August 4 (Sat) 第四章 <最終日篇>

頑張りすぎて極度の疲労を呼んでしまった昨日の反省から、今日はペース配分を考えて朝イチからの参戦は諦め、「最悪 METALIUM からでいいや。運良く VINTERSORG 観れたらラッキー。」程度に考えていたのでゆっくり起床しようと思っていたのだが、朝、やはり寒さのために予定の時刻よりも遥かに早く目が覚めてしまった。 どのくらい眠ったのだろう? たぶん4時間は寝てないだろうな。

寝てない割には、意外にも気分自体は昨日同様さわやかだ。昨晩感じたあれほどのダルさも、見事に消し飛んでいる。やはり極限状態での異常なテンションが、身体の機能を未知の領域に運んでいるのかね。


水平線の向こうまで並んでそうな勢いよ。

空は、今にも降りそうな曇天。つーか、空気の粒子中にすでに雨の成分が入り込んでいるようなしっとりとした感じがする。でも決して「じっとり、べったり」ではなく、心地よくすらある。

昨日同様、途中すれ違うメタル・ヘッズとお互い起床の挨拶を交わしつつシャワー・ブースへ向かって歩く。道はもうほぼ完璧だ。

キャンプ慣れしたヤツらは、自分のテントの横で簡易シャワーで洗髪している。おぉ、こういう作戦もあったか。来年のためにメモメモ。

時刻は10時を廻り、ダブル・メガ・ステージでの WARHAMMER の爆音がココまで聴こえ出した。


シャワー・ブースに着くと、長蛇の列になっている。まぁ時間が遅めだからしゃーないわな、と納得しながら列に並ぶ。並びながらあたりを見回すと、シャワーを浴びに来てるネーチャンってば、ほとんどがノーブラぢゃありませんか!! シャワー・ブースに向かって歩いてくる女の子や並んでる女の子でさえかなりグッとくるが、特にシャワり後のまだしっとり感が充分に残る肌にTシャツが貼り付いちゃってる姿といったら、なんつーかもう!・・・(昇天)

そんな上質な大人の娯楽イン・マイ・ハートを密かに楽しんでいるうち、あっという間にシャワー・ブースの中へ。楽しい時間は短く感じるってか。(苦笑)

裸になって使うべきシャワー・ヘッドを選んでいると、昨日はほとんど無事だったシャワー・ヘッドのうちの多くが破損している。ちょうど破損したものの中にお湯が出っ放しになってる所を発見したので、そこをキープ。これでジャンプしなくてもいいや。(苦笑)

ちなみにこの日は、昨日とは打って変わって周りにユーロ・キャノンは皆無。なぜか皆さん揃ってワルサー PPK って様相だったので、オレも妙に堂々と胸を張って頭洗ってたりして。(笑)

その後、シャワー・ブース横に敷設されている流し台コーナーで歯を磨く。 ずらっと並んだ蛇口である者は歯磨き後に口を濯ぎ、ある者は頭を洗い(汗)、ある者は食器を洗い、ある者はペットボトルに水を汲むというその光景は、まさにメタル林間学校という形容が相応しい!


一旦車に戻り、フェスティバル・エリアに向かう用意をする。

ダブル・メガ・ステージでは CRYPTOPSY が始まったようだ。ステージからだと余裕で 1km 以上は離れているであろうこの場所で聴いても、圧倒的に物凄いポテンシャルを感じる演奏だ。

今日はマジで雨が降りそうなので、ウェスト・ポーチに持って来たレイン・ポンチョを詰め込んでいると、さな☆でんったら、なんとガン・ベルトを装着しようとしているではないか! そう、彼は昨日会場内のショップにて、究極の漢グッズ、ガン・ベルトを購入していたのである。

・・・しかし留め金の具合が上手く行かず、残念ながら今日の装着は断念。帰国後の雄姿に期待である。当然だが、日々の生活でもマストで装着だぞ! さな☆でん!

良く考えたら午前中の CRYPTOPSY ってスゴイよな。(笑)

フェスティバル・エリアへと移動中もずっと風に乗って聴こえて来ていた CRYPTOPSY は、ラッキーなことにオレらが会場に到着してもまだ演奏が続いていたので、エントランス通過後にチラっとだけ観ることが出来た。

驚異的にブルータルでテクニカル。Flo のドラムも言葉を失うほど凄いが、Jon のギターワークが恐ろしいくらいにセンスのよいバカテク。ライヴは未体験だったが、ココまで凄いとは。。。 次回来日時はマストで行かネヴァ。


CRYPTOPSY の演奏に圧倒されながら、身体がカフェーを欲しているのでエントランスの内側で唯一カフェーを売ってる店で、暖かいのを一杯買う。ふぅー、カフェインが胃壁に染みてく・・・メッチャ落ち着くわ。

そうして「一口めの至福」を楽しむやいなや、急に空腹感も頭をもたげてきた。そこで今回はホット・ドッグをチョイス。周りの連中の多くが持ってて、それがとっても美味そうだったのでね。

滞在中の食い物の中で最高の部類に入る味でしたわ。

人気の高いこのホット・ドッグを GET するために少々並んだが、その甲斐はある素晴らしい美味しさに超大満足。パンにソーセージと細切れの乾肉をふりかけ、ケチャップとマスタード・マヨネーズをたっぷりとかけて、山盛りピクルスで仕上げたこの逸品、ソーセージだけではなくパンも超美味いのが高ポイント。

