・トラックの JUDAS PRIEST のカヴァー "Jawbreaker" は・・・ボチボチでんなぁ。

Jacket SIEBENBÜRGEN 82
Darker Designs & Images (2005)

スウェーデンのヴァンパイア・ブラック・メタル・バンド SIEBENBÜRGEN の4年振りの 5th アルバム。

DIMMU BORGIR, CRADLE OF FILTH に通じる邪悪な壮麗シンフォニック・ブラックは、B級バンド(A級ではない…って意味ね)ならではの小粒なまとまり方を見せてはいるが、♀シンガー Erika Roos 嬢の美麗なソプラノ系歌唱をキーとした独特のシアトリカルな耽美ゴシック・フィール、そしてツイン・ギターの旋律美が呼び込む正統へヴィ・メタル的な取っ付き易さは魅力的だ。

相変わらず16分刻みのタム回しフィルをひたすら繰り返すしかない単調なドラミングには辟易してしまうが、前作での煮え切らなさをやや解消した楽曲の骨格の出来とその中で華麗に舞う Linus Ekstrom (g) によるソロイスト・タイプの滑らかなソロ・ワークの聴き応えは、十分に本作をリピートさせる気にさせてくれる。

ちなみに、中心人物 Marcus Ehlin (vo,g) は DEVLIN の、ベース・プレーヤ Niklas SandinAMARAN のそれぞれメンバーでもあるらしいね。  (Oct. 05, 2005)


Jacket SIEGES EVEN 46
Life Cycle (1989)
全編これ変拍子の嵐。

Jacket SIG:AR:TYR 58
Sailing the Seas of Fate (2006)

カナダのマルチ・プレーヤ Daemonskald 氏による一人ヴァイキング/フォーク・メタル・プロジェクト SIG:AR:TYR の1stフルレンス・アルバム。

エレクトリック・ギターやリズム、そして語り部タイプのデス・ヴォイスも時たま顔を出すが、基本的にはオーヴァーダヴしたアコースティック・ギターが穏やかな叙情旋律を淡々と綴るフォーキーなインスト。

ほの暗い荒涼感がヴァイキングっぽいと言えなくはないけど・・・まぁ雰囲気モノっす。 ただ、あからさまな宅録っぽさは、少々キビシいな。。  (Jul, 14, 2006)


Jacket SIGH 81
Hangman's Hymn - Musikalische Exequien (2007)

日本が世界に誇るベテラン暗黒メタル・バンド SIGH の7thアルバム。

近作では、アヴァンギャルド/プログレッシヴ/70's・・・なんてキーワードが連なる作風を標榜していたが、本作で聴けるのは、気合の入った高品質なシンフォニック・ブラック・メタル。

全編を覆うメロディックな哀感はもちろん、さすがの活動暦を感じさせる威厳、そして異端派らしいアートな懐深さにも唸らされる、重鎮ならではの力作。 聴き応えアリ。  (May, 28, 2007)


Jacket SIGMA 81
Sigma (2000)
イタリアン・クサメタルの新星。
哀愁を振りまきながらシンフォニックに疾走する様は、あからさまに LABYRINTH を連想させるが、彼らよりもさらに ANGRA 寄りの「軟さ」を感じさせる。
軽さが目立つプロダクションは正直ショボイが、とにかく印象的なメロを書く能力に長けて、展開の妙と併せてその楽曲の魅力はカナリイイ線行ってる。
ヘタウマシンガー Val Shieldon の声質に、ある種の色気があるのも強い。その声聴きたさに、ついついリピートしたくなるものな。

Jacket SIGN (THE) 80
Signs of Life (2000)
TOUCHMark MangoldZEBRARandy JacksonKANSASBilly GreerRAINBOWBobby Rndinelli、そして STRANGEWAYSTerry Brock ・・・こーゆーのを「スーパー・グループ」って当然のように言っちゃう我々の歪んだマニア魂が大好き。(笑)
冒頭の、壮麗な QUEEN 的コーラスワークが渦巻く、A.O.R.プログレ・ハードの粋を結集したようなドラマティックな大曲 "I'm Alive" をはじめ、BOSTON, KANSAS, JOURNEY らのアメリカン産業プログレの美味しいテイストを適度に(モロに/苦笑)採り入れた楽曲はヴァラエティに富んでいて、気合の入った曲はもちろん、普通ならやり過ごしてしまいそうな「乾いた系」の曲でも、インストゥルメンタル群の緊張感と質の高いフックに溢れた愁いのメロディがバランスよく統合された、なぜだかカナダっぽさ(ってなんだ?/笑)満点の出来。
シンガー Terry Brock の、ブルーズ・マインドを備えながらハイ=ノートでは繊細で伸びのある透明感を発散する歌唱は、まさに伝説と語られてきたのが一聴して納得できる凄みに満ちている。流石だね。

Jacket SIGNUM REGIS 65
Signum Regis (2008)

スロヴァキアのパワー・メタル・バンド VINDEX を率いる Ronnie König (b) が新たに結成した メロディック/ネオ=クラシカル・メタル・バンド SIGNUM REGIS のデビュー・アルバム。

シンガーに起用したのは Göran Edman。 彼の“Mr.北欧ヴォイス”たる歌声が齎すクリアな北欧テイストと、所々でクラシックをモチーフにするネオ=クラシカルな演奏の相性自体は悪くないハズなのだが、いかんせん楽曲そのものが壊滅的につまらない。

今年に入って、VINDICTIVJAYCE LANDBERG、そしてこの SIGNUM REGIS・・・Göran さぁ、メタル・バンドからのオファーを受けるのはいいけど、もうちょっとだけちゃんと相手を選ぼうぜ。(汗)  (Jul, 23, 2008)


Jacket SikTh 82
Death of a Dead Day (2006)

英国の変態ケイオティック・メタル・バンド SikTh の2ndアルバム。

テクニカル欲を満たしてくれるダイナミックな曲展開の妙が素敵。 メロディックなパートからしっかりと感じ取れる哀感も結構ツヴォだったり。  (Sep, 10, 2006)


Jacket SILENT CRY 84
Remenbrance (1999)
ブラジリアン・メロディック・ゴシック。
ソプラノ・エンジェリック・ヴォイスを操る女性シンガーと、潰れ型デス・ヴォイスの男性シンガーのデュエットをフューチュアした、その手のバンドの中ではかなり優等生的サウンド。
メタル以外バックグラウンドを感じさせる、思慮深いシンフォアレンジは、相当に泣き度高し。(嬉)
また、南米プログレのあの独特の風景的な雰囲気を感じちゃったりする気がするんだよね~。ま、そりゃ多分先入観から来る気のせいだけどさ。(汗)

Jacket SILENT CRY 83
Goddes of Tears (2000)
ブラジリアン・耽美ゴシック・メタル・バンドの 2nd。3月に 1st 買ったばっかなのに、もう 2nd かよ!(って、1st 買うのが遅かっただけか/苦笑)
1st 同様、相変わらず女声ソプラノにディープ・ヴォイス(時にデス・グロウル)が絡む、典型的かつ優等生的な耽美ゴシック・ワールドを展開している。
WITHIN TEMPTATION になかなか豊潤なツインギター&シンフォ・アレンジを付加したようなそのサウンドは、音像こそマイナー臭いが、そのフレーズは相当に泣き度高し。
戦慄のシンフォ・プログレ・チューン "Illusions of Perfection" は、不条理に美しく、時に攻撃的に責め、時にメロウに泣きまくる白眉の出来。

Jacket SILENT FORCE 77
The Empire of Future (2000)
SINNER のギタリスト Alexander Beyrodt 主宰の本格派ヨーロピアン・シンフォニック・パワー・メタル。
が、着目要素はなんつってもシンガー D.C.Cooper (ex. ROYAL HUNT) の見事な唄いっぷりだろう。ただ確かに上手いし良いシンガーだけど、なんつーか妙にお行儀が良いのよね。弾け具合がイマイチってゆーかさ。
テクニカルなギターをたっぷりとフューチュアした大仰でクラシカル&ヘヴィ、そしてメロディックな楽曲も「惜しい」出来。
ちなみに本作、Alexander Beyrodt 自身による陳腐な(汗)SFストーリーを基にしたコンセプト・アルバムらしい。

Jacket SILENT FORCE 88
Infatuator (2001)
ジャーマン・メロデイック・パワー・メタル・バンド SILENT FORCE は、この 2nd アルバムで、堅実な作りながらやや詰めが甘く惜しい出来だったデビュー作 "The Empire of Future" から格段の進歩を遂げた印象。
前作リリース時には、中心人物であるギタリスト Alexander Beyrodt にとっての SINNER という元鞘の存在や、シンガー D.C. Cooper のイマイチ煮え切らないスタンスのせいで、オレ的には「急造プロジェクト」的な感のあったこの SILENT FORCE だが、ツアー経験が効いたのか本作では見違えるようにバンドっぽい勢いに満ちたサウンドになっているのが驚きだ。
HELLOWEEN 以前のメロディックでありながら硬質なジャーマン・スタイル・メタル、--- 当時のドイツ勢は多かれ少なかれ JUDAS PRIEST の影響を受けていた --- 喩えるならば GRAVESTONE を想わせる正統メタル・フィールをベースに、同じ JUDAS PRIEST"Painkiller" で体現したコアでタフなエッセンスを注入、それを欧州シンフォ・メタルのドラマティックな空気で包み込んだハイ・エナジーな楽曲は、どの曲も見事な緩急の妙が映える実にハイ・クオリティな粒の揃った出来映えで、曲間の流れもよく練られている。
XaMetalike にシンフォニックに超速疾走する "Promised Land" もグッと来るが、何といっても哀愁メロディを伴って勇壮なる疾走を見せるキラー・チューン "We Must Use the Power" がマジで堪らない。そして女声をもフィーチュアした感動のバラード "In Your Arms"(さすがにこういうのを D.C. Cooper 歌わせたらピカイチだな)と続く泣きのアコギ・インスト "Northern Lights" をエピローグに締めくくる構成もイイねイイね。
随所で派手にキメまくる Alexander Beyrodt のフラッシーともいえるテクニカルなプレイは、場面によってはもう少し色艶を欲っするところがあったり、D.C. Cooper の落ち着きのある安定感が相変わらず「お行儀の良さ」を感じさせてしまうなど、個人的には出来れば改善して欲しい点もまだまだあるものの、ここまでやってくれれば拍手っすわ! パワフルなグルーヴを導くリズム隊も◎だし。

Jacket SILENT FORCE 85
Worlds Apart (2004)