こいつを食って、ドイツの食い物が美味く感じる理由のうちの一つがチョットだけ解った。そう、何食っても、濃い味のソースがたっぷりなのだ。普段ハンバーガーをテイクアウトしても、さらにウチでマヨネーズをプラスせネヴァ気がすまないオレ的には、この傾向は大大大歓迎なのだ。


演奏も動きもカッチリ。ほんとドイツっぽいよ。

そんな充実の朝食を摂るうち、目の前のダブル・メガ・ステージで、BRAINSTORM のショウがスタート。

硬質でスピーディで男らしい、まさにドイツ人好みのピュア・メタル。キャリアが物語る安定したプロフェッショナルなステージはサスガで、人気もなかなかのモノらしくかなり盛り上がっていた。


このバンド、VIKING の衣装&白塗りメイクでやってくれんかな。(希望)

熱演する BRAINSTORM の途中で、フィンランドのヴァイキング・フォーク・メタル VINTERSORG を観にパーティ・ステージへ向かう・・・と、ちょうど始まったところだ。ヤバイヤバイ。

オーセンティックな哀愁メタルとヴァイキング・ブラックの慟哭の両面を持ったサウンドは、ライヴでも良く映えるわ。

至って普通の格好で演奏するメンバーは皆、素朴なフィンランド青年という感じだが、同様のスタイルにも関わらず Vintersorg 君はやっぱカッコよく、カリスマティックな雰囲気さえ感じる。朴訥なクリーン・トーンとデス・ヴォイスを絶妙にスイッチしながら勇壮なる哀愁メロディを悲しげに綴っている。

豊潤なる欧州的哀感、そして正統的疾走メタルの醍醐味に満ちた名曲 "Naturens Galleri" が演奏された時には失禁しそうになったよ。ヴァイキング・メタル特有の♪ヲ〜ヲ〜ヲ〜って民謡フレーズを皆でクワイアするのも楽しんだし。

あ、関係ないけど、オレのすぐ前でフィンランドの旗振ってた赤い髪の女の子(たぶんフィンランドのメタル・マガジン PERKELE の関係者だと思うんだけど)今回の旅行中にオレの網膜に映った女の子の中で、一番可愛かったッス。

そう、髪を赤く染めて眉尻にボディ・ピアスをインプラントした北欧系の女の子が多かったんよね。流行ってるのかなぁ。北欧系の顔立ちには似合うんだよなぁ・・・。


VINTERSORG を存分に楽しんだ後は、ダブル・メガ・ステージの前方で今回の目玉の一つである METALIUM を待つことにした。ステージ上ではセッティングが進んでいる。凝った装飾のマイク・スタンドが4本立ち並ぶバカっぽさに(笑)、ショウへの期待がメッチャ募りまくる!

この NIGHTWISH 野郎、シャイなくせに俺らに興味見せ過ぎ。(苦笑)

最前列には昨日会った日本人の女の子がすでに陣取っている。でも日本人の女の子って、自分の見たいバンドって常に最前列にいるんだよね・・・いやはやスゲーパワーだ。まぁ、どうしても比較的背が小さいから最前じゃないと見えないので・・・って理由もあるのかな? うむ、ご苦労様デス。

オレ的には、最前でサクにへばりついて観るよりは、ステージから大体5〜7列目に相当するくらいの位置で観るのが好きなので、そのあたりでO村氏と雑談しつつ(この時彼から ARCH ENEMY がキャンセルだと聞いた・・・ショック)、一緒に写りたそぅーにしていたメタル・ヘッズと共にステージを背景に写真をとりつつショウの開始を待つ。

このとき、後方に NOT FRAGILE のTシャツを来たオヤジ2人組をO村氏が発見!

「Cool!」つって親指を立てたに留まったんだが、ありゃきっと・・・いや、絶対メンバーだわ。詳しく話を訊けばよかったと、今更ながらちょいと後悔。。。


隣にある、ダブル・メガ・ステージのもう片方では DARK TRANQUILLITY がなかなかエキサイティングなショウを展開しているようだ。

今いる場所がほとんどステージの真横に位置するため、巨大なスピーカーから吐き出される音と、彼らのカリスマ的な人気が伺える観客の熱狂具合のみしかわからないが、先日日本で観た時のショウよりも明らかに気力が充満した内容だ。ゴシック的な楽曲も非常にアグレッシヴに聴こえる。


DARK TRANQUILLITY が終了すると、隣でオレと同じように METALIUM 待ちをしていた Udo ぽさ満点の(笑)ドイツ人のオヤジとちょいと話す。

オレが「このフェスティヴァルの存在をはじめ、雑誌もいっぱいあったりして、ドイツのメタル環境が実に羨ましい」のようなことを話すと、彼曰く、1990年くらいの時期は、ドイツではメタルにとって非常に暗黒の時期だったのだが、10年間かけて徐々にココまで盛り立てて来た・・・とのこと。

そして「日本だって世界中の CD が手に入るんだから、充分いいじゃん」・・・良くご存知で。(苦笑)


パーティ・ステージの方から、ブラジリアン・デスラッシャー KRISIUN の壮絶なブラスト攻撃が聴こえてきた。大阪から来た女の子たちはちゃんと観れているのかな?

超テクニカルで流麗なネオ=クラシカル・ギターもスタジオ・テイク以上の煽情力。うーむ、このバンド、ちゃんとアルバム一枚通して聴いたことないんだけど、帰国したら要チェックだな。


ギャー! 怒涛のメタル攻撃に悶絶!!

そうこうするうち、待望の METALIUM のショウが始まった!

ウォー! お揃いのマッスル柄シャツこそ馬鹿馬鹿しいが、メンバーの一挙一動がいちいち暑苦しいヲトコくささに満ちている!
なんと、オレが METALIUM で最も好きな曲である "Dream Of Doom" を演ってくれた!勇ましくも雄々しい悲壮なサビの旋律を Henning Basse と共に歌い、涙を撒き散らしながらヘッド・バングだ。

Lars Ratz が演奏の途中にもかかわらずステージ袖から高く弧を描いて投げ入れられた燃え盛る松明を見事にキャッチし、口から炎を噴き出してすぐまた燃える松明を投げ返す・・・というウルトラC級のパフォーマンスを見せると、会場は更にヒート・アップ。

そしてとうとうショウのエンディング近く、終始男気を溢れさせながら安定したハイトーンを聴かせ続けた Henning Basse が、その両の手をゆっくりと頭上にかざす! 待ってました!


メタリウム・サイーーーンッ!!

頬を伝う涙が止まらない・・・・・

あぁ!至福の瞬間! 後ろを見わたすと、人の塊から無数のメタリウム・サインが天に向かって突き出ている!


HEAVY METAL 万歳!

この最高の光景をこの目にしっかりと焼き付けて、初の METALIUM 体験は終った。。。


ここらで、ちょいと小休止。地べたに座ってビールを飲み、ヒート・アップした身体をちょいとクール・ダウン。

ちなみにビールの消費量はどれくらいかっつーと、だいたい一時間に一杯って具合。(汗) ドイツのビールは薄めなので、どんどん入っていくのよ。

で、当然飲めばそれだけオシッコが出る。場内のトイレは、男性の小用のただ横長の受け皿があるだけのトイレが数ヶ所と、有料(1DM)の個室が集合したトイレ棟が1個所。有料の方は常にキレイで紙も常備なんだが、常に長蛇の列。でも場内ではウンチを捻り出せるのは唯一ここだけ。個室がココだけってことは、女の子はオシッコでも 1DM 払わなくちゃイカンってことだ。

場内のその辺の壁で用を足しているヤツもメチャクチャ多く、お店になっていないただの壁際には間違っても腰をおろしてはいけない事を覚えておく必要がある。人が見てるのに構わず壁際で座りションする女の子すらいるのだから!


朝の時点で出演が15時に繰り上がっていた ANNIHILATOR のスタートを待ちながらまったりとしていると、ダブル・メガ・ステージの巨大スピーカーから突然アナウンスが流れてきた。

「ANNIHILATOR は到着が遅れてる。到着次第ウェット・ステージかパーティ・ステージのどちらかでプレイする。」

あーぁ、会場から大きな溜息が漏れる。オレの溜息もその一つだったけどね。(苦笑)

「昨日プレイできなかった CREMATORY は、今日16時からダブル・メガ・ステージでプレイする!」

今度は、会場から大歓声が巻き起こる! そしてこっちも、オレの歓声もその一つだった!

潔いほどに白けてたなぁ。出るフェス間違えたか?

このアナウンスを聞いて、CREMATORY までの間の時間は、さな☆でんの所望するメタル・パッチを GET すべく「お買い物ターイム」に決定。

パーティ・ステージで全く受けずに空回りの熱演を続ける SOUL DOCTOR のすぐ前を通り抜け、グッズショップの集まるエリアに移動。おのおのその辺の店で適当に物色する。

お、TATTO ショップを発見! 10DM!? 安い! と思ったら、型の上からエア・ブラシで着色するだけのお遊びだった。いいトコあったら何か入れて帰ろうと思ってたんで、ちょいとガックシ。それなりにそれっぽいけどね。(苦笑)


気さくなオヤジでした。日本で会おう! Martin!

そうしてショップを巡りながらうろついてる途中で、一人の小柄な男が配っていた SABBAT(日本のじゃなくて UK のね)の紙幣に似せてデザインしたチラシを受け取る。おー、SABBAT 復活なんやー・・・ってアンタ! Martin Walkyier 本人やんけ! あー、ビックリした・・・地道なプロモーションご苦労さまデス。

結局ショップ群では、さな☆でんはパッチを幾つか GET、オレは Highland Sword をかたどったエピックな燻銀のペンダント・ヘッドを購入してTシャツ売り場に移動すると、そこでTシャツを物色する大阪 KRISIUN ネーチャンズ(勝手に命名)とバッタリ。最前列で存分に楽しんだそうな。よかったよかった。


俺のウーヴァの顔が隠れとるやないかい! 下手糞ドイツ野郎め!

品揃えが昨日とは多少替わったTシャツ群を見てまわっていると、突然女の子2人組が「Hi! もしかしたら日本から来たの!?」と声を掛けてきた。それぞれ、QUEENSRYCHE、そして AGENT STEEL (!) のTシャツに鋲付きレザージャケットという、イカシまくった出で立ちだ。

イタリアから来たというアニータとウーヴァというこの二人、髪の色こそ違うが顔があまりにも激似だったので、「もしかして姉妹?」って訊いたらやっぱビンゴ。それどころか双子で、ブロンドのアニータが姉でブルネットのウーヴァが妹だそうな。

とりあえず腰に巻いた防寒対策用の RHAPSODY のロングスリーヴを見せ、「超親イタリア派」であることを必要以上にアピール(笑)し、初めてビールを奢って(イヤラシイ/笑)、しばらく談笑。


まさに「ながらCREMATORY」って感じ。(大汗) 贅沢・・・・。(ちょい反省)

CREMATORY が始まる頃、さな☆でんは PARAGON のためにウェット・ステージへ移動。LOST HORIZON の開演前に最前列で待ち合わせることにしてオレはこのまま二人のイタリア娘と CREMATORY を観る。

ってゆーか、あんなに楽しみにしてたのに、ベシャリに集中してて全然覚えてナイッス、CREMATORY。(大汗) だって「ながら」で聞き取れるほど英語力ないもーん・・・。


バカドイツドランカーズ。こいつら途中で消えたけど結局どこ行っちゃったんだろ?