ドイツをベースとするメロデイック・パワー・メタル・バンド SILENT FORCE の約3年ぶりの 3rd アルバム。

オープニングの #1 "Ride the Storm" のイントロでいきなり飛び出す日本の童謡 "たのしいひなまつり" の旋律を「あざとい」と穿るか「まぁ Alex のことだで仕方ないわなぁ」と悟るかでその後の印象は変わるだろうが、シンフォニック/キャッチー/ネオ=クラシカルという各テイストをそれぞれ程よくブレンドしたピュア・ジャーマン・メタルは、これまで同様に非常にクオリティの高い優等生的なものだ。

今回特に感じたのは DC Cooper (vo) の歌唱と楽曲のマッチングの良さで、3年の歳月を掛けた甲斐のある充実した出来の楽曲群で聴ける多くのメロディが、DC の一番美味しいピッチでの旨味をたっぷりと含み、それが良質のフックに繋がっている様子がなんとも頼もしいわ。

惜しくらくは、前作での "We Must Use the Power" 級のキラー・チューンが見当たらないことと・・・Alexander Beyrodt (g) のギター・プレイなんだよな。ネオ=クラシカル全開でありながら Yngwie ファンっぷりをちょいと控えた今回のフレージングのセンスは確実に過去最高の内容であることは間違いないんだけど、ここで聴けるピッキングのバタバタっぷりは、彼のプレイに生で接してそのマジ超絶な上手さを知っているだけに「なななな何で Alex この程度のテイクでOKしちゃってんの???」ってな疑問符が浮かびまくり。。。

ま、2005年3月に予定されてる初来日(祝!)を楽しみにしよっと♪  (Dec. 19, 2004)


Jacket SILENT FORCE 86
Walk the Earth (2007)

ドイツを本拠とするメロディック・メタル・バンド SILENT FORCE の4thアルバム。

D.C. Cooper (vo/ex-ROYAL HUNT) の実力歌唱と Alex Beyrodt (g/ex-SINNER, THE SYGNET etc.) の Yngwie ラヴ(笑)なテクニカルなギター・ワークを中心に高い技量で堅実に作り込まれた優等生的メロディック・メタルは、前作での成功を糧に大御所っぽい風格を漂わすまでに成長。

細部まで緻密にプロダクションされた洗練クオリティの中に混在する、不器用なほどにベッタベタなフレーズ/展開の存在がこの SILENT FORCE の魅力でもあり弱点でもあるんだけど、今回は Tosten Rohre (key) のキーボード・ワークの適度なフィーチュア加減がその旋律美のコテコテ感をイイ感じに中和している印象だ。

#3 "Point of No Return", #12 "Picture of a Shadow" という強力な疾走チューンズと共に、HIM 的とも言えるメランコリック・ゴシック風味をなぜか唐突に漂わせてみたりしちゃってる #7 "Goodbye My Ghost" がお気に入り。  (Jan, 20, 2007)


Jacket SILENT MEMORIAL 67
Cosmic Hadball (1999)
Thomas Vikstrom 目当てに買ったが、魅力に乏しいプログレッシブ・メタルにちょっとがっかり・・・。(涙)

Jacket SILENT RAGE 69
Don't Touch Me There (1989)
西海岸風アメリカンHR。

Jacket SILENT SCYTHE 80
Suffer in Silence (2004)

スウェーデンのパワー・メタル・バンド SILENT SCYTHE が、2003年に自主制作でリリースした 1st アルバムのタイトル&アートワークを変更し、再デビュー作として流通を図る事実上のデビュー・アルバム。

叙情的なハーモニー・ギターが慟哭のアグレッションを生成する Gothenburg 系メロディック・デス・メトゥ風味満点のリフ攻撃に、John Gallagher (RAVEN) を髣髴させるハイ=テンションで旋律を天空に照射するメロディックな歌唱を載せた新鮮なスタイルは、なんだか聴いたことがあるようでないような摩訶不思議な感覚でいっぱいだ。

そんな欧州的エクストリーム・メタルな空気に混じって、HELSTARMETAL CHURCHICED EARTH といった連中に通じる伝統的な U.S. 骨太メタル風味が多分感じられるのが面白い。#3 "Old World Disorder"#5 "Backstabber" なんてその無骨なコード運びがモロ ICED EARTH だったりするもんな。

そのせいか、ウェットなタッチでテクニカルなフレーズを連発するギター・チームの仕事っぷりも、なんとなく U.S. 的。いや、十分美味しいからいいんだけどさ。

欲を言えば、タイトル・トラック #6 "Suffer in Silence" の一部で聴けるような「浮遊する耽美感」が増えきたりしてもっともっとメリハリ付いてくると、更にオレ好みかも♪  (Jul. 18, 2004)


Jacket SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY 80
Iron (1996)

チェコのゴシック・ドゥーム/デス・メタル・バンド SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY のデビュー・アルバム。

民族色豊かに舞い踊るヴァイオリン/チェロの哀しき啼き声が、引き摺る暗黒メタル・リフと死の低音グロウルを撫でて行く、ダークなメランコリーを強烈に発散する耽美ゴシック=デス。

プロダクションはチープだし楽曲も多くが類型的な造りではあるけど、後の躍進の片鱗は確実に聴いて取れる。  (Oct. 14, 2005)


Jacket SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY 88
Behind the Shadows (1998)

チェコのゴシック・ドゥーム/デス・メタル・バンド SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY の 2nd アルバム。

専任チェリスト Michal Sykora を加えた本作では、楽曲の質が一気に充実。 表現力の幅が前作から格段に広がったシンガー Petr Stanek の歌唱、そしてダイナミックに躍動するスケール感を手に入れた各楽曲は、ドゥーミーな暗黒耽美ヘヴィネスの中にキャッチーとも呼べるフックをしっかりと封入することに成功。

豊かな弦楽の響きが呼び込む独特のトラディショナルな民族色もますますその輝きを増しており、中〜東欧らしい独特の土着的荒涼感に心地よく浸ることが出来る。

この時点で既にカナーリ好みデス。(^-^)   (Oct. 14, 2005)


Jacket SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY 85
Themes (2000)

チェコのゴシック・ドゥーム/デス・メタル・バンド SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY の 3rd アルバム。

2000年度のチェコ版グラミー賞にて HARD'n'HEAVY 部門を受賞したという本作は、それも納得可能なほどに前作と比較して凄絶な垢抜け方を見せている。

ヴァイオリン/チェロ/ヴィオラをフィーチュアして民族色たっぷりに描くエスニックなゴシック=デス・メタルという基本線は不変ながら、「古来のダンサブル」とでも形容できよう恐ろしくキャッチーな舞踏的手触りと枠に囚われない多彩なアレンジがドイツのリッター・ロック勢に通じるごった煮感&変り種な変態色を表層に浮き出させた本作は、既にデス声が響くへヴィなフォーク/トラッド・ミュージックとでも呼べそうなジェネラリーな風合いもアリ。

ただ、驚きの完成度を誇りながらも、前作でイイ感じだった暗黒な耽美色が控えめになってしまったのには、ちょっと物足りなさを感じてしまったかも。。

本作をリリース後、バンドはオリジナル・メンバー Radek Hajda (g) と2作目から加入の Michal Sykora (cello) 以外の全メンバーを総入れ替え。 約5年間の沈黙の末に、本作のメジャー感と初期の暗黒耽美色を融合させた奇跡の名盤 "Relic Dances" を世に出すことになる。  (Oct. 14, 2005)


Jacket SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY 96
Relic Dances (2005)

中欧チェコに生息するエスニック・ドゥーム/ゴシック・メタル・バンド SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY(バンド名長っ!)の 4th アルバム。

男女vo&男女violin/cello奏者を擁する8人組という編成だけで即買い必至なんだけど(笑)、内容の方もその魅惑の編成が伊達ではない素ン晴らしい充実具合で、オープニング・チューン #1 "Look" のイントロでたおやかな弦楽ハーモニーとヘヴィ・リフがダーク・ヴァイヴをグルーヴィに重ね合わせた瞬間・・・成す術もなく早くも全面降伏ですわ。

♀ヴァイオリン奏者 Petra Novackova タン と♂チェリスト Michal Sykora のコンビに Radosov Music Ensemble なる6人編成の管弦楽アンサンブルを加え、旧チェコスロバキア中部モラビア地方の民俗芸能を伝承する艶やかな弦楽の響きを終始鳴り止ませないそのストイックな辺境民族エッセンスの有り方は ORPHANED LANDLUMSK の名を思い出させる。

それと共に、Pavel Hrncir (♂vo) が吐き出す地を這う罪深きディープ・グロウルを Sabine Edelsbache 嬢 (EDENBRIDGE) をさらに甘く明快にしたかの世間知らずの女教師タイプ(謎)な♀シンガー Hanka Nogolova タンが慈悲深く包み込む、この精神的にヘヴィな音像が、初期 THE 3RD AND THE MORTAL に通じる地下音楽独特の荒涼で幽玄な絶望感に満ちているのが凄いわ。。。

ワンノートの連続に苛立つヘヴィ・リフの上で乱舞まくる悪魔のヴァイオリンが漆黒の恐怖を醸し出す #2 "To Face The End"、穏やかな哀愁と激情の交錯がジワジワと迫り来る #4 "Together"、そしてヘイ!の掛け声とともに民族の暗黒舞踏を伝承する #5 "You Loved The Only Blood" らをはじめとする完全に辺境プログレな楽曲群は、悲哀に溢れた嘆きが際立つ中で時折思いのほかリズミカルだったり希望的なメロディをも見せるが、それさえもが呪詛の儀式の一部かと思えるような呪術的なサウンドに、この身はユラーリと心地よく揺れまくるばかりだ。

ちなみにこの SILENT STREAM OF GODLESS ELEGY、2004年度のチェコのグラミー賞に“Hard'n'Heavy 部門”でノミネートされたらしい。 ううむ、チェコ共和国・・・恐るべし!  (Apr. 08, 2005)


Jacket SILENT VOICES 67
Chapters of Tragedy (2002)
この SILENT VOICESREQUIEM のメンバーでもある Henrik Klingenber (key / SONATA ARCTICA にも参加することが決定!), Pasi Kauppinen (b) を擁するフィンランドのプログレッシヴ・メタル・バンド。
シンガー Michael Henneken の「若干トレブリーになった James LaBrie」な歌唱が DREAM THEATER 直系プログレ・メタルの印象を強烈に植え付ける。
その DREAM THEATER が名作 "Awake" で聴かせたダーク&ヘヴィな質感に欧州的な哀感を絡ませたテクニカルなサウンドは、各メンバーのプレイもプロダクションのクオリティも悪くなく、とても耳馴染みのよいものだ。
ただ・・・そんな全体を包むムードの好印象とは裏腹に、流れ出る楽曲の全てがこの耳を通り過ぎていってしまう。ホントに全然悪くない・・・むしろ確実にいい出来とさえ言える作品なんだけど、楽曲にひっかかりがあまり感じられなかったのが残念だな・・・。