アニータがドイツ野郎2人にちょっかい出されまくってたので(汗)もっぱらウーヴァと話す。二人とも主な興味の対象は JUDAS PRIEST や LOUDNESS などの 80's バンドらしいが、一応イタリアンということで、HIGHLORD、SKYLARK、PROJECTO などのマイナー・イタリアン・クサメタル・バンドの話をするが、それらはイタリアでも相当なメタル・マニアしか興味を示さないとのこと。(涙) THY MAJESTIE の名を出すと、オレがその名を知っていることを驚いてた。が、DRAGONHAMMER は彼女の知らぬバンドだったようだ。(爆) 一応、前出のような Symphonic で Epic な Melodic Speed Metal のバンド群が日本で「XaMETAL」と呼ばれて非常に人気があると、綴りとともに教えておいた。

その後も、アニータと彼女にちょっかい出してるドイツ野郎2人と計5人でしこたま飲んで盛り上がる。熱演する CREMATORY を無視して。。。(大汗) ってゆーかドイツ野郎、てめーよぉ、写真くらいちゃんと撮れよな。(頼んどいて失礼なヤツ/苦笑)


こうして聴くと最新作もナカナカだな。

そうこうしながら、あっという間に LOST HORIZON の時間が近づいてきた。 ウーヴァと GRAVE DIGGER の5分前に再度ビール・スタンド前で待ち合わせることにして、ハグ&チーク・キスをして別れる。あ、これは欧州風の挨拶だかんね。(苦笑) 誰が何といおうと単なる挨拶。(さらに家族向け弁解/苦笑)

ウェット・ステージに急ぐが、まだチョットだけ時間があるのでチラッとだけ RAGE を観る。最新アルバムの曲を2曲聴けたが、なかなか演奏がナイスな質を持っている。Victor、マジでションベンチビリそうに巧いわ、この人。

もうチョット観ていたいが、何といっても次はこの旅行の本命中の本命 LOST HORIZON。一秒足りとも見逃すわけにはいかないので、涙を呑んでウェット・ステージへと小走りに走る。


あのー、そのお姿でウロウロなさると、こっちも困るんですが。。。

ウェット・ステージに到着すると、既にステージ上では LOST HORIZON のメンバー自らが楽器のセッティングを行っていた。もちろん既にバッチリとペインティング済みだ。(汗)

まだまだまばらな客席をステージ前方まで進んで、さな☆でんに到着したことを告げる。その横には、PV、稲船、U-suke のイカクサトリオ(笑/正式名称イカレ・クサメタル・トリオ)+ WANI さんも発見。皆、期待に頬を緩めつつ開演を待っていた。

開演時刻が近づくにつれステージ前に徐々に人が集まってきた。そりゃそうだろう。どう考えたってこの LOST HORIZON が Wacken Open Air 2001 の真のヘッドライナーなんだから。(妄想)

キーボードのセッティングに手間取っているようだが、その音が徐々に正常に接近していることが我々に伝わるに従って、ステージ上の各メンバーへの声援もその数を増し、客席のボルテージが急激に上がってゆくのが判る。

コンパクトにまとめた煽り中心のベシャリも強烈にカッコイイ!!!

そしてメンバーが定位置につき、Daniel の強烈なあおりが、世界中から集まった我らが Metal Messiah LOST HORIZON の信者で埋まった客席を数回のコール&レスポンスだけで一瞬のうちに狂乱状態にすると、待ちに待った LOST HORIZON のショウが始まった!


スゲー!

スゲー!

スゲー!


本当にスゲーーーーーッ!

アツイアツイアツイ! Mon-Zetsu !

Daniel タマンネー!

とにかく、Daniel の歌唱が表現できないほど素晴らしい。超絶ハイトーンもアルバムを 凌駕する迫力で、場面によっては本来よりさらに高音で(!)フェイクしている(そりゃフェイクって言わんか/苦笑)メロウなパートでの泣きの表現力もバッチリだし、そもそもMCで聴ける地の声からして強力にカッコイイ!

他のメンツのステージングもメッチャ堂々としてる!

その他のメンバーも、怒涛の突進を見せる凄みに満ちた超タイトな演奏と、世に降臨した神の如く堂々としながらエネルギッシュに聴衆を鼓舞する威厳に満ちた立ち振る舞いで、LOST HORIZON の素晴らしいショウを見事に支えている。

完全に本能の指示するまま Daniel とともに主旋律を歌い、身体に染み付いた合いの手パートを全身全霊で叫び、強烈なリズムに乗って首が千切れんほどヘッド・バングし、そして悶絶の表情で忠誠のメロイック・サインを掲げる・・・の繰り返し。

途中、隣にいた北欧系の大柄なネーチャンとなぜか肩を組んで(なんでそーゆーことになったかは全然覚えてない/汗)顔を見合わせながら一緒に合唱してる時に、ふと振り返ったその場に居た稲船が、これ以上ないほどの悶絶顔でメロイック・サインを掲げる神々しい姿をオレは一生忘れないぞ(笑/でもマジよん)