Jacket SILENT VOICES 79
Infernal (2004)

SONATA ARCTICAHenrik Klingenber (key) を擁するフィンランドのプログレッシヴ・メタル・バンド SILENT VOICES の2ndアルバム。

近年の DREAM THEATER に通じるモダンなへヴィ・テイストを身に纏ったプログ・メタル・サウンド・・・というのは高いクオリティを持ちつつも全体的に平坦で非常に退屈だったデビュー作同様だが、本作ではアグレッションとキャッチーなフック、そして各プレイの質の向上によるアレンジの洗練さをも大幅に増強し、「化けた」と言えるほどに充実した内容に仕上がっている。

確かに、突き抜けるにはあと一歩何かが必要だと思うけど、それも不可能じゃないと思えるほどの成長っぷりが純粋に嬉しいね。

つーか、Jukka-Pekka Koivisto (dr)、メチャクチャ上手いんですけど!  (Jul. 08, 2004)


Jacket SILENT VOICES 85
Building Up the Apathy (2006)

SONATA ARCTICAHenrik Klingenberg (key) を擁するフィンランドのプログレッシヴ・メタル・バンド SILENT VOICES の 3rd アルバム。

シンガーの James LaBrie 似の声質を引き合いに出すまでもなく DREAM THEATER(の主にダークサイド)の影響下のサウンドだが、前作で実感させた大きな飛躍をさらに推し進めたかの充実っぷりが、徐々にこの SILENT VOICES 独自の色合いを滲み出させ始めている。

超絶技巧の鬩ぎ合いから生まれる有機的かつ骨太なロック・スピリットと北欧産らしい繊細な旋律美とを高次元で融合させ、すべてが6〜10分の長尺な楽曲を抑揚に満ちた思慮深い構成力を以って聴き手をワクワクさせながら一気に聴かせることが出来るようになった成長力は、見事の一言だ。

SONATA では見せない引き出しの中身を惜しげもなく晒しまくる Henrik をはじめ、安定した超絶ファスト・プレイに目が眩む Timo Kauppinen (g)、パワーと手足技のバランスに優れたテクニシャン Jukka-Pekka Koivisto (dr) らの円熟の域に達したかの卓越した演奏の聴き応えも美味しい。

うん、いいバンドになってきたなぁ。  (Jan. 31, 2006)


Jacket SILENTIUM 88
Infinita Plango Vulnera (1999)
Spinefarm 系列のゴシックレーベル Spikefarm からの刺客、SILENTIUM は、ヘタウマ男声シンガーと女性ソプラノにツインギター、そしてピアノ、キーボード、ヴァイオリンを加え、すべてのファンが連想する「これぞ耽美ゴシック!」という音像を、極めて高い次元で具現化している。
ANATHEMA の名作 "Eternity" を初めて聴いた時の驚きに近いものを感じたよ。
デビュー作でありながら、音質/演奏/曲ともに高品質な耽美ゴシックの新たなマスターピースを創り上げてしまった彼らに拍手!

Jacket SILENTIUM 81
Altum (2001)
デビュー作である前作 "Infinita Plango Vulnera" でそのずば抜けた完成度に圧倒されたフィニッシュ・シンフォニック耽美ゴシック・メタル from Spikefarm。
STRATOVARIUS をはじめ AMORPHIS, EDGUY, NIGHTWISH, SONATA ARCTICA などのエンジニアリングを務める Mikko karmila によって纏め上げられたこの新作でも、透き通るソプラノ、哀しげなストリングス、優美なピアノ、ヘヴィなギターリフ、そして緩急のついた暗く美しい曲調・・・とすべての要素が高次元でまとまった「耽美ゴシック・メタルかくあるべし」という極めて優等生的なサウンドは相変わらず。
しかしそんな高い品質であるのにも関わらず、その暗黒世界の風景がイマイチ眼前に浮かんでこないのは、前作の衝撃があまりにも強かったせいか?・・・なーんて考え始めたら、類型的な作りの楽曲やあまりにも普通な男声の情けない響きも気になってきたりしつつ、やっぱりそのメロメロ極まりない濃密で麗しい音像は魅力的なんだよね、これが。

Jacket SILENTIUM 85
Sufferion - Hamartia of Prudence (2003)
自称「霧深い森と幾千の湖の国フィンランドからのナショナル・ロマンティック・メタル・バンド」SILENTIUM の、コレまで同様 Spikefarm からリリースされた 3rd アルバム。
男女ヴォーカル&ヴァイオリンを擁する豪華7人組が、これまでの2作と同様に極限のハイ・クオリティで今回創り上げたのは、なんとシェークスピア的なストーリー・アルバム。
1787年という時代設定で主人公 Antracon とその恋人 Prudence そして邪悪な亡霊 Scoria という3人が絡み合う悲劇の愛憎劇を、耽美ゴシック・メタルの王道的手法のみならずブラストまでも惜しげも無く導入した暗黒系オール・ラウンドな手法で綴った一大巨編だ。
8トラックの実質的な「曲」と8トラックの寸劇調のセリフを配した S.E. が交互に登場する全16トラックは、中心人物 Matti Aikio (vo,b) によるデス・グロウル&クリーン・ヴォイス、そして巨乳シンガー Ms W. Lilith 嬢 (SOULGRIND …ってゆーか ex-LULLACRYTanya タン♪) の女声が登場人物3人をそれぞれ演じた歌唱が交錯する、場面展開の激しい非常に映画的な仕上がり。
持ち味である MY DYING BRIDE 風味のドゥーミーな味わいもある耽美派シンフォニック・ゴシック・メタルなパートが中心ではあるんだけれど、これまで以上に多彩で洗練されたヴァラエティなアレンジが施されたその「ミュージカル・メタル」とも呼べそうな文芸チックな趣は、男声クリーン・ヴォイスのポンプ・ロック的な響きのせいもあってあえて超褒め過ぎに喩えれば GENESIS っぽくも感じるな。
正直、内容が濃すぎてまだ全容を理解しきれていないけど(苦笑)、聴けば聴くほど長く深く楽しめそうな質の高い一枚だってことは、現時点で確信できるわ。
ちなみに、NIGHTWISHTuomas Holopainen (key) が、ゲストながら大仰なシンフォ風味を振り掛けまくってマス。  (Nov. 19, 2003)

Jacket SILENTIUM 87
Seducia (2006)

フィンランドのゴシック・メタル・バンド SILENTIUM の Dynamic Arts Records 移籍第一弾となる 4th アルバム。

前作 "Sufferion - Hamartia of Prudence" は多彩な要素を封じ込めたシアトリカルな一大コンセプト・アルバムだったが、本作で現れたのは、その前作で培った懐の広さを踏まえた上で SILENTIUM 旧来の「正しいゴシック・メタル」姿を見つめ直したかの、暗くてロマンティックで耽美で・・・でも程よくモダンな「ネオ王道ゴシック・メタル」の姿。

新たな女性シンガー Riina Rinkinen 嬢のリラックスしたクリアな歌唱とエキセントリックにアグレッションを噴射する男声ヴォーカルが絡み合いながらドラマティックに展開する楽曲は、垢抜けた上質オーケストレーションとメタル・リフが対峙するダイナミクスの中でピアノ&弦楽が「これぞゴシック・メタル」たる悲哀を遠慮なく放ちまくりで、その繊細なアレンジのプロフェッショナルな質の高さに驚かされるばかり。

まさに王道な #1 "Hangman's Lullaby", #3 "Dead Silent"、穏やかな空気の中で清閑な泣きが悲しく漂う #4 "Unbroken"AFTER FOREVER ばりの快活なシンフォニック・メタル風味を持った #5 "Frostnight", #7 "Empress of the Dark"、そしてクラシカルなプログレ展開にクラクラしちゃうラストの大作タイトルトラック #8 "Seducia"・・・と、佳曲が並ぶ全体の調和の取れたバランスも極めて良好。

正直それほど期待してなかっただけに(汗)この予想外の充実っぷりは超嬉しいですわ。  (Mar. 14, 2006)


Jacket SILENTIUM 81
Amortean (2009)

フィンランド産ゴシック・メタル・バンド SILENTIUM の5thアルバム。

前作で見せた、耽美で暗黒でロマンティックで程よくモダンな「ネオ王道ゴシック・メタル」路線を継承。 正直、前作のように傑出した佳曲が並んでいるとは思えないやや地味な印象ではあるけど、質高いサウンドがあの手この手でグイグイと迫ってくる様には老舗バンドにしか出しえない説得力アリ。

前作から参加の美女シンガー Riina Rinkinen 嬢の落ち着いた佇まいも素敵デス。  (May, 28, 2009)

 

Jacket SILVER 80
Silver (2001)
Surprise! Surprise!! Surprise!!! Gary Barden is Back !

この SILVERCASANOVA, MAD MAXMichael Voss を中心に、無謀にも彼を Bass Player に押しやって Singer の座を奪うことに成功した(苦笑)Gary Barden、そして Bernie Torme, Don Airey 他という布陣の Super (?) Band。
音の方はそのメンツから想像できる通りの Adult な Hard Rock で、その楽曲からなんともタマラない哀愁を発散しているのが嬉しい限り。"Christine" って Killer な哀愁 Tune をはじめ各曲粒揃いだし、Band の Theme Song ともいえるだろう冒頭の "Silver" の Melody を引用した Epilogue "Silverous" で締めくくる構成の妙も見事だし。
その最大の功労者は、モチロン我らが Gary Barden。その深みに溢れた説得力のある歌声の素晴らしい Tone は相変わらずで、初期 M.S.G. 世代の我々としては悶絶せずにはいられないッスわ。本作を聴き進めるうちにまったく予期せず名曲 "Walk the Stage" の唄い出し部分が出てきた瞬間、背中の毛が総毛だったもの。やっぱ M.S.G. 最高!!
って、何の Review かわからなくなっちゃったけど(汗)、しかしアレだね、時は色々な事を忘れさせるね。だって Bernie Torme のザラついた Guitar の音色が生理的に NG だっての、忘れてたもの。。。

Jacket SILVER 40
Addiction (2004)

Gary Barden (vo), Don Airey (key), Michael Voss (g), Marco Minnemann (dr) による 4th アルバム。

Gary の渋〜いエモーショナル・ヴォイスの意外なほどの上質さに驚かされるアダルトなメロディック・ハードだが・・・楽曲がチョー退屈なんだよな、残念なことに。  (Oct. 20, 2004)


Jacket SILVER MOUNTAIN 85
Shakin' Brains (1983)
ヤンス最初で最後のKB弾きまくり。クラシカル様式の極致。

Jacket SILVER MOUNTAIN 90
Universe (1985)
インストパートだけではなく、唄メロにもクサイメロディを配置。これがいい。

Jacket SILVER MOUNTAIN 78
Hibiya Live in Japan '85 (1986)
泣きのクラシカル様式バンドのライブ。

Jacket SILVER MOUNTAIN 86
Rose & Champagne (1989)
クサすぎるメロディーが感動を呼ぶ。民謡一歩手前がいい。

Jacket SILVER MOUNTAIN 84
Brakin' Chains (2001)
出る出ると言われ続けてながら伸び伸びになっていたが、やっとこさリリースの運びとなった SILVER MOUNTAIN 待望の復活作!
いやー、Jonas Hansson の長い米国暮らしの影響が確かに感じられる JONAS HANSSON BAND 的側面の強い駄曲もしっかりと点在するのは否定しないが、ここまでやってくれればまずは拍手の出来だと納得ですわ。
もともと初期 SILVER MOUNTAIN は、当時から北欧様式美独特の Clear な Smart さは希薄で粒が粗く押しの強い Rock っぽさが目立っていたが、本作でもそれをしっかりと受け継いだ作り。骨っぽい楽曲に Jonas Hansson の弾く Scandinavian Traditional Fork Music や Classic の有名フレーズをちりばめたクッサイ北欧叙情美に満ちたその音像は、聴いててホッントたまらないものがあるね。
面白いのが、オリジナル・メンバーが揃いながらもそれぞれの Skill が当時より格段に UP しているために、それなりに洗練された雰囲気の放出が「違和感」を生んでいる点。特に Jens Johansson, Anders Johansson の Performance の垢抜け方はもはや別人 Level で、Jens に至っては強烈に現在の彼っぽさを押し出していて、「お前やる気ねーだろ」と感じるほど。(笑)
うん、やっぱ Jonas Hansson のクサクサな歌声がサイコーでしょ!(狂笑)

Jacket SILVER SERAPH 84
Silver Seraph (2001)
MIDNIGHT SUN から離脱した甘口シンガー Pete SandbergMAJESTIC の鍵盤魔人 Richard Andersson が手を組んでスタートさせたニュー・バンド SILVER SERAPH は、多くの北欧メタルメイニヤが Pete Sandberg に望む進路を具体化したかの内容となった。
Richard Andersson が主導して書き上げた楽曲群は、MAJESTIC の時同様に身体の芯まで染み込んだ先人たちの既発のフレーズが端々で楽曲の表層に現れたり(苦笑)はするものの、オープニングのオルガンを伴って疾走する超 DOUBLE DEALER タイプ(苦笑)なパープリック・チューン "Aftermath" をはじめ、DEEP PURPLE, 初期 RAINBOW, M.S.G. といった正統様式ハード・ロックのエッセンスを北欧ならではの冷やかな温度感で包んだ、カノ MANDRAKE ROOT ・・・って(汗笑)もうちょい解り易く言えば "Eclipse"~"Fire & Ice" 期の YNGWIE MALMSTEEN に通じる実に嬉しいスタイル。
プレイ的にも、ソロ・パートの最初の2小節だけで聴き手を悶絶オーラで覆う Richard Andersson の超魔術的な鍵盤捌きや、PETE SANDBERG'S JADE の ギタリストでもある Birch のエモーショナルなタッチの北欧テクニカル・ギター、そして土台を支えるのは DAKANE, MAJESTICPeter Wildoer と安心の充実感だ。
「二代目Mr.北欧ヴォイス」(苦笑/勿論初代は Goran Edman ね)との呼び声も高い Pete Sandberg の歌唱もこれまでになくクリアな味わいを見せていて、2曲収録されたお得意のバラードなんぞはやっぱり似合うねぇ。ってゆーか、この人本当にこういう様式メタルが好きなのかしらん?っていっつも思うんだけど。。。

Jacket SIMON SAYS 85
Paradise Square (2002)
この SIMON SAYS はスウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンド。7年ぶりの新作らしいが、本作が何枚目の作品なのかは不明。
全7曲中4曲が10分超という大作主義な楽曲は、メロトロンの鳴り響く叙情シンフォという下地に、思慮深くもインパクトある音色群を絶妙に編み込みながらカラフル&テクニカルに展開するマン毛狂・・・いや、万華鏡的な逸品。
プログレ語ると一気に語彙の浅さが露呈するオレ的に(汗/いや、メタル語っても同じなんだけど。。。)イショウケメーイ比喩ってみるならば、GENTLE GIANT の畳み掛ける技巧と GENESIS のドラマティックさに、ANEKDOTEN 的な不穏な展開が運ぶ狂気とボトムのうねりを加えながら、全体的なキャッチーで明快な風合いは ECHOLYN meets RITUAL ってな塩梅かなぁ。(汗)
シンプルなんだけど実は立体階層の迷宮ってな、スリルと叙情が好バランスで融合した聴き応えのあるテクニカル・プログレの秀作ッス。

Jacket SIMONE FIORLETTA 70
My Secret Diary (2007)

イタリアのプログレッシヴ・メタル・バンド MOONLIGHT COMEDY のギタリスト Simone Fiorletta の3rdソロ・アルバム。

軽やかな叙情味が心地良いメロディックなインスト作。 LABYRINTHAndrea De Paoli のキーボードがナニゲにいい味出してます。  (Nov, 13, 2007)


Jacket SINAMORE 74
A New Day (2006)

フィンランドのメランコリック・ゴシックメタル・バンド SINAMORE のデビュー・アルバム from Napalm Records。

TO/DIE/FOR タイプ。 完ッ全に没個性なんだけど、ここまで高品質に TO/DIE/FOR クローン(注:ギター・ソロ・パートを除く)を演じきれるのであれば、結果的にそれがこの SINAMORE の個性なのかもしれん・・・と思えるほどに超 TO/DIE/FOR タイプ。

実際、曲も歌もイイ感じで、あまりに不甲斐ない本家の近作よりは本作の方がズーーーッと楽しめてしまう・・・ってのがなんちゅーか本中華。(古)  (Mar. 11, 2006)


Jacket SINERGY 87
Beware the Heavens (1999)
話題のネオ=クラシカル・パワー・メタル。CHILDREN OF BODOM のシンガーをパワフルな普通声の女性シンガーに置き換えたって言えば、一番わかりやすいだろうね。
全編に渡って Alexi Laiho のギター・ソロが配されていて、それが一番の聴き所にもなっているため、Jesper色は極めて薄いかったのが意外。
スッゲー良いんだけど、ヴォーカルの彼女が「可も無く不可も無く」ってレベルに留まっているのが、SINERGYがブライテストホープとして飛びぬけられないであろう最大の理由かな。とかいいつつ、今日もひたすらリピート。(苦笑)

Jacket SINERGY 88
To Hell and Back (2000)
Kimberly Goss & Alexi Laiho のラブラブコンビの他のメンバを正式に決定し、まさにバンドとしてスタートとなるこの一枚、前作から格段に進化してるわ。
それもそのハズ。メンバー凄いやんか。なんと STONE の凄腕ギタリスト Roope LatvalaTAROTRonnie James Dio バリの歌声を聴かせていたシンガーでもあった Marco Hietala、そして今をときめく TO/DIE/FORTommi Lillman と、豪華メンバー。
期待通りの Alexi Laiho のナイスセンスなネオ=クラシカル・プレイはもちろん、Roope Latvala の スーパープレイも見せ場になっているし、Marco Hietala の歌声が聴けるのも妙に嬉しい。
そして主役の Kimberly Goss の成長が著しい。彼女は、来日公演でのパフォーマンスから伺えたように、「メタルシンガーかくあるべし」というビジョンを良く把握しているようだ。本作では、言葉回しや語尾の吐き捨て方や伸ばし方などに細に入り気を配り、非常に表現力豊かでカッコイイヴォーカルパートを聴かせてくれている。
・・・しかしステッカーの写真は、他のなかったのかな?・・・つーか、狙いすぎでなんかやな感じぃ。

Jacket SINERGY 78
Suicide by My Side (2002)
前作と同じ布陣で制作された 3rd アルバムは、女神(なのか!?/笑)Kimberly Goss の堂々たるメタル・シンガロングがこれまで以上に冴え渡る、まさに正統ヘヴィ・メタルな仕上がり。
華麗かつエキサイティングなテクニカル・プレイに Alexi Laiho & Roope Latvala のスーパー・ギター・コンビと粘りのあるベース&ラウドなテクニカル・ドラムによる地力あるリズム隊という世界最高レベルの演奏陣に支えられた Kimberly Goss の歌唱はその特異なキャラ(失礼!)を差し引いて考えても素晴らしく、なにより「メタル愛」の噴出が感じられるのが◎。
だが、デス・メタル仕込みのアグレッションが噴出するソリッドな楽曲群の輝きはこれまでになく鈍めで、硬質なエネルギー全開の一本調子さがどーにも飽きを誘うなぁ。Alexi Laiho のデス・シャウトを絡めたり(あぁ美しきかなメタル夫婦善哉)と新しい試みへのチャレンジは買えるが、今回はそれが結実どうのうと言う前に楽曲自体にあまり魅力を見出すことが出来なかった・・・。また次作ね。
あ、オレは Alexi Laiho より Roope Latvala のプレイの方が全然好み〜!