とくかく夢のようなひと時だった。感激で途中何度も泣きそうになった。我慢してたけど、我慢せずに思いっきり泣いとけばよかったのかな。今こうしてあの時を思い出しながら文章を綴っているだけで、目に涙が溜まってくる。

辛気臭い話になってしまうが、この歳になってここまで我を忘れて大暴れさせてくれた LOST HORIZON は、本当に素晴らしいバンドだ。

この極限のクライシスは、DEEP PURPLE に始まった我がメタル人生が、様々なメタルを体験しながら二十数年を経てやっとここまで辿り着いた終着点なのではないかという考えがショウの途中にこの頭をよぎったほどで、マジで「この場で死んだら幸せだろうなー」とさえ思ったほど。実際にはまだまだ終着点ではないだろうが、このショウは確実にコーナーストーンとして、我がメタル人生に永遠に刻まれるだろう。


こいつ等バカだ。(笑)でもヘッドバングはまだまだだな。これから20年練習せよ!てっきりドイツ在住の方々かと思ってました。

あまりにも素晴らしいショウに高揚しきった気分は、なかなか収まらない。

大暴れしていた LOST HORIZON のコスプレ・バカ・メタラーズ(笑/昨日の SILENT FORCE でも暴れてた!)と賛辞を述べ合ったり、誰だかわからない(汗)日本人女性ペア(注:帰国後 NEW HORIZONS のえりっくさんと RISING TRUE METAL の kira さんのペアであったことが判明)と「凄かったねー」と話しつつ、とりあえずウェット・ステージを後にする。


ドイツ国民に大人気なのね。

毎度のクソ忌々しいセキュリティ・チェックを通過して中に入ると、ダブル・メガ・ステージでは SUBWAY TO SALLY が演奏していた。

昨日のドイツ労働者メタラーズが、「グレートなバンドだから必ずチェックしろ!」と念を入れていたバンドだ。「Ja, I promise.」と確約した手前、しばらくこの SUBWAY TO SALLY を観る。うむ、不思議なバンドだ。ゴシックともメタルともニュー・ウェーヴとも上手く説明のつかない不思議なサウンドだが、分類は置いておいて魅力的であるのは一聴して理解できた。「帰国後チェックリスト」に、忘れずに加えておこう。


振られ気分で GRAVE DIGGER。(苦笑)

そして19:00、ダブル・メガ・ステージのもう片方で GRAVE DIGGER が定刻どおりスタートした。

あ、オレってば、先ほどウーヴァとの約束どおり、18:50 頃からさっきのビール・スタンドの前で律儀に待ってるんだけど。(汗) そして待ちぼうけなんだけど。(泣)

結局ビールを御替りしつつしばらくその場で GRAVE DIGGER を観ているが、彼女は来なかった。どーやら見事にすっぽかされたようだな。

ハン! どうせさっきのチーク・キスの時にオレの頬が想像以上に脂ギッシュだったのが気に入らなかったのさ!(拗笑) こーゆーときのこーゆーことって、まぁこんなもんだな。(悟)

気を取り直して GRAVE DIGGER を楽しむことにした。物凄い人気で、後ろから観ているだけでも前の方が凄いことになっているのが判る。うむ! やはり "Heavy Metal Breakdown" はいいね。ギターがマンニだってのが、なんだか想像つかなくて笑えるわ。


見た目スッゲードイツっぽいバンドで驚いた!

GRAVE DIGGER 終了と共に、パーティ・ステージで JAG PANZER がスタート。

この国に住むメタル野郎と話すと、ほぼ 100% の確率で「JAG PANZER はスゲェぞ!」と皆が言うので観ると、なるほどさすがに大人気で、音的にもそれが頷けるものを感じた。硬質なメタルに、軍隊の曹長を思わせる統率力のあるシンガー。ギタリストは超バカテクだった。近作でのイマイチな評価に新作が出ても全くチョイスの対象外だったが、こんなの見せられちゃあコイツらも「帰国後チェックリスト」に追記せねばならんのー。


Anders、ネクタイはやめろ、ネクタイは。

そして JAG PANZER の途中でダブル・メガ・ステージで始まっていた IN FLAMES。

多くのメタル・ヘッズと話すとき、「何が一番楽しみ?」って訊くと「IN FLAMES!」って返答が最も多かった事実が一瞬のうちに説得力を増して圧し掛かってくるような、とにかく凄まじいまでの人気に、マジで驚いた。ショウ自体は去年日本で観たものとあまり変わらない印象だが、集結したメタル・ヘッズの圧倒的なバック・アップを得た一層アグレッシヴなステージングは観応えがあった。


そうして IN FLAMES を観ていると、さな☆でんが人込みの中から奇跡的にオレを GET。

聞くと、なんでもウェット・ステージで今 ARTCH がやってるらしい。なに!? ARTCH!?

ARTCH は本来 LOST HORIZON と全く同じ時間帯にパーティ・ステージに出る予定だったので、超観たいにも関わらずすっかり諦めていたのだが、神は見捨てていなかった!(ちなみにその時間のパーティ・ステージには、遅れて来た ANNIHILATOR がやってたらしい。)

突然降ってきた小降りの雨の中、小走りにエントランスを抜けてウェット・ステージへと急ぐ。


生で聴くあの歌声に感動・・・・・。

ウェット・ステージに着くと、ARTCH はすでに熱演していた。客は少ないが、「マニア集結!」といった雰囲気でイイ感じに盛り上がっている。

Eric Hawk はロング・ヘアでロッカー然とした佇まいをキープしているが、他のメンツは引退後の趣味のバンド的なルックスを晒している。しかし演奏はそんな見た目に反して、かなり安定したパワフルなもので、一安心。

曲は 1st 収録の名曲 "Another Return" へ。うぉー!! まさかこの曲を生で体験できる日が訪れるとは!(感涙) Eric Hawk の歌声は、見事なまでに当時のまま。嬉しいね。が、この曲でショウは終了。まぁ、一目だけでも見れたので OK だろ。聞いた所では、2nd の名曲 "Titanic" はやらなかったらしいしね。


さて、次はお待ちかねの NIGHTWISH だ。

ウェット・ステージを出て、エントランスから Fuckin' Security Check を通過してダブル・メガ・ステージへ。

ぎゃー。スッゲー人だわ。時刻は 21:30。まさに日が暮れようとするナイスなロケーション。サスガにこの時間になると準ヘッド・ライナー的扱いの人気バンドってことで、ステージから相当に離れた所でしか、自分の場所を確保できない。とはいえ、比較的よく見えるのでポジションをキープ出来たのでヨシとしよう。


ジョセフってば、映画 Leathal Weapon のキャラ、レオ・ゲッツを思わせる愉快なキャラなのだ!

そうして NIGHTWISH の開演を待っていると、隣にいた見るからスパニッシュな野郎がお決まりの質問で話し掛けてきた。「Hi! 日本から来たのか!?」

この男はジョセフ。見たとおりスパニッシュだったが、こいつがメチャクチャにハイ・テンション!(笑) オレも既にカナリ酔っ払っていたので、訳わかんないトークをかましながら Brother としてメタルの契りを交わしあい、大いに盛り上がる。

さな☆でんが首から下げた携帯用灰皿に、ジョセフは大受け。腹を抱えて笑っている。「なんでそんなもん使うんだ!? その辺に捨てりゃいいじゃん!?」と、全く理解できない様子だった。日本ではタバコポイ捨てしたら刑務所行きだとか、適当なホラで盛り上げ(笑)楽しく過ごす。

ジョセフと別れたらメールちょーだいね。Juli。

そしてジョセフに紹介されたのが、彼のステディであるジュリ。なんだよ、ジョセフ! お前なんでこんな美人連れてるんだよ!(笑) 「そうなんだよねー。彼女ってばほんとに美しい!」「オレはスッゲー愛してるんだよねー」「オレには過ぎたオンナなんだよー」とか、ウルトラにのろける。んなもん聞きたくねーっちゅーの。(笑)

ってゆーか、なんかジュリちゃん的にはそれほどでもないような空気が漂ってるぞ、ジョセフ!(汗)
「彼女、ほんとにキレイだよなー、やるじゃん、お前!」とかおだてて(苦笑)、ジョセフにシャッターを押してもらって彼女とパシャリ。


欧州の男どもは Tanja が大好きらしい。そして Tanja、メチャクチャ堂々としてる!

なーんて遊んでる間に NIGHTWISH がスタート。

離日前に DVD で観たのと同質の、ビッグ・バンドたる威厳に溢れた隙のないステージだ。分厚いシンフォニック・メタルの上に、壮麗な衣装に身を包んだ Tarja のソプラノ・ヴォイスが響きわたる。うーん、ジワーっと感動が広がる感じ。

オレが裏声で Tarja のパートを歌っていると、周りの野郎どもが「ヘーイ」とか言いながら自分の手を股間に持っていって Self Blow Job のマネをする。ジョセフも「このシンガー、スッゲーセクシーなんだよなー、いいよなー」なんて言ってるぞ。どうやら Tarja ってば、欧州の男性ファンからはセックス・シンボル的な扱いを受けているようだ。新発見。

このショウの間にすっかり辺りは夜の様相に。その音像同様のゴージャスな照明が映えまくる。メタル然とした楽曲と同様に、メロウな曲もしっかりと情感を伴って伝わってくる。うん、良いショウだ!


やや陶酔気味にこのゴージャスなショウを楽しんでいたものの、どうしても次の OPETH を最初からしっかりと見ておきたいので、ジョセフ&ジュリと「必ず来年又会おう!」と誓い合い、NIGHTWISH のエンディングを待つことなくパーティ・ステージへの移動を開始した。

相当に酔いが回っていたのと、NIGHTWISHER たちがかなり後方まで詰め掛けていたために、まっすぐに歩くのが困難な状態。色んな人にぶつかってしまう度に、一応キチンと謝りながら、パーティ・ステージに急ぐ。これだけ酔っていながら、忘れずに途中で OPETH 観賞用のビールをお替りしてるところが、既に人間のクズに相応しい行動だ。(笑)

パーティ・ステージに到着すると、既にカナリの人だかり。Masa から、「A-Spice さんが OPETH にいると思うよ」と聞いていたので、聞いた風貌を頼りに一応辺りを見回してはみるが、これだけの人のなかでは、絶対無理だよね。。。


Mikael の歌の巧さに、気分も最高潮! 酔っ払い具合も会期中最高潮。。。。(汗)

そして OPETH が始まった。7色の絢爛な照明の中、ヘヴィでプログレッシヴでメロウでサイケデリックな "The Leper Affinity" で幕を開けたショウは、まさにマジカル・ブラックウォーター・パーク!