Jacket SINKADUS 72
Crikus (1999)
やっぱ音楽って、純粋に音だけじゃなくってイメージ/ルックスも大事なのよね~。(今月はコレばっかだね/泣笑)
このスウェーデンの SINKADUS、PROG-FEST でトリを務めたというほどの実力者であるのは一聴して明らかだし、楽曲だって KING CRIMSON の暗黒不条理世界を YESGENESIS の叙情性で調理し、GENTLE GIANT 辺りの風格を加味したような私好みの優れもの。
・・・だが、どーーーーにものめり込めない。
曲名/歌詞がすべてスウェーデン語(ブックレットに英訳は掲載されている)なのが、ちょっと感情移入の障害になってるのも確かだし(といっても歌のパートは極端に少ないですが/汗)古臭いギターサウンドもイマイチ「ううむ」なのではあるが、最大の要因はそのメンバーのビジュアルとバンドのイメージキャラで醸し出す、どーしょーぉもないマイナー臭だ。どう見ても普通の人々。特にフルート奏者とピアノ&Voの2人の女性メンバーが完全に「子育てが完了した田舎のおばちゃん」で、2人合わせて200kgは堅そうなのもまた涙を誘う。勝手に期待した私のせいですがね。(激涙)
そのうえイメージキャラである妙なセムシ男は、全然ジャンルは違うが MAGODE OZ のキャラのマイナー臭を256倍ほど倍加させた佇まいで、ハッキリ言って超気持ち悪く、コイツの使用を容認するメンバーには尊敬の念さえ抱いてしまう。(苦笑)
とは言いつつも、やっぱ音は音。北欧ネオ=プログレッシブ一派の中ではカナリの個性派且つ実力派ですよ。ナンだカンだ言ってメロディの中核を成すナイーブなフルートにはグッと来ちゃうし。 (99/02/14)

Jacket SINNER 81
Touch of Sin (1985)
ハーマンのGのせいか少しアクセプトっぽい。

Jacket SINNER 85
Comin' Out Fighting (1986)
哀愁HR。ツインGで盛り上がる。

Jacket SINNER 82
Dangerous Charm (1987)
若干ポップになったが、シナーの魅力を打ち消すほどではない。

Jacket SINNER 78
No More Alibis (1993)
相変わらずのシナー節が楽しめる。

Jacket SINNER 80
Mask of Sanity (2007)

最近はめっきり「PRIMAL FEAR の人」な印象の Mat Sinner (vo,b) 率いる独産メタル・バンドの14thアルバム。

前作までに強まっていたメタリックな風合いから一転、本作では "Comin' Out Fighting""Dangerous Charm" の流れを汲む哀愁メロディック・ハードのクールな柔らかさを大幅に取り戻したよう。 この変化は、当時を「黄金期」と勝手に認定するオレ的には嬉しい限りだ。

今回、叙情的なツイン・ギターの美味しいフレージングや Mat Sinner の無骨なヲッサン声(苦笑)が THIN LIZZY っぽさを強烈に漂よわせてるなぁ・・・と思ってたら、#12 "Baby Please Don't Go" まで演ってた。。 意識してんのね。  (Feb, 02, 2007)


Jacket SINS OF OMISSION 82
The Creation (1999)
Fredrik NordstromAnders Friden (INFLAMES)のゴールデンコンビが制作スタッフに名を連ねる(すなわち Studio Fredman にて録音した)スウェーデン産新鋭メロディック・デス・メタルバンド。
これがなかなか良い。さすがに全曲印象的で強力!というわけにはいかないが、メロデスファン必殺の威力を持っていると思われる "The Serpentine Route" を始めとする数曲は、ギタリスト Martin Persson が弾く様式美的な扇情ギター・フレーズを激走デスラッシュ・チューンに絡めた、徹頭徹尾メロディックHM に拘ったサウンドは IN FLAMESARCH ENEMY ÷3(苦笑/こればっか)の趣を持ち、バンド全体の演奏が高い次元で安定しているせいと、クリアなサウンド・クオリティも手伝って非常にカッコイイ。
ちなみに CRIMSON GLORY のカヴァー "Red Sharks" の歌は何とハイトーン!(笑)ショボイよ。(さらに笑) (99/05/13)

Jacket SINS OF THY BELOVED (THE) 90
Lake of Sorrow (1998)
わぉ! 好き好き! こーゆーの。メッチャタイプですやん!
いきなりのデス男君のディープな咆哮がギョッとさせるが、鳴咽を漏らしながら恥かしげもなく泣きまくるリード・ヴァイオリンの慟哭に、数秒後にはもうメロメロの叙情の嵐がこの身を包み込み、「あ~、もうど~にでもして~」ってヘロヘロ。
女性シンガー(ブロンド美女!)、ツインギター(2人ともヴォーカル兼任)、ツインキーボード(片割れはこれまたブロンド美女!)、そしてベース&ドラムという7人組み+ゲスト・ヴァイオリニストという超ゴージャスな編成をフルに駆使して生み出されるのは、クラシックなメタル・リフでしっかりと重量感を与えられたスロー&ダークな地平を優雅に駆け抜ける清廉なピアノの打音、その上空を舞うシンフォニックなストリングス、透き通るようなロリ声ソプラノと邪悪な迫力に溢れたロウ/ディープ系デス=グロウルが渾然一体となり展開される狂死寸前までに美麗なる暗黒絵巻。
そしてなんといってもゲスト扱いながら、完全にこのバンドの「顔」となるほど全編において大活躍のヴァイオリン奏者 Pete JohansenNEW TROLLS をも超えたかと思わせる、魂までも削らんとする名演が素晴らしい。
特筆すべきは、この手のバンドに多い「雰囲気は良いが肝心の楽曲が・・・」って問題が一切ないこと。全7曲という収録曲数ながら、すべて6分台後半から9分台後半という聴き応え満点の楽曲には、それぞれ印象的なメロディ/フックに彩られている。
中でも禁断の暗黒舞踏会に響き渡るワルツの如きタイトルトラック "Lakeof Sorrow"、そして人知の及ぶ極限とさえ思われるまでの哀しみに満ちた "Until the Dark" には、悶絶するなって方が無理ってもんだ!
「今年ももう終わりかぁ、さ~て今年のベストは・・・」とか思った途端にコレだよ。まだまだわかんないね。

Jacket SINS OF THY BELOVED (THE) 86
Perpetual Desolation (2000)
98年リリースの前作 "Lake of Sorrow" で完膚なきまでにメロメロに蕩けさせてくれた、マイ No.1 女声フィーチュアリング・耽美ゴシック・メタル・バンド THE SINS OF THY BELOVED 待望のこの新作、美しきロリ声を持つ美しき女性シンガー Anita Augland 嬢の美しき乳(つーか"房"やね)が大写しのジャケでまずは大満足。(バカ)
内容の方も、その Anita Augland 嬢のエンジェリック・ソプラノと男声によるデス・スクリームを配した、幻想的にしてヴァイオレント、そしてケイオティックなゴージャス・サウンドで、前作同様ウネウネとうねりながらこれでもかと凄まじい気を撒き散らしながら泣きまくる Pete Johansen の奏でる変態リード・ヴァイオリンの慟哭が全編を支配する様はやはり圧巻の一言。
今回は大作よりもテーマメロディが FAIR WAINING 的(笑)と言えるほど快活な哀愁メロディック HR 風の "Forever"、ビートが利きつつも泣きでメロメロメロな現代ゴシック "Nebula Queen", "A tormented Soul" など、コンパクトな佳曲の方が出来がイイ。ドロドロとした邪悪な美しさが後退し、幾らか現代的なフィールのアピールが表面に出てきた感じで、正直ちょっと物足りなくもあるケドね。
まぁ気が狂わんばかりの叙情の嵐が吹き荒れる歴史的名作である前作と比較するのは酷だわな~。人知の及ぶ極限とさえ思われるまでの哀しみに満ちた "Until the Dark" 級の名曲をポンポンと作られても困るし。(笑)
で、ラストに収録された "The Thing That Should Not Be" は言わずと知れた METALLICA のアノ曲。

Jacket SIRENIA 92
At Sixes and Sevens (2002)
この SIRENIA は、ノルウェイのシンフォ・ゴシック TRISTANIA を脱退した中心人物 Morten Veland (vo,g) による新バンド。
この衝撃のデビュー盤に封じ込められた、威厳に満ちた壮麗な混成クワイアとゴージャスなシンフォニーに包まれたヘヴィな重量感たっぷりのダイナミックなゴシック・メタルは、まさに TRISTANIA の進むべき理想形。宗教的荘厳さが強い現在の TRISTANIA に風格を損なうことなく現代ゴシック・メタルのリズミカルなとっ付き易さを加味した、マジで素晴らしい出来だわ。いやー、才能ある人はホントに才能あるんだな。(羨)
そんなハイ・クオリティな音像の中で、これまたゴシック・メタラー垂涎なのが、フレンチ女性シンガー Fabienne Gondamin 嬢の萌え萌え歌唱! この娘の声、もうなんつーかメッチャクチャ可愛いっぽいと思えば妙に大人っぽくもあり、マジ最高ッス! Morten 自らのデス・ヴォイスや2人の男声シンガーによるクリーン・ヴォーカル、そして混成合唱団との相性もよく、お互いのパートが歌うメロディを上手く引き立てあってるのが実にイイ感じなんだよなぁ。
そして絶対に忘れちゃいけないのが、本作にも参加している Pete Johansen (THE SINS OF THY BELOVED, THE SCARR) のウネウネな激泣きヴァイオリン! ここでは、いつもの奔放さは控えめに大枠ではたぶん Morten の指示によるフレーズに沿ってプレイしているんだろうけど、今回はそれがいい方向に転がっているような気がするな。
冒頭イキナリ度肝を抜かれる #1 "Meridian"、ドラマティックなテーマ・メロディが印象的な #4 "In a Manica"、キャッチーに哀愁ドライヴィンする #8 "A Shadow of Your Own Self"、感涙必至のバラード #9 "In Sumerian Haze" と楽曲も充実で、ホントこういうのに当たると嬉しくて仕方ないっすわ。
買ったのが偶然 Strictly Limited Metal Box ・・・つまり「限定缶ケース」だったのも何となくポイント高いやね。(^^)

Jacket SIRENIA 88
An Elixir for Existence (2004)

TRISTANIAMorten Veland (vo,g) によるノルウェーの耽美なゴシック=デス・プロジェクトの 2nd アルバム。

ノリノリにドライヴする #1 "Lithium and a Lover" で賛美チックなクワイアが流れ出た瞬間、もうアッという間にノックアウト、そして続く「SIRENIA 全部入り」な #2 "Voices Within" で至福の笑顔で昇天ですわ。

Morten 自身のデス・グロウル、前作で激萌え歌唱を披露していた Fabienne Gondamin 嬢に代わってこれまたコケティッシュな歌声が魅力な女声シンガー Henriette Bordvik 嬢、そして朗々たるクリーン・ヴォイス担当の Kristian Gundersen という3人のシンガーがそれぞれの役割を見事に演じるドラマティックに静と動を行き来するサウンドは、ちょいデジなモダン・ゴス的ドライヴ感に満ちた宗教的な崇高さとキャッチーさを絶妙なバランスで併せ持った極上の暗黒メタルと呼べるもの。