攻撃的なデス・ヴォイスと浮遊するナイーヴなメロウ・ヴォイスを交互に繰り出して聴衆を翻弄するシンガー Mikael と、病的なヘヴィさとそれに相反する繊細で儚げなメランコリックさの両面から攻め立てるギタリスト Peter の素晴らしいプレイが、これまた優れたリズム隊が叩き出すオールド・ロックの臭いの滲み出たスペシャルなグルーヴに包まれ、その姿はまるで「70年代の伝説のバンド」のようだ。

適度に隙間のある完璧なアンサンブルで展開される夢に見た OPETH 独自のマジカルな世界は、酔いも手伝ってメッチャクチャ気持ちイイ! ケイオスを感じればグリングリンと頭をぶん回し、アコギの泣きのオーラが夜空に吸い込まれるメロウな叙情には涙腺が緩み、そんなことをしていると今以上に酔いが回って更に気持ちよくなって・・・と「連鎖の輪」を上回るほどの物凄い循環を見せている。(苦笑)

正直、後半はイっちゃってて(汗)、ものすごい快感は身体に残ってるんだけどショウの内容は余り覚えていなかったり・・・。

あ、注目のアコースティック/エレクトリックの切り替えは、一本のギターでペダル踏んでスイッチしてたよ。


もはや「ビッグ・バンド」だな。人気もスゴイが、それに答えるパフォーマンスもスゴイ。

唯我独尊的ステージを見せてくれた OPETH を観終えると、ダブル・メガ・ステージでは HAMMERFALL が中盤を迎えようとしていた。

未だ余韻の残る呆けた頭で聴くが、"Renegade" アルバムで気になった Anders のドラミングの違和感は皆無・・・どころか、さすがのキャリアが伺える素晴らしいリズムワークでクサダサリフ(笑)をぐいぐいと引っ張ってゆく様は、素直にカッコイイ!と言えるじゃないか。

同様に、ヤバイ印象のギター・コンビも、この大舞台で展開されるシンプルで明快なヘヴィ・メタル・エンターテインメントの中では有効にハマっていて、HAMMERFALL が本当にこういう大舞台向けのライヴ・バンドであることを認識させてくれた。鎧の騎士がハンマーを振り下ろす、芝居がかった熱いパフォーマンスもナイス! もっと元気な時にちゃんと近くで観たかったなと、ちょっと残念に思った。


Wojtek! 是非日本で会いたいな! つーかお前デカ過ぎ。(笑)

少し時間が空いたので、ヒマにしてるんだったらチョット呑みに誘おうと、携帯から Masa の携帯に電話してみる。

すると電話の向こうで Masa が「LOST HORIZON のギタリスト Wojtek が日本のファンと話したがってる」というので、バックステージ・エリアのそばで落ち合い、Wojtek としばらく話す。対面できた驚き&喜びと今日のショウの至上の感動の様子を伝えると、彼は喜びながらも恐縮している様子。
「是非日本に来てよ」と言っても、真剣に考えて「うーん、行きたいのはヤマヤマなんだけどな。。。」って感じで、当然クレイジーなメタル・バカではあるのだろうが、音楽に対して非常に真摯な姿勢を持った非常に真面目で現実的なヲトコだった。

ちなみにペイントにかかる時間は 30 分位だそうだ。(笑)


そしてこの日もそろそろ日付が変わろうとするこの辺りで、体力的にだんだんと限界に近づきつつあるのを身体がひしひしと感じ始めた。。。

ハタと、あーそーいえば朝以来メシ食ってねーじゃん! と気付き(汗/絶えずビール飲みつづけてるからあまり空腹にはならんのだ・・・)、まだ食ってないもので美味そうなものはないかと探索。Wacken Open Air 会場での最後の食事は、匂いに惹かれてハンバーガーに決めた。

・・・が、味の方はマズマズといったところ。ミート・パテが焦げ気味なのが敗因のようだ。しかし、一個平らげると、急激に体力が多少復活したような錯覚を感じる。


SM ネーチャンのパイオツでしょ。やっぱ。

ふと後方のパーティ・ステージの方を振り向くと、DEATH SS が強大な十字架を誂えたステージ上で、ボンデージ・ファッションに身を包んだメンバーが無機質で凶暴なインダストリアル・ヘヴィ・メタルを演奏している。

途中セクシーな SM 嬢が登場してムチを振るうシアトリカルな演出もあり、嫌でも MARILYN MANSON を髣髴させるなぁ。

ただ、歌自体は意外にメロディックで、異形の者の悲哀が滲み出したメランコリックさがしっかりとオレにアピールしてきたことを忘れないでおこう。


Lemmy の歌って、濁声なだけで実は結構キー高かったりするんだよね。

DEATH SS の途中、時刻が 00:00 になると同時にダブル・メガ・ステージから MOTORHEAD の恐るべき轟音が鳴り響いてきた。音量が半端じゃなくデカイ!! その大迫力の爆走メタル・ロールが、このステージを中心に放射状に集まった聴衆を狂乱させているのがわかる。

しかし何度聴いても Mickey Dee はやっぱり凄い! もはや現在の MOTORHEAD になくてはならない、非常に重要なエレメントであることを痛感した。そのパワー、鳴り、スピード感・・・KING DIAMOND に復帰してくれないかなあ。。(注:絶対にありません/笑)


オワー! あのジャケの爆撃機って、こんなに動くんだ!

疲れきった身体を揺さぶる爆音を半ば心地よく、半ばしんどく感じつつ、「やっぱ MOTORHEAD はスゴイナー」と他人事のように呟きながら狂乱のうちに本編が終了。

その後、けたたましいサイレンの音色が鳴り渡ると、ステージ上方から "No Sleep Till Hammersmith" でお馴染みの爆撃機のセットが降りてきた! うおぉ! 数万人の聴衆のヴォルテージも一気に上がる。

そして定番エンディングの "Overkill" のリフレインのしつこさもソコソコに(苦笑)MOTORHEAD が終了すると、限界を超えつつある肉体を休ませるために SODOM の巨大なセットの準備が進むステージの前を通り過ぎて、腰を下ろせる場所を探して移動する。


パーティー・ステージの横手にある、昼間はメタル DJ やインタビューなどをやっていたテントに着くと、中に入って速攻で地べたに腰を下ろす。そこらで同じようにヘバっている連中が座り込んでいる&横になっている。

漢さな☆でんはさらにこれから SODOM をチェックしに行くという。恐るべきパワーだ。言うまでもなく、オレはその場でしばらく休憩していることに。





「・・・さん?」


「kohさんッ!」

ハッ!? ここはどこだ!?(汗)

寝ぼけ眼で見上げると、さな☆でんと Masa がニヤニヤと笑っている。・・・しまった。不覚にも座ったまま眠ってしまったようだ。どれくらい眠ったのかは全然解らないが、まだ SODOM は演奏している。だが、起き上がってみて多少、いやかなり体力の回復した自分の身体の状態を認識すると、少々ホッとした。


そしてオレらは、スペインの新たな英雄にして、総計約40時間に亘って繰り広げられたメタル地獄絵図の舞台である Wacken Open Air の最後の最後を飾る出演バンドである MAGO DE OZ に戦いを挑むため、彼らの登場が控えるパーティ・ステージへと、死地に赴く戦士の如く悠々と歩き出したのである。


パーティ・ステージでは MAGO DE OZ を待つ全世界のクサメタラーが徐々に集結しつつあり、まだまだ人はまばら。今のうちにと、前記したように大体5〜7列目相当の場所で、登場する時刻を待っていると、例の如く隣のヤツが話し掛けてきた。
聞くと、そいつはフランス人で、X-JAPAN が大好きとのこと。「え〜!? マジ〜!?」とか言いながら話していると、「ルー#$%&@」という日本のバンドも好きだという。

「え? 『ルー#$%&@』?」
「そう、『ルー#$%&@』。」

全然解らない。(笑) なんだろなぁ・・・!!「あ、もしかしてラウドネス!?(思いっきり日本語で/苦笑)」

「あー!そうそう! LOUDNESS! わははは。」

・・・ホントに好きなのか、お前・・・。

彼は MAGO DE OZ の CD が東京の CD ショップで買えることに、非常に驚いていた。


このステージ前の空間だけスペインだ!

定刻より少々遅れて、スピーカから S.E. が鳴り出した。

聴衆からステージに向かって「マーゴ! マーゴ!」という合唱が巻き起こったのに驚く中、メンバーが飛び出してくると合唱は「ウォーーーー!」という大歓声に変わった。 嬉しいほどに大人気じゃん。MAGO DE OZ。

疾走するリズムの上で、フルート奏者とフィドル奏者がペアになって踊りながらヨーロッパの歴史を感じるフォーキーな哀愁の民謡風旋律を綴り、そこにこうして聴くとかなり上手い巻き舌ヴォーカルが!


クサい! クサい! クッサクサ!! まさに Mon-Zetsu だ!

このベースのオッサンがほんとイイ味出してるんだよなー。

目の前で80年代からタイムスリップしてきたかのような風貌のベーシストが、ベテランの風格を漂わせながら観客を見据えてネックを左右に振っているのが、かっこ悪いんだけどカッコイイ!(笑)

クッサイ民謡フレーズに悶絶!悶絶!また悶絶!

フルート&フィドル奏者は、演奏がないときはステージ後方に引っ込んでいるのだが、必要な時には揃ってステージ前方に飛び出てきてクッサイ旋律を撒き散らす。彼らのもたらすジプシー風の雰囲気が、非常に楽しげでイイ感じだ。

非常に安定した演奏でのヨーロピアン・フォーク・クサメタルを充分に堪能して、MAGO DE OZ がとうとう終了。最後のエンディングで、終演予定時刻の 3:00 を超えそうになってしまって少々尻切れトンボのようになってしまい、観客から一瞬ブーイングのコールが巻き起こったが、メンバーがステージ前方に挨拶に出てくると、その下品な言葉は喝采の拍手に変わっていった。


終った。。。すべてが終った。。。

相変わらず身体はヘトヘトだが、身体を満たす恐ろしいほどの充足感に、妙にハイな状態に転じている。

O村氏も現れ、疲労とそれに見合った充実を得たことをを称えあう。彼は明日 EuroRock を観るためベルギーに向けて車を走らすそうな。漢である。

そして Masa と明日の晩どこかで呑もうと約束し、オレらはこの思い出深き会場を後にすることにした。


ダンケ・シェーン! Wacken!


See You Next Year!!(苦笑)


3晩めともなると道はもう完璧で、すいすいと車に到着。

昨日の反省から、あらかじめ厚着で防寒の対策をして車内で眠りにつく。・・・が、興奮がなかなか冷めやらず、案の定眠れない。

「寝れないよなぁ、さな☆でん・・・ってもはや熟睡かい!(笑)

昨日に引き続き、明るくなり始めたころにようやく意識を失った。