実際の個々の楽曲的には、それぞれに悶絶ポイントが確実に設けられつつも正直似たり寄ったりな感が否めない予定調和の範囲内の出来なんだけど、前作同様に圧倒的なクオリティを誇るゴージャス極まりないキラキラ感に包まれたハイ・クオリティなプロダクションには、問答無用な満足感を運んで来られざるを得ないんですよ。(弱)

ただ、前作 "At Sixes And Sevens" が良すぎたせいか、微妙に物足りなさを感じてしまうのもまた事実で、そこで聴けた Pete Johansen のウネウネな激泣きヴァイオリンが本作では収録されていないってのも、実は結構大きなマイナス・ポイントかも・・・。

あ、酔っ払いながらずっと聴いてて思ったよ。このヘヴィでシアトリカルなゴシック感、どこかで聴いたと思ったら・・・コレって BATTLELORE に通じる雰囲気なんじゃない!?  (Mar. 08, 2004)


Jacket SIRENIA 85
Nine Destinies and a Downfall (2007)

ノルウェーのシンフォニック・ゴシック・メタル・バンド SIRENIA のNapalmからNuclear Blastへと居を移しての3rdアルバム。

ニュー・シンガーとして迎えたダニッシュ美女 Monika Pedersen 嬢のアンニュイな甘さに満ちつつもエモーショナルな歌唱を主軸に精密にシェイプアップされた楽曲群は、一気にコンパクトかつスマートなメジャー度をアップさせてきた。

持ち前の華麗なシンフォニーと荘厳な混声合唱が乱舞するエグさこそ減少すれど、強くアピールする良質な歌メロと並列に、それらが要所々々で確かにフックとして炸裂する「楽曲としてのクオリティ」は過去最高と言えるかも。 失ったものは多いが、その代わりに得たものも決して少なくはない・・・って感じだな。

王道な哀メロがモダンにドライヴする名曲 #2 "My Minds Eye" がタマランです。  (Mar, 07, 2007)


Jacket SIRENIA 89
The 13th Floor (2009)

TRISTANIAMorten Veland (vo,g,key) 率いるノルウェー産ゴシック・メタル・バンド SIRENIA の4thアルバム。

Morten 以外のメンバーはアルバム毎に流動的というバンドだが、本作で新たな歌姫に起用されたスパニッシュ美女シンガー Ailyn 嬢 (ドS系) がイイッ! 決して圧倒的に上手いというタイプではないが、前作から一気にアップさせてきたスマートなメジャー感溢れる楽曲の中で響く、彼女の可憐でありながら力強さも秘めた魅惑の歌声の存在感の大きさには目を瞠る。 #2 "Lost in Life" の甘い歌声とかマジでタマランもんね。

それにしても、ホンットに焦点絞れてきたなぁ。 総じてキャッチーな方向に狙いを定めながら、それを決してブレさせることなく重厚なクワイアをはじめとする壮麗なドラマティカという初期から一貫したアイデンティティをブレンドしていく手腕は、シンフォニック・ゴシック・メタル・バンドとしての一つの到達点とさえ思えるほどにお見事。

ちなみに、本作には元 TRAIL OF TEARS, GREEN CARNATIONMichael Krumins (g) も参加。  (Apr, 02, 2009)

 

Jacket SIRRAH 87
Acme (1996)
女性Vをフューチュアしたクラシカルなゴチック・デス。意外とメタル色強し。

Jacket SIRRAH 84
Will Tomorrow Come? (1997)
女声Vが減ったのは残念だが,実験的な部分もある新しいクラシカルゴチックは,聴きごたえあり!

Jacket SIX MAGICS 82
The Secrets of an Island (2004)

南米はチリから登場したシンフォニック・メタル・バンド SIX MAGICS の 2nd アルバム。

2本のギターに加えピアノ奏者を擁する若き6人組が、壮麗なクワイアを中心に弦楽や笛、ピアノ、そして女声から果てはデス声までもを繰り出して奏でるファンタジックなオーケストラル・メタル・サウンドは、予想に反して意外にもまともにまとまったもの。(失礼)

いや、マジでイントロダクション #1 "The Secrets..." に続いて #2 "Chaos and Fury" で「RHAPSODY に感化された THERION」か 「箍(たが)の外れた THY MAJESTY」かという疾走クワイアを耳にした瞬間は、かなりビビったですわ。

いかにも辺境なマイナーなバンドっぽさ丸出しのドタバタさは確かに存在しているものの、しっとりとした悶絶感が漂う静のパートの美味しさやリード・ギタリスト Erick Avila の難易度の高そうなネオ=クラシカル・フレーズをしっかりと弾ききる実力、そしてなにより全体をシネマティックに構築するそのセンス&力量は、この SIX MAGICS が只者ではないという認識をしっかりと植え付けてくれましたデス。

その他本作についての詳細は、本作のライナー・ノーツをご執筆なさった先生が運営なさってるサイト(http://www.xametal.net/)を参照するなり、先生を質問責めにするなり、ご自由にどぞ。(笑)  (Mar. 29, 2004)


Jacket SKAGARACK 77
Skagarack (1986)
キャッチ・ザ・レインボーにそっくりなバラードあり。

Jacket SKAGARACK 74
Hungry for a Game (1989)
ソフト&マイルドな北欧HR。Gは少しだけG・ムーアっぽい。

Jacket SKELETONWITCH 86
Beyond the Permafrost (2008)

米オハイオの愚直スラッシャー SKELETONWITCH の2ndアルバム。

80's ベイエリア・スラッシュ、N.W.O.B.H.M.、北欧メロディック・デス/ブラック・メタルをナイスなローファイ具合で調理したまじめな馬鹿しさが見事。 ハマるわ〜。(惚)  (Mar, 25, 2008)


Jacket SKID ROW 89
Skid Row (1989)
破天荒なエナジーを封じ込めた1ST。意外とメロディアス。

Jacket SKID ROW 92
Slave to the Grind (1991)
彼らのルーツであるパンクのアティテュードを感じるコア&正統の2ND。

Jacket SKID ROW 90
Subhuman Race (1995)
S・バックの鬼気迫る歌唱が光る。ヘヴィ&バラエティなアイデア満載の傑作。

Jacket SKULL 73
No Bones About It (1991)
熟練のベテランによるヘヴィなアメリカンHR。

Jacket SKY OF AVALON 85
Prologue to the Symphonic Legends (1996)
ULI復活! 大仰でシンフォニックな曲が今後への期待を誘う。

Jacket SKYCLAD 80
The Wayward Sons of Mother Earth (1991)
PARIAH+SABBAT。まさにその通りの音。ブリティッシュトラッドの雰囲気あり。

Jacket SKYCLAD 83
Jonah's Ark (1993)
ヴァイオリンをフーチュアした英国の中世を報沸させるトラッドなメタル。。

Jacket SKYCLAD 80
Prince of the Poverty Line (1994)
英国トラッドフォークとHMの融合。ヴァイオリンがいい。

Jacket SKYCLAD 85
Folkemon (2000)
ブリティッシュ・フォークロア・メタルの祖 SKYCLAD とは、ここ数作は齧り聴きする程度ですっかり疎遠になっていたものの、本作は各所での好評を聞きつけ速攻 GET。
ピカチュー@ポケモンライクな化け物をジャケに配し、アルバムタイトルまでも肖(あやか)っちまうその神経こそ疑い度数200%だが、フィドルのフォーキーな調べの乱舞を決して楽曲から浮かすことなく、メタルの攻撃性を大幅に回復したそのエキサイティングなサウンド・メイキングは、初期から応援していた人間の溜飲を下げるに十分なもの。作品全体を包むベテランならではの重厚な威圧感も心地よい。特にジプシー・メタルの真髄を極めた "Polkageist" には鳥肌が立ったよ。
しかしなんちゅうかまぁ考えさせられるのは、以前は揶揄されていた Martin Walkyer の濁声吐き捨て唱法が、昨今のデス・ヴォイス隆盛によって、全く気にならないどころか魅力的なメロディック歌唱に聴こえてくるから(汗)不思議不思議。

Jacket SKYCLAD 87
No Daylights Nor Heeltaps (2002)
英国が誇るケルティック風味満点のフォーク・メタル・バンド SKYCLAD の新作は、自身の過去の名曲を現在のメンバー&現在のアティテュードでセルフ・カヴァーした企画盤。
時代がやっと彼の濁声に追いついたと思ったら脱退しちゃった看板シンガー Martin Walkyier の替わりに Kevin Ridley をシンガーに据え、その自然で素朴な歌声と Georgina Biddle 姐さんのヴァイオリンを大フィーチュアして、フォーキーな風合いたっぷりに生まれ変わった楽曲の数々は実に魅力的!
Martin Walkyier が付加していた「アク」が希薄になった分、物足りなさを感じる人も居るかもしれないけど、少なくともオレには楽曲に元々備わっていたフォークロアな趣が倍化されたことによる感動が、素直に伝わってきたッス。
ちなみに、オフィシャル Web サイトとか郵便とかである手続きをすると、ボーナス・ディスクが入手できるらしいよ。オレはまだまだこれからッス。ケースはそれを見越して最初から2枚組用なのよね。

Jacket SKYFIRE 77
Timeless Departure (2001)
Web サイトでサンプル聴いて以来、輸入を心待ちにしていたスウェディッシュ・シンフォ・デス SKYFIRE が、予定よりやや早めに入国。
・・・が、期待がデカ過ぎたかな。ややテクニカルな正統 HM リフ上でゴージャスに鳴り響くシンフォ・アレンジを身に纏った、落ち着きのある楽曲は紛うことなくハイ・クオリティなんだけど、どうにもイマイチ響いて来ない。
ゲーム・ミュージックっぽさをも感じさせるシンセの作りこみのチープさや、色気が希薄な絶叫デス・ヴォイス(求めるなって/汗)のせいもあるのだろうが、つまるところは一本調子な平坦さが目立つ曲作りのセンスなんだろうな。
まぁ、とはいっても、プレーヤの派手なプレイはないものの質の高い CHILDREN OF BODOM 系の過剰なまでに壮麗なメロディック・シンフォ・デスには間違いないので、誤解なきよう。
ま、メンバー相当若そうなので、今後に期待ですな。無理のない変則リズムでのプログレッシヴさの封入で「おっ」と思わせるところもあるし。

Jacket SKYFIRE 75
Mind Revolution (2003)
METALIUM かはたまた LOST HORIZON かというこの漢マインドをくすぐる鎧着用ジャケは、スウェディッシュ・キラキラ☆デス・メタル・バンド SKYFIRE の 2nd アルバム。
壮麗なシンフォニック・デス・メタルという持ち味はこの 2nd でも引き継がれているが、ゴージャス過ぎてソフトとすら感じた前作と比べると随分とシェイプ・アップされてソリッド&シャープになった印象で、クラシカルな単音フレーズの攻撃的な波は NORTHER の姿を思い起こさせてみたり。シンガー Henrik Wenngren の絶叫系デス・ヴォイスの迫力も数割増に迫ってきてるし。
そして特に顕著なのが、#6 "Shapes of Insanity" に代表されるようなプログレッシヴな側面の大幅な増加。快活なポンプ風味さえ感じさせる鮮やかな一面だけ聴いていると、まるで THRESHOLD のよう。(苦笑)
・・・と、それなりに魅力を感じつつも、シンセをも操るギター2人共々かなり弾けそうなタイプなのに、全編通してソロらしいソロ・パートが皆無なのが、極度のギター・ソロ・ヲタなオレ的には・・・華麗なテクニカル・ソロの乱舞が似合う曲調だけに辛さ69倍デス。  (Apr. 24, 2003)

Jacket SKYFIRE 82
Spectral (2004)

スウェディッシュ・シンフォニック・デス・メタル・バンド SKYFIRE の 3rd アルバム。

独特の煌きを持ち合わせた壮麗なストリングス・オーケストレーションと叙情ギターのハーモニーが激烈なアグレッションを包み込むメロディックなデス・メタルは過去作から大きく逸脱しないものだが、これまで以上に気を配ったと思わせる細部のアンサンブルと動静のダイナミクスの妙には、前作まで以上にリピートを誘われてしまう。

そして、二段三段もの向上を感じさせる各曲に配されたテーマ・メロディの質の高さも特筆すべき。#4 "Cursed by Belief"#7 "A Dead Mans Race" のメロハー真っ青な(笑)展開には思わずニヤリとしちゃうもんな。

しかし・・・ここまで好みの音なのにイマイチ乗り切れないのは・・・やっぱ相変わらずギター・ソロ・パートが皆無に等しいせい?(汗)  (Jul. 08, 2004)


Jacket SKYLARK 80
Dragon's Secrets (1998)
イタリアからのシンフォニック・オーケストラル・メタル。
笑えるほど大仰に展開される大作は、昨年衝撃のデビューを果たした同胞 RHAPSODY をいやでも彷彿とさせる。ただしクオリティは残念ながら&当然ながら足元にも及ばない。RHAPSODYMANOWAR の勇壮さを備えていたのに対し、シンガーの声質&歌い回しのせいか、SKYLARK はより ANGRA っぽいしなやかな作風を見せている。
が、SKYLARK がそういった他バンドとの比較で終わらない魅力を持っているのは確かで、恥も外聞もなくこれでもかと繰り出されるシンフニック・アレンジの様式サウンドは、聴くものをジャケットどおりのファンタジーの世界へ連れていってくれる。
内容が決して悪くないだけに、薄っぺらいリズムをはじめプロダクションの質の悪さが悔やまれる。

Jacket SKYLARK 85
Divine Gates Part I : Gate of Hell (1999)
うわ、前作で致命的な泣き所だった音質がかなり改善されて、第一印象は◎!
最近山のように登場して来たイタリアン・シンフォニック・メタル軍団の中でも、HELLOWEEN, ANGRA の影響を最も色濃く感じさせる楽曲群はあくまで流麗で、煌くクラシカル展開には、胸が躍らざるを得ない魅力に満ちている。
が、哀しき激情を吐露しつつキャッチーなメロディの魅力を増す役割を担っていながらも、悪い言い方をすれば「ヘナチョコ」なハイトーンがメタルの剛健さに欠ける危うさを醸しだすという「諸刃の剣」的なナイーヴで柔らかい感触のヴォーカルを認めるかどうかが鍵かも。最初はあの「細さ」気になったなぁ。ま、そのうち慣れてくるんでゼンゼン気になりませんが!(笑)
あと、相変わらず精密さにかけるギター・パートも、なんとも「惜しいっ!」って感じ。と文句を垂れつつも、8曲目 "Satan Arise" ~ 9曲目 "Why Did You Kill the Princess ?" で悶絶する毎日であります。(にこ)
パート2が楽しみだ!

Jacket SKYLARK 85
Devine Gates Part II : Gate of Heaven (2000)
イタリアン疾走シンフォニック・クサメタル・バンド SKYLARK の、前作の続編となる新作。
リード・シンガー Fabio Dozzo と ゲストの Folco Orlandini (MESMERIZE) が交互にそれぞれ自慢のヘナチョコ・ハイ=トーンでセリフを廻すこのストーリー・アルバム、SKYLARK 独自の特徴である ANGRA 風女性的しなやかさに溢れた悶絶メロディと共に大仰に疾走する作風は健在で、強力なリズム隊のせいもあり哀愁メロディに涙しながらのヘッドバングを自然誘発するクサメタルの傑作に仕上がっている。
ハイライトはどう聴いても黄金の SKYLARK 節が炸裂する "Who is God?"、そしてこれでもかと激しく展開を重ねる10分超の大作2曲、"Lady of the Sky", "The Heaven Church"Rob Tyrant (LABYRINTH) の歌唱が見事!)だね。加速して行く感極まるソロの応酬がこらえきれぬほどに悶絶! そのうえエンディングの9曲目 "Outro" の後のシークレットトラック・・・涙・・・。
この超悶絶級の一大叙事詩は、パート1である前作 "Gate of Hell" と併せて「2枚組」として一気に楽しむと、お互いに凄さ倍増。
あとはやっぱ、かなり改善されたとはいえ今なお持病のように燻り続ける「音の悪さ、チープさ」という問題をなんとか・・・って感じ。「もうチョイ」の域にまで達してきたものの、ここらで一発 Sascha Peath あたりに(笑)プロデュースしてもらって、「SKYLARK? あぁ~、あのイタリアのイモメタルね」っつー連中を見返してもらいたい! お願いだから!(JINくんプッシュヨロシク/苦笑)
さて、完結編となる次作 "Princess Days" の出来やいかに!

Jacket SKYLARK 48
The Princess' Day (2001)
イタリアン XaMetal of XaMetal、SKYLARK の新作は、壮大なる "Divine Gates" 3部作を締め括る待望の一枚。
が、"Divine Gates Part I : Gate of Hell" そして "Devine Gates Part II : Gate of Heaven" での充実した内容に高まりきった期待が・・・見事に萎れてゆく。。。 コレまでもヘナチョコなのは十分に判っていたし、それを承知の上で悶絶ポイントの連続を楽しんでいたのだが、本作では全ての要素が何故か大幅に後退しているのでは?
プレイの味わいとかアンサンブルの思慮深さとか音色の豊かさとかには目もくれずにひたすら Xa フレーズの羅列を盲目的に疾走させる様は従来通りのある種壮観な潔さを感じるし、見事なファストプレイを聴かせる文句無く安定感していると言えるギター、ワンパターンながらしっかりと疾走感を伝えるドラム、悶々としたシンフォニック・アレンジを演出するキーボードともに、メンバーそれぞれの資質も個々に見てみれば決して低いレベルではないハズなのに「なんでこ〜なっちゃうの?」ってな具合である。
鍵盤奏者 Eddi Antonini のソロ・アルバム "When Water Became Ice" 収録の名曲 "Rufus" の再録だけは、悶絶の輝きをギラリと放っているんだけど・・・・残念だな。
それでも次作が出たら懲りずに必ずまた買っちゃいそうなのが SKYLARK の不思議な魅力ってことで。

Jacket SKYLARK 90
Wings (2004)

イタリアン・カルト XaMetal バンド SKYLARK の 6th アルバム。



「スカ全」=「スカイラーク全然」。終了。



・・・と思いきや、このいきなりマターリとレイド=バックしたユートピアン・メタルの相変わらずスカスカなヘナチョコ・アンサンブルの隙間に脈打つ旋律ったら、リピートするうちに何気に意外と悪くない気もしてきたり。(汗)

数字は、内容とは一切関係ない「Kiara タンに対するハァハァ度」デス。  (Jun. 12, 2004)


Jacket SKYLARK 1
Fairytales (2005)

イタリアン・カルト XaMetal God SKYLARK の 7th アルバム。

前作 "Wings" での地味めのハード・ロック路線から一転、疾走感を大幅に取り戻した初期に通じる雰囲気の楽曲を揃えた本作は、奇才 Eddy Antonini (key) による「一本指奏法」の如き単音旋律の日曜の夕方を超える勢いのあまりにも侘しい響き、そしてウブなキモスパー軍団を惑わすお色気シンガー Kiara タンの有り得ないド下手歌唱が冴え渡る、SKYLARK を「伝説のカルト・エロスパー」として更なる高みに押し上げるに十分な破壊力を持った最終兵器的な仕上りとなった。

誰もの予想を遥かに超えるもはや癒着すら不可能な極限のショボさの前に、己の XaMetaler としての懐の深さは果たして如何ほどか・・・と自問自答を繰り返さざるを得ないその踏み絵的な在り方は、もはやメタルはおろかバンドとか音楽とかといった既存の概念を超越した、超又吉イエスタイプな「唯一神」の領域。

そんなオチャメな SKYLARK に変わらず真の愛情を深く注ぎ続ける Jin の生き様にこそ、最上級の Hail。  (Sep. 29, 2005)


Jacket SKYMNING 79
Stormchoirs (1999)
スウェーデン産新鋭メロディック・デス・メタルバンド SKYMNING は、歌声がデス・ヴォイスというだけで、音楽的には迷い無きクサクサ疾走ジャーマン風正統HMを展開している。
とにかく、ヘッドバングを誘発するスピード感と、ウェットなタッチで迫る泣きのクサメロがかなり美味しい。また、所々でヴァイキング風の勇壮な雰囲気をも醸し出しているのも、非常ぉ~に興味深い。
確かにB級だ。各メンバーのプレイの質がイマイチ(っつーか、超)青いのと、パターンの少ない楽曲などの点において、この手のトップレベルのバンドたちとは明らかに隔世の感があるのは否めないが、聴く者を一瞬でも虜にする魔力というかオーラみたいな物をこの SKYMNING というバンドが持ち合わせているのは、一聴して間違い無いのが解かる。
ちなみにプロデュース&エンジニアは Andy LaRocque(KING DIAMOND)。 (99/05/07)

Jacket SKYSCRAPER 85
T.V. Lization (2004)

ブラジルから登場した欧州型メロディック・メタルの新星 SKYSCRAPER のデビュー作。

持ち前のテクニックを惜しげもなく注ぎ込んでポジティヴに疾走する流麗なメロディック・メタルは、それを包み込む気高いクラシカル・シンフォニーの風合い、そして逸材シンガー Rick Ricci の柔らか/軽やか/伸びやかという「3やか歌唱」(笑)の飛翔感が否応にも祖国の英雄 ANGRA の名を想起させる「超 ORION RIDERS タイプ」(苦笑)と呼べるもの。

驚くべきは、その ORION RIDERS 同様、緩急をわきまえた多様な楽曲を構築するセンスといい、1コーラス聴けば2コーラスめからは合唱可能なほどの印象的なメロディの妙といい、端々に本家を超えているのでは?と思わせる点が散見される点だ。モダンな音色セレクトをみせる鍵盤とテクニカルなギター・リックが織り成す知性溢れるプログレッシヴ・アレンジのスリルと、それに絡む Rick の自信に満ちた堂々たる歌唱には、何度も何度もこの身を乗り出させられるッスよ。

日本盤ボーナス・トラックとして、KANSAS の名曲群からあえてキャッチーな #13 "Play the Game Tonight" を選んぢゃうセンスも、これまた惚れそうにナイスだったりね。

残念なのは、打ち込みか?という疑念すら浮かぶレンジの狭い平坦なドラム・サウンド。それに引っ張られるように全体的に広がる宅録クサさが、実はスケールの大きな本作の内容を、きっちりとこちら側に伝えきれていない気がするんだよな・・・。ま、次作ではそのあたりを何とかして、心ゆくまで悶絶させて欲しいものですわ。  (Apr. 26, 2004)


Jacket SLAMMER 54
The Work of Idle Hands (1989)
イギリスのメタリカ。

Jacket SLAUGHTER 79
Stick It to Ya (1990)
確かなテクに裏打ちされたパーティー・ロック。

Jacket SLAUGHTER 70
Stick It Live (1991)
スローターのライブ。

Jacket SLAYER 70
Show No Mercy (1983)
デビュー作。禍禍しい極悪スラッシュ。

Jacket SLAYER 79
Hell Awaits (1985)
大作がイイ感じ。そんなに好みではないけど。

Jacket SLAYER 85
Reign in Blood (1986)
問答無用の迫力。

Jacket SLAYER 78
South of Heaven (1988)
早さを抑え、ヘヴィーになった。

Jacket SLAYER 83
Season in the Abyss (1990)
正統派スラッシュの伝統をかたくなに守った一枚。

Jacket SLAYER 78
Christ Illusion (2006)

米産スラッシュ・キング SLAYER の10thアルバム。

Dave Lombardo (dr) のオーガニックな突進ビートとTom Araya (vo,b) の「知的馬鹿」な吐き捨て歌唱、そして Kerry King (g), Jeff Hanneman (g) の狂気のギター・ワークに誘われてアホのようにヘドバンするのが超楽しい、どこを切っても SLAYER な一枚。 初期と比べてしまうと全然大人しめだったりするけど、ろくすっぽアルバム聴いて行かなくてもライヴでしっかり盛り上がれそうなジェネラルな掴みの強さはさすが。  (Sep, 10, 2006)


Jacket SLECHTVALK 95
At the Dawn of War (2005)

オランダのシンフォニック・メロディック・ブラック・メタル・バンド SLECHTVALK の 3rd アルバム。

戦士の装束に身を包み勇ましく武器を構える6人のメンバー(もちペインティング済み!)の素敵過ぎるヴィジュアルのインパクトだけで買ってみた(馬鹿)・・・が、嬉しいことになんとその内容自体も驚嘆の良質さに満ちていた!

雷鳴が轟く戦場にフルートの美しい音色とアコギの爪弾きが切なく響くイントロダクション #1 "From Out of the Mist We Came Forth" から、吹き鳴るヴァイキング・ホーンを合図に #2 "Call to Arms" で戦馬の嘶きと共に突撃を開始する重厚なバトル・メタル・ワールドは、荒れ狂うブラストにメロディックなトレモロ・リフが乗るブラックな破壊力を最大の武器にしつつも、それにばかりに頼らぬ緩急に満ちたメロディックな劇的展開とグロウル/スクリーム/シンガロング/ソプラノ/クワイアと見事な多彩さを見せるヴォーカル・パートの充実が結実した超A級な質感だ。

押し引きを繰り返しながら壮麗に爆裂する悲愴なるサウンドは DIMMU BORGIR, CRADLE OF FILTH のドラマティックな壮麗さと NAGLFAR, DARK FUNERAL の悪辣でタイトな爆発力をバランスよく融合させたまさに「Myブラック・メタル理想系」に近いスタイルなんだけど(近い…ってのはネオクラ度の問題ね/狂)、美旋律を存分に配した非常に聴きやすい音像でありながらブラック・メタル本来の邪悪な背徳感が全体を支配し、そのうえヴァイキングなウォー・マインドまで持ち合わせているってんだからタマラナイ。

プレイ面でも、前述のヴォーカル・パートを担う Shamgar (g,death-vo), Ohtar (g,clean-vo,flute), Fionnghuala 嬢 (soprano,flute) の3人の高水準な表現力、そして色気を発散するグルーヴたっぷりのリズム隊 ―― 特に Nath (b) のセンスはナイス♪ ―― の存在・・・と非常にハイ・クオリティで、そんな安定したプレイアビリティで描かれる浮遊パートに滲む漆黒の絶望感がこれまた美味しいんですわ。

ライヴでは、Fionnghuala 嬢に加えて Mealla 嬢 なるダンサーも加わり、剣を手に舞い踊るらしい。。。 ぜ、是非一度ナマで体験したい!  (Jul. 22, 2005)


Jacket SLIPKNOT 74
Vol.3:(The Subliminal Verses) (2004)

米産コスプレ・エクストリーム・メタル・バンド SLIPKNOT の 3rd アルバム。

無機質に打ち鳴る暴虐なアグレッションの混沌の中で、しっかりと息衝くメロウな退廃的叙情旋律が確かにこの耳を惹く。

端々で炸裂するなかなかにテクニカルなギター・ワークが意外にも聴き応えのあるものなのも手伝って、My 脳内では「本作を好意的に解釈しよう」という活動が活発に行われているけど、やっぱり苦手意識のあるこの手の音って、どうしてもリピートには至らないんだよなぁ・・・。  (Jun. 12, 2004)


Jacket SLUMBER 88
Fallout (2004)

スウェーデンから登場した絶望ゴシック・メタルの新星 SLUMBER のデビュー・アルバム。

弾力に満ちた豊潤なギター・プレイと哀切に打鍵されるピアノの響きが織り成すドゥーミィなダーク・グルーヴが OPETH, ANATHEMA のそれに通じる出口の無い絶望の闇を描くも、その周りを縁取るしっかりとツイン・バスを活用するフィンランド的哀愁ノリノリ・ドライヴ、そして TRISTANIASIRENIA の名をも想起させる女声/クワイアの荘厳極まりない反復までもを用いて壮麗に表現する、これまでありそうでなかった「躍動する絶望感」が実に新鮮。

ワビサビを備えた大人のプレイから「本物」の香りがプンプンと漂うのも魅力で、地に足の着いたディープなグロウルが吐き出す悲壮感も素晴らしいの一言。5分台中心にバランスよくまとまった楽曲は、同じ絶望メタルである VIRGIN BLACK, SHAPES OF DESPAIR などを聴いて感じてた「聴き続けるうち正直チョイとしんどくなる部分」を瑞々しい耽美旋律をキーにして見事に克服したごとくの達成感に包まれているかのようだ。

そんな「体育座り系絶望ゴシック・メタル」の新たなスタンダードの誕生を想わせる本作にもっともっと耽溺したいのに、ランニング・タイムがたった全7曲37分51秒とは・・・あまりに酷過ぎるッス!  (Dec. 26, 2004)


Jacket SMEER 19
Dischord (2004)

GODSMACKNICKELBACK に対するカナダからの回答!・・・らしい。。。  (Feb. 19, 2005)


Jacket SNAKE CHARMER 77
Smoke and Mirrors (1993)
Bが元S・マウンテン。明るめの北欧HR。Gはかなりのテク。

Jacket SNAKE CHARMER 86
Backyard Boogaloo (1998)
「北欧」を謳いながら明るめのストレートなハードロック中心だった前作 "Smoke and Mirrors" が「そこそこ」だったので買い控えていたが、意を決して聴いて驚き! 前作とは比較にならぬほど聴き所の多い素晴らしいアルバムぢゃないですか!
とにかくよく洗練されている。まず耳につくのが極めて都会的なキーボードのアレンジで、全体的に以前の「ハードポップ」というよりはAOR HR の趣なのが嬉しい。天才 Jens Johansson (My Favorites に入れとこっと)は、鬼気迫り系だけでなくこーゆーのを弾かせても天下一品。"Free Floating" のグッとアダルトに迫るエレピなどはチビリそうに渋い!
そして新ギタリストの Benny Jansson が巧みに織り込むフックが超魅力的。彼は北欧ハードポップの超名盤 ERIKA"Cold Winter Night" でも弾いていたが、その貧相なルックス(失礼!)からは想像も付かないテクニシャンだ。前任者の「いかにも北欧」的なマイルドな様式プレイはもちろん、壮絶なネオクラシカル・フレーズとうねるペンタトニックを絡ませながら、時にJAZZ/FUSION 的なスリリングかつハイセンスなアウトスケールを織り込み、それでいて燃え滾るパッションを放射する様は驚異的だ。
で、忘れちゃならぬ Mr.北欧ヴォイス Goran Edman。彼ってどんなに良い感じに枯れてきて深みが増そうが、声自体が「北欧メタル」なんだよナァ。本作でもAOR HR にしっかりと北欧メタル味を加える事に成功している。(しかも無意識に! ^_^;)
疾走する哀愁AORチューン "Need a little Help"、ほのぼのとした哀愁を振り撒く "Pretty Little Small Town Girl" など佳曲も多く、本作を今回買い逃したまま一生を終えるところだったと思うと本当にゾッとするってば。
追伸:唐突に SILVER MOUNTAIN 的な民族メタル(未洗練/爆)を聴かせるボーナストラック "Heart of a Demon" はご愛敬。まさにボーナスだ